放課後はダンジョンに行って憂さ晴らしのつもりがいつの間にか学園最強になってたことに気が付かなかった

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第百四十二話 冒険者の旅に出てみる。 ローラ加入

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船の旅を一応満足でき、島にも数日いて満足できたドーラとユータ。

あとは特にしなければならないことは無かった。

・・・・・・・・・・・・・・!
「冒険者やってみないか?」ドーラ
「え?ボクらってもう、、あ、、いろいろな所回るって?」ユータ
「そう、同盟内部なら、まぁ、人びともまともだろうし、、」
「馬車に乗って?」
「そう、フツーの冒険者と同じ生活」
「イイね!!」

その晩、扉を通って邸に帰り、晩メシのときに、皆に話してみた。
「俺はいいと思うけど、皆、なんかある?」ガンダ
皆はいんじゃない?という話で、、

「おみやげは、おいしいものでイイニャっつ!」
「・・あったらなー」ドーラ
「・・・やる気ナシ雄にゃ?」
「いやよく考えろ?ここより美味いとこって、あると思うか?」
「・・・・まぁにゃ、、でももしあったら、でいいにゃから!」
「あったらなー」
・・・・・

ーー

で、考えてみると、あの将軍が押さえているリターニャを通っていくか、ラットビアを通るか、でドラゴニアを抜け、どっちかを抜けて北のイスターニャに入り、そっからラットビアかリターニャを抜けて戻ってくる、ルートと成る。

「どっちから行こうか?」ドーラ
「将軍のほう?」ユータ
「だよなー、先に、将軍と彼が付いた領主がどうなっているのかみたいよな?」
「うん、まぁ、、どっちでもいいけど、、元の家がどーなってるか見たかった?」
そっちっすか、、

一応冒険者らしく剣を差し、小手付て、少しだけモノの入ったズタ袋を背負い、峠まで転移。

番をしている警備班の子たちとモモンガに、「いってきまーす!」と言って、ユータとドーラは峠の道を駆け下りていった。
いつものように。
なので、ずっびゅーんん!って。

街道工事しているリターニャの者たちは目を丸くしていた。
リターニャからドラゴニアに入る者たちは数多いが、ドラゴニアからリターニャに来るものなど居ない。
だからその力量を見たことなど無い。しかも今回はその筆頭クラス。上位2-3位。その上はダンマスのみだ。
そんなことを知る者はリターニャにはいまいが。

ほどなく元の本館跡に着いた。
畑の跡ももう草が生い茂り、小さな木まで生えている。
あの時すべての建物を綺麗サッパリ持っていったので、今も何もない。
ダンジョンへの道の入り口の別館の跡に行くと、朽ち果て潰れた建物の形跡があった。

領主があの後に作った宿の跡だろう。
その前の、ダンジョンに続く道も、小さくなり、よほど冒険者が来ていない、ということがよくわかる。
ギルドがなくなったので、いくら大ボッタクリと言えども買い取っていたのがなくなったのだ。誰もこの領地で冒険者をしようなどというものはいないのだろう。少し南に行けば冒険者天国のドラゴニアがあるし。その後この近くの街が滅ぼされたし。

「行ってみようぜ!」
と、ドーラが言った。
森の奥、ダンジョンの方に、ということだろう。

ユータはドーラの後ろに付き、歩いていく。

「懐かしいねぇ、、」
「ああ、全くだ、、」
何年だろう?10年も経っていない、、つか、ついこの間高校卒業したんで、4年?5年?、まぁ、倍は時間過ぎているけど、、ユータにしては珍しく懐かしさに浸っていた。
ここが原点だったから。

森の魔獣は来ない、というか、2人の気配を避けて奥に引っ込んだ様子。
ダンジョンの入り口に出た。
入り口に建てた粗末な雨よけの小屋はすべて朽ち果てて柱が数本残るのみ。

ダンジョンに入る。
やはり中の魔獣は避けている。元ボスだから余計だろう。
2人は散歩のように、5階層のあの壁のところに辿り着いた。

いつもここから転移してしまうので、入り口からここまで歩いたのはいつ以来だろうか。
「ちょっと挨拶していこうか」ドーラ
「うん、ローラに?」
「そう」
シュン!と今の最下層25階?に跳ぶ。

シュン!
「ローラー?」
「いらっしゃーい!」
とすぐ目の前に女の子が現れた。

「久々なんでな、ここに寄って見た。あ、会うのはじめてだよな?ユータだ。ユータ、この子がローラ。」
「はじめまして!ニヤとか、お世話になってますー」
「はじめまして、ドーラがお世話になってまーす!」
「・・・・ボクらは兄弟、なのかな?」ユータ
「まあ、そうだな、、そうなるな」
「そうですねー、ドーラが長兄ですね、次がユータ、」
「ボクに妹ができた、、、」
感動しているユータ。

困っているローラに
「いや、ユータって一人っ子だったからさ、やっと俺という親友と言うか兄弟ができて、それでお前ができたから嬉しいだろ?」
「人間ってそうなんですか?」
「まぁ人に寄るんじゃないかな?」

「こ、困ったこととか、あったら、、なぬもなくっても、、なんかあったら遠慮なく、、お、、お、、おぬいちゃんを、、呼びつけてね!」ユータ
おぬいちゃん?(ドーラ、ローラ)

「!わかった!!、ドーラがおにいちゃんで、ユータがおぬいちゃん!なんですね!!」ローラ
うん違うぞ、とドーラが水平チョップで突っ込む。

「「・・・・・・・(うん)」」顔見合わせ、頷くユータとドーラ

「ローラ、俺ら、これから冒険者の旅って遊びをするんだけど、、一緒に行くか?」ドーラ
「え?、、そりゃ出ていろいろ美味しいもの食べたいけど、、、ダンマスが、、」

ダンマスー!!いーいー?と、心の中で叫ぶドーラ。
「だからぁ、叫ばなくったって、、、でも、良いですよー、どーせ誰も来ないんだし、誰か来たら転移で戻ってもてなせばいいでしょう」
「「「ありがとー!!ダンマスーー!!」」」
「どーいたしまして!」

「ということで、おkだな!」
「よーこそボクラのバーティーへ!」ユータ
「んじゃ、冒険者登録、しにいこうか、街の邸も見たいし、、」ドーラ
「ケーキ!!最初にケーキっつ!!!」

「・・・わかった、まずケーキだな」

そこからすぐに街の入り口近くに転移した。街には一応門があり、フツーの冒険者を装って中に入ろうと冒険者証を出して、ローラは連れだから、今から登録にいくので、、と入る。今回は、いいよー、とそのまま入れてくれた。

「ゆるくなったね」
「相手をちゃんと見れるんだろ。問題ない者ならすんなり通すんだろーな」
「でも、私達を止めることは、、」ローラ
「そんでも、俺らは我儘で揉め事起こすのは駄目だからな?俺らは、平和を守る側なんだから」ドーラ
「なるほど、、、」
そうだよね?ローラはダンジョンの中に居る時はダンジョンボズだもんね、いまいちアレだよね?、、「アレぇ?」って感じだよね?と思うユータ。

・・・・
「あの、、この街、、一度燃えなかったっけ?」ユータ
そーだっけ?とドーラ。
あれ?君がやったんじゃなかったっけ?
そーだっけ?とドーラ。
(第八十三話。テイナがやりました)

もちろんボクらの屋敷跡はなかった。というか、街が一新されてたんでどこにあったのかもわからず。
ひとの居なくなったあの邸を棲家にしていた浮浪児たちも、食べ物が得られなくなった当時の街なんぞに居られるわけがなく、ナディよりも早くドラゴニアに入っていた。

新しい街にはケーキ屋があった。
この街は、結構余力があるということだ。ぎりぎりであれば、菓子屋がやっていける余地はない。
街の人を見ても、表情には余裕が見て取れる。
街の食堂にも人が入り、メニュを覗いても、酷いものではない。
通りには荷馬車も多く、宿も多いように見える。
多分、街を作る工事からはじまり、街道整備工事の恩恵にもあづかり、景気はいいのだろう。

で、ケーキを食べに店に入る。

ローラは泣きながらも、ガッツリ食べ続けた。
ドーラとユータは呆然と見続けた。
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