379 / 409
後後248 学園の華子の朝
しおりを挟む華子が学園に通いはじめて2日目。
朝登校してから早速食堂に行くと
「あら、お早いこと!」華子
「おう、早いな。どうした?と言っても、ここに来たんだ、ケーキだな?」学園長、口の周りにクリームベタベタ。
「勿論でございますわ、おっほっほっほ!博子、ケーキを全種類持ってきて。」
「えー、んじゃ小太郎達、持ってきてよ」
「いやです。あなたが命じられたのだ。あなたが責任もってやってください。」小太郎
「硬いやつだな?モテないぞ?」そう言えば男は怯むとかスマホからネットの嘘ばかり情報でも読んで覚えたのだろう。
あいにくこっちの世界でそんなの気にする男はまず居ない。
「へぇ?あなたはモテるんですか?」小太郎
「ぐっ!!、き、きさまっ、、言ってはならぬことを・・・」博子ダメージ20、致命傷
「ほら、とっとと買ってきなさい」小太郎
「カネナイですよ?」博子
「園長のツケでいいです」華子容赦なし!!
吉宗とかナデシコって、こんな性格じゃないよな?と思い返すキッチョム園長。
うん、ここまでは酷くなかった、と、少し過去を振り返ったキッチョム。
では、と茶の用意をする薫。
響子は取皿とフォークの用意をしに行った。
警備はなっちゃんに任せればいいので、小太郎も何かないかな?と新しくなったメニューを見てみる。
武国定食松
武国定食竹
武国定食梅
武国高級定食松
武国高級定食竹
武国高級定食梅
武国際高級定食松
武国際高級定食竹
武国際高級定食梅
あれ?こんなんだったっけ?
思い返す小太郎。
ああそうだよ、入学当時にここの食堂に来た時も・・・・怒りが沸き起こったんだった。
学園長の側に行く小太郎。
「学園長、これはやっぱナイのでは?」
と、小太郎はメニューのその定食の名前のところを指差す。
「え?わかりやすくていいではないか?」
うむ、何が問題なのかがわからない様子。
「この高級ではない定食は単なる日替わり定食です。日替わり定食でいいでしょう。そして、高級と銘打つ定食は、単に日替わり定食のおかずが3品増えただけです。あなたは普通の剣に小柄が増えたら高級の剣と思いますか?」
がががーーーん!!!
ショーック!キッチョム大ショーック!!
「う・・・そうれはもっともな、話だ・・・大日替わり定食、とかにさせよう」
「そうですね、その程度がふさわしい名前でしょう。そしてこの超高級を銘打つのは、たしかに素材は獣から魔獣になって美味しい肉など使用されています。けれでも、作り方はどうでしょうか?あなたは、フツーの刀鍛冶が
「わかった。それのみ武国定食の名を使わせる。ただ武国定食だと今までのしょぼいものだと勘違いされる。なので、何かふさわしい名は無いか?」
ふむ、とかんがるー小太郎。
では、と小太郎は
「魔獣定食などふさわしいですが今ひとつですよね?なので学園魔獣定食とか?逆だと魔獣学園定食になり、魔獣の学校かよ!!と突っ込まれます。」
突っ込み方はイマイチでも、突っ込む隙きはちゃんと捉えている小太郎だ!!
ふむふむ、と納得顔のきっちょむ学園長。
「では、学園魔獣肉定食、だとも少しわかりやすいな?」
「素晴らしい!!学園長、それは良い案ですな!!」
こいつ、ほんとに10代か?、いい歳のそれなりのおっさん誘導術が・・・
「うむ、まぁ、ではそれで行こう。また気づいたことがあったら頼む」園長
「勿論です、その時はまた素晴らしい案をお聞かせ願いたいです!」
「まぁ、その時はその時で・・」
茶の用意をしていた薫も、皿の用意をしていた響子も、小太郎の”上手さ”に気づいた。
勿論ジゴロとビッチも。
(すごいな。どうやったらこう育つのだ?)ビッチ
(うん、味方で良かったな。)ぢごろー
(確かにそうだな)
でも皆は(頭の”学園”っていらないじゃん魔獣肉定食でいいじゃん)と思った。学園長のセンスがその程度だと再確認されてしまってもいた。
博子はどうしているのか?
朝早くは未だに苦手。以前小館に居た時は起こされてすぐに鍛錬で体を動かしたから目が覚めたが、ここではそうではないし、自ら鍛錬する性格でもない。なのでまだ寝起きの状態。
静かでよい朝である。
で、用意ができ、華子が皆を席に着かせて
「ではいただきましょう!好きなものをとってね!」
で、一斉に食べ始めた。
勿論華子は邸で朝食をとっているし、皆も自分の家の王都邸で食べてきている。勿論治五郎とナノビッチも寄宿先でとっておる。
でもやっぱケーキは別腹になってる。
全種類32。8名。朝食後にはちょうど良い量であった。
が、対立はここで勃発した。
「おれ、これ以上食えない」治五郎が2つ残したのであった。
ケーキによって目が覚めた博子も含め、7人。小太郎も参戦。
残されたケーキ2つ。
「仕方がないわね、ではわたくしが・・」
「それはないのではないでしょうか?」薫
「そうですね、今後の件もありますし、王者にふさわしく、部下に譲るというのが頂点に立つ者にふさわしと・・」響子
「あたしはいいよね?」博子
「あんたは・・・どういう立場なのだいったい?」小太郎が改めて博子がナニなのかを問う。
その間に治五郎がカウンターに行って5つ貰ってくる。
「ほれ、これで皆一つづつだ」
「「「「「「「おーーー!!!!」」」」」」」
さすがジゴロ!女性の扱いプロである!!!
「治五郎な」
誰とはなくに小さく言う治五郎。
朝の銭湯は回避された。
0
あなたにおすすめの小説
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
【一秒クッキング】追放された転生人は最強スキルより食にしか興味がないようです~元婚約者と子犬と獣人族母娘との旅~
御峰。
ファンタジー
転生を果たした主人公ノアは剣士家系の子爵家三男として生まれる。
十歳に開花するはずの才能だが、ノアは生まれてすぐに才能【アプリ】を開花していた。
剣士家系の家に嫌気がさしていた主人公は、剣士系のアプリではなく【一秒クッキング】をインストールし、好きな食べ物を食べ歩くと決意する。
十歳に才能なしと判断され婚約破棄されたが、元婚約者セレナも才能【暴食】を開花させて、実家から煙たがれるようになった。
紆余曲折から二人は再び出会い、休息日を一緒に過ごすようになる。
十二歳になり成人となったノアは晴れて(?)実家から追放され家を出ることになった。
自由の身となったノアと家出元婚約者セレナと可愛らしい子犬は世界を歩き回りながら、美味しいご飯を食べまくる旅を始める。
その旅はやがて色んな国の色んな事件に巻き込まれるのだが、この物語はまだ始まったばかりだ。
※ファンタジーカップ用に書き下ろし作品となります。アルファポリス優先投稿となっております。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる