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朝。

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「_…い、おい!起きろ」


気持ちよく眠っているのに、誰か妨害する声がする。


...まだ寝てたい。

「んっ~…」


反抗の意を表すように寝返りを打ちうつ伏せになろうとすると、トンっと肩に温かいものが触れた。


…あったかいな…。


 なんとなく肌寒いからか、そのあったかいものを求めるように手を伸ばした。


_ギュッ…




すると突然腰あたりに温かさを感じ、そっちに引っ張られる。



「「え?」」


つい発した声が、なぜか低音と私の声を二重に重なって聞こえ目を開けると…なぜか全裸のまま抱き合う私と社長がいた。



「?!!」



二人して驚いて、声も出ないままベットの両脇に離れる。





「おはよう?どうだ?初めてを体験した朝は」



さっきの妨害ボイスが聞こえて振り返ると、昨日ここに入ってオーナーだと紹介された葛西さんが立っていた。



掛け布団を胸元まで引っ張り身体を隠したまま、「おはようございます…」と返事をする。



…葛西さん、ごめんなさい。

私たち、してないんです…。




なんて言えないまま、ニッコリと作り笑顔を浮かべる。



「…真斗(まさと)っ…、お前、僕の睡眠を邪魔しやがって…」


ベットの反対脇で、社長が全裸のままベットを下りて立ち上がった。



「どうせお前のことだ、こいつが来るまで爆睡してたんだから充分じゃねーの。」


そう返す葛西さんに、ん?随分社長と親しげだなと思う。




「あぁ、説明してなかったな?駒井は俺の中学からの親友なんだ」


そういうオーナーに、今までの言動がしっくり来た。
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