大嫌いなクラスメイト部屋に、自分の写真が大量に貼ってあった件

時雨

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第17話 帰宅

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  結局学校が終わるまで、木々羅と話すことはなかった。そもそも、違う種類の生き物なのだ。あたしと木々羅は。普段から話すことはない。
  木々羅は誰もが認める人気者。一方あたしは、常に顔を顰めてるよく分かんない人。

  いや、まぁ木々羅は、単なる変態だと立証されたわけなんだけど。

  でも、料理も上手いし、気も利くし、あと、優しいし。

  ともかく、普通の女子高生なら、近くを通るだけでヒソヒソと噂話するくらいの人気者なのだ。

  まぁ、でもどうしようもない。別にあたしは、それを気にしてないし、むしろクラスのど真ん中で目立っている人達と仲良くするよりも、今の方がちょっぴりいいなと思ってる。
  まぁ、単にひねくれてるだけだって言われたら、それまでだけど。

「ねぇ、木々羅く~ん、もう帰っちゃうの~?」

  今日の出来事を思い出しつつカササギ荘まで帰っていると、同居人? の名前と、甘ったるい声が聞こえてきた。
  電柱の影から覗くという古典的な方法を使えば、カササギ荘の向かいの雑貨店の前で、木々羅がクラスメイトの女子に手を引かれている。
  正直、女子の名前は忘れた。仕方ない。だって、関わりがないもの。唯一覚えていることは、その子が髪を高めのツインテールにしてることだけ。あたしからすれば、よくできるな、なんて思うわけだけど。
  木々羅はと言えば、苦笑しながら何か言っていた。よく聞こえない。

「む~。じゃあね。また今度ね」

  よく分からない効果音と共に女子は頬を膨らませ、その場を去っていく。木々羅はと言えば、雑貨店に入っていった。

  今がチャンス、かな? 木々羅に見つからずに帰れる。

  通りすがりに覗いてみると、木々羅は色々物色しているようで、こちらに気づいていない。

  あたしは素早くカササギ荘内部に入り、自分の部屋へと急いだ。

 やっぱりカササギ荘って派手だよな。

  傍目じゃデデニーランドのそれにしか見えない外観。入るとき、何度見ても慣れない。

  そういえば、今日の夕飯はあたし担当だったはず。今の時刻は四時。晩御飯には早すぎる。

  そこまで考えて、はっと思い出した。
  確かあの冷蔵庫、謎に練り物系しか入ってないんだ。しかもそれ、昨日食べてしまった。

  ため息をついてあたしは立ち上がった。行かなければならない、スーパーに。
  じゃないと、今日の夕食がガチでくそしょうもないご飯になってしまう。だって、あそこ、ほんとに何も入ってなかった。
 
「仕方ないよな」

  ガチャリと扉の鍵を閉め、派手派手なカササギ荘から一歩出ると、木々羅がまだ、何か探し続けているのが見えた。

  かれこれ三十分ほど。一体何をやっているんだろう。
 
  疑問が頭を行き交うが、それも全部無視してあたしは近所のスーパーへと、歩き出した。
 
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