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131:ごべんばはい。
しおりを挟む朝、目覚めましたら、全裸でした。
……って、そりゃそうですわね。昨日、貝殻脱ぎ捨てましたものね。
取り敢えず、きっちりと夜着を着込んで私を抱きしめているテオ様が憎たらしいです。
あと、毎朝毎朝毎朝毎朝、何故にそうもおっ勃てられるのですか。元気ですか。
立派な朝立ちを、デシデシと拳で軽く叩いていましたら、テオ様のお口から「んはぁんっ!」とどえらくエロい声が漏れ出ました。
ちらりとテオ様を見ますが、ハァハァと少し荒い息をしていますが、まだ眠ってあるようです。
ちょっとした好奇心でズボンのウエストを引っ張って中を覗きましたら、クタリとしたモノが白濁に塗れていて……何故か、可哀想というか、可愛いというか、な気持ちになりました。
「んっ……ふ、はぁ……んっ、んっ……」
ペロペロと舐めてお掃除していましたら、テオ様のテオ様が少し芯を持ち始めました。
――――もうちょっとだけ。
徐々に上を向き、ガチリと力強くなって来ました。
口に含んで、ヌプリと奥まで…………。
「ん……ぅぐっ⁉」
「っあぁぁ⁉ ミラベル?」
「ゔ…………ゔぼぉぇぇえぇぇ」
「ミラベルぅぅぅ⁉」
急に、喉の奥に入れすぎてしまったのでしょう。
テオ様のご立派な『勃起棒』さんに、というか、下腹部全体に吐瀉物を吹き掛けてしまいました。
「ゔぐぅ…………ごべんばはい……あ…………でる……ゔぉぇぇぇ」
「…………」
手で止めようとしましたが、軽く無駄な抵抗だったようで、私自身にも、テオ様のテオ様にも、また吹き掛けてしまいました。
テオ様がベッドに仰向けで寝転がったまま片手で顔を覆い、もう片手で呼び出し用のベルをリリリンと澄んだ音で鳴らしました。
「…………お嬢様は……取り敢えず…………お風呂で湯を」
「……ゔん」
グスグスと鼻を啜りながら、リジーとザラにお風呂に連行されました。
テオ様は下半身丸出し吐瀉物塗れでしたが、そのままで放置でいいそうです。
弱々しく「頼む、一人にしてくれ。桶とタオルだけくれ」と呟かれていました。
「デオざま、怒っでるばよね?」
「…………どちらかというと、怒ってはいないかと。ただ、ドン底です。メンタルが」
ザラの言う意味が解らなくて、コテンと首を傾げた瞬間にまた吐きそうになってしまいました。
「うぅぅ……全裸で寝ていたから、風邪ひいたのかしら」
「そういえば、お熱も少しあるようですね。お風呂から上がりましたら、暫く眠っておかれますか?」
「うん」
全身を洗い、バスタブで軽く身体を温めてから、私室の方のベッドに入りました。
「朝食をお持ちしますか?」
「んー、あんまり食べたくない」
「スープだけでも飲まれませんか?」
「うん、スープだけなら」
少し寝ましたら、お昼には元気になりました。
「寝不足だったのかしら? あら、このソテー美味しいですね」
「……ん」
テオ様がしょぼーんとされていますが、どうかされたのでしょうか?
聞いても、気もそぞろなお返事です。
「いや、すまない……」
そして、しょぼーんのまま、午後の執務に戻られました。
あまりにもしょぼーんとされているので、ティータイムにクッキーを持って執務室を訪れました。
「これはミラベル様。どうかされました? セオドリック殿下でしたら視察に出られましたよ」
「今日は書類ばかりだと聞いていたのだけど……」
「集中出来ないらしく、王都を見て回ってくるとのことです」
コーディにテオ様はいないと言われ、すごすごと部屋に戻りました。
部屋でテオ様に用意したクッキーを食べていましたら、胃がムカムカしてきました。
「はぁ。やっぱり、怒っているのよ」
テオ様が戻られたら、開口一番にごめんなさいを言うと心に決めつつ、ちょっと気分が悪いからと、お昼寝をすることにしました。
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