R18 短編集

上島治麻

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47ー2

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「ん、むうっ……!」

 ちゅぱちゅぱとわざと音を立てながら後藤は、昴の唇や顎、首筋に吸い付いていく。

「やめろっ……テメェ……!」
「そんなこと言っても、おちんちんの方は素直だよ? ほら」
「うあっ!」

 いつの間にか昴のベルトは外され、スラックスの前が大きく開かれていた。下着の中でパンパンに腫れあがっているそれを指先で突きながら後藤は笑う。

「可愛いねえ……スバルくんは」

 肩を抱いていたはずの手が学ランのボタンをはずしていく。
 芋虫のように太い指で器用に一つ一つ丁寧に途中まで外すと、ワイシャツの上から胸板をまさぐり始めた。

「あ、あっ、嫌だっ……やめっ」

 ワイシャツの上から胸の突起を探り当てられ摘ままれた途端、ビクンッと昴の背筋が反り返った。触れられた箇所からむず痒いようなもどかしい感覚が広がり、思わず腰が揺れる。その反応に気をよくした後藤が今度は指先でカリカリ引っ掻くように弄び始めた。その度に電流のような快感が脳天まで突き抜ける。

「んうっ! あ、ああッ!」
「スバルくんは乳首が弱いんだねぇ。女の子みたいな声が出ちゃってるよ?」
「ちがっ、うんん……っ! ちが……こんなっ、おかしぃって……!」

 普段ならば、そんなところを触られたってこんな風になることはない(そもそも触る機会もないが)。なのに、この部屋に来てから何かがおかしい。何か、自分に異変が起きている事だけは確かであった。
 
「ちがくないだろスバルくん、乳首尖ってシャツの上からでも丸わかりだぞ? ホラ、こんなに簡単に摘まめちゃう」
「ひぃんっ♡」

 きゅっと、右の乳首が強く摘ままれた瞬間……スバルの視界がチカチカと明滅した。

「ほらね? やっぱりスバルくんは乳首で女の子になっちゃうんだ。ホレホレ」
「んあっ、やぁっ、やめっ、やめってっ、ひああああ……!」

 摘ままれた箇所から熱い疼きが全身に広がる。気づけば呼吸が乱れ、苦しいくらいに心臓が脈打っていた。
 おかしい、こんな感覚は知らない……戸惑う昴に後藤は熱っぽく笑いかけた。その指先がクリクリと乳首を捏ねるたび、昴は甲高い声を上げながら腰を揺らしてしまう。

「シャツの上から触っただけでこんなんじゃ、直接触ったらどうなってしまうんだろうね?」

 いつの間にかワイシャツのボタンは全て外されてしまっていた。
 むき出しになった胸元に手を差し込み、乱暴に揉みしだかれると今度は痛いくらいの刺激が脳天まで駆け抜ける。

「いやっ、やだあ……あっ!」

 乳輪ごと摘ままれ揉まれ、硬く尖った小粒の乳首がいやらしく引き伸ばされた。

「ん、もうピンピンだね……スバルくんってば敏感だ」
「違っ、こんなのおかしぃ……んんっ」

 乳頭を親指の腹で擦り付けられれば、痺れるような快感が胸から下半身へと流れ落ちていく。その感覚は徐々に強くなり、やがて腰の奥を熱くさせるほどになっていた。

「ぷりぷりしてておいしそうな乳首だね。ちょっと舐めてみてもいいかい?」

 胸肉を掴まれ、震える乳頭に後藤の舌が触れた瞬間――。

「やっ、だ……ダメだっ、ダメダメダメ! だっ、あ~~~~~~!??????」

 昴は達してしまった。下着の中が熱く湿っていく感覚に愕然とする。

「うそ……な、んで……」
「スバルくんったらイっちゃったの? おじさんちょっとビックリだな」

 羞恥に顔を真っ赤に染める昴へ追い打ちをかけるように後藤は熱っぽく囁く。

「男の子なのにおっぱいだけでイッちゃうなんて恥ずかしいね? 」
「……ッ!」
「じゃあもっと恥ずかしくなっちゃおうね……ぢゅぱっ♡ぢゅぶっ! ぢゅるるるるるっ♡」
「イっ――!」

 言うや否や後藤は胸に吸い付いた。きつく吸いながら、口内で乳首を転がしたり舌先で潰されたり甘噛みをされたりと、やりたい放題だった。その度に昴の腰がビクビク跳ね上がり、口端から涎が垂れる。

「ぢゅうう~~っ♡」

 最後に一際強く吸い上げるとやっと後藤は顔を上げた。その胸元では乳首を中心にいくつもの歯形が刻まれていた。痛々しくも淫靡な光景に後藤は思わず舌なめずりをした。

「はぁっ、う……ああっ」

 散々吸われた乳首は真っ赤に充血し大きく肥大していた。もはやそこは男のものとは思えない淫らな器官だ。

「スバルくんのおっぱい真っ赤になっちゃったね♡可愛いよ」
「あ、あっ……」
「左の方もお揃いにしてあげようね」
「えっ、ちょっ! ……だめっ」

 今度は左胸にしゃぶりつく。今度は右よりも優しく吸ってあげれば、スバルはまたすぐに快楽に支配されてしまう。後藤の口の中で徐々に乳首が硬くなっていくのが分かった。それを甘噛みしながら強く吸い上げれば昴は大きく背中を仰け反らせた。その拍子に後頭部を思いっきり壁へぶつけてしまい鈍い音が響く。

「あうっ!」

 これ幸いとばかり、胸にむしゃぶりつきながら後藤は姿勢を変えた。完全にソファに乗り上げると、壁と自分の巨体の間に昴を挟み込んで身動きを取れなくしてしまった。

「ひっひっ、ひぃ!」
「腰揺れてるねぇ、チンポもスラックスの中でビクビクしてるね……おっぱい吸われて気持ちいいんだ?」
「ちがう……ちがうぅ……んあああんっ!」
「んむっ、ぢゅううううううっ♡スバルくんのおっぱい美味しいよ、これでおっぱいミルクも出れば文句なしなんだけど……」

 しかし後藤はすぐに妙案を思いついたようだ。一旦、昴の胸から顔を離すと手を伸ばしてテーブルの上からボトルを取り、その中身を胸元へこぼし始めたのである。薄桃色の冷えた液体が胸からヘソの方へと幾筋も流れていく感覚にブルっと身震いする昴。

「んっ、つめた……」
「今日はこれでおっぱいみるくの代わりにしようか。ほら、シャンパンがかかってイヤらしいねぇ」
「うあっ!」

 指を胸の谷間へ滑り込ませる。ピンと立ち上がった乳首を弾かれた瞬間、電流のような快楽が昴を襲った。後藤は再び左の胸にしゃぶりつく。右の乳首を弄りまわすことも、むろん忘れてはいない。

「あっ、あうっ! やだっ、やめっ……んああっ」

 後藤はそれからも執拗に左右の胸をしゃぶり続けた。その間も昴の腰はずっと前後に揺れ続け、後藤のでっぷりと突き出た腹に擦り付けるような形になってしまっていた。

「おじさんの腹で擦り付けオナニーかい?」
「ちがっ、そんなんじゃ……あぅう、もっ、胸、やめろ……っ!」
「だ~め、もっともっと気持ちよくしてあげるからね」

 そう言って後藤が手を伸ばした先は……。

「スバルくんの可愛いおちんちんも可愛がってあげようね」
「いやっ! いやだっ!」

 昴のベルトを外し、スラックスを下着ごと引き下ろすと、ぷるんっと勢いよく飛び出した性器が腹を打った。一度射精したせいでドロドロになっており、その先端からは今もなお透明な蜜が溢れ続けている。

「こんなにしちゃって悪い子だねえ」
「ちがうぅううっ! あ、あ゛っ!」

 後藤の手が昴の性器を掴んだ。そのまま激しく上下に擦られる。ギシギシとソファが軋みをあげ始めた。

「スバルくんおっぱいもチンポも涎だらだら垂れ流して凄いね」
「あっ! あうっ……うああっ! やめろぉ! やめろってばぁ! 気持ち悪いっ、気持ち悪いんだよぉ!」
「大丈夫だよ、おじさんが気持ちよくしてあげるから」

 後藤の手は止まらない。むしろ激しさを増していくばかりだ。

「……ッ! あ゛あ~っ♡やぁあっ! だめだめだめぇぇぇえええっ!♡」

 ついにスバルは大きく背を反らすと、声にならない悲鳴を上げて絶頂を迎えた。しかし、それでも後藤の攻め手は変わらない。射精直後の性器を擦られ続ける辛さといったらなかった。

「とめてっ、止まってぇっ……!ひぃっ……んああああぁっ!」
「またイクのかい? 溜まってたのかな?」
「やめてっやめてやめてっ! だめだめだめっ……えああああああああああ……っ♡!」

 昴は必死に首を横に振った。だが、そんな懇願は無駄であると嘲笑うかの如く後藤の手は激しさを増していくばかりだった。そしてついにその時が訪れる。

「もうダメっ……!? イ゛ぐっ! ああぁああぁっ♡イ゛ッちゃぅううっ~~!!」

 二度目の絶頂に昴の体がビクビク痙攣した。口から飲み込み切れなかった涎が垂れ、涙が滲む瞳は焦点があっていないようだった。

「おお、2回目なのに大量に出たねぇ……よっぽど溜まってるんだなあ。そうだよな、現役人気アイドルなんだからオナニーしてる暇もないかあ」
「……ふあっ……♡あぁ……♡」

 昴は虚ろな目で天井を仰ぎながら荒い息を繰り返す。そんな様子を見て後藤が浮かべた笑みは満足げなものであった。しかし、これで終わりではなかった。後藤の右手はいまだに昴の性器を扱き続けているのだ……それも今まで以上に強く激しく。

「やだっ、もうやだぁあ!♡やめてぇえ!」
「まだ終わりじゃないよ? 知ってるかいスバルくん、男の子でも潮吹きできるんだよ」
「ひぐっ♡ひぎゅうっ♡」
「スバルくんならできるよね。ほら、手伝ってあげるから頑張って」

 後藤の手がラストスパートをかけるように更に強く握り込む。そのまま一気に扱き上げた瞬間……。

「あっ……!?♡」

 鈴口から勢いよく透明な液体が噴き出した。その勢いはまるで噴水のようだ。スバルの腹から胸にかけてまでを濡らすそれは止まる気配もなく流れ続ける。

「お~凄い出たねぇ」
「ひっ♡あっ……んあぁっ♡」

 未だ終わらない絶頂にスバルは口を半開きにして身悶えた。腰を突き出してガクンガクンと揺れる度、性器から潮が飛び散り革張りのソファや床を汚していく。その痴態を見て後藤は舌なめずりをした。そして昴の股間へ顔を近づける。

「あ、あ……」

 何をするつもりなのか察した昴が怯えたような声を上げた。だが、抵抗らしいことは何もできず、ただされるがままに後藤の口淫を受け入れるしかなかった。

「んぶっ……じゅぷっ、ぢゅるっ♡」
「あ゛~~っ♡やだっ、やだぁっ! あぅううっ!」

 尿道口に吸い付かれた瞬間、スバルは再び達してしまった。しかしそれでも後藤は止まらない。今度は裏筋を根元からねぶられながら陰嚢までしゃぶられる。その間もずっと昴の性器は扱かれ続けていた。

「ひぎぃっ!?♡やめっ、もっ、イきたくない……イけないっ……!」
「ぢゅるるるっ……んぷっ、れろっ♡」

 後藤は最後の一滴まで搾り取る気なのか、今度は裏筋を強く押し上げた。その瞬間、昴の下腹部に力が入る。だが当然そんなことで快感が無くなるわけもなく……。

「もぉ出ない! もう無理ぃい!」
「スバルくんは男の子なんだから出せるよ」
「ちがっ、ちがうぅぅうっ♡あ゛~~ッ!また出るっ!出ちゃうぅうう……っ!」

 腰を突き上げながら再びスバルは盛大に潮吹きしていた。もう出せるものが無くなっても後藤の攻め手は止まらない。睾丸を口に含まれ転がすようにしゃぶられ続けるとまた絶頂感が込み上げてくる。
 もうこれ以上の快楽を受け止め切れる気がしなかった……昴の瞳からボロボロと大粒の涙が溢れ始める。そんな様子を見て後藤はやっと口を離した。

「あ……ぁ……」

 完全に脱力しきりソファに身体を投げ出す昴。浅く呼吸を繰り返すたび、濡れた胸板が上下する。その胸へ、後藤の指先がそっと触れた。

「たくさんイったねぇスバルくん。媚薬を使ったとはいえ酔ってるのにこんなに乱れて……アイドルよりこっちの方が才能があるんじゃないかい?」

 後藤は嘲笑いながらスラックスの前をくつろげると自身の逸物を取り出した。それは完全に勃起して極太の幹に大きい血管がいくつも浮き出ている。その先端は先走り汁で光っていた。「今度はおじさんを気持ちよくしてほしいな」

 言いながら後藤が昴の顔の前に跨った。唇に濡れた亀頭の先端が触れている。
 顔をゆがめてしまうほど濃い雄の臭いと、自分のとは違うグロテスクな見た目に思わず顔を背けた。それよりも――。

「び、媚薬って……」
「いま焚いているアロマとスバルくんが飲んだシャンパンに仕込んどいたんだよ」
「……っ!」

 部屋に入ってすぐに咽たあの匂い。言われてみれば納得である。アロマにしては濃密で粘ついた匂い……今も鼻腔を擽っているこの匂いと、無理やり酔ってしまおうと飲んだシャンパンのせいでジワジワと体の外からも内側からも絡めとられていたという訳か。

「クソっ……この、卑怯者……んむっ!」
「ほら、口開けて」

 罵倒の途中に大きな手が頬を挟み込む。亀頭が唇をなぞると、先走りが塗りつけられた。

「強情だねえスバルくん。さっきまではとっても素直でかわいかったのにねぇ」
「うっ…ふぅっ……!」
「もしかしてまだ媚薬の効きが足りなかったのかな? それじゃあ……」

 ボトルの中にはまだいくらかの量が残っている。後藤はそれを直接口へ含むと、昴へ口移しで流し入れてきた。

「ん゛んっ!? ぅぶ……んぐぅっ」

 かすかな甘味が口いっぱいにが広がる。吐き出そうとしても後藤がそれを許さない。そのまま舌を絡められ、口内を蹂躙されるような激しいキスが始まった。

「ふあっ……はむっ、んちゅっ」

(やば、い……これぇ……)

 昴は無意識のうちに自ら舌を伸ばしていた。それに気づいた後藤が嬉しそうに目を細めるとさらに激しく責め立てる。互いの唾液が混じり合う音が部屋中に響き渡り、その音すら昴の性感を刺激する。

「ん……ふぁっ」

 キスの合間に漏れる吐息には色が含まれていた。
 それを感じ取った後藤は一旦口を離す。どちらのものとも分からない唾液が銀色の糸を引く。それを拭おうともせずに後藤は再び昴へキスをした。今度はゆっくりと時間をかけて濃厚な口付けを交わす。

(ま、まずい……このままだと……でもっ)

 アイドルやモデル、女優ならともかく……脂ぎった親父との濃厚なベロキスなんて不快なだけで気持ち良いはずがない。その筈だ、そうでなくてはおかしい。
 にもかかわらず、昴は確かにこのキスに心地よさと安心感すら抱き始めていた。媚薬の成分が浸透していき、じんわりと身体が火照るのが分かる。下腹部が甘く疼いている。

「はっ、あ……♡はぁ……♡」

 しばらくすると、昴は完全に蕩けきった顔になっていた。

「ふぅ……スバルくんはキスするとすぐ女の子の顔になっちゃうねえ♡でもおじさんもつい夢中になっちゃったよ……スバルくんのぷりぷりの唇、美味しいよ♡」
「う……」
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