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第二章
第二章第41話 剣姫と妖精とパンケーキ
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ギルドでガチャを引いた翌日、俺は宿へと押しかけてきたエレナによって拉致された。
またしごかれるのかと覚悟したが、どうやら今日連行される先はギルドではないようだ。
「ほら! あっちよ! 早く早く!」
「ちょっと。おい。エレナ。引っ張るなって」
「ディーノが遅いのよ」
そう言って楽しそうに笑ったエレナは俺の腕を引っ張って町の中心部へと向かう。
「あ、あそこよ! あそこに入りましょ!」
「わかった。わかったから引っ張るなって」
そうして引っ張りこまれたのはオシャレな喫茶店だ。このお店はミゲルが襲った高級店の蜂蜜を使ったパンケーキが有名な店で、普通に紅茶を飲んでパンケーキを食べるだけで 50 マレくらいは飛んでいくというとてつもない高級店だ。
工事現場で肉体労働をしたときの月収がおよそ 200 マレだったことを考えると、ここがいかに高級なのかがよく分かる。
「いらっしゃいませ。二名様ですね。ご案内いたします」
きれいなウェイトレスさんがすぐに出てきて俺たちを窓際の席に案内してくれた。
「ご注文がお決まりになりましたらお呼びください」
そう言ってベルを差し出すとそのまま流れるような動作で下がっていく。やはり高級店のウェイトレスは違うようだ。
「冒険者って良いわね。あんな楽に稼げてこのお店に来れるんだもの」
そう言ってエレナは嬉しそうにメニューを確認している。
楽に稼げるのはエレナが特別なだけで、俺たち一般人にとってはそんなことないのだがな。
ただ、外へ出られるようになって格段に稼ぎが良くなったのは間違いない。ひと月 200 マレの薄給でその日暮らしをしていた頃と比べたら今の生活は相当に恵まれていると言えるだろう。
もちろんそのお金と引き換えに命の保証がない危険な仕事をしているわけではあるのだが、カリストさんたちのような尊敬できる先輩冒険者たちと一緒に仕事ができるということにはとても充実感はある。
「あたしはやっぱりこのスペシャルパンケーキセットね。あんたは?」
「え? あ、俺は……普通のパンケーキセットでいいや」
「なあに? そのくらいおごってあげるわよ?」
「いや、大丈夫だから」
「……あっそ」
突然エレナの機嫌が悪くなった。
ああ、もう。面倒くせぇ。自分の思い通りにならないと不機嫌になるところは変わっていない。
まあ、昔だったら拳が飛んできていただろうから殴られないだけマシというところか。
そうして微妙な雰囲気で待っているとパンケーキと紅茶のセットが運ばれてきた。
「スペシャルパンケーキでございます。トッピングはイチゴとルバーブのコンフィチュール、ヨーグルトムース、そして生クリームでございます。こちらにお好みでバニラ風味のハニーソースをお掛けになってお召し上がりください」
エレナの前に差し出された皿の上には三枚のパンケーキが盛り付けられており、いちごジャムっぽいものとムースというよく分からない食べ物と生クリームがこれでもかと盛り付けられている。
「こちら、パンケーキでございます。お好みでハニーソースをお掛けになってお召し上がりください」
俺の目の前に差し出されたのは特にトッピングもないシンプルなパンケーキだ。
「うわぁ。あたし、ここのパンケーキが食べたかったのよね」
そう言ってエレナは早速ナイフとフォークで切り分けると口に運ぶ。
「ん~。おいし~」
顔をとろけさせて幸せそうな笑顔を浮かべているエレナは本当に美少女で、これだけ見れば惚れる男も多数いるだろう。
その笑顔に不覚にも少し見とれてしまった。
「ん? 何見てんの? あんたも早く食べなさいよね」
「あ、ああ」
見とれていたなんて言えるはずもない俺は慌てて目の前のパンケーキに視線を移した。気恥ずかしさを誤魔化してパンケーキに蜂蜜を回してかけるとナイフで切り分けて口に運ぶ。
「あ、うまいな」
「当たり前でしょ? サバンテで一番のパンケーキって評判だもの。知らなかったの?」
エレナが自慢気にそう言った。
「あ、ああ。なんか高い店があるくらいしか」
「もう。だからディーノはダメなのよ。男だったら女の子を喜ばせるスポットくらいは知ってなきゃ」
「そうだな。ごめんごめん」
そう答えた俺の視線の端にパンケーキをじーっ見つめているフラウの姿が映った。
「あ、フラウ。食べるか?」
『えっ!』
そう言ってからフラウはエレナの顔を見て、俺の顔を見る。そしてまたじーっパンケーキを見てしばらく沈黙する。
『ううん。いいよ。二人のデートを邪魔したくないもんっ』
「は? デート!?」
「!? ゴホッゴホッ」
俺がフラウのデートと言う言葉に反応すると、何故かエレナがむせ始めた。
「お、おい。エレナ。大丈夫か?」
「――※#$%&!?」
エレナは言葉にならない言葉を発して顔を真っ赤にしながら苦しそうにしている。
「おい。エレナ」
「はぁっはぁっはぁっ。い、いきなり何変なこと言うのよ!」
「いや、今のは俺じゃなくてフラウがって、あれ?」
俺はあたりを見回すがフラウの姿はない。
「ちょっと。フラウを出しなさいよ!」
「え? いや。でも……」
「良いから出しなさい」
「あ、ああ。分かったよ。召喚」
俺が召喚すると淡い光と共にフラウが現れた。
「あれっ? せっかく気を利かせて離れてたのにっ」
「いいのよ。それよりフラウ。ここのパンケーキは絶品なのよ? ちょっとあげるわよ?」
「えっ? いいのっ? わーい! ありがとうっ!」
フラウはそういうとエレナに切り分けてもらったパンケーキに勢いよくかぶりついた。
小さな妖精とエレナが並んで仲良く美味しそうにパンケーキを食べている。
あれ? 何だかこれ、ものすごい絵になるんだが……。
俺は自分のパンケーキを切ると半分をフラウに差し出す。
「俺のもあげるよ。さっき、食べたそうに見てただろ?」
「いいのっ? ありがとー!」
フラウは満面の笑みを浮かべて俺の差し出したパンケーキにかぶりつく。口の周りを汚しながらも美味しそうに食べるフラウを見ていると何だかあげて良かったな、という気分になってくる。
それにしても、妖精というのは本当にかわいいよな。
そう思った俺がふと視線を感じて窓の外を見るといつの間にか野次馬ができている。中にはそれに釣られるようにフラフラと店内に入ってくるお客さんまで出る始末だ。
「あら? あたしとフラウに見とれてるのかしら? まあ、あたしたちは可愛いから当然ね」
「ねーっ!」
勝ち誇ったような表情でそう言っているエレナは本気でそう思っているのだろうが、フラウはどうなんだろうか?
パンケーキを夢中で食べているのでフラウは適当に相槌を打っただけのようにも見えが……。
やがてフラウはお腹いっぱいになったのか、テーブルの上に座り込んで苦しそうにお腹をさすり始めた。
そんな様子を見た野次馬たちは益々騒いでいるようだ。
だが、そんな店外の様子とは対照的に店内は至って平穏だ。視線を感じる程度はあるが、さすがにこれだけの高級店だと店内で大騒ぎをするような奴を入店させるようなことはないようだ。
しばらくするとフラウはエレナの耳元へと飛んでいくと何かを囁き、それを聞いたエレナは顔を真っ赤にしながら頷いた。
「もうお腹いっぱい。後は二人でデート、楽しんでねっ」
「!?」
そう言うとフラウは召喚状態を自分で解除し、俺の返事も聞かずにそのまま窓をすり抜けてどこかへと飛んでいったのだった。
==============
次回更新は通常通り、2021/04/26 (月) 21:00 を予定しております。
またしごかれるのかと覚悟したが、どうやら今日連行される先はギルドではないようだ。
「ほら! あっちよ! 早く早く!」
「ちょっと。おい。エレナ。引っ張るなって」
「ディーノが遅いのよ」
そう言って楽しそうに笑ったエレナは俺の腕を引っ張って町の中心部へと向かう。
「あ、あそこよ! あそこに入りましょ!」
「わかった。わかったから引っ張るなって」
そうして引っ張りこまれたのはオシャレな喫茶店だ。このお店はミゲルが襲った高級店の蜂蜜を使ったパンケーキが有名な店で、普通に紅茶を飲んでパンケーキを食べるだけで 50 マレくらいは飛んでいくというとてつもない高級店だ。
工事現場で肉体労働をしたときの月収がおよそ 200 マレだったことを考えると、ここがいかに高級なのかがよく分かる。
「いらっしゃいませ。二名様ですね。ご案内いたします」
きれいなウェイトレスさんがすぐに出てきて俺たちを窓際の席に案内してくれた。
「ご注文がお決まりになりましたらお呼びください」
そう言ってベルを差し出すとそのまま流れるような動作で下がっていく。やはり高級店のウェイトレスは違うようだ。
「冒険者って良いわね。あんな楽に稼げてこのお店に来れるんだもの」
そう言ってエレナは嬉しそうにメニューを確認している。
楽に稼げるのはエレナが特別なだけで、俺たち一般人にとってはそんなことないのだがな。
ただ、外へ出られるようになって格段に稼ぎが良くなったのは間違いない。ひと月 200 マレの薄給でその日暮らしをしていた頃と比べたら今の生活は相当に恵まれていると言えるだろう。
もちろんそのお金と引き換えに命の保証がない危険な仕事をしているわけではあるのだが、カリストさんたちのような尊敬できる先輩冒険者たちと一緒に仕事ができるということにはとても充実感はある。
「あたしはやっぱりこのスペシャルパンケーキセットね。あんたは?」
「え? あ、俺は……普通のパンケーキセットでいいや」
「なあに? そのくらいおごってあげるわよ?」
「いや、大丈夫だから」
「……あっそ」
突然エレナの機嫌が悪くなった。
ああ、もう。面倒くせぇ。自分の思い通りにならないと不機嫌になるところは変わっていない。
まあ、昔だったら拳が飛んできていただろうから殴られないだけマシというところか。
そうして微妙な雰囲気で待っているとパンケーキと紅茶のセットが運ばれてきた。
「スペシャルパンケーキでございます。トッピングはイチゴとルバーブのコンフィチュール、ヨーグルトムース、そして生クリームでございます。こちらにお好みでバニラ風味のハニーソースをお掛けになってお召し上がりください」
エレナの前に差し出された皿の上には三枚のパンケーキが盛り付けられており、いちごジャムっぽいものとムースというよく分からない食べ物と生クリームがこれでもかと盛り付けられている。
「こちら、パンケーキでございます。お好みでハニーソースをお掛けになってお召し上がりください」
俺の目の前に差し出されたのは特にトッピングもないシンプルなパンケーキだ。
「うわぁ。あたし、ここのパンケーキが食べたかったのよね」
そう言ってエレナは早速ナイフとフォークで切り分けると口に運ぶ。
「ん~。おいし~」
顔をとろけさせて幸せそうな笑顔を浮かべているエレナは本当に美少女で、これだけ見れば惚れる男も多数いるだろう。
その笑顔に不覚にも少し見とれてしまった。
「ん? 何見てんの? あんたも早く食べなさいよね」
「あ、ああ」
見とれていたなんて言えるはずもない俺は慌てて目の前のパンケーキに視線を移した。気恥ずかしさを誤魔化してパンケーキに蜂蜜を回してかけるとナイフで切り分けて口に運ぶ。
「あ、うまいな」
「当たり前でしょ? サバンテで一番のパンケーキって評判だもの。知らなかったの?」
エレナが自慢気にそう言った。
「あ、ああ。なんか高い店があるくらいしか」
「もう。だからディーノはダメなのよ。男だったら女の子を喜ばせるスポットくらいは知ってなきゃ」
「そうだな。ごめんごめん」
そう答えた俺の視線の端にパンケーキをじーっ見つめているフラウの姿が映った。
「あ、フラウ。食べるか?」
『えっ!』
そう言ってからフラウはエレナの顔を見て、俺の顔を見る。そしてまたじーっパンケーキを見てしばらく沈黙する。
『ううん。いいよ。二人のデートを邪魔したくないもんっ』
「は? デート!?」
「!? ゴホッゴホッ」
俺がフラウのデートと言う言葉に反応すると、何故かエレナがむせ始めた。
「お、おい。エレナ。大丈夫か?」
「――※#$%&!?」
エレナは言葉にならない言葉を発して顔を真っ赤にしながら苦しそうにしている。
「おい。エレナ」
「はぁっはぁっはぁっ。い、いきなり何変なこと言うのよ!」
「いや、今のは俺じゃなくてフラウがって、あれ?」
俺はあたりを見回すがフラウの姿はない。
「ちょっと。フラウを出しなさいよ!」
「え? いや。でも……」
「良いから出しなさい」
「あ、ああ。分かったよ。召喚」
俺が召喚すると淡い光と共にフラウが現れた。
「あれっ? せっかく気を利かせて離れてたのにっ」
「いいのよ。それよりフラウ。ここのパンケーキは絶品なのよ? ちょっとあげるわよ?」
「えっ? いいのっ? わーい! ありがとうっ!」
フラウはそういうとエレナに切り分けてもらったパンケーキに勢いよくかぶりついた。
小さな妖精とエレナが並んで仲良く美味しそうにパンケーキを食べている。
あれ? 何だかこれ、ものすごい絵になるんだが……。
俺は自分のパンケーキを切ると半分をフラウに差し出す。
「俺のもあげるよ。さっき、食べたそうに見てただろ?」
「いいのっ? ありがとー!」
フラウは満面の笑みを浮かべて俺の差し出したパンケーキにかぶりつく。口の周りを汚しながらも美味しそうに食べるフラウを見ていると何だかあげて良かったな、という気分になってくる。
それにしても、妖精というのは本当にかわいいよな。
そう思った俺がふと視線を感じて窓の外を見るといつの間にか野次馬ができている。中にはそれに釣られるようにフラフラと店内に入ってくるお客さんまで出る始末だ。
「あら? あたしとフラウに見とれてるのかしら? まあ、あたしたちは可愛いから当然ね」
「ねーっ!」
勝ち誇ったような表情でそう言っているエレナは本気でそう思っているのだろうが、フラウはどうなんだろうか?
パンケーキを夢中で食べているのでフラウは適当に相槌を打っただけのようにも見えが……。
やがてフラウはお腹いっぱいになったのか、テーブルの上に座り込んで苦しそうにお腹をさすり始めた。
そんな様子を見た野次馬たちは益々騒いでいるようだ。
だが、そんな店外の様子とは対照的に店内は至って平穏だ。視線を感じる程度はあるが、さすがにこれだけの高級店だと店内で大騒ぎをするような奴を入店させるようなことはないようだ。
しばらくするとフラウはエレナの耳元へと飛んでいくと何かを囁き、それを聞いたエレナは顔を真っ赤にしながら頷いた。
「もうお腹いっぱい。後は二人でデート、楽しんでねっ」
「!?」
そう言うとフラウは召喚状態を自分で解除し、俺の返事も聞かずにそのまま窓をすり抜けてどこかへと飛んでいったのだった。
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