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第157話 建築チート
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マリとメリーは視察を終え王都の城前まで帰って来た。 すると、ドワーフ達が城まで続く道にマリの石像を建てているのを発見しマリは追いかける。
「待ちなさーい! あれ程言ったのに何やってるのー!」
「やばい、族長来たぞ」 「族長怒ってる!」 「怒られるから逃げるよ皆!」 「「「「「「わー! 逃げろー!」」」」」」
見た目が美少年と美少女であるドワーフ達はマリに気付くと蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
「まぁぁぁてぇぇぇ! せめて、私じゃなくて推しのルーたんの石像にしなさぁぁぁぁい!」
マリはそのままドワーフ達を追いかけて、街の方へと走って行ってしまう。
「怒ってる理由はそっちなんですね陛下……。 ふふ、何だかあんなに楽しそうな陛下を見るのは久し振りです。 セヴンス、すみませんがこのまま待っていて下さい。 陛下を連れて戻ります」
「了解です。 陛下もですが……隊長も、良い顔してますよ? 男が出来たからでしょうかね」
セヴンスにニヤニヤ笑われるのをメリーは顔を赤くしながらマリの後を追う。
◆◇◆
「やっと追いついたー! さぁ、ルーたんの石像を道に等間隔に建ててもらお~か~!」
マリはようやくドワーフ達に追い付き、まだ建物が建てられていない地域で逃げ道に困っているドワーフ達にマリが迫っていると近くの建物から苦笑いのアテスが出て来た。
「あはは……どうしたんだい? マリ族長」
「あ! アテス! 其処のドワーフ達が城に続く道に私の石像建ててたんだよ! だから、私じゃなくてルーたんの石像に変えてもらおうと思ってね!」
「怒ってるのそっちなのかい……あはは、分かったよ。 伝えておくから、その子達は許して上げてくれ。 まだ若い子達なんだ。 大人のドワーフ達で、この地域も何か建てようかと相談してたのさ。 暇を持て余してたんだね」
アテスに言われ追いかけていたドワーフ達を見るが、大人のドワーフとの違いがさっぱり分からない。 皆、美少女であり美少年なのだ。
「今日、あれだけ色々建てたのにまだ動けるの? ドワーフの体力凄いね……わ、分かったよ。 そう云う事なら、これぐらいで許してあげよう! でも、ルーたんの石像はよろしくね?」
「「「「「「「「「ごめんなさい族長。 分かったー」」」」」」」」」
元気良く返事をするドワーフ達に手を振り、アテスの方を向く。
「ねぇ、アテス。 復興の手伝い本当にありがとう。 私達だけだったら、数年掛かってたかもしれない」
「ふふ、いいって事さ。 それより、折角だ。 おーい! さっさと来なさい」
笑うアテスが、出て来た建物に呼び掛けると恐る恐るドワーフ達が出て来た。 先頭に立つのはアテスの妹であり、ゴルメディア帝国に奴隷として精霊兵器を作らされていたドワーフ達のリーダー、ルーフだった。
「あ! ルーフさん、皆も復興手伝ってくれたの? ありがとう」
マリの言葉にルーフはバツの悪そうな顔をする。
「な、何でそんな風に言ってくれるのさ。 私達は……マリ……族長を散々悪く言って酷い扱いしたのにさ」
ルーフの態度にマリは気付く。
「あ~……アテスから聞いたんだね」
「そうだよ、マリ族長。 愚かな妹をどうか許してやって欲しい。
勿論、末永く扱き使ってやってくれていいから」
「本当に……ごめんなさい」
「「「「「「すみませんでした」」」」」」
元奴隷にされていたドワーフ達は、死を求める自分達が生きて家に帰れる様に極悪人のフリをしていたとアテスやルカから告げられたが、直ぐに信じる事は出来なかった。
しかし、アテスからの鉄槌とアマンダからの告白を聞きようやく自分達がどれ程愚かだったかを知ったのだ。
「いいよ~。 皆が無事に家に帰れるなら、私は悪く言われても良いんだ~。 ルーフさん、皆無事で本当に良かったよ」
慈愛の女神と見間違える程に優しく微笑むマリを見たルーフ達は、この時心からこの族長に一生付いて行こうと決心した。
当然、マリはそんな事は知る由もない。
「あ! そうだ、アテス。 皆に建てて欲しいのがあったんだけど、今言っても良い?」
「勿論だよ。 それは計画書とかあるのかな?」
「此処にございますよ、アテスさん」
追い付いたメリーが状況を瞬時に把握し、羊皮紙をアテスに渡す。
「メリーさん! ありがとう」
「陛下……幾ら、安全な王都と云えどお1人では行かれないで下さい」
「ごめんね……気を付けます。 どうかなアテス、作れそうかな」
アテスは羊皮紙の束をめくり、唸る。
作れないのかとマリは不安になったが、杞憂に終わった。
「ん~……此処まで細かい要望が有るなら、流石に数日は欲しいかな。 でも、ふふ……こんなに面白そうな建物は初めてだ。 腕が鳴るよ」
「えぇ……それ数日で建てれるの? 本当にドワーフってチートだね」
再度、マリはドワーフ達の建築技術に驚くのであった。
「待ちなさーい! あれ程言ったのに何やってるのー!」
「やばい、族長来たぞ」 「族長怒ってる!」 「怒られるから逃げるよ皆!」 「「「「「「わー! 逃げろー!」」」」」」
見た目が美少年と美少女であるドワーフ達はマリに気付くと蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
「まぁぁぁてぇぇぇ! せめて、私じゃなくて推しのルーたんの石像にしなさぁぁぁぁい!」
マリはそのままドワーフ達を追いかけて、街の方へと走って行ってしまう。
「怒ってる理由はそっちなんですね陛下……。 ふふ、何だかあんなに楽しそうな陛下を見るのは久し振りです。 セヴンス、すみませんがこのまま待っていて下さい。 陛下を連れて戻ります」
「了解です。 陛下もですが……隊長も、良い顔してますよ? 男が出来たからでしょうかね」
セヴンスにニヤニヤ笑われるのをメリーは顔を赤くしながらマリの後を追う。
◆◇◆
「やっと追いついたー! さぁ、ルーたんの石像を道に等間隔に建ててもらお~か~!」
マリはようやくドワーフ達に追い付き、まだ建物が建てられていない地域で逃げ道に困っているドワーフ達にマリが迫っていると近くの建物から苦笑いのアテスが出て来た。
「あはは……どうしたんだい? マリ族長」
「あ! アテス! 其処のドワーフ達が城に続く道に私の石像建ててたんだよ! だから、私じゃなくてルーたんの石像に変えてもらおうと思ってね!」
「怒ってるのそっちなのかい……あはは、分かったよ。 伝えておくから、その子達は許して上げてくれ。 まだ若い子達なんだ。 大人のドワーフ達で、この地域も何か建てようかと相談してたのさ。 暇を持て余してたんだね」
アテスに言われ追いかけていたドワーフ達を見るが、大人のドワーフとの違いがさっぱり分からない。 皆、美少女であり美少年なのだ。
「今日、あれだけ色々建てたのにまだ動けるの? ドワーフの体力凄いね……わ、分かったよ。 そう云う事なら、これぐらいで許してあげよう! でも、ルーたんの石像はよろしくね?」
「「「「「「「「「ごめんなさい族長。 分かったー」」」」」」」」」
元気良く返事をするドワーフ達に手を振り、アテスの方を向く。
「ねぇ、アテス。 復興の手伝い本当にありがとう。 私達だけだったら、数年掛かってたかもしれない」
「ふふ、いいって事さ。 それより、折角だ。 おーい! さっさと来なさい」
笑うアテスが、出て来た建物に呼び掛けると恐る恐るドワーフ達が出て来た。 先頭に立つのはアテスの妹であり、ゴルメディア帝国に奴隷として精霊兵器を作らされていたドワーフ達のリーダー、ルーフだった。
「あ! ルーフさん、皆も復興手伝ってくれたの? ありがとう」
マリの言葉にルーフはバツの悪そうな顔をする。
「な、何でそんな風に言ってくれるのさ。 私達は……マリ……族長を散々悪く言って酷い扱いしたのにさ」
ルーフの態度にマリは気付く。
「あ~……アテスから聞いたんだね」
「そうだよ、マリ族長。 愚かな妹をどうか許してやって欲しい。
勿論、末永く扱き使ってやってくれていいから」
「本当に……ごめんなさい」
「「「「「「すみませんでした」」」」」」
元奴隷にされていたドワーフ達は、死を求める自分達が生きて家に帰れる様に極悪人のフリをしていたとアテスやルカから告げられたが、直ぐに信じる事は出来なかった。
しかし、アテスからの鉄槌とアマンダからの告白を聞きようやく自分達がどれ程愚かだったかを知ったのだ。
「いいよ~。 皆が無事に家に帰れるなら、私は悪く言われても良いんだ~。 ルーフさん、皆無事で本当に良かったよ」
慈愛の女神と見間違える程に優しく微笑むマリを見たルーフ達は、この時心からこの族長に一生付いて行こうと決心した。
当然、マリはそんな事は知る由もない。
「あ! そうだ、アテス。 皆に建てて欲しいのがあったんだけど、今言っても良い?」
「勿論だよ。 それは計画書とかあるのかな?」
「此処にございますよ、アテスさん」
追い付いたメリーが状況を瞬時に把握し、羊皮紙をアテスに渡す。
「メリーさん! ありがとう」
「陛下……幾ら、安全な王都と云えどお1人では行かれないで下さい」
「ごめんね……気を付けます。 どうかなアテス、作れそうかな」
アテスは羊皮紙の束をめくり、唸る。
作れないのかとマリは不安になったが、杞憂に終わった。
「ん~……此処まで細かい要望が有るなら、流石に数日は欲しいかな。 でも、ふふ……こんなに面白そうな建物は初めてだ。 腕が鳴るよ」
「えぇ……それ数日で建てれるの? 本当にドワーフってチートだね」
再度、マリはドワーフ達の建築技術に驚くのであった。
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