9 / 62
第二十三話 徐々に追い詰められていく件について
しおりを挟む
おいおいっ、どういうことだよ! 何で俺が会合の時に隠れてたって知ってんだ!?
「……何のことだ?」
落ち着け俺。冷静さを保て。ここで変に顔に出したりしたらアウトだ。
努めて表情にも声にも出さないように、自然と聞き返した。突然のことなのに、平静を装えた自分を褒めてやりたい。
「あらら、違うの? けどこの子が言ってるのよね~」
そう言いながらソファの後ろの方を指差すと、そこからソファを乗り越えた小さな影がピョコンとヒオナさんの肩に飛び乗ってきた。
コ、コイツは――っ!?
「な、何ですそれ? 猫?」
猫じゃないことは分かっていた。何故なら明らかにサイズは異なっているが、あの会合の時にヒオナに付き従っていた虎だったのだから。
「ガルルルル」
「この子は山月。あの時自己紹介したと思うけど?」
「えっと……あの時ってどういうことっすか? さっきから何言ってんのかサッパリなんすけど」
「ふぅん、まだ惚けちゃうんだぁ。へぇ~」
まるで愉快な玩具でも見つけたかのような笑みを浮かべるヒオナさんに、俺はもう冷や汗が止まらない。今すぐここから逃げ出したいくらいだ。
「この子は虎よ。一応ね」
「と、虎!? ずいぶん小さいすね。子供っすか?」
「う~ん……」
「と、ところでいつからいたんすか、その虎?」
少なくともヒオナさんが入ってきた時は見当たらなかった。まるで突然どこからか現れた感じである。
「ああ、この子は本物の虎ってわけじゃないの。ワタシのスキルで顕現化した存在だもの」
「スキルで……?」
するとヒオナさんが、虎と目配せをしたあと、虎が彼女の肩から床へと降りた。
直後、虎の身体が淡く発光し始め、徐々に巨大化していく。
光が収束し終わると、そこには会合の時に見た大きさの山月が佇んでいた。
「ほらね? 普通の虎じゃこ~んなことできないでしょ?」
「それがスキルの効果……っすか」
「そ、スキル。ワタシは――『妖霊術師』。いわゆる物の怪の類を従わせて、その力を振るうことができるのよ」
「!? ……じゃあその虎は……物の怪なんすか?」
「ええ。遠い遠い昔に死んじゃった虎の霊で、今は物の怪として、ワタシのしもべとして顕現させているのよ」
またもチートなジョブがきた。あの一ノ鍵のガキもそうだったが、この女もずいぶんと厄介な能力を持っている。
物の怪というカテゴリーには、それこそ多くの存在がいるだろう。
簡単にいえば怨霊や死霊、それに妖怪などといった者たちだ。
そんな奴らを従えさせることができる能力なんて凶悪過ぎる。
そうだな。仮に有名な妖怪である九尾や鬼などといったものが敵に回ったと考えよう。
どう安く見積もっても人間の敗北は必至ではなかろうか。
間違いなく俺なら尻尾を巻いて逃げるぞ。
「す、凄いっすね……! 使いようによっては最強の力なんじゃないすか?」
「ん~そうでもないのよ~。便利過ぎる力とか、強過ぎる力には必ずそれに見合う代償や制限なんかがあるものでしょ?」
「そ、そういうもんすか? でも例えば昔話とかに出てくるような妖怪を使役できるなら、人間なんて勝てないと思うんすけど」
「うん、そうね~。力を持たない人間にはどうしようもないかもね~」
「あはは、じゃあ俺みたいな一般人は一捻りっすね。ところで使役できる数とかって決まってるんすか?」
俺の問いに対し、不敵な笑みを浮かべて黙ったまま見つめてきたので、「ど、どうしたんすか?」と尋ねた。
「ふふ、そうやって上手いことワタシから情報を集めようってわけ~?」
「は、は? そんなわけないじゃないっすか! ただの好奇心っすよ!」
クソッ、マジでこの女やりにくいわ!
実際のところ、彼女が言っていたことは当たっていた。
少しでも彼女から情報を引き出しつつ時間を稼ぎ、会合の件をうやむやにするつもりだったのである。
「ふ~ん、まあいいわ。ところでさっきの話に戻るんだけど~」
ああもう、やっぱ逃げられねえか!
「実はね、この子はと~っても鼻が良いのよね~」
「……鼻?」
「そ、鼻。あの会合の時に隠れていた謎の人物。その人物のニオイが、どうしてあなたからするのかな~?」
ニオイ……だと!? 確かにそれは考慮していなかった。だってそうだろう。誰が鼻の利く動物を連れてくるなんて思う? 絶対に思わないはずだ。
「ねえ山月、この子で間違いないのよね~?」
ヒオナさんの質問に、「ガルル」と唸り声を上げながら頷く。
「何かの間違いじゃないっすか? そもそももし俺がいたなら、すぐに捕まってると思いますし」
「う~ん、確かにそれだけが不思議なのよね~。ワタシだってこの子をけしかけた時、絶対に捕まえたって思ってたもの。……けど、そこにあなたはいなかった」
「じゃあやっぱり勘違いなんじゃないすか? 獣だからって間違うことだってあると思うっすよ」
「…………ねえ」
「はい?」
「どうして言わないの?」
「え?」
「こうして話してるとよく分かる。あなたはバカじゃない。ちゃんと考える頭を持った有能な人物よ」
「な、何を……」
「そんなあなたなんだからすぐに思いつくはずでしょ? だったら何でその可能性を口にしないのかな~?」
「…………」
「そう、そこにいたのが隠形や瞬間移動といったスキルを持った存在だったと」
……コイツ……!
「あるいは透明になれるスキル、もしくは……まあ考え出したらキリはないけど、そこにいたのが『持ち得る者』だって、どうしてその可能性を口にしなかったのかしらね?」
「……それは単に思いつかなかっただけっすよ」
「嘘ね。理由は簡単。その可能性を口にすることで、ワタシがあなたに少しでも近づく危険を犯したくなかったから。そう、あなたがワタシが言ったようなスキルを持った『持ち得る者』だという事実を」
俺は反射的にトイレの方角を見てしまった。
「ああ、大丈夫よ。まだあの子たちは戻ってきてないから」
しまった。視線を気取られた。俺のバカ野郎!
だがこんな会話、アイツらに……特に葉牧さんには聞かせたくなかった。
四奈川なら、たとえこの会話を聞かせても、あとで誤魔化せる自信はあるが、あの妙に勘の良いメイドは無理だ。
どうする…………どうやってこの場を処理する。
ああくそっ、まさかこんなに早く俺が『持ち得る者』だってバレるとは思わなかった。
いや、まだ完全にバレたわけじゃない。そもそもニオイだなどとコイツらにしか分からない状況証拠のようなものなのだ。
……ただそれでもこの話を葉牧さんにされてしまえば……。
一度気配に敏感な彼女の感覚から逃げたことがある。その時はただ単に影が薄いで誤魔化したが、今度は厳しいものがある。
………………ヤバイ。
何とかして四奈川たちにはバレないようにしなくてはいけない。
最悪この女には知られたとしても、だ。
………………一応試してみるか。
「ニオイが一緒って言われても、俺ってこう見えても綺麗好きで、外に出る時は制汗スプレーを使ってるんすよ。その会合にいた奴ってのも、同じものを使ってたんじゃないっすか?」
「あらら、そう来るわけ? ずいぶんと粘るじゃない」
まるでもう分かっているんだからさっさと吐けとでも言われているみたい。
ここでカツ丼とか用意されて、「実家のおふくろさんが泣いてるぞ」とか言われたら、すぐに何もかも吐いてしまいそうだ。
まあ自分の息子が犯罪を犯したくらいで涙を流すような繊細な親じゃねえけど。
むしろ「あっちゃあ~、アイツもバカやったな~」的な感じで笑いながら放任するくらいだ。
「けどね、ざ~んねん。この子が嗅ぎ取るのは魂の香り。知ってる? 指紋と同じように、魂の波動って一つとして同じものはないのよ」
「あはは、面白い話っすけど、俺はマジで一般人っすよ。四奈川やあんたみたいな――」
まだ証拠などないのだから、このまま振り切ってやろうとした矢先、山月が突然牙を剥いて襲い掛かってきた。
物凄い速度で鋭い爪と牙を光らせ飛び掛かってきたが、まるでそこに突っ込んでくるのが分かっていたかのように、俺は滑らかに身体を動かして回避したのである。
この一連の動きだが、俺の意思じゃない。
暗殺メイドの時は何故か働いてくれない《自動回避》が発動したのである。
「あらら、おかしいわね~。何の力もない一般人なら、今の攻撃……避けられないはずなのにな~」
俺はついヒオナさんを睨みつけてしまう。
この女、試しやがったな……!
「……何のことだ?」
落ち着け俺。冷静さを保て。ここで変に顔に出したりしたらアウトだ。
努めて表情にも声にも出さないように、自然と聞き返した。突然のことなのに、平静を装えた自分を褒めてやりたい。
「あらら、違うの? けどこの子が言ってるのよね~」
そう言いながらソファの後ろの方を指差すと、そこからソファを乗り越えた小さな影がピョコンとヒオナさんの肩に飛び乗ってきた。
コ、コイツは――っ!?
「な、何ですそれ? 猫?」
猫じゃないことは分かっていた。何故なら明らかにサイズは異なっているが、あの会合の時にヒオナに付き従っていた虎だったのだから。
「ガルルルル」
「この子は山月。あの時自己紹介したと思うけど?」
「えっと……あの時ってどういうことっすか? さっきから何言ってんのかサッパリなんすけど」
「ふぅん、まだ惚けちゃうんだぁ。へぇ~」
まるで愉快な玩具でも見つけたかのような笑みを浮かべるヒオナさんに、俺はもう冷や汗が止まらない。今すぐここから逃げ出したいくらいだ。
「この子は虎よ。一応ね」
「と、虎!? ずいぶん小さいすね。子供っすか?」
「う~ん……」
「と、ところでいつからいたんすか、その虎?」
少なくともヒオナさんが入ってきた時は見当たらなかった。まるで突然どこからか現れた感じである。
「ああ、この子は本物の虎ってわけじゃないの。ワタシのスキルで顕現化した存在だもの」
「スキルで……?」
するとヒオナさんが、虎と目配せをしたあと、虎が彼女の肩から床へと降りた。
直後、虎の身体が淡く発光し始め、徐々に巨大化していく。
光が収束し終わると、そこには会合の時に見た大きさの山月が佇んでいた。
「ほらね? 普通の虎じゃこ~んなことできないでしょ?」
「それがスキルの効果……っすか」
「そ、スキル。ワタシは――『妖霊術師』。いわゆる物の怪の類を従わせて、その力を振るうことができるのよ」
「!? ……じゃあその虎は……物の怪なんすか?」
「ええ。遠い遠い昔に死んじゃった虎の霊で、今は物の怪として、ワタシのしもべとして顕現させているのよ」
またもチートなジョブがきた。あの一ノ鍵のガキもそうだったが、この女もずいぶんと厄介な能力を持っている。
物の怪というカテゴリーには、それこそ多くの存在がいるだろう。
簡単にいえば怨霊や死霊、それに妖怪などといった者たちだ。
そんな奴らを従えさせることができる能力なんて凶悪過ぎる。
そうだな。仮に有名な妖怪である九尾や鬼などといったものが敵に回ったと考えよう。
どう安く見積もっても人間の敗北は必至ではなかろうか。
間違いなく俺なら尻尾を巻いて逃げるぞ。
「す、凄いっすね……! 使いようによっては最強の力なんじゃないすか?」
「ん~そうでもないのよ~。便利過ぎる力とか、強過ぎる力には必ずそれに見合う代償や制限なんかがあるものでしょ?」
「そ、そういうもんすか? でも例えば昔話とかに出てくるような妖怪を使役できるなら、人間なんて勝てないと思うんすけど」
「うん、そうね~。力を持たない人間にはどうしようもないかもね~」
「あはは、じゃあ俺みたいな一般人は一捻りっすね。ところで使役できる数とかって決まってるんすか?」
俺の問いに対し、不敵な笑みを浮かべて黙ったまま見つめてきたので、「ど、どうしたんすか?」と尋ねた。
「ふふ、そうやって上手いことワタシから情報を集めようってわけ~?」
「は、は? そんなわけないじゃないっすか! ただの好奇心っすよ!」
クソッ、マジでこの女やりにくいわ!
実際のところ、彼女が言っていたことは当たっていた。
少しでも彼女から情報を引き出しつつ時間を稼ぎ、会合の件をうやむやにするつもりだったのである。
「ふ~ん、まあいいわ。ところでさっきの話に戻るんだけど~」
ああもう、やっぱ逃げられねえか!
「実はね、この子はと~っても鼻が良いのよね~」
「……鼻?」
「そ、鼻。あの会合の時に隠れていた謎の人物。その人物のニオイが、どうしてあなたからするのかな~?」
ニオイ……だと!? 確かにそれは考慮していなかった。だってそうだろう。誰が鼻の利く動物を連れてくるなんて思う? 絶対に思わないはずだ。
「ねえ山月、この子で間違いないのよね~?」
ヒオナさんの質問に、「ガルル」と唸り声を上げながら頷く。
「何かの間違いじゃないっすか? そもそももし俺がいたなら、すぐに捕まってると思いますし」
「う~ん、確かにそれだけが不思議なのよね~。ワタシだってこの子をけしかけた時、絶対に捕まえたって思ってたもの。……けど、そこにあなたはいなかった」
「じゃあやっぱり勘違いなんじゃないすか? 獣だからって間違うことだってあると思うっすよ」
「…………ねえ」
「はい?」
「どうして言わないの?」
「え?」
「こうして話してるとよく分かる。あなたはバカじゃない。ちゃんと考える頭を持った有能な人物よ」
「な、何を……」
「そんなあなたなんだからすぐに思いつくはずでしょ? だったら何でその可能性を口にしないのかな~?」
「…………」
「そう、そこにいたのが隠形や瞬間移動といったスキルを持った存在だったと」
……コイツ……!
「あるいは透明になれるスキル、もしくは……まあ考え出したらキリはないけど、そこにいたのが『持ち得る者』だって、どうしてその可能性を口にしなかったのかしらね?」
「……それは単に思いつかなかっただけっすよ」
「嘘ね。理由は簡単。その可能性を口にすることで、ワタシがあなたに少しでも近づく危険を犯したくなかったから。そう、あなたがワタシが言ったようなスキルを持った『持ち得る者』だという事実を」
俺は反射的にトイレの方角を見てしまった。
「ああ、大丈夫よ。まだあの子たちは戻ってきてないから」
しまった。視線を気取られた。俺のバカ野郎!
だがこんな会話、アイツらに……特に葉牧さんには聞かせたくなかった。
四奈川なら、たとえこの会話を聞かせても、あとで誤魔化せる自信はあるが、あの妙に勘の良いメイドは無理だ。
どうする…………どうやってこの場を処理する。
ああくそっ、まさかこんなに早く俺が『持ち得る者』だってバレるとは思わなかった。
いや、まだ完全にバレたわけじゃない。そもそもニオイだなどとコイツらにしか分からない状況証拠のようなものなのだ。
……ただそれでもこの話を葉牧さんにされてしまえば……。
一度気配に敏感な彼女の感覚から逃げたことがある。その時はただ単に影が薄いで誤魔化したが、今度は厳しいものがある。
………………ヤバイ。
何とかして四奈川たちにはバレないようにしなくてはいけない。
最悪この女には知られたとしても、だ。
………………一応試してみるか。
「ニオイが一緒って言われても、俺ってこう見えても綺麗好きで、外に出る時は制汗スプレーを使ってるんすよ。その会合にいた奴ってのも、同じものを使ってたんじゃないっすか?」
「あらら、そう来るわけ? ずいぶんと粘るじゃない」
まるでもう分かっているんだからさっさと吐けとでも言われているみたい。
ここでカツ丼とか用意されて、「実家のおふくろさんが泣いてるぞ」とか言われたら、すぐに何もかも吐いてしまいそうだ。
まあ自分の息子が犯罪を犯したくらいで涙を流すような繊細な親じゃねえけど。
むしろ「あっちゃあ~、アイツもバカやったな~」的な感じで笑いながら放任するくらいだ。
「けどね、ざ~んねん。この子が嗅ぎ取るのは魂の香り。知ってる? 指紋と同じように、魂の波動って一つとして同じものはないのよ」
「あはは、面白い話っすけど、俺はマジで一般人っすよ。四奈川やあんたみたいな――」
まだ証拠などないのだから、このまま振り切ってやろうとした矢先、山月が突然牙を剥いて襲い掛かってきた。
物凄い速度で鋭い爪と牙を光らせ飛び掛かってきたが、まるでそこに突っ込んでくるのが分かっていたかのように、俺は滑らかに身体を動かして回避したのである。
この一連の動きだが、俺の意思じゃない。
暗殺メイドの時は何故か働いてくれない《自動回避》が発動したのである。
「あらら、おかしいわね~。何の力もない一般人なら、今の攻撃……避けられないはずなのにな~」
俺はついヒオナさんを睨みつけてしまう。
この女、試しやがったな……!
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる