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番外編 レイ ※

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※レイとヒロの番外編。少しビッチなヒロになります。他のキャラが好きな方は飛ばしてくださいね♪読まなくても本編に、差し支え全くありません。




レイは、俺の専属騎士となった。
俺の専属になりたいと希望する兵士は多かったらしい。
俺の知らないうちにトーナメントが行われた。それを聞いて、ちょっと引いた。
その大勢の兵士を、切っては投げ(?)て、勝ち残ったのが、レイだったようだ。

「文句は、私に勝ってからにしなさい。」
そう言い残したそうだ。強い。



今日は、久しぶりの外出。
朝一で、ヤマダ家の畑を手伝い、色々農作業について教わったんだ。(俺もミニ菜園あるから。)
城から出る時は、専属騎士のレイがずっと傍で護衛についている。

今日の外出はヤマダ家の畑仕事が主だったから、レイも一緒に畑を手伝ってくれた。


それから、久しぶりにレイの手料理を食べたくなってレイの家に向かった。
レイの家、何にも変わっていないなぁ。
クルクルとレイの家の中を見渡した。俺が住まわせてもらった時のまんまだ。

「ヒロ、座っていていいですよ。畑仕事で疲れたでしょう?」
俺以上にレイは働いていたのに、全然余裕そう。
ヤマダ家でもらった野菜をパパっと切っていく。
俺も随分、手際よくなったけど、根本的に料理をそんなに作りたくない人だから、レイみたい上手にできない。

俺は、料理中もレイの手際を見て、「何作んの?」「それ何の調味料?」「一口くれ。」とうろうろしまくった。
だって、こういうの本当に久しぶりだったからさ。ついね。

レイは、はいはいと俺の口にスプーンを運んでくれる。
「おー。美味い。なんでだろう。特に何も調味料入ってなかったよな?」
「野菜の味を生かすように料理するのも大事なんですよ。」
「……。」
野菜の味を大事にする。
何でもそのままを大事にしようとするレイ。


レイは、俺の事好きだって言ったよな?

俺だって、あれからずっと警戒して身構えていたんだ。
でも、ずっとレイは普段通りだ。レイは本当も何もしてこない。たまに守られる時、触れる時があるんだ。そういう時も全くいやらしさを感じない。

俺がいけない事をすれば、「ダメですよ!」と母親みたいに叱る所とか、何も変わってない。

俺の自意識過剰だったのだろうか。


レイが作ってくれたのは、ポトフとラザニアだった。
「うっまい!レイ、うまいよぁぉおお!染みるよ!やっぱり俺が作るのより断然うまいよ!?」
レイはよかったと笑った。

「レイは、なんでそんなに無敵なの!?完璧じゃん。」
顔よし、性格よし、無敵、家事能力高い。ハイスペックすぎでしょ。
「これでも、小さい時は、ひ弱だったんですよ。」
小さい頃のレイってば相当な美少年だっただろうな。
「んー、ごめん。実は、随分前にヤマダにレイの事ちょろっと聞いたことある。」

レイは、ひ弱だったけど、前世を思い出してからは努力しまくって、今の強さがあるんだって。
レイの過去を詮索するつもりはなかったんだけど、ヤマダの過去を聞くついでにレイの事を少し聞いた。
ヤマダが感染症で差別されている時、レイだけが唯一相手をしてくれ、剣術を教えてくれたって。

「そうですか。ヤマダに。」
ふっとレイが笑う。

レイってば、時々そうやって自分を引いて笑うような顔するんだよなぁ。

そんな理性の塊みたいなレイだけど、今日は良いものをもらったのだ!
ヤマダが、レイの家でご飯食べるって言うと、俺に手土産をくれた。

お酒だ!
レイはお酒が大好きなんだけど、普段我慢して飲んでいないそうだ。だから、隠して飲ませてやってとヤマダが言った。
みつかると飲まないからって……。

好きなモノ我慢するのって、レイっぽいな。まぁ、ちょっとくらいならいいよな。

そう思って、レイが調理中にレイのコップに入っていた水は俺が飲み、レイにはお酒を注いだ。
匂いがあまりしない酒だからレイにも気づかれないってヤマダがほくそ笑んでいたけど。

すると、レイが酒の入ったコップを手に持ち口につけた。

あ、飲んだ。割とぐっと飲んだ……。
「ヒロ?これ…お酒??」
レイが口元をおさえた。
「おぉ!ヤマダが俺に手土産に持たせてくれたんだ!一緒に飲もうぜ!」

もう一杯注ごうとしたとき、バタンと倒れた。
「へ……。」
あれ?レイさん、即寝しちゃった。

もしかして、お酒に超絶弱いのかな?それで、普段飲まないってやつ?
確かにこのスピードで寝ちゃうほど弱かったら、普段お酒飲まないよね……。

なんだ。レイと語り合おうと思っていたから少し残念だ。

このまま寝ているなら、俺は片付けでも……と思った時だ。
むくっとレイが起き上がった。

すると、自分からお酒をとぼとぼ注いで、グーっと飲み干した。
「あぁ!!弱いのに、そんな飲み方したら、悪酔いするぞ!?」
「お酒、好きなんですよ。でも、普段飲まないんです。」
あれ?意外と呂律がしっかりしている。

なんか拍子抜け。レイは俺と自身のコップにお酒を注いだ。俺もそのお酒を口に含んだ。
「ありがとう。この酒旨いなぁ!!」
はは~!と笑うと、レイがこちらを見て、ニコッと笑った。

わー……美人みてお酒飲むの美味しいって……。

「みつめすぎなんですが。」
そんなにみつめられたら、照れる。

「普段、我慢しているから、このくらいいいじゃないですか。」
「が、我慢って。」

レイ、我慢しているの!?何を?俺を!?
なんか、目が座っている気がしてきた。もしかして、レイ、酔ってるんじゃねぇか!?
しかも、なんか怪しい雰囲気。

「俺、そろそろ、帰ろうかな~と思うんだけど、片付けておくなっ!!」
俺が立ち上がって、食べ終わった食器を片付ける。
レイは、その様子をどこかぼんやり見ていたけど、立ち上がって一緒に手伝い始めた。
よかった。
ちょっとホッとした。

「ヒロ。」
「ん?」
振り返ったら、ふにっとした感触が唇に当たる。
レイの唇が俺の唇に重なっていた…!!!

え!?へっ!?へ!?
びっくりしている間に、レイがくいっと俺の顔を上向きにして、舌が入りやすいように固定してしまった。
わー!??
レイの舌が俺の口の中入ってるぅぅ!!!
「ふっ!?……んぅ!!」
強引なのに、全然強引なように感じないのは何故だ!?テクニックか!?
ゾクゾクするとこ舐めないでっ!?
レイに離してほしくて、レイの身体をパンパンと叩く。

すると、無理せずレイが離してくれた。
「レ、レ、レ、レイッ!?レイさん!?なんでっ?」
はぁはぁっと息をした。
「なぜ?…ヒロが好きだからですよ。」
レイがうっとりと舌なめずりをした。その超絶色っぽいしぐさに、ぞくりとして逃げ遅れてしまった。

「ひょわ……わわわっ!」
くるりと一回転したかと思うとソファの上に横になっていた。
俺の上にはレイの超絶美貌が……。

「レイッ!?しっかりしてっ!!」
俺がしっかりー!とレイの頬を掴むと。その手をハムっと食べて舐められてしまった。
ひっ!?

レイの指がするりと俺の身体を撫ぜあげ、器用に片方の手でシャツのボタンを外していく。レイの視線が俺の胸の一点に集中する。

「美味しそうな胸…舐めていいですか?」
「だめ!!…っんっ!!!」

レイがペロリと俺の胸の突起を舐めた。
なんでー!?今、なんで聞いたの!?

そういえば、ヤマダが「普段のレイって理性的すぎるでしょ。たまには、ね~。」とつぶやいて、酒を渡してくれたっけ?
て、ことは、ヤマダ!もしかしてこうなるの分かってたの!?

「わ。ひっ!?そこは、ダメっダメだっ!はっ……!」
レイが胸を触りながら、俺の股間のモノに手を伸ばした。
「どうして?気持ちよさそうに立ち上がっていますよ。ここも見ていいですか?」
わー、そうだよ。胸触られるのホント弱くて……って!俺、ビッチか!?

「やめて!レイってば。」
やめろと言うのに、レイの手が俺の息子をニギニギと形を確認するように動き、片手でズボンを器用に下げると俺の息子がぁ…元気にぃ…ひぃ。

胸をぐいぐい押しやると、レイが俺を見た。手の動きが止まってホッとする。
そうだよな。レイが無理やりなんてするはずないもん。

だけど、物凄いキレイな獣人が俺に欲情している。見たことない。こんなレイ。

目が離せないでいると、チュッとまた、キスをされる。
「ふっ!?」
「ごめん。やめれない。」

へ!?
なんか、今、レイの本心からの言葉が聞こえたような気がした。
「ひっ!」
気づいたら、レイの口がパクリと俺のモノをくわえてしまった。
レイのきれいな口の中に俺の息子がぁああぁあああああああ!!!


「ダメだ!絶対ダメダメダメダメッ!!」
その口に俺のとか耐えられないっ!!無理無理っ!!とか言っていると、ちゅうっと吸引されて出てしまった…。
うそ。出た!?出た!?早漏すぎ!?

ごくんとレイの喉が上下するのをスローモーションで見てしまった。

「ご、ごめんっ!!本当にごめん!!」
俺はすぐに謝った。なんてことだ!?俺ってば、きれいなレイの口の中でイってしまうなんて。バチ当たりだ。
「美味しい。ヒロの甘いですね。」
「うぅ!?レイ!?」
とろりとした表情のレイは、物凄く妖艶だった。
俺の危険信号なりまくり…逃げなきゃ。俺が立とうとすると、レイの力を込めていないのに抵抗できないシステムの手が伸びてきた。

「ねぇ、ヒロの中って温かそうですよね。」
レイが俺の耳元でささやく。中って尻の中ってことかよぉ。そ、そりゃ、内臓だからな……外気温より温かいんじゃないかって。よせ、その声で話すな。
「気持ちいい事だけ。」
トンっと下腹部を指で軽く押さえられる。
「へ!?」
「気持ちのいい事だけしましょう。」
下腹部に置かれた指がするりと下に移動して俺の尻の合間に触れた。レイの長くてゴツゴツした指が、尻に触れて撫ててるぅ!!

「レ、レ、レイィ!?」
出口ふにふにしないでっ!!も、もう、ダメ。どうしていいのか分かんねぇ~。
すると、レイが俺の耳元で囁く。
「ヒロのお尻がふわふわになるまで、ほぐして……」
ひっ!?
尻の縁をフニフニしながら胸の突起を摘ままれる。

て、いうか!ふわふわって何!?お尻がふわふわってどういう事なの!?その表現絶対おかしいのに、レイならそうできちゃいそうで怖いぃ~!!

「それから、私のモノを入れて、気持ちいい所を押したり……擦るだけ。」
物凄く、気持ちいいですから……と俺の耳を舐めながらささやく。

「ひぃ~」
俺の理性!総動員でレイを拒め~!!

ハムハムと耳たぶと甘噛みされる。
俺、もう、ビッチの気持ち分かったってば!!
「あ。ヒロのモノも想像して、また立ち上がりましたね……。」

ひー!?もう、身体もビッチの気持ち分からなくていいよっ!!


「もう、もう!!限界だっ!!やめて!!!レイ!!本当にやめてぇえぇええええ!!!」
その瞬間、トスンとレイが俺の身体に倒れ掛かった。




「は~い☆おしまぁい!」
「ヤマダ!?」
ヤマダ、いつ入ってきたの!?全然気づかなかった。に、忍者!?

色々言いたい事はあるけど、助かった!!
ヤマダは、レイをそのままソファに寝かして、俺の身体を起こしてくれた。俺は、そのままタオルで前を隠した。

「僕さ。レイがヒロに告白なんて死ぬまですると思わなかったんだ。ヒロの事、何より大事だと気が付いたんだねぇ。」
「ヤ……ヤマダ?」
「僕のちょっとした恩返し~!なんてね。」
てへっとヤマダが舌を出した。
それから、俺を見て、でも、もうおしまいっと付け加えた。

「ヒロ……。レイの力って抵抗できないくらい本当に強かったの?」

…さっきから、ヤマダが色々鋭い。
「ヒロ、気持ちよさそうだったね。」

にやりとヤマダが舌なめずりをしながらニヤリと笑った。
ひっ!?
俺は、何かとんでもない弱みをコイツに見せてしまったんではないだろうか…!?





☆城に帰ったら、クロにはすぐにバレて三日三晩部屋から出してもらえませんでした。






【次の日のレイ】

「余計なことをしてくれましたね!?」
めちゃくちゃ青筋立てたレイがヤマダの家前で立っていた。
「え?え?え?いや、だって、ほら、レイだって気持ちよさそうにヒロのモノをさ!?」
舐めてた…という言葉を言う前にレイに掴まれた。

「折角、警戒されないようにしていたのに……。」
「へ?あ、痛いっ!首絞めないで!」
暴力反対~!と叫ぶとレイが笑った。
レイは、スッと手を離した。


「そんなことしなくても、必ず。……まぁいいですが。」
にこっと笑うレイの顔……ヤマダはレイだけは敵に回したくないなと思ったのでした。




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