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後後264 おまつり
しおりを挟む昨日のもふり酒は旨かったなー、とモフ☆モフ具合を思い出しながらシューレの食堂で朝食を食べてる。
最近というか、アニャータが来てからか。泉さんが村に居る時に行われる早朝鍛練に、アニャータに引っ張り出されている。アニャータも狩り好きだからねー。ちなみに泉さんはずっと前からいつの間にかこの村在住になっている。
なので、朝飯が進む。
「そいえば泉さん、あの開拓村は?」
「おう、今刈り入れ時で忙しいようだ。」
そっか。
刈り入れの時期は忙しい。仕事がいくつも重なっている。
刈り込んで、干して、脱穀、米を袋詰め、わらを束ねてわら山にして、根の残った田にわらを撒いて火を付けて根っこのほうも燃やす。芽が出ないようにだ、灰も役に立つ。で、一応田を起こしておく。灰が飛んで散らないように。根っことれたらはじいておく。そこで落ち着く。ちなみに残ったわらは縄に編んだり堆肥に混ぜたりいろいろ使う。
彼らが祭りをできるとしたら、その後になる。
「開拓村の収穫、どうですかね?」
「豊作になりそうだぞ。」
「んじゃ、落ち着いたら豊作感謝の秋祭りでもやりますか?」
「お、いいな!。」
なんか、知らずに自分達の旅立ちを遅らせるようなことをしてるガク。
まぁ、旅の最中にひと冬越してしまうのだから、出発が遅くなっても同じようなものだが。
「お、それじゃ、この祭りにも・・」
「明日からですよ?それと、感謝の祭りは開拓村で行って、豊穣を願う祭りはいずみ村で春に行えばいんじゃないすかね?」
「・・・それでいいか。そうだな。うん。・・それじゃあ、これから周囲の村も一緒にやるほうがいいのか?」
「そうっすねぇ、、そんちょに近隣村長会議でも開いてもらって決めてもらえば?」
「だな、楽だし」
決まりw
年3回。各村は一度だけだけど、3度は楽しめるのだ!♪
この際だ、大田さんや博子の知識も借りて、あっちのまともな屋台情報を集めて、良くしていこう!
などと思うガク。
でも今回も前回よりはマシになっているのだ。やはりこっちの人でもへんなモノには違和感持っていたのであろう。
りんごあめではなく、キャベツあめ、とかねーよね?でっかくって食いではあるかもしれないけどもw
あ、他国に行ったら、そっちでも面白いのを探してこよう!
と、方向が”おもしろいの”に成っていることに違和感を持たないガク。
食事後、
「んじゃそろそろ行くか」
と、祠の方に歩きだす。
他にも向かっている者達も多いので、流れに乗ってぞろぞろと。
どーん!どーん!とでっかく太鼓の音が聞こえ始めた。
祭り始まりの合図なのだろう。
笛の音なども聞こえてきた。
??
「なんか、去年より楽器がかなり上手くないですか?」
「ああ、ほれあれだ、カタリーナのところの子達が祭りのために帰ってきてるそうだぞ」
「王都組も帰ってきてるんですか?」
「転移門あるからな」
そらそーだけど、使わせてくれてるんだ。太っ腹だね?
「そう、その転移門。なんか改良されて随分消費魔力が少なくなったらしい」
あ・・・
「うん、おまえの考えは当たってる。シューレが手伝ったと」
そりゃよくなるわな。
「どうする?オレらも使えるぞ?」
旅のことだろう。
「いやー、前回と一緒でいんじゃないすか?上村に出て山超えて・・」
「そうだな、そっちの方が面白そうだな」
領主様の祝詞から始まり、かぐらで舞を奉納、神事は済み、それから屋台を楽しむ。
人々はその間に祠を拝んだりしている。
ガクとアニャータと泉の3人は、昨日はまだ開いていなかった屋台を見て回るつもりらしい。
だんご、せんべい、カルメラ焼き・・・カルメラ焼き?かるめら?やき?あれ?
のぼりを見て一瞬固まったが、即そこに向かうガク。
「あ、納得・・・」
太田さんがコンロの前に座り、足でポンプを使って空気を送り込んで火をがんがん焚いて、おたまでがんがんカルメラ焼きを焼いている。手慣れた感じで、おもしろく、見続けてしまう。あっというまに10個くらい作ってしまっている。
重曹なんかよくあったもんだ。
「ヲタさーん、カルメラ焼きくださーい!」
「おう!すぐ行くから」
と、今焼いているのを仕上げた。
ヲタさんから袋詰のカルメラ焼きを貰いながら
「よく重曹なんかありましたね?」
「うん、シューレさんにたのだら出してくれた」
ドラえ*んかよ!!
「まぁ、懐かしくも美味しいのに出会えたんで、よかった!!」
「だろう?オレも簡単なのしかできないからさ、このくらいならって思って。」
「見た目、本物のテキ屋のかるめらおっさんみたいでしたよ」
「あっはっは!褒めているのかけなしてるのかわからんが!」
「いやだなぁ、褒めてますと言いたい?」
・・・・・・一瞬の沈黙w
「・・でも誰から訊いたんですか?」
「領主様からだけど、おまえもなんか出さないか?って。ガクと同郷だろう?ってことで、あっちの屋台をってさ。」
親代わりらしい優しさかな。
「うん、十分に受け取りました。」
「だな!オレも結構練習したんだぜ?もう甘いもの当分食いたくないけどw」
あっはっは!×2
失敗作全部自分で食べてたんだなー
「もしかしたらこれから年3回、ここらの村で祭りするかも。なんで、その時はヨロシク!」
「おう、コレ以外にもかんがえとくわ」
と、初めて?ヲタさんのまともな活躍を見て気分が良いガク。
アニャータもカルメラ焼きをかじってみて、
「お茶と一緒なら美味しいですね」と喜ぶ。
そらそーだ。砂糖だけだから。
泉さんも、へぇ、おもしれーな、感触が。と。
ひとおり見て回ったが、王都からの者は見えなかった。知らない者はわからないけど。
王都からでも屋台にまじるくらいは問題なかったのにね。
立ち食いそば屋の屋台があったので、昼飯代わりに食べ、一度家に帰る。
「昼寝したくなった」ガク
「ええ、私も少し」
「おう、俺も一緒に行くわ」
気分はのんびりで、楽しんだで、腹いっぱいになったからだろう。
屋台は夜までやるから、また夕方に夕飯代わりを食べに来よう。
こういう時は、武国でよかった。と心底思うのだった。
昔の、江戸期頃迄の日本人と一緒だからね。武国人達は。
ガクと泉の”故郷”を見せてもらえるのは、この武国しかない。
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