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第152話 選挙
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アマンダとスィクススが並べた朝食を食べながらルーデウスと打ち合わせをする。
「んー、ねぇこっちの羊皮紙は片付いてる?」
「は、はい。 それは昨日の夜に判断してます」
「ならいいね。 メリーさん」
「はい、此処に」
「この羊皮紙は全部終わったから、必要な人達に渡して」
マリの態度は終始冷たく、姉ではなく女王として振る舞っているのが窺えた。
「あ~美味しかった。 でも、量が多すぎるよ。 前はこんなに多く無かったよね?」
「はい。 な、何でも食堂のシェフさん達が新しい厨房に興奮して作り過ぎるそうです。 嬉しいですよねぇ」
アマンダが嬉しそうに答えるが、少食のマリからしたらげんなりする事実である。
「スィクスス、厨房のシェフに要望があった時だけ量を増やすように言っておいて。 ご馳走様、下げちゃって」
「畏まりました」
スィクススが素早くテーブルの上を片付ける。
「陛下、この後は如何なさいますか?」
「そうだね。 メル伯爵の所に行くのと、アテスさん達がしてくれてる復興の視察にも行きたいかな」
「畏まりました、馬車を手配致します」
メリーは部屋を退出し、スィクススとアマンダも片付けを終えて退出していった。
「さて、ルーデウス。 貴方に聞いておく事があります」
「は、はい! 何でしょうか姉上……」
姿勢を正して、真面目な顔でマリに問われたルーデウスは緊張した面持ちで答えた。
「私が女王として、統治に戻ったら貴方はどうするの?」
「え……それは。 姉上が戻るまでの代理国王という話でしたし、勿論代理国王の座を返還します」
ルーデウスは精一杯考えて答えるが、マリの表情は緩まない。
「そう。 それで? その後はどうするの?」
「その後……ですか?」
マリの質問の意図が分からず、ルーデウスは戸惑う。
「ルーデウス、貴方は2人の可愛らしいお嫁さんが出来ましたよね? 2人はキャット王国の女王とドック王国の女王です。 幾ら敗戦国だからと言って、その夫がただの王族に戻ったら2人が国からどんなに風に見られるか考えた?」
「!? そ、それは……でも、この国は姉上の」
「今は違います!」
マリの否定に驚いたルーデウスは目を見開く。
「どういう……事ですか?」
「貴方も女貴族達や民からの陳情書を読んだ筈です。 今、エントン王国に住む多くの者は王国の危機に居なかった女王では無く前線で戦い守った貴方にこのまま統治して欲しいと願っています」
ルーデウスはマリの言葉に身に覚えがあった。
マリが帰還する前から、信じがたい事に女貴族達や民達の多くはルーデウスを支持している。
「それは! この勝利もそもそも姉上が身を差し出してゴルメディア帝国に人質とされたからです! この王国の正統な統治者は姉上の筈です!」
「ルーデウス。 今の貴方は立派な統治者です。 それに、私はこの王国を良くする為に多くの血を流しました。
それは、全て貴方に統治者の座を譲り平和に幸せに暮らして欲しいからです」
ルーデウスが泣きそうになり、心が乱されるのをマリは必死に女王モードで乗り切る。
「私は……僕は嫌です! 折角姉上が帰って来られたのに……皆に心から歓迎されてないなんて……あんまりです!」
「だから、こうしましょう! 選挙です」
マリが言い放った言葉に、ルーデウスは首を傾げる。
それも当然だ。
この群雄割拠にして、血の繋がりで継承する世界に選挙等と言うものは存在しないからだ。
「……選挙、ですか? それは……何でしょうか」
「私とルーデウスのどちらがエントン王国の統治者に相応しいか、貴族達や国民に選んでもらうのです! それでしたら、結果は公正であり貴方も覚悟が決まるでしょう?」
「なるほど……分かりました! 姉上が本当にした事を皆に知ってもらい、姉上がエントン王国の統治者に相応しい女王だと証明してみせます!」
「良くぞ言いました。 では、復興の事が片付いたらやりましょう。 開催日時は、今から1ヶ月後です!」
ルーデウスは、こうしてはいられないと立ち上がり部屋を出て行った。
「むふふ、掛かったねルーたん。 この勝負、私の勝ちだ! 絶対にこのまま代理国王をしてもらうからね! 可愛い義妹達の為に!」
秘策を考えているマリは、部屋で1人高笑いをしていた。
「いや、陛下。 普通に護衛が隠れてるんで……独り言はもう少し小さめにお願いしますよ」
「ぎゃーーー!?」
しかし、壁が開き現れたフォースにマリは目玉が飛び出る程に驚いたのであった。
「んー、ねぇこっちの羊皮紙は片付いてる?」
「は、はい。 それは昨日の夜に判断してます」
「ならいいね。 メリーさん」
「はい、此処に」
「この羊皮紙は全部終わったから、必要な人達に渡して」
マリの態度は終始冷たく、姉ではなく女王として振る舞っているのが窺えた。
「あ~美味しかった。 でも、量が多すぎるよ。 前はこんなに多く無かったよね?」
「はい。 な、何でも食堂のシェフさん達が新しい厨房に興奮して作り過ぎるそうです。 嬉しいですよねぇ」
アマンダが嬉しそうに答えるが、少食のマリからしたらげんなりする事実である。
「スィクスス、厨房のシェフに要望があった時だけ量を増やすように言っておいて。 ご馳走様、下げちゃって」
「畏まりました」
スィクススが素早くテーブルの上を片付ける。
「陛下、この後は如何なさいますか?」
「そうだね。 メル伯爵の所に行くのと、アテスさん達がしてくれてる復興の視察にも行きたいかな」
「畏まりました、馬車を手配致します」
メリーは部屋を退出し、スィクススとアマンダも片付けを終えて退出していった。
「さて、ルーデウス。 貴方に聞いておく事があります」
「は、はい! 何でしょうか姉上……」
姿勢を正して、真面目な顔でマリに問われたルーデウスは緊張した面持ちで答えた。
「私が女王として、統治に戻ったら貴方はどうするの?」
「え……それは。 姉上が戻るまでの代理国王という話でしたし、勿論代理国王の座を返還します」
ルーデウスは精一杯考えて答えるが、マリの表情は緩まない。
「そう。 それで? その後はどうするの?」
「その後……ですか?」
マリの質問の意図が分からず、ルーデウスは戸惑う。
「ルーデウス、貴方は2人の可愛らしいお嫁さんが出来ましたよね? 2人はキャット王国の女王とドック王国の女王です。 幾ら敗戦国だからと言って、その夫がただの王族に戻ったら2人が国からどんなに風に見られるか考えた?」
「!? そ、それは……でも、この国は姉上の」
「今は違います!」
マリの否定に驚いたルーデウスは目を見開く。
「どういう……事ですか?」
「貴方も女貴族達や民からの陳情書を読んだ筈です。 今、エントン王国に住む多くの者は王国の危機に居なかった女王では無く前線で戦い守った貴方にこのまま統治して欲しいと願っています」
ルーデウスはマリの言葉に身に覚えがあった。
マリが帰還する前から、信じがたい事に女貴族達や民達の多くはルーデウスを支持している。
「それは! この勝利もそもそも姉上が身を差し出してゴルメディア帝国に人質とされたからです! この王国の正統な統治者は姉上の筈です!」
「ルーデウス。 今の貴方は立派な統治者です。 それに、私はこの王国を良くする為に多くの血を流しました。
それは、全て貴方に統治者の座を譲り平和に幸せに暮らして欲しいからです」
ルーデウスが泣きそうになり、心が乱されるのをマリは必死に女王モードで乗り切る。
「私は……僕は嫌です! 折角姉上が帰って来られたのに……皆に心から歓迎されてないなんて……あんまりです!」
「だから、こうしましょう! 選挙です」
マリが言い放った言葉に、ルーデウスは首を傾げる。
それも当然だ。
この群雄割拠にして、血の繋がりで継承する世界に選挙等と言うものは存在しないからだ。
「……選挙、ですか? それは……何でしょうか」
「私とルーデウスのどちらがエントン王国の統治者に相応しいか、貴族達や国民に選んでもらうのです! それでしたら、結果は公正であり貴方も覚悟が決まるでしょう?」
「なるほど……分かりました! 姉上が本当にした事を皆に知ってもらい、姉上がエントン王国の統治者に相応しい女王だと証明してみせます!」
「良くぞ言いました。 では、復興の事が片付いたらやりましょう。 開催日時は、今から1ヶ月後です!」
ルーデウスは、こうしてはいられないと立ち上がり部屋を出て行った。
「むふふ、掛かったねルーたん。 この勝負、私の勝ちだ! 絶対にこのまま代理国王をしてもらうからね! 可愛い義妹達の為に!」
秘策を考えているマリは、部屋で1人高笑いをしていた。
「いや、陛下。 普通に護衛が隠れてるんで……独り言はもう少し小さめにお願いしますよ」
「ぎゃーーー!?」
しかし、壁が開き現れたフォースにマリは目玉が飛び出る程に驚いたのであった。
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