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61話ワガママ炸裂
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『美味しくない…。もういらない』
『臭いわ。こんなの食べられるわけないじゃない…』
『じゃから言ったのじゃが、何事も挑戦じゃ』
口々に好きなこと言って…。僕は待とうと言ったのに。お弁当を出していると、ルピがお肉食べてみたいと言ってきた。
マーヤさんに教えてもらって下ごしらえしないとって言ったら、ルピはわかった!と言ってくれたのに、ロッソは試しに食べてみれば良いじゃない!と言い始める。
それを聞いたルピも、ロッソが食べるなら食べて見たいと2人で出して出してと煩い…。
2人とも食べて見なきゃ本当に美味しくないのかわからないと煩いため、ロートンのお肉を出して調理した。
調理といっても、ルピの炎で豪快に焼いただけ。食べると言った以上は責任取ってもらうよ。
「食べたいと言ったのは2人なんだから、ちゃんと食べなさい。僕は教えてもらうまで待とうといったんだよ!」
『食べたくない…。臭いもん。味ないもん…』
『私リンゴでいいわ。お弁当は諦めるから』
「ダメ!食べなさい。捨てるなんて許さないからね」
『『えぇぇぇーーー!!!』』
渋々ひたすら臭い肉を2人は食べていた。調味料もかかかってないただの肉。美味しいわけがない…。僕も一口食べて、食べるのを止めた。
固まりを焼いたせいで中は半生。豪快に焼いたせいで外側は焦げてジャリジャリ。
リュウセルを出てから、ルピとロッソは以前に増して仲良くなっていた。仲良くなるのは良いけど、ロッソのわがままに最近ルピも真似するようになって困っていた。
屋台でロッソが美味しそう!買ってと言って来れば、今はご飯前だからダメと言ってもルピもロッソと一緒に買って買って!!と買うまで引かない。
マーヤさんが作ってくれるご飯も、ロッソが野菜を残しているのを僕は知っている。こっそりルピのお皿に入れてるつもりだろうけどね。
遠くに行かないでねと言えば行かなかったのに、今朝はそれも無視。
さらには肉を食べてみたいと言ってきたのに食べない。僕はそこまで甘やかすつもりはないからね!
ロッソもそろそろわがままを少し直してもらわないと困る。
ただこの世界に来て、これを普通に食べなきゃいけない世界だったら、僕生きていけなかったかもしれない…。
2人とも嫌々食べ終えて、お弁当をバクバクと口に入れていた。良い勉強だよ。本当にもう…。
『ワシは家の続きをやるが良いかの?』
「うん。お願い。後どれぐらいかかりそう?」
『細かいところまで含めると、後2日じゃの』
後2日か。ベッドに敷くマットとか見に行っても良いかもしれないな。家具は全てコリーが作ることになったので、コリーが作れないもので無難なものは僕たちで下見に行こう。
ルピは僕と寝ると言ってきたのでルピの部屋はいらないか。ロッソは泉の近くで寝るみたいだから、コリーが小さな家を作ってやろうかのと言っていた。
コリーの部屋は好きなところを選んでと伝えてある。とりあえずは、客室用のマットと合わせても3つで良いか。
「この後見に行ってくるよ。ルピは僕と寝るみたいだから、僕のベットだけ2つぶんのと大きさでも良いかな?」
『了解じゃ。ワシは普通サイズので良いからの。むしろ小さくても良いぞ』
「わかんないから、普通サイズので見てくるよ」
ふてくされている2人にこの後買い物に行こうと言っても、ロッソは気持ち悪いから行きたくないってさ。
自業自得なのに。これに懲りたら反省してよね。
「少し休んだらルピ街まで戻ってもらえる?」
『良いよー…』
「頑張ってくれたら甘いもの食べようか。頑張ってくれたらだからね」
『良いよー!』
『あたしお土産待ってる』
気持ち悪いのに甘いものは食べたいの…?本当に自由奔放だよ。でも、ここで僕は甘やかしちゃいけない。
「コリーのお手伝いするなら買ってきてあげても良いけど、そこで寝てるだけならいらないでしょ」
『なんで急にそんなに冷たいわけ!?』
「今までが甘やかしすぎたの。食べたいって言ったお肉放り投げてリンゴで良いとか、取ってきてくれた精霊に申し訳ないと思わないの?」
『あるじもわけわかんないものとか言ってたじゃない』
「それはそうだけど、だから食べれるよう聞きに行ったりしたんでしょ。僕は僕なりに食べる方法を考えるけど、ロッソはその場限りの行動で放り投げて、それはダメでしょ」
バチバチとロッソと僕のやり取りに、ルピが横でオロオロとしている。コリーは特に何も言わず、これはどうしようかのと家に夢中なようだ。
『もう良い!!出てってやるんだから!!』
「なんでそうなるの!?わがままばかりじゃいけないって言ってるだけでしょ!」
『主人や、ここはワシに任せて出かけてこんかの。今は何を話してもお互い頭に血が上り過ぎじゃ』
見かねたコリーが仲裁に入ってくる。たしかに、頭に血が上ってるのはわかるけど、ロッソ中心に回ってるわけじゃないんだから、少しロッソにも考えて貰わないといけない。
でも、ここはコリーに任せた方が良いのかな。僕だと余計にこじれそうだ。
『ワシにも頼むぞ。お土産が美味しかったからの』
「うん。わかった」
コリーは人間のものは口に合わないと言っていたけど、弁当食べれば美味しい。お土産にお菓子買ってくれば美味しい。
いったい今まで何食べてたのか逆に気になるよ。
ルピが早く行こう…。ロッソ待っててねとそっぽ向いてるロッソに声をかけて、僕とルピは街へと向かった。
『臭いわ。こんなの食べられるわけないじゃない…』
『じゃから言ったのじゃが、何事も挑戦じゃ』
口々に好きなこと言って…。僕は待とうと言ったのに。お弁当を出していると、ルピがお肉食べてみたいと言ってきた。
マーヤさんに教えてもらって下ごしらえしないとって言ったら、ルピはわかった!と言ってくれたのに、ロッソは試しに食べてみれば良いじゃない!と言い始める。
それを聞いたルピも、ロッソが食べるなら食べて見たいと2人で出して出してと煩い…。
2人とも食べて見なきゃ本当に美味しくないのかわからないと煩いため、ロートンのお肉を出して調理した。
調理といっても、ルピの炎で豪快に焼いただけ。食べると言った以上は責任取ってもらうよ。
「食べたいと言ったのは2人なんだから、ちゃんと食べなさい。僕は教えてもらうまで待とうといったんだよ!」
『食べたくない…。臭いもん。味ないもん…』
『私リンゴでいいわ。お弁当は諦めるから』
「ダメ!食べなさい。捨てるなんて許さないからね」
『『えぇぇぇーーー!!!』』
渋々ひたすら臭い肉を2人は食べていた。調味料もかかかってないただの肉。美味しいわけがない…。僕も一口食べて、食べるのを止めた。
固まりを焼いたせいで中は半生。豪快に焼いたせいで外側は焦げてジャリジャリ。
リュウセルを出てから、ルピとロッソは以前に増して仲良くなっていた。仲良くなるのは良いけど、ロッソのわがままに最近ルピも真似するようになって困っていた。
屋台でロッソが美味しそう!買ってと言って来れば、今はご飯前だからダメと言ってもルピもロッソと一緒に買って買って!!と買うまで引かない。
マーヤさんが作ってくれるご飯も、ロッソが野菜を残しているのを僕は知っている。こっそりルピのお皿に入れてるつもりだろうけどね。
遠くに行かないでねと言えば行かなかったのに、今朝はそれも無視。
さらには肉を食べてみたいと言ってきたのに食べない。僕はそこまで甘やかすつもりはないからね!
ロッソもそろそろわがままを少し直してもらわないと困る。
ただこの世界に来て、これを普通に食べなきゃいけない世界だったら、僕生きていけなかったかもしれない…。
2人とも嫌々食べ終えて、お弁当をバクバクと口に入れていた。良い勉強だよ。本当にもう…。
『ワシは家の続きをやるが良いかの?』
「うん。お願い。後どれぐらいかかりそう?」
『細かいところまで含めると、後2日じゃの』
後2日か。ベッドに敷くマットとか見に行っても良いかもしれないな。家具は全てコリーが作ることになったので、コリーが作れないもので無難なものは僕たちで下見に行こう。
ルピは僕と寝ると言ってきたのでルピの部屋はいらないか。ロッソは泉の近くで寝るみたいだから、コリーが小さな家を作ってやろうかのと言っていた。
コリーの部屋は好きなところを選んでと伝えてある。とりあえずは、客室用のマットと合わせても3つで良いか。
「この後見に行ってくるよ。ルピは僕と寝るみたいだから、僕のベットだけ2つぶんのと大きさでも良いかな?」
『了解じゃ。ワシは普通サイズので良いからの。むしろ小さくても良いぞ』
「わかんないから、普通サイズので見てくるよ」
ふてくされている2人にこの後買い物に行こうと言っても、ロッソは気持ち悪いから行きたくないってさ。
自業自得なのに。これに懲りたら反省してよね。
「少し休んだらルピ街まで戻ってもらえる?」
『良いよー…』
「頑張ってくれたら甘いもの食べようか。頑張ってくれたらだからね」
『良いよー!』
『あたしお土産待ってる』
気持ち悪いのに甘いものは食べたいの…?本当に自由奔放だよ。でも、ここで僕は甘やかしちゃいけない。
「コリーのお手伝いするなら買ってきてあげても良いけど、そこで寝てるだけならいらないでしょ」
『なんで急にそんなに冷たいわけ!?』
「今までが甘やかしすぎたの。食べたいって言ったお肉放り投げてリンゴで良いとか、取ってきてくれた精霊に申し訳ないと思わないの?」
『あるじもわけわかんないものとか言ってたじゃない』
「それはそうだけど、だから食べれるよう聞きに行ったりしたんでしょ。僕は僕なりに食べる方法を考えるけど、ロッソはその場限りの行動で放り投げて、それはダメでしょ」
バチバチとロッソと僕のやり取りに、ルピが横でオロオロとしている。コリーは特に何も言わず、これはどうしようかのと家に夢中なようだ。
『もう良い!!出てってやるんだから!!』
「なんでそうなるの!?わがままばかりじゃいけないって言ってるだけでしょ!」
『主人や、ここはワシに任せて出かけてこんかの。今は何を話してもお互い頭に血が上り過ぎじゃ』
見かねたコリーが仲裁に入ってくる。たしかに、頭に血が上ってるのはわかるけど、ロッソ中心に回ってるわけじゃないんだから、少しロッソにも考えて貰わないといけない。
でも、ここはコリーに任せた方が良いのかな。僕だと余計にこじれそうだ。
『ワシにも頼むぞ。お土産が美味しかったからの』
「うん。わかった」
コリーは人間のものは口に合わないと言っていたけど、弁当食べれば美味しい。お土産にお菓子買ってくれば美味しい。
いったい今まで何食べてたのか逆に気になるよ。
ルピが早く行こう…。ロッソ待っててねとそっぽ向いてるロッソに声をかけて、僕とルピは街へと向かった。
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