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2章〜フォレスト王国王都〜

101、お別れの時がーーーー?

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「ごちそうさまでした」
『はぁぁぁぁ』

 私が言ったと同時に皆溜息を吐くから私が何か悪い事をしたのかとビクッしてしまった。

 でも皆の表情を見ると、とても悲しそうだから、私との別れを惜しんでくれているのだと分かる。

 一瞬慌ててしまったんですけど!!

 そう心の中だけで愚痴を言う。まあ別れを惜しんで貰える事自体は嬉しい事だからね。決して愚痴を言葉には出さない。


「じゃあ行こう」
「うん」


 ルイゴとクーイが既に席を立っていたから私も慌てて席を立つ。そして歩き出したと同時にーーーーガシッと手を掴まれた。

「うん?」

 その掴まれた手から私の手を掴んだ主を捉えた。……ソークだ。

 気のせいかな?いや、気のせいでは無いな。

 一人で行かせるとでも思った?そう堂々と顔に書いてあった。わざと?わざと顔に書いているよね、それ。

「ソーク、話して?」
「分からなかった?」
「いや分かったけども」

 
 やっぱりわざわざ顔に書いたんだね!?

「最後なんだから一緒に手を繋いで行こう?」


 うっ、………わ~~ー!!何コレ不意打ち!!

 
 真っ黒だって分かっているのに……。

 ぐぬぬぬぬーー

「うん一緒に行こう!」

 私がちょろ過ぎるーーーーっ!!

 あ、ルビクル意外の家族達が呆れた視線を送って来る。自分でも分かってるから!皆までやめて?

「ずるい。兄上だけずるいです!俺もリティアと手を繋ぎます!!」

 ダダっと私の元へ走って来てギュッと手を握って来る。あ、かわゆい。

「へへ。じゃあ行こう!」



 そこからは無言だった。雰囲気を盛り上げようと思った。だけど離れる事がやっぱり寂しくて、盛り上げようにも盛り上げられる気分では無い。


 転移ゲートに着き、とうとう別れの時がやって来た。

「うっ、リティア、本当に行くのか?」

 ロークが泣き落としに来るんだけど。どうしよう。私も悲しいのに。

「ローク、泣かないで?また会えるんだから」
「でも悲しいものは悲しいだろう?」
「~~~!そうっ、だけどぉ。うえっ」

 一度泣き出すと止めたくても止められない。ボロボロと次から次へと熱いものが溢れて来る。

 ああ、皆私も泣き出してギョッとしている。

 ロークが泣くから~~!

 案外、初めて出来た友達というものは大切らしい。

 こんなに泣けるなんて。思ってなかっただけに私自身もギョッとしている。


 ソークは泣いていない。……少し薄情ではないか?

 でも私の背中に手を置いてぽんぽんと宥めてくれているのでプラマイゼロという事にして置く。

 私より弟にやってあげなよ!と思わない事もないけど。




 
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