全てを妹に奪われた令嬢は追放先で自由に生きる

ララ

文字の大きさ
13 / 23

13話

しおりを挟む
2階の試験室に通された。

筆記の試験は問題なくできたと思う。

解答時間は30分ほど。

出てきた問題は基本的な薬草の知識を問うものばかり。

ミュンミュン草の効果を答えよ、とか。

解毒ポーションを作るときに使う薬草を全て答えよ、とか。

続いて実技試験だ。

初級ポーションと自分の得意なものの作成。

初級ポーションはたくさんある薬草の中から適切なものを選び作る。

中にはとても似ている薬草も混じっているから気をつけなければならない。

でもまあこれも問題ない。

散々森の中で先生に教わったから。

実戦を何度も繰り返してきたからポーション作りは大得意よ。

問題は自由課題ね。

何を作ろうかしら?

ん~、やっぱり最初に売り出そうと思っているもののほうがいいのかなぁ?

だとしたら保湿クリームとか?

でもそれだと簡単すぎるわ。

もう少し効果をあげたロイヤルクリームでも作ろうかしら?

ロイヤルクリームは鉄壁蜂から取れる蜜蝋を使って作るものだ。

シワを消し、潤いのある肌にすることができる女性に大人気のクリームだ。

材料に使われる鉄壁蜂の蜜蝋は滅多に手に入らないものでさらにロイヤルクリームの生成はとても難しくなかなか市場には出回らない。

鉄壁蜂の蜜蝋はかつて大森林で採取したことがあるから異次元収納袋マジックバックにストックがある。

何回か作ったこともあるから大丈夫だろう。

これ売れるかな?

売れるといいなぁー。

「自由課題は何をお作りになるか決めましたか?」

「ええ、ロイヤルクリームを作ろうと思いまして。」

「?!ーーえっ?あの聞き間違いでしょうか?今ロイヤルクリームとおっしゃいました??」

「ええそうよ。何回か作ったことがあるし大丈夫よー。」

「あの、材料はここにありませんがお持ちですか?」

「これでしょう?」

そう言って鉄壁蜂の蜜蝋を取り出すと案内してくれた彼は目を白黒させていた。

まあ無理もないわね。

なかなか見ることのないものだから。

「初めていいかしら?」

「どっ‥‥どうぞ。」

彼の動揺を気にせずに作業を進めていく。

使う材料は檀香梅ダンコウバイの種と蜜蝋、それから金盞花カレンデュラと蜂蜜の四つだ。

まずは檀香梅の種を使って油をとっていく。

粉砕クラッシュ

抽出エクストラクト

うん、いい感じね。

黄金色の綺麗な油が取れたわ。

次は金盞花からエッセンシャルオイルを抽出する。

ガラス板にラードを塗ってその上に一枚一枚丁寧に花びらを乗せる。

時間がないから魔法で短縮!

促進プロモート

見る見るうちに花が萎れてラードに香りが移っていく。

萎れた花を新しい者に取り替えてこれを何度も繰り返す。

香りがラードに定着し切ったらアルコールで洗って香りの成分を分離させて完成!

分離セパレート

うん、いい感じね。

金盞花は金木犀に似た感じの香りがする。

鉄壁蜂の蜜蝋と檀香梅から取れた油を同じくらいの量、そして蜂蜜をひと匙金盞花の精油エッセンシャルオイルはほんの少し。

一滴か二滴くらいかな。

あまり入れすぎると香りが主張しすぎてしまう。

ムラの内容によく混ぜる。

完成!!

ほんのりオレンジ色のロイヤルクリームが出来上がった。

「これでいいかしら?」

「はっはいぃ!え~、これを一旦お預かりしまして鑑定ののち、合否をお伝えします。30分ほどお待ちください。」

「わかりました。」



しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

姉から奪うことしかできない妹は、ザマァされました

饕餮
ファンタジー
わたくしは、オフィリア。ジョンパルト伯爵家の長女です。 わたくしには双子の妹がいるのですが、使用人を含めた全員が妹を溺愛するあまり、我儘に育ちました。 しかもわたくしと色違いのものを両親から与えられているにもかかわらず、なぜかわたくしのものを欲しがるのです。 末っ子故に甘やかされ、泣いて喚いて駄々をこね、暴れるという貴族女性としてはあるまじき行為をずっとしてきたからなのか、手に入らないものはないと考えているようです。 そんなあざといどころかあさましい性根を持つ妹ですから、いつの間にか両親も兄も、使用人たちですらも絆されてしまい、たとえ嘘であったとしても妹の言葉を鵜呑みにするようになってしまいました。 それから数年が経ち、学園に入学できる年齢になりました。が、そこで兄と妹は―― n番煎じのよくある妹が姉からものを奪うことしかしない系の話です。 全15話。 ※カクヨムでも公開しています

妹はわたくしの物を何でも欲しがる。何でも、わたくしの全てを……そうして妹の元に残るモノはさて、なんでしょう?

ラララキヲ
ファンタジー
 姉と下に2歳離れた妹が居る侯爵家。  両親は可愛く生まれた妹だけを愛し、可愛い妹の為に何でもした。  妹が嫌がることを排除し、妹の好きなものだけを周りに置いた。  その為に『お城のような別邸』を作り、妹はその中でお姫様となった。  姉はそのお城には入れない。  本邸で使用人たちに育てられた姉は『次期侯爵家当主』として恥ずかしくないように育った。  しかしそれをお城の窓から妹は見ていて不満を抱く。  妹は騒いだ。 「お姉さまズルい!!」  そう言って姉の着ていたドレスや宝石を奪う。  しかし…………  末娘のお願いがこのままでは叶えられないと気付いた母親はやっと重い腰を上げた。愛する末娘の為に母親は無い頭を振り絞って素晴らしい方法を見つけた。  それは『悪魔召喚』  悪魔に願い、  妹は『姉の全てを手に入れる』……── ※作中は[姉視点]です。 ※一話が短くブツブツ進みます ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇ご都合展開。矛盾もあるかも。 ◇なろうにも上げました。

善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です

しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。

地味で結婚できないと言われた私が、婚約破棄の席で全員に勝った話

といとい
ファンタジー
「地味で結婚できない」と蔑まれてきた伯爵令嬢クラリス・アーデン。公の場で婚約者から一方的に婚約破棄を言い渡され、妹との比較で笑い者にされるが、クラリスは静かに反撃を始める――。周到に集めた証拠と知略を武器に、貴族社会の表と裏を暴き、見下してきた者たちを鮮やかに逆転。冷静さと気品で場を支配する姿に、やがて誰もが喝采を送る。痛快“ざまぁ”逆転劇!

病弱を演じていた性悪な姉は、仮病が原因で大変なことになってしまうようです

柚木ゆず
ファンタジー
 優秀で性格の良い妹と比較されるのが嫌で、比較をされなくなる上に心配をしてもらえるようになるから。大嫌いな妹を、召し使いのように扱き使えるから。一日中ゴロゴロできて、なんでも好きな物を買ってもらえるから。  ファデアリア男爵家の長女ジュリアはそんな理由で仮病を使い、可哀想な令嬢を演じて理想的な毎日を過ごしていました。  ですが、そんな幸せな日常は――。これまで彼女が吐いてきた嘘によって、一変してしまうことになるのでした。

妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。

しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹 そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる もう限界がきた私はあることを決心するのだった

嘘つきと呼ばれた精霊使いの私

ゆるぽ
ファンタジー
私の村には精霊の愛し子がいた、私にも精霊使いとしての才能があったのに誰も信じてくれなかった。愛し子についている精霊王さえも。真実を述べたのに信じてもらえず嘘つきと呼ばれた少女が幸せになるまでの物語。

聖女は神の力を借りて病を治しますので、神の教えに背いた病でいまさら泣きついてきても、私は知りませんから!

甘い秋空
恋愛
神の教えに背いた病が広まり始めている中、私は聖女から外され、婚約も破棄されました。 唯一の理解者である王妃の指示によって、幽閉生活に入りましたが、そこには……

処理中です...