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ひきとり

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「…はい?」


思わずはい?と口から出てしまい慌てて口を押さえる。


僕の家にって…どーゆうこと?

ヤクザさん家の家政婦??

いや…ヤクザさん家の性処理係…??



ちらっと彼を確認すると、返事待ちみたいに前のめりで。

「…どっちが辛いですか」

と馬鹿正直に聞いてしまった。


口を開いたから返事だと思ったんだろうか、彼は私の言葉を聞く寸前まで目を輝かせて、聞いてから「あっ…」という辛そうな顔を見せた。


「こっちにいたら知らない男の相手を1日3人以上しなきゃいけないし、人気がなければ40歳前後まで…人気があるとしても10年以上は働かないと行けない。」


そう言われてそんなにかかるんだ…と絶望感を感じた。


「けど」

続けられた彼の言葉に次は私が前のめりになる。


「僕の家に来るなら、そうと決まった時点で借金は一括返済。
知らない男の相手どころか、まず性的行為は求めない。小遣いも月5万は出せる。生活費は全面負担。ただ半永久ってことになる。」



…半永久的に辛くない家政婦の仕事をやって、借金もゼロで、小遣いあり…。


20年、30年も小遣い無し稼いだ金は借金返済に回され辛い仕事を毎日3回以上…。




「私をお願いします」


私は彼の家に行くことを決意した
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