放課後はダンジョンに行って憂さ晴らしのつもりがいつの間にか学園最強になってたことに気が付かなかった

uni

文字の大きさ
214 / 253

第二百九話 ギルド支部訪問 4 南部

しおりを挟む

それからユータとドーラは僻地を回った。
ナッシュの所以降は皆ゲスザンス出身の冒険者達だった。だからドーラとユータが見ても旨くやってると見えたし、彼等も特に助力の必要は今の所無いと言っていた。

なので、少し内側のも少しマシな環境のギルドを回ることになったが。

「あまり多くないね?」ユータ
「森がないからなー」ドーラ
森がないと猛獣や魔獣はいない。なので冒険者の出番も稼ぎもない。つまりギルドを出す場所がない。

少し大きめの街になると、近くに森があったりする。
それは街の成り立ちに関係する。
森が獣や魔獣を生み出すところだと捉え、そこの近くに村が出来、獲物がよく獲れはじめると村が街になりそれが大きくなっていく。その森の規模や、ダンジョンがあればそのダンジョンの規模によって街の大きさが決まってくる。

僻地は開拓されていないので森が多く残るが、街が大きくなると木材のための森を開墾していく。
そうなると資源も少なくなっていき、街は開梱された土地を利用して農業を進めていくようになる。

そうやって内側になればなるほど森は小さくなってしまっている。

「まぁ、こんなもんかな?あとは南側だけか」ドーラ
南側は、ドラゴニアやゴンザールから言う所の”北側”になる。北の森などもゲスザンスからすれば南の森だ。

でも南の森の南側=ドラゴニア・ゴンザール側にはもうギルドがあり、そこらの冒険者達はもうほぼドラゴニア側に移動してしまっていた。
なので、ポツリポツリとしかギルドができていなかった。

「あと数カ所回ればゲスザンス国内は終わりか。んじゃ行こうか?」
「うん!」
シュン!

ーー

ゲスザンス南の森の西側(北西王国側)の小さな街。
「あれ?ターロ、ジーロが居た街だよね?ここ」
以前少し寄ったことがある。

「ここにも新たに支部出したんだ?」
「少しはよくなったかな?」

と、ギルドに寄る。

ざわざわざわ・・・
おや?
(結構いるな・・・)
「・・っつーかっ!おまえらなんで?」
と、目の前の冒険者を捕まえるドーラ。
北の森の街の冒険者である。他の者達も見たことある者達ばかりだ。

「あ、ドーラさん。俺らも少しはなんかしたいなーって、こっち側に応援です」
「・・みんな?」
「そうっすよ?」

「・・宿とか、マシなの、あるの?」
「あはは、もうそこらもやってますよ。ひとつだけ俺らで作って、メシウマ、清潔、親切な宿にして繁盛させたら、今までのゴミ箱みたいな宿も真似しはじめてねー。数日でかなりマシになりましたよ。できるんなら最初からやりゃいいのに、と思ったけど、奴等知らなかったんでしょうね。銭湯も作ったし、清潔でいいのを。」

「「速攻!!やるなあ!!」」ドーラ、ユータ。
あれから数日しか経っていないんじゃないっけ?

「南側って、ギルドのある街、みなそんなんなってるの?」
「でしょうね。皆分散してそれぞれのところに入ってますから」

「「うわー、、助かる!!」」
(なんかしてーな?)
(ドーラ、いつもどおりでいんじゃないの?)

ということで
「皆!どうもありがとーな!!何もできないけど、気持ちだけ受け取ってほしい、今日は俺の奢りだー!!」ドーラ
「おーーー!!!」皆

ということで、
よほど嬉しかったのかドーラ。
2日間宴会しっぱなし。
3日目の朝、ようやくドーラとユータはその街をでた。

ーー

「どうしよう?ゴーミに行く?」
先程の街の高空。
「一度戻るか?」
「そうだね、邸に戻ろう!」
シュン!


「「ただいまー」」
ドーラとユータは邸に戻ってそのまま寝た。まる2日、あまり寝ていなかったから。

ーー

翌朝までよく寝て、朝になったら自然に起きたドーラとユータ。
朝食をとりに下に降りると、もう半数はいない。仕事にでたのだろう。

「偉いなーみんな」ユータ
「おう、なんか気が引けるなー」ドーラ
といいながら、厨房前のカウンターで朝食の盆を貰う2人。

「そんなことないでしょ?」厨房の中から。
「うん、2人とダンマスがちゃんと見回ってくれたり見守ってくれて俺らの世界を守ってくれてるのを知ってるから。」厨房からカウンターに顔を出す厨房班の子達。

「お、おう、なんか、ありがとな。」
「どーいたしまして!」

席について朝食を食べ始める。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「「なんか・・」」
どうぞどうぞと譲り合うドーラとユータ

「褒められる、認められるって、嬉しいね?」
「おう、そのためにやってるつもりまったくなかったけど、意表を突いて褒められると、なんかこそばゆいな?」
「だよねー」

それから2人はにへら、としながらぼそぼそと朝食を食べた。


厨房にもその声は聞こえている
「意外だねー」
「うん、あそこまでなっててもねぇ」
「うん、褒められると嬉しいんだねぇ」
「同じなんだね、私達と」
「ああ、そうだね」

その後数日、
外でなんか褒められることが増えたドーラとユータ。
????である。
皆が、厨房班の子達からそういうことを聞いていたのだ。
情報共有が確実になされている良い例である! w
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

ダンジョン学園サブカル同好会の日常

くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。 まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。 しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。 一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。

どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン] 何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?… たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。 ※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける 縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は…… ゆっくりしていってね!!! ※ 現在書き直し慣行中!!!

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…

アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。 そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。 ↓ PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

処理中です...