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「んうっ!」

 浩司兄ちゃんの指がなんの前触れもなく、僕の後孔に挿入した。ナカは怜司の精子で濡れそぼっているので、なんの抵抗もなく挿いってしまう。

「やっ、あぁん…そこは、らめっ!」

 僕自身を舐りながら、敏感に感じるトコロを指先がなぞった。ビビビッと躰に走る快感で、絶頂したくて堪らなくなる。

「浩司兄ちゃ…もっあっ、あ゛あぁ…きもちいひっ」

 イヤらしく腰を前後させて、浩司兄ちゃんの動きに合わせた。

「あッいく、イクっ、いくイク…ひう゛ぅう゛うっ!」

 浩司兄ちゃんに負けないように、イクのを結構我慢したせいか、和室で感じた、射精を伴わない絶頂と同じくらいに気持ちよかった。イったというのに、だらしなくヘコヘコずっと腰を動かしてしまう。

「ふぅぅッ…ハズかしっ…気持ち、よく、て…腰とまんなぃ」

 そんな僕をさらに感じさせようとしたのか、浩司兄ちゃんは音を出して、僕自身をじゅるじゅる吸いまくる。まるで、僕の精子のすべてを吸い尽くす勢いだった。

 ナカに挿入していた指は抜かれていたけど、僕のお尻を両手を使って揉みしだく。その動きで、後孔の入口が物欲しさに疼いてしまった。

「んん゛んんっ…ああっ、浩司兄ちゃんも……気持ちよくなって」

 目の前にある大きなモノを、ふたたび咥えようとしたのに、僕から逃げるように腰が引いていく。

「浩司兄ちゃん?」

「怜司の精子で、龍が孕んだらムカつくからな。俺のも混ぜてやる」

「孕むなんて、僕は男だからそんなことないのに」

「龍がメスイキしたのを知ってる。随分と感じまくって、エロい声が出ていたじゃないか」

 和室の声が2階まで響いていたことに驚き、口を噤むしかない。

「怜司が俺に眠り薬の入ったカフェオレを持ってきた時点で、龍を襲うことがわかっていたからさ。事前に和室に盗聴器を仕込んでおいた」

「怜司が浩司兄ちゃんに薬を――」

(和室に盗聴器を仕掛けたことで、浩司兄ちゃんは僕が怜司に襲われたことがわかったということなんだ)

「怜司のデカマラで、さらに感度があがった龍の最奥を俺ので責めたら、いったいどうなるんだろうな?」

 そらおそろしいことを口にされただけで、なぜが僕自身がほんのり硬さを取り戻した。

「龍、期待してるだろ?」

「ちがっ、これはなんかよくわからなくて!」

「結腸責めしてほしくて、躰が素直に反応してるのに?」

 浩司兄ちゃんは顔を寄せて、嬉しそうに笑いながら僕を見下ろす。

「怜司には襲っていいと言ったのに、俺はダメなのかい?」

「そ、それは――」

「頭が一気に真っ白になって、痺れるような快感をプレゼントしてあげる。ほしいとねだってごらん」

「…………」

「龍だけイって、俺はそのまま放置プレイな感じ? 意外とドSなのか?」

 おかしそうにくすくす笑ったと思ったら、僕の唇を塞いだ。ねっとり絡みつく浩司兄ちゃんの舌が縦横無尽に蠢き、僕の口内を犯す。
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