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【1部】第四章.旅立ちの準備
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宿を出ると、私は地図スキルを使った。
「えーと、朝ご飯が食べられそうなお店を表示っと…お、マッピングされてない方向に結構ありそう…」
まだ空白になっている部分に、緑のしるしが沢山表示されている。
昨日歩いた噴水広場には表示が無かった。
もしかすると、あそこはあまり治安のよくない場所なのかもしれない…。
私はさっそく、緑のしるしのある方へ歩き出した。
5分ほど歩くと、そこには活気づいた市場があった。
「うわぁ…凄い人…」
広場に所せましと色々な店が出ている。肉や魚の店もあるが圧倒的に多いのはやはり野菜のようだ。
その店の隙間を縫うように通り道が出来ている。
その奥に、飲食できる店が固まって出店しているようで、好きなところに座って食べられるようにテーブルと椅子が並んでいた。
「おおー、結構いろんなお店がある…」
焼き立てのパンやパイを売る店もあれば、じゅうじゅうと美味しそうな音を奏でるソーセージ屋さんがあったり
オートミールのようなものを売っている店もある。
この国の食文化は結構しっかりしていそう。
私より前に召喚された人達が伝えた物が結構あるんだと思う。
じゃなかったらケバブ屋とか、ホットドッグ屋とかがあるわけないもん…
私はミートパイとキノコのパイ、カフィーというコーヒーっぽい飲み物を買って、市場の隅の方にあるテーブルに座った。
ミートパイにはフォレストラビットという魔獣の肉が使われている。
変な臭みも無く、パイ生地もサクサクしていて美味しい。
キノコのパイも、うまみがぎゅっと詰まっていてホワイソースとよく合っていた。
カフィーはやっぱり、まんまコーヒーだ。
ブラックコーヒーは苦手なので、ミルクを入れて貰って正解だった。
お腹いっぱいになった私は、さっそくアイシャさんが教えてくれた雑貨屋さんへ向かった。
確かに目立つ。
200メートルくらい先に、青というよりも藍色の屋根と壁をした建物が見える。
屋根はどんな加工がしてあるのか、キラキラと輝いている。
アイシャさんの言う通り既に開店していて、店内には何人かお客さんもいた。
私も商品を見て回る。
ヘアブラシや手鏡、櫛や髪留め、化粧品やハンドクリームなどの、女性には欠かせない雑貨が沢山置いてあった。
鑑定してみると、髪留めなどに使われているのは色ガラスらしく、庶民でも買える値段設定になっているようだ。
「あ、良かった欲しい物置いてある」
私はこの店で、財布やブラシ、石鹸、タオルなど細々した物を購入した。
化粧水はまだ結構残ってるしオンラインショップが解禁されるまではもつかな。
残念ながら、服は置いてなかった。
次に隣の店に入る。こちらの店は女性向けの下着などを取り扱っているお店だ。
ぱっと見た感じ、ニホンで身に着けていた物に近い形をしている。
ただ、ブラに関してはワイヤーなどは入っていないし、スポーツブラのような物しか無かった。
でも、伸縮性のある布地って、こっちの世界だと凄い物なんじゃないかな…?
そんな中でも、可愛い柄の布をワンポイントに使っていたり、綺麗なレースのあしらわれている物など、おしゃれな物が多く置いてある。
サイズの表記もニホンと同じだった。これが翻訳スキルでそう見えているのかは分からないけどありがたい…
とりあえず下着類も数セット選び、パジャマや靴下なども購入した。
やはり下着は値が張り、用意していた10万ミルスがあっという間に4万ミルスまで減った。
どうも、伸縮素材という物が高価らしい。
ケイブスパイダーという洞窟に棲む蜘蛛の魔物から取れる糸でしか作れないらしく、どうしてもこの値段になってしまうのだそう。
この布や、下着のデザインを広めたのは20年くらい前に召喚された聖女様らしい。
もっと際どい物もやホックが使われているデザインも存在しているそうだが、そちらは高価すぎてこの店では扱えないそうだ。
やっぱり、ちょいちょい召喚された人たちの痕跡に出会う。
欲しい物を一通り買い終えた私は一度、宿であるはるにれ亭に戻ることにした。
「えーと、朝ご飯が食べられそうなお店を表示っと…お、マッピングされてない方向に結構ありそう…」
まだ空白になっている部分に、緑のしるしが沢山表示されている。
昨日歩いた噴水広場には表示が無かった。
もしかすると、あそこはあまり治安のよくない場所なのかもしれない…。
私はさっそく、緑のしるしのある方へ歩き出した。
5分ほど歩くと、そこには活気づいた市場があった。
「うわぁ…凄い人…」
広場に所せましと色々な店が出ている。肉や魚の店もあるが圧倒的に多いのはやはり野菜のようだ。
その店の隙間を縫うように通り道が出来ている。
その奥に、飲食できる店が固まって出店しているようで、好きなところに座って食べられるようにテーブルと椅子が並んでいた。
「おおー、結構いろんなお店がある…」
焼き立てのパンやパイを売る店もあれば、じゅうじゅうと美味しそうな音を奏でるソーセージ屋さんがあったり
オートミールのようなものを売っている店もある。
この国の食文化は結構しっかりしていそう。
私より前に召喚された人達が伝えた物が結構あるんだと思う。
じゃなかったらケバブ屋とか、ホットドッグ屋とかがあるわけないもん…
私はミートパイとキノコのパイ、カフィーというコーヒーっぽい飲み物を買って、市場の隅の方にあるテーブルに座った。
ミートパイにはフォレストラビットという魔獣の肉が使われている。
変な臭みも無く、パイ生地もサクサクしていて美味しい。
キノコのパイも、うまみがぎゅっと詰まっていてホワイソースとよく合っていた。
カフィーはやっぱり、まんまコーヒーだ。
ブラックコーヒーは苦手なので、ミルクを入れて貰って正解だった。
お腹いっぱいになった私は、さっそくアイシャさんが教えてくれた雑貨屋さんへ向かった。
確かに目立つ。
200メートルくらい先に、青というよりも藍色の屋根と壁をした建物が見える。
屋根はどんな加工がしてあるのか、キラキラと輝いている。
アイシャさんの言う通り既に開店していて、店内には何人かお客さんもいた。
私も商品を見て回る。
ヘアブラシや手鏡、櫛や髪留め、化粧品やハンドクリームなどの、女性には欠かせない雑貨が沢山置いてあった。
鑑定してみると、髪留めなどに使われているのは色ガラスらしく、庶民でも買える値段設定になっているようだ。
「あ、良かった欲しい物置いてある」
私はこの店で、財布やブラシ、石鹸、タオルなど細々した物を購入した。
化粧水はまだ結構残ってるしオンラインショップが解禁されるまではもつかな。
残念ながら、服は置いてなかった。
次に隣の店に入る。こちらの店は女性向けの下着などを取り扱っているお店だ。
ぱっと見た感じ、ニホンで身に着けていた物に近い形をしている。
ただ、ブラに関してはワイヤーなどは入っていないし、スポーツブラのような物しか無かった。
でも、伸縮性のある布地って、こっちの世界だと凄い物なんじゃないかな…?
そんな中でも、可愛い柄の布をワンポイントに使っていたり、綺麗なレースのあしらわれている物など、おしゃれな物が多く置いてある。
サイズの表記もニホンと同じだった。これが翻訳スキルでそう見えているのかは分からないけどありがたい…
とりあえず下着類も数セット選び、パジャマや靴下なども購入した。
やはり下着は値が張り、用意していた10万ミルスがあっという間に4万ミルスまで減った。
どうも、伸縮素材という物が高価らしい。
ケイブスパイダーという洞窟に棲む蜘蛛の魔物から取れる糸でしか作れないらしく、どうしてもこの値段になってしまうのだそう。
この布や、下着のデザインを広めたのは20年くらい前に召喚された聖女様らしい。
もっと際どい物もやホックが使われているデザインも存在しているそうだが、そちらは高価すぎてこの店では扱えないそうだ。
やっぱり、ちょいちょい召喚された人たちの痕跡に出会う。
欲しい物を一通り買い終えた私は一度、宿であるはるにれ亭に戻ることにした。
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