おうちで♡

雑田

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おうちでコスプレえっち♡

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「お、おかえりなさいませ、旦那様。こちらへどうぞ…」


宣言通り昨日とまったく同じ制服を着せられた僕は、実際にお店での接客を再現しながらももに上手なあしらい方を教わることとなった。
まんまと策にはまった気もするが、まぁ、気のせいということにしておこう。
 今朝、朝食をとったテーブルまで案内する体でイスに座らせ、水を持ってくる。


「ご注文はお決まりでしょうか?」
「ここのおすすめってなんですかぁ?」
「お食事だとこちらの”しあわせの黄色いオムライス~運命の出会いを添えて~”が一番人気です。デザートだと”じゃむらぶ特製ハートのパンケーキ~ヒミツの恋風味~”がおすすめとなっています」
「へぇ、どっちもおいしそう!店員さんはどっちのが好き?」
「えと、甘いものが好きなので僕だったらパンケーキが食べたいですね」


会話を続けていくうちに、アルバイトを始めたばかりの頃にやった仮テストを思い出してきた。
今みたいに相手はお店のスタッフだったのだが、あまりにも緊張して会話がぎこちなくなってしまい、それではお客さんも楽しめないと注意されたことがあった。
噛み噛みだし、恥ずかしくなって目は泳いでるし、このままではバイトをやめるしかないと落ち込んでいたら、その場で見ていたももが僕の教育係を買って出てくれたのだ。
この店No. 1人気のももに教育されるとなったときはどうなることかと思ったが、そのかわいい容姿や口調とは裏腹に頭の中では細部のことまで考えていて、僕が緊張しないように敢えてくだけた振る舞いをして練習に付き合ってくれていたのだ。

まぁ、実は最初から落とすつもりで計算していたというのを見事に落とされてから知ったんだけど。
 そんなこともあり僕とももは今に至るわけだけど、またこうして当初のように2人で練習しているのを考えるとなんだか面映い感じがする。


「んー、かわいい店員さんのおすすめだしパンケーキにしようかなー」
「かしこまりました。ハートのパンケーキおひとつですね」


そういって打ち合わせどおり頼まれたパンケーキを取りにキッチンに向かった。
あらかじめ用意しておいたパンケーキはお店で出しているものより薄っぺらい市販のものだったが、上から惜しげもなくかけられているストロベリーソースはじゃむらぶ自慢のソースで甘酸っぱくてとてもおいしいと評判のものだ。
大きめの苺と砂糖やレモン果汁を混ぜてとろとろになるまで煮詰めたものなのだが、果肉はできるだけ潰さないように残しておくので見た目はもはやソースというよりは苺ジャムのようだ。
つい最近お店で使えなくなったストロベリーソースをたまたま分けてもらったのを思い出して思いつきでかけてみたはいいものの、お店であればフォンダンショコラのようにハート型のパンケーキを切ると中からソースが溢れてくる仕掛けなのだが、早く使い切ってしまおうとつい豪快にかけてしまった。
ごろごろととろけた苺に隠れてしまった主役のパンケーキが、元からほとんどなかった威厳をすっかりなくしてしまっていたが味に問題はないのでよしとしよう。


「お待たせいたしました、じゃむらぶ特製ハートのパンケーキです」
「わあ、すごいおいしそう!ねぇ、これって店員さんが食べさせてくれるんでしょ?」
「はい、旦那様がよろしければ最初の一口目は僕が食べさせてあげますね」
「えー、一口だけー? 全部食べおわるまでお話しながら食べさせてよー」
「旦那様が食べおわった頃にまた戻るので…」
「そんなこと言わないでさ、ね…?」


さりげなく腰に手を回され、ぐっ、と引き寄せられる。

そういえばこれは断るための練習だ。

淡々と普段どおりの接客をしていたことにはっとなり、その手をやんわりと押し返した。


「申し訳ありません、旦那様。他の旦那様がお待ちになっているので、」
「名前、ゆきちゃんっていうんだ? 困った顔もかわいいー。このバイトまだ始めたばっかり?」


押し返した手は躱され、さっきより強めに腰に巻きついてくる。
なんとなくいやらしく感じる手つきに昨夜の情事が頭をよぎったが、今のももは飽くまでお店のお客様だ。
知らない相手にベタベタと触られて恥じらっている場合ではない。


「だ、旦那様っ、あの、せっかくなので僕よりパンケーキの方を」
「あ、そっか。ゆきちゃんが食べさせてくれるんだもんね!」


あ、これ墓穴掘ったかも。


そう思ったときにはすでに遅く、不意に引っ張られた僕はバランスを崩してももの身体に倒れこんだ。
体勢を立て直そうにも、ももの身体を背にして片足に跨るように誘導され身動きが取れない。
おまけに腰をがっしりとホールドされてしまい、もはや主導権は完全にももの手の内だった。

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