素行不良で僻地に追いやられた第4王子、自分が転生者だった事を思い出す~神様から貰ったランクアップで楽々領地経営~

「貴様を王家から除名する!」

この日、ポロロン王国第4王子、エドワード・スパム・ポロロンは王家から除名される。
国内で大きな問題を起こした罪で。

「そんな!父上!どうかお考え直しを!!」

「ならん!お前はこれより一男爵として、南部ボロンゴ一帯を領主として治めよ!これは決定事項だ」

南部ボロンゴ。
それは不毛の荒れ地と、強力な魔物ひしめく広大な死の森が広がるだけの地だ。
元々流刑地であったそこに住まう住人は、罪人の子孫のみでSの数は100にも満たない。

「無理です!お慈悲を!!」

王家の血筋であるため裸一貫でこそなかったが、そんな領地を真面に治める事など出来るはずもなく。
王家でぬくぬくと育ったエドワードに待っているのは、地獄の様な生活なのだから必死に懇願するのも当然だ。

「ならん!この男を連れて行け!!」

だがその温情の訴えは聞き入れられる事はなく、第4王子は強制的に南部ボロンゴへと送られる。

「こんな場所でどうしろってんだ……」

領主館は手入れもされていない崩れかけの幽霊屋敷。
従者は一人もおらず。
領内唯一の村は、悪天候続きの影響で今年を越す事も出来るか分からない有様。

こんな場所をどう治めろというのか?

そんな絶望的な状況の中、エドワードは唐突に思い出す。
自身が転生者である事を。
そして転生時に、神から【ランクアップ】というチートを授かっていた事を。

これは王家から捨てられた第4王子が、ゴミの様な領地を神から貰った力で発展させていく物語。
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