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11章
389.コハク
里のみんなが交戦している頃コハクは攻撃をかわしながら森へと近づいて行った。
森を背に戦いの様子を見ていると…
(今だ!)
フードの男はそっと天狐の後ろから近づいて捕獲用の網で天狐に覆いかぶさった!
(やった!)
手応えを感じて男は網をだき抱えると森の奥へと入って行った…
少し行くと平らな石の上に網を置いて中身を確認すると、そこにはコハクと同じ大きさの木が入っていた。
「なんだ…これは」
男が木を取り出すと
「おじさんばか!ぼくはここ!」
コハクが木の上からにっこりと笑いかける。
「お前…何を」
「ぼく、げんかくつかえる!」
コハクが胸をはると…
「凄い…これはつかえるぞ!」
男はコハクを見ると笑いが止まらなかった!
「変化に幻覚!こいつがいればこんなクソみたいな仕事をしなくても…」
男の目の色が変わると…
「なんとしても手に入れてやる!ちょっとぐらい手足が無くても…何とかなるな…」
男は天狐に目掛けて風魔法を放つと
ガキンッ!
天狐の手前で弾かれた!
「なんだ…今のは?」
【ミヅキ?】
コハクがミヅキの名前を呼ぶと…
【コハク?どうしたの!】
コハクに呼ばれてミヅキが答えると
【ミヅキ、ぼくにまほうつかった?】
【あっ…コハクに一応、防御魔法かけといたからね!コハクが負けることなんで絶対に無いってわかってるけど…一応ね!一応!】
ミヅキが慌てて答えると…
【こら!ミヅキ大人しくしてるんだ!コハクならすばしっこいから攻撃なんて難なく避けられる】
シルバからのお叱りが飛ぶ…
【だ、だってぇ~】
外野がうるさくなると…
「どういう事だ!何故魔法が効かない!」
男は何度も風魔法を放つがコハクに届くことは無かった…
「おじさんおわり?じゃあぼくのばんね!」
コハクは周りに生えてる木に木魔法で蔦を作ると男を捕縛する為に巻き付けた…が…
「うぎゃぁぁぁぁあ!!」
男の叫び声が森中に響いた。
後ろで隠れながら見ていたベイカーが駆けつけると…
「コハク…やりすぎだ…」
男の体には人の腕ほどある蔦が肉にくい込みながら巻きついていた…
腕と足はあらぬ方向に曲がっており、ピクピクと痙攣を繰り返していた。
「あっ!くち、くち!」
コハクは木によじ登り男の口に蔦を噛ませると…
「ふぅー!できた」
かいてもいない汗を拭う。
「遅いわ!でもまぁ自害する前に気を失ったみたいだな…コハク蔦を退かして細い縄は出せるか?」
ベイカーが頼むと
「はい!」
シュルンと蔦はみるみるうちに木へと戻っていった…
男がドサッと力なく倒れると、ベイカーは猿ぐつわを噛ませて一応縄で体を縛った。
「こりゃ…手足がぐちゃぐちゃだな…どうするか…いや…待てよ」
ベイカーはニヤッと笑うと
「つかえるな…」
ボソッと呟くと男を木に立たせるように縛り付けた。
ガサッ…
音がしてベイカーが振り返ると…
「ベイカーさん、終わった?」
ミヅキがシルバ達と様子を見に来た。
「ミヅキ、あれ程動くなって言っただろ…」
ベイカーが縛り付けた男を隠すように立つと
「で、でもシルバの上からは動いてないよ!みんなもそのままの布陣で来たし…動いた気配もバレて無かったよね!」
「まぁそうだが…それにコハクに防御魔法使ったな…」
「あれは…一応…保険で…」
「ヘナチョコの魔法なんかでコハクに当たるわけないだろ」
「そ、そうかも知れないけど…」
ミヅキが気まずそうにしていると…
「お前の事がバレるのが一番不味いんだからな!この狙われる奴らを全部従えてるのはミヅキなんだからな!」
「はーい…」
「わかったら大人しくしていろ…これからこいつに尋問を始めるからお前達はさっきの場所に戻ってろ」
「えっ?尋問するの?」
「ああ、ギルドの場所を吐いてもらわないとならないからな」
「ベイカーさん尋問なんて出来るの?」
「俺は…セバスさんほど得意じゃないが…出来ないことは無い」
「ふーん…まぁあんまりいじめないようにね…そうだ!カツ丼いる?」
ミヅキが聞くと
「カツ丼?なんだ、食べていいのか?」
「なんでベイカーさんが食べるの!犯人に食べさせるんでしょ!」
「はぁ?なんで犯人なんかにそんなもん食わせなきゃならないんだ!」
「え!尋問にカツ丼は付き物なんじゃ無いの!?」
「初めて聞いたわ!」
ベイカーはどう使うのかミヅキから聞くと…
「なるほど…結構面白いなそれ…」
真剣に考えこんでいると…
「ミヅキ、ちょっとデボットとレアルを呼んできてくれ。そろそろ面接も終わってるだろ」
「えっ?うん…いいけど…」
ミヅキはシルバ達とデボットを呼びに向かった…。
里に戻るとちょうどムサシさん達が外に出て誰もいない里の様子に驚いていた…。
ミヅキが簡潔に商人達の事を説明すると…
「俺のせいで里に迷惑が…」
ムサシが申し訳無さそうにすると…
「みんな楽しんでるぽかったから平気じゃない?」
「楽しむ?」
「長老様とかかっこよかったよ!シュンシュンって刀で敵の服を切っちゃったの!そしたら敵が丸裸になっちゃって!おばちゃん達がからかったら泣きながら逃げてったよ」
「そ、そうか…」
「なんか…相手が少しだけ気の毒に感じますね…」
「そうだな…」
デボットとレアルが引きつった笑いをする。
「それと…闇ギルドの人を捕まえたからベイカーさんがこれから尋問するんだって、それでデボットさんとレアルさんに手伝って欲しいみたいだよ」
「「俺(私)達に?」」
二人は顔を見合わせた。
ムサシと見習い達は里のみんなの元にむかい、ミヅキ達はベイカーの元に向かう事になった…
ムサシさん達と森で別れると…
「しかし…俺達が必要な尋問ってなんだ?それにベイカーさんに尋問出来るのか?」
デボットが疑うと…
「確かに…ベイカーさんみたいな真っ直ぐな人にはあんまり向きませんよね」
「でも、ベイカーさんも怒ると怖いよ」
ミヅキが実体験を思い出すと…
「そうだな…仮にもA級冒険者だからな…出来ないことなんてないんだろうな」
「ベイカーさん凄いね!」
「そうですね、セバスさんの尋問も勉強になりますがベイカーさんのもしっかりと見ておかないとですね」
「えっ?いつセバスさんの尋問見たの?」
ミヅキが身に覚えが無くレアルに聞くと…
「えっ…あっ!えーっと…」
レアルが目を泳がせていると
「あれだよ!俺が捕まった時の尋問した人がセバスさんだっただろ?あれをレアルに話してやったんだよ!」
「あー!私もデボットさんにあったやつだね!」
「そうそう!」
「そっか~デボットさんはセバスさんの尋問であんなに反省したんだね!」
ミヅキがうんうんと納得していると…デボットが複雑な表情を浮かべる。
「どちらかと言うと…ミヅキに落とされたんだがな…」
「何か言った?」
ミヅキが振り返ると…
「いいや…あの尋問で(ミヅキを連れてきてくれた)セバスさんに感謝してただけだよ」
デボットは笑って言うとミヅキの頭をポンポンと撫でる。
ミヅキはそれを笑顔で受け止めていた。
「ベイカーさん、連れてきたよー」
ミヅキがベイカーに声をかけると…
「おーありがとな!じゃあちょっとお前達尋問を手伝ってくれ」
「「はい」」
デボット達がベイカーに近づくと…
「あっ、ミヅキは例のものを作っといてくれ!危ないからここには近づくなよ例のものは後で取りに行くからな」
「えー…私も尋問見たかったなぁ…」
「「「駄目だ!」」」
ベイカーとデボット、レアルが声を揃えると…
「お前にそんなもの見せたと…あの人にバレたら…」
「そうだ!また俺達が尋問を受けることになるだろ!」
「ミヅキ、大人しくしていて下さい!私達の為にも!」
三人が必死に頼むので
「分かったよ~じゃあ少し離れて作ってるね」
「あっミヅキ作るなら風上で作ってくれ」
「えっ?そんなの関係あるの?」
「ああ!」
ベイカーはニヤッと笑った。
森を背に戦いの様子を見ていると…
(今だ!)
フードの男はそっと天狐の後ろから近づいて捕獲用の網で天狐に覆いかぶさった!
(やった!)
手応えを感じて男は網をだき抱えると森の奥へと入って行った…
少し行くと平らな石の上に網を置いて中身を確認すると、そこにはコハクと同じ大きさの木が入っていた。
「なんだ…これは」
男が木を取り出すと
「おじさんばか!ぼくはここ!」
コハクが木の上からにっこりと笑いかける。
「お前…何を」
「ぼく、げんかくつかえる!」
コハクが胸をはると…
「凄い…これはつかえるぞ!」
男はコハクを見ると笑いが止まらなかった!
「変化に幻覚!こいつがいればこんなクソみたいな仕事をしなくても…」
男の目の色が変わると…
「なんとしても手に入れてやる!ちょっとぐらい手足が無くても…何とかなるな…」
男は天狐に目掛けて風魔法を放つと
ガキンッ!
天狐の手前で弾かれた!
「なんだ…今のは?」
【ミヅキ?】
コハクがミヅキの名前を呼ぶと…
【コハク?どうしたの!】
コハクに呼ばれてミヅキが答えると
【ミヅキ、ぼくにまほうつかった?】
【あっ…コハクに一応、防御魔法かけといたからね!コハクが負けることなんで絶対に無いってわかってるけど…一応ね!一応!】
ミヅキが慌てて答えると…
【こら!ミヅキ大人しくしてるんだ!コハクならすばしっこいから攻撃なんて難なく避けられる】
シルバからのお叱りが飛ぶ…
【だ、だってぇ~】
外野がうるさくなると…
「どういう事だ!何故魔法が効かない!」
男は何度も風魔法を放つがコハクに届くことは無かった…
「おじさんおわり?じゃあぼくのばんね!」
コハクは周りに生えてる木に木魔法で蔦を作ると男を捕縛する為に巻き付けた…が…
「うぎゃぁぁぁぁあ!!」
男の叫び声が森中に響いた。
後ろで隠れながら見ていたベイカーが駆けつけると…
「コハク…やりすぎだ…」
男の体には人の腕ほどある蔦が肉にくい込みながら巻きついていた…
腕と足はあらぬ方向に曲がっており、ピクピクと痙攣を繰り返していた。
「あっ!くち、くち!」
コハクは木によじ登り男の口に蔦を噛ませると…
「ふぅー!できた」
かいてもいない汗を拭う。
「遅いわ!でもまぁ自害する前に気を失ったみたいだな…コハク蔦を退かして細い縄は出せるか?」
ベイカーが頼むと
「はい!」
シュルンと蔦はみるみるうちに木へと戻っていった…
男がドサッと力なく倒れると、ベイカーは猿ぐつわを噛ませて一応縄で体を縛った。
「こりゃ…手足がぐちゃぐちゃだな…どうするか…いや…待てよ」
ベイカーはニヤッと笑うと
「つかえるな…」
ボソッと呟くと男を木に立たせるように縛り付けた。
ガサッ…
音がしてベイカーが振り返ると…
「ベイカーさん、終わった?」
ミヅキがシルバ達と様子を見に来た。
「ミヅキ、あれ程動くなって言っただろ…」
ベイカーが縛り付けた男を隠すように立つと
「で、でもシルバの上からは動いてないよ!みんなもそのままの布陣で来たし…動いた気配もバレて無かったよね!」
「まぁそうだが…それにコハクに防御魔法使ったな…」
「あれは…一応…保険で…」
「ヘナチョコの魔法なんかでコハクに当たるわけないだろ」
「そ、そうかも知れないけど…」
ミヅキが気まずそうにしていると…
「お前の事がバレるのが一番不味いんだからな!この狙われる奴らを全部従えてるのはミヅキなんだからな!」
「はーい…」
「わかったら大人しくしていろ…これからこいつに尋問を始めるからお前達はさっきの場所に戻ってろ」
「えっ?尋問するの?」
「ああ、ギルドの場所を吐いてもらわないとならないからな」
「ベイカーさん尋問なんて出来るの?」
「俺は…セバスさんほど得意じゃないが…出来ないことは無い」
「ふーん…まぁあんまりいじめないようにね…そうだ!カツ丼いる?」
ミヅキが聞くと
「カツ丼?なんだ、食べていいのか?」
「なんでベイカーさんが食べるの!犯人に食べさせるんでしょ!」
「はぁ?なんで犯人なんかにそんなもん食わせなきゃならないんだ!」
「え!尋問にカツ丼は付き物なんじゃ無いの!?」
「初めて聞いたわ!」
ベイカーはどう使うのかミヅキから聞くと…
「なるほど…結構面白いなそれ…」
真剣に考えこんでいると…
「ミヅキ、ちょっとデボットとレアルを呼んできてくれ。そろそろ面接も終わってるだろ」
「えっ?うん…いいけど…」
ミヅキはシルバ達とデボットを呼びに向かった…。
里に戻るとちょうどムサシさん達が外に出て誰もいない里の様子に驚いていた…。
ミヅキが簡潔に商人達の事を説明すると…
「俺のせいで里に迷惑が…」
ムサシが申し訳無さそうにすると…
「みんな楽しんでるぽかったから平気じゃない?」
「楽しむ?」
「長老様とかかっこよかったよ!シュンシュンって刀で敵の服を切っちゃったの!そしたら敵が丸裸になっちゃって!おばちゃん達がからかったら泣きながら逃げてったよ」
「そ、そうか…」
「なんか…相手が少しだけ気の毒に感じますね…」
「そうだな…」
デボットとレアルが引きつった笑いをする。
「それと…闇ギルドの人を捕まえたからベイカーさんがこれから尋問するんだって、それでデボットさんとレアルさんに手伝って欲しいみたいだよ」
「「俺(私)達に?」」
二人は顔を見合わせた。
ムサシと見習い達は里のみんなの元にむかい、ミヅキ達はベイカーの元に向かう事になった…
ムサシさん達と森で別れると…
「しかし…俺達が必要な尋問ってなんだ?それにベイカーさんに尋問出来るのか?」
デボットが疑うと…
「確かに…ベイカーさんみたいな真っ直ぐな人にはあんまり向きませんよね」
「でも、ベイカーさんも怒ると怖いよ」
ミヅキが実体験を思い出すと…
「そうだな…仮にもA級冒険者だからな…出来ないことなんてないんだろうな」
「ベイカーさん凄いね!」
「そうですね、セバスさんの尋問も勉強になりますがベイカーさんのもしっかりと見ておかないとですね」
「えっ?いつセバスさんの尋問見たの?」
ミヅキが身に覚えが無くレアルに聞くと…
「えっ…あっ!えーっと…」
レアルが目を泳がせていると
「あれだよ!俺が捕まった時の尋問した人がセバスさんだっただろ?あれをレアルに話してやったんだよ!」
「あー!私もデボットさんにあったやつだね!」
「そうそう!」
「そっか~デボットさんはセバスさんの尋問であんなに反省したんだね!」
ミヅキがうんうんと納得していると…デボットが複雑な表情を浮かべる。
「どちらかと言うと…ミヅキに落とされたんだがな…」
「何か言った?」
ミヅキが振り返ると…
「いいや…あの尋問で(ミヅキを連れてきてくれた)セバスさんに感謝してただけだよ」
デボットは笑って言うとミヅキの頭をポンポンと撫でる。
ミヅキはそれを笑顔で受け止めていた。
「ベイカーさん、連れてきたよー」
ミヅキがベイカーに声をかけると…
「おーありがとな!じゃあちょっとお前達尋問を手伝ってくれ」
「「はい」」
デボット達がベイカーに近づくと…
「あっ、ミヅキは例のものを作っといてくれ!危ないからここには近づくなよ例のものは後で取りに行くからな」
「えー…私も尋問見たかったなぁ…」
「「「駄目だ!」」」
ベイカーとデボット、レアルが声を揃えると…
「お前にそんなもの見せたと…あの人にバレたら…」
「そうだ!また俺達が尋問を受けることになるだろ!」
「ミヅキ、大人しくしていて下さい!私達の為にも!」
三人が必死に頼むので
「分かったよ~じゃあ少し離れて作ってるね」
「あっミヅキ作るなら風上で作ってくれ」
「えっ?そんなの関係あるの?」
「ああ!」
ベイカーはニヤッと笑った。
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