81 / 143
08 異世界
知らない人の長話——記憶
しおりを挟む
エナさんの声が一瞬だけ聞こえなくなって、それからまたすぐに聞こえ始める。
「そういうことで、僕は1人だけで生きていくことの難しさを感じていた。
僕の目的達成のため、そして、僕の記憶を持たせて一緒に死を渡るため、仲間がほしかった。
僕の能力が覚醒し、記憶が戻るまで僕を守ってくれるような、そんな仲間がね」
そこは恐らく、激しい戦闘が行われた戦場だった場所なのだと思う。
大樹の周囲とはまるで違う、荒れ果てた廃墟。
転移装置を格納している建物も、鉄筋らしき柱は残っているのだけど、天井と壁が抜けている。
即席の天井と壁だけが、やっつけみたいに設置されている。
外に出ると、果てしなく広がる瓦礫の山が見えた。
強靭なはずの金属すらも、ぐにゃぐにゃにひしゃげて転がっている。
ましてや脆いガラスやコンクリートは、粉々になってアスファルトに転がっていた。
地面もところどころ凹んだり、亀裂が入ったりしていて歩きにくい。
当然のように生物の気配はなく、すっかり晴れた空は、その街が既に死んでいることを物語っている。
そんな街をエナさんは、知った顔で歩いていく。
「そこで僕は醤油を仲間にした。引き入れた。
つまり僕にとって醤油は、僕の記憶タンクであり、保護者なわけだ。
ああ、醤油はどうして記憶を失わないのかって?
実はこれは僕の問題なんだけど、実は今の僕って、もう不死鳥モドキでもないんだよね。
だってほら、僕は何度も転生してる。
生が転じている。
要するに、僕の体はもう、かつての僕のものじゃない。
魂の本能みたいなもので、せめて見た目とかはできるだけ同じような体に入るらしいんだけど、それでももう、この世界に不死鳥はいない。
僕の求める体はない。
能力は魂に付随するから、能力は使えるんだけど、体が耐えられないってことは多々ある。
記憶も同じだ。
僕は全てを覚えてるんだけど、その記憶を持つ魂を、上手く肉体が読み取れない。
だからこそ忘れてる。思い出せない。
命の危機においてすら、肉体は魂を理解できずに混乱してるんだ。分かるかな?」
わたしはエナさんに尋ねた。「この街にも、雨は降るんですか?」
エナさんは「もちろん」と答える。「でなきゃもっと汚れてるよ」
確かに、破壊の跡には血痕とかは見当たらない。
わたしは少し思った。死体はどうしたんだろう?
「その点、醤油の転生はちょっとばかし色が違う。
僕は醤油の魂の一部を持ってる。
転生するとき、その魂は僕から分離し、生誕と共に地上に落ちる。
でも醤油の魂は僕の魂の一部と融合し、醤油という形を作る。
それは醤油自身の体だ。
僕が守ってるから、精神が傷つくこともなく、記憶もそのまま。
体は成長することもないし、傷付けば普通に傷つくし、痛い。
見た目では普通の人間と変わらない。
機能は色々違うけど。
材料とか、難しいことは考えないでいいよ。そこは重要なことじゃないし。
そして僕の魂を分け与えてるから、それがなくなるまでは死なないで済むんだ。
もし与えられた命を使い切って死んだとしても、肉体が手に入らないだけで魂はそこに存在してるから、地縛霊みたいになるだけ。
僕が再び魂を分け与えれば復活できる。
そして僕は醤油という避難場所に、自分の記憶のコピーを預けてる。
つまり醤油にそれをもらえば、僕は全ての記憶と能力を取り戻せるんだ。
もちろん会う前に死んだり、会ったとしても肉体と相性が悪すぎて上手く読み取れなかったり、使えなかったりはしたんだけど、かなり上手くいってた。
今までは、ね」
廃墟の中に、わずかに生活の痕跡が見える。
ひっくり返った鍋やフライパン、電気ケトルなどのキッチン用品、テーブルやソファ、カーテンの残骸。
集合住宅だったのだろう。
でもそれは、信じられないくらいにバラバラに破壊されていた。
爆弾で壊れたのか、地震か何かで壊れたのか、それは分からないけれど。
「実は今、僕が死んだらまずい意味はそこにある。
実は、分離が上手くいかなかったみたいなんだ。
どうやら前世の僕は、記憶だけじゃなく、能力そのものまで預けちゃったらしい。
あ、全部じゃないよ。
全部じゃないんだけど。
記憶も能力も、醤油に預けたトリガーなしでかなり出てきてるのに、どうしても転生の能力だけが見つけらない。
つまり世界を渡るための能力。
死んでも死なないための能力だね。
見ての通り僕はよっぽど死ぬことはないんだけど、この世界が滅びちゃったらさすがに死んじゃう。
そして今回、転生するための能力がない。
だから正直、かなり困ってる。
要するに僕は、今この場で殺されるわけにはいかない。
個人的には世界がどうなろうがどうでもいいんだけど、醤油に会うまでは滅んでもらったら困る。
だから僕は今、全力で君から醤油の居場所を聞き出そうとしてるんだ。
つまり、僕は君と取引することもできるよ。
醤油の居場所を教えてくれるのなら、醤油と会えて僕の能力が戻った後、君のことをこっそり逃してあげる。
そうすればこの都市はマナの枯渇によって滅ぶけど、君は生きていられる。
僕を信じてついてきてくれたみんなには申し訳ないし、一応みんなには感謝してるから、確執は残したくない。
だけどみんなは君を殺したくないみたいだし、結果的に、ここと心中してもいいと思ってるなら、それでいいんじゃないかな?」
エナさんは、ようやく一息ついた。
「エナさん、この辺で戦ったんですか?」
「そうだよ。じゃなきゃこんなに壊れてないでしょ」
「ここに住んでた人たちは、どこに?」
「さあ、どこだと思う? 正解できないと思うから教えてあげるけど、データバンクの中だよ。肉体は死んでも、意識はコンピュータによって保たれる。その中には空腹も、痛みも、有害で不快な情報も、フィルターバブルによって遮断されるからね。ここシグマ地区は、人格をデジタル・データ化するための取り組みが進んでてね。資源が失われ始めると、人々は競ってデータバンクの中に逃げ込んだ。ほとんどの住民が自らブラックホールに身を投げたんだよね」
この世界は、わたしが思っているよりも発展していたらしい。
剣と魔法の世界とはまた別のファンタジー世界、SFってやつだ。
「それじゃあ、ここの人たちは、今も生き続けてるんですね」
なんとなくほっとして、わたしはそう言った。
精神をパソコンに送って生き続けるなんて、今は考えられないけど、そういうのが当たり前になる未来も、あったりするんだろうか。
「あーえっと。それは違うんだよね」
エナさんは頬を掻きながら言った。
「残念なことに、データベースってすごくエネルギーを使うんだよ。この世界に生きてる人にも行き渡らないんだから、いない人には……あは。ま、やっぱり節電は必要だよね。そういうこと。もちろんサーバーは解体して、有効活用したよ。コラテラル、コラテラル。じゃ、次行こっか」
「そういうことで、僕は1人だけで生きていくことの難しさを感じていた。
僕の目的達成のため、そして、僕の記憶を持たせて一緒に死を渡るため、仲間がほしかった。
僕の能力が覚醒し、記憶が戻るまで僕を守ってくれるような、そんな仲間がね」
そこは恐らく、激しい戦闘が行われた戦場だった場所なのだと思う。
大樹の周囲とはまるで違う、荒れ果てた廃墟。
転移装置を格納している建物も、鉄筋らしき柱は残っているのだけど、天井と壁が抜けている。
即席の天井と壁だけが、やっつけみたいに設置されている。
外に出ると、果てしなく広がる瓦礫の山が見えた。
強靭なはずの金属すらも、ぐにゃぐにゃにひしゃげて転がっている。
ましてや脆いガラスやコンクリートは、粉々になってアスファルトに転がっていた。
地面もところどころ凹んだり、亀裂が入ったりしていて歩きにくい。
当然のように生物の気配はなく、すっかり晴れた空は、その街が既に死んでいることを物語っている。
そんな街をエナさんは、知った顔で歩いていく。
「そこで僕は醤油を仲間にした。引き入れた。
つまり僕にとって醤油は、僕の記憶タンクであり、保護者なわけだ。
ああ、醤油はどうして記憶を失わないのかって?
実はこれは僕の問題なんだけど、実は今の僕って、もう不死鳥モドキでもないんだよね。
だってほら、僕は何度も転生してる。
生が転じている。
要するに、僕の体はもう、かつての僕のものじゃない。
魂の本能みたいなもので、せめて見た目とかはできるだけ同じような体に入るらしいんだけど、それでももう、この世界に不死鳥はいない。
僕の求める体はない。
能力は魂に付随するから、能力は使えるんだけど、体が耐えられないってことは多々ある。
記憶も同じだ。
僕は全てを覚えてるんだけど、その記憶を持つ魂を、上手く肉体が読み取れない。
だからこそ忘れてる。思い出せない。
命の危機においてすら、肉体は魂を理解できずに混乱してるんだ。分かるかな?」
わたしはエナさんに尋ねた。「この街にも、雨は降るんですか?」
エナさんは「もちろん」と答える。「でなきゃもっと汚れてるよ」
確かに、破壊の跡には血痕とかは見当たらない。
わたしは少し思った。死体はどうしたんだろう?
「その点、醤油の転生はちょっとばかし色が違う。
僕は醤油の魂の一部を持ってる。
転生するとき、その魂は僕から分離し、生誕と共に地上に落ちる。
でも醤油の魂は僕の魂の一部と融合し、醤油という形を作る。
それは醤油自身の体だ。
僕が守ってるから、精神が傷つくこともなく、記憶もそのまま。
体は成長することもないし、傷付けば普通に傷つくし、痛い。
見た目では普通の人間と変わらない。
機能は色々違うけど。
材料とか、難しいことは考えないでいいよ。そこは重要なことじゃないし。
そして僕の魂を分け与えてるから、それがなくなるまでは死なないで済むんだ。
もし与えられた命を使い切って死んだとしても、肉体が手に入らないだけで魂はそこに存在してるから、地縛霊みたいになるだけ。
僕が再び魂を分け与えれば復活できる。
そして僕は醤油という避難場所に、自分の記憶のコピーを預けてる。
つまり醤油にそれをもらえば、僕は全ての記憶と能力を取り戻せるんだ。
もちろん会う前に死んだり、会ったとしても肉体と相性が悪すぎて上手く読み取れなかったり、使えなかったりはしたんだけど、かなり上手くいってた。
今までは、ね」
廃墟の中に、わずかに生活の痕跡が見える。
ひっくり返った鍋やフライパン、電気ケトルなどのキッチン用品、テーブルやソファ、カーテンの残骸。
集合住宅だったのだろう。
でもそれは、信じられないくらいにバラバラに破壊されていた。
爆弾で壊れたのか、地震か何かで壊れたのか、それは分からないけれど。
「実は今、僕が死んだらまずい意味はそこにある。
実は、分離が上手くいかなかったみたいなんだ。
どうやら前世の僕は、記憶だけじゃなく、能力そのものまで預けちゃったらしい。
あ、全部じゃないよ。
全部じゃないんだけど。
記憶も能力も、醤油に預けたトリガーなしでかなり出てきてるのに、どうしても転生の能力だけが見つけらない。
つまり世界を渡るための能力。
死んでも死なないための能力だね。
見ての通り僕はよっぽど死ぬことはないんだけど、この世界が滅びちゃったらさすがに死んじゃう。
そして今回、転生するための能力がない。
だから正直、かなり困ってる。
要するに僕は、今この場で殺されるわけにはいかない。
個人的には世界がどうなろうがどうでもいいんだけど、醤油に会うまでは滅んでもらったら困る。
だから僕は今、全力で君から醤油の居場所を聞き出そうとしてるんだ。
つまり、僕は君と取引することもできるよ。
醤油の居場所を教えてくれるのなら、醤油と会えて僕の能力が戻った後、君のことをこっそり逃してあげる。
そうすればこの都市はマナの枯渇によって滅ぶけど、君は生きていられる。
僕を信じてついてきてくれたみんなには申し訳ないし、一応みんなには感謝してるから、確執は残したくない。
だけどみんなは君を殺したくないみたいだし、結果的に、ここと心中してもいいと思ってるなら、それでいいんじゃないかな?」
エナさんは、ようやく一息ついた。
「エナさん、この辺で戦ったんですか?」
「そうだよ。じゃなきゃこんなに壊れてないでしょ」
「ここに住んでた人たちは、どこに?」
「さあ、どこだと思う? 正解できないと思うから教えてあげるけど、データバンクの中だよ。肉体は死んでも、意識はコンピュータによって保たれる。その中には空腹も、痛みも、有害で不快な情報も、フィルターバブルによって遮断されるからね。ここシグマ地区は、人格をデジタル・データ化するための取り組みが進んでてね。資源が失われ始めると、人々は競ってデータバンクの中に逃げ込んだ。ほとんどの住民が自らブラックホールに身を投げたんだよね」
この世界は、わたしが思っているよりも発展していたらしい。
剣と魔法の世界とはまた別のファンタジー世界、SFってやつだ。
「それじゃあ、ここの人たちは、今も生き続けてるんですね」
なんとなくほっとして、わたしはそう言った。
精神をパソコンに送って生き続けるなんて、今は考えられないけど、そういうのが当たり前になる未来も、あったりするんだろうか。
「あーえっと。それは違うんだよね」
エナさんは頬を掻きながら言った。
「残念なことに、データベースってすごくエネルギーを使うんだよ。この世界に生きてる人にも行き渡らないんだから、いない人には……あは。ま、やっぱり節電は必要だよね。そういうこと。もちろんサーバーは解体して、有効活用したよ。コラテラル、コラテラル。じゃ、次行こっか」
49
あなたにおすすめの小説
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
転生少女は異世界で理想のお店を始めたい 猫すぎる神獣と一緒に、自由気ままにがんばります!
梅丸みかん
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。※書籍化に伴い「転生少女は異世界でお店を始めたい」から「転生少女は異世界で理想のお店を始めたい 猫すぎる神獣と一緒に、自由気ままにがんばります!」に改題いたしました。
ギルドの小さな看板娘さん~実はモンスターを完全回避できちゃいます。夢はたくさんのもふもふ幻獣と暮らすことです~
うみ
ファンタジー
「魔法のリンゴあります! いかがですか!」
探索者ギルドで満面の笑みを浮かべ、元気よく魔法のリンゴを売る幼い少女チハル。
探索者たちから可愛がられ、魔法のリンゴは毎日完売御礼!
単に彼女が愛らしいから売り切れているわけではなく、魔法のリンゴはなかなかのものなのだ。
そんな彼女には「夜」の仕事もあった。それは、迷宮で迷子になった探索者をこっそり助け出すこと。
小さな彼女には秘密があった。
彼女の奏でる「魔曲」を聞いたモンスターは借りてきた猫のように大人しくなる。
魔曲の力で彼女は安全に探索者を救い出すことができるのだ。
そんな彼女の夢は「魔晶石」を集め、幻獣を喚び一緒に暮らすこと。
たくさんのもふもふ幻獣と暮らすことを夢見て今日もチハルは「魔法のリンゴ」を売りに行く。
実は彼女は人間ではなく――その正体は。
チハルを中心としたほのぼの、柔らかなおはなしをどうぞお楽しみください。
転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流
犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。
しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。
遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。
彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。
転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。
そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。
人は、娯楽で癒されます。
動物や従魔たちには、何もありません。
私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!
転生幼女は追放先で総愛され生活を満喫中。前世で私を虐げていた姉が異世界から召喚されたので、聖女見習いは不要のようです。
桜城恋詠
ファンタジー
聖女見習いのロルティ(6)は、五月雨瑠衣としての前世の記憶を思い出す。
異世界から召喚された聖女が、自身を虐げてきた前世の姉だと気づいたからだ。
彼女は神官に聖女は2人もいらないと教会から追放。
迷いの森に捨てられるが――そこで重傷のアンゴラウサギと生き別れた実父に出会う。
「絶対、誰にも渡さない」
「君を深く愛している」
「あなたは私の、最愛の娘よ」
公爵家の娘になった幼子は腹違いの兄と血の繋がった父と母、2匹のもふもふにたくさんの愛を注がれて暮らす。
そんな中、養父や前世の姉から命を奪われそうになって……?
命乞いをしたって、もう遅い。
あなたたちは絶対に、許さないんだから!
☆ ☆ ☆
★ベリーズカフェ(別タイトル)・小説家になろう(同タイトル)掲載した作品を加筆修正したものになります。
こちらはトゥルーエンドとなり、内容が異なります。
※9/28 誤字修正
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる