18 / 25
恋の調査兵
しおりを挟む
ピンポーン。
朝、7時に鳴るインターフォン。
起きてはいるが、誰だよ。こんな朝っぱらからインターフォン鳴らしてくる奴は。
「はい」
「おはよう。やぁ、君にハートを盗まれた僕だよ」
「——……」
知らない。そんな奴は知らないとインターフォンを切りたい。いや、俺は社会人だ。そのような対応はしない。
俺は、玄関のドアを開けた。そこにいたのはスーツ姿の社長だ。なんだか、全身からこうピカーッとオーラ? みたいなものが見える。
「おはようございます。熱は下がったようですね。朝からどうしたんですか?」
昨日は39℃の発熱があったというのに、どう見たって元気いっぱいだ。
「昨日は、見舞いに来てくれてありがとう。君は僕の特効薬だよ」
「……良かったです。わざわざそれを言いに?」
「素敵だった」
「う!!」
昨日の見舞いのことは思い出す度に、内心でぎゃぁああと叫び声をあげている。
気まずくて視線を下げると、顎クイをされる。そこには、目がハートマークになっているように見える社長の目が……おぉおい。
「それもあるけれど、君に一分一秒でも会いたくて震えていた」
「……」
「愛しているよ」
そう言って、そのまま俺の唇に近づいてくる社長の顔をパシッと掴んだ。マンションの前で何しようとしてるんだ!?
「!?」
「……そのことですが、部屋にどうぞ」
出社時間まで残り45分。ゆっくりする時間はない。
俺なりに一日寝かせて考えた。いくらなんでも流されすぎるのは、社長だけじゃなくて俺にも原因がある。
「昨日のことです、が————ぐぇ!?!?!」
振り向いた途端、抱きしめられて、……キスされてるぅ!?
早いっ!! 電光石火のごとく!? え、んあっ……ひぃ、なんでだ!!
グッと両腕を彼の胸に突っぱねた。
「——社長っ!!」
「あぁ、そこにスイーツがあったら食べたくなって」
俺は、スイーツじゃない。
また、両手広げて俺を抱きしめようとしている。この腕、反射神経がいいのだろう。滅茶苦茶早いんだ。
ドン引いている俺の顔を見て、「戸惑っているのかな。僕のエンジェルは初心なんだね」と言ってくるので鳥肌が立ちまくる。
「今にも地球上のあらゆる生物に、君を僕の恋人だと紹介したい気持ちなんだ。みんな~、この可愛いエンジェルが僕の愛しい恋人だよ~ってさ。はは」
「…………ひぃ」
恐ろしいことを言っている。早くこの誤解を解かなくてはとんでもないことになる。
「——ゴホン!! 社長、いいですかっ!! 昨日のことは、社長の利点の話をしていたに過ぎません。俺は貴方とはまだ付き合っていないんです!!」
「照れなくても……、僕は君から好きだって言われたよ?」
ははっと疑いなき眼で今にも俺の額を「照れ屋さん」とコツンしてきそうな雰囲気だ。
「社長の“面白い”ところが好きだって言ったんです」
「僕も君の色んなところが好きだよ。その色んなところはこれから伝えていくよ。あぁ、伝えきれるかな。だって、君はエンジェルだし、瞳はキラキラ太陽のごとく輝いているし、——はぁ……胸がドキドキだ。頑張って伝えるようにするよ」
駄目だ。この人一日でだいぶ脳みそやられている。未来の希望に目を輝かせている社長には悪いが、出社時間まで僅かだし、ここは心を鬼にして。
「それは社長が具体的にどこがいいか。と聞かれた答えです。LOVEじゃない。いいですか、俺は貴方と付き合っていません!」
「え————……」
ひゅん、ドズン。っと“付き合っていません”の文字が社長の胸に刺さる。
興奮して顔色が良かったのに、サーっと顔が青白くなっていくのが、目に見えた。
目の輝きまで失っている。
あれ……。胸がズキンとする。なんだ、この反応。昨日一日かけて社長への気持ちはLOVEではないと考えたが、やっぱり違うのか……?
とは、言え、かける言葉がみつからない。
暫く社長の様子をズキズキした胸で眺める。
「————ふ」
「ふ?」
社長は俺の腕を掴んで壁にトンと押した。壁にもたれた俺に社長が壁トンした。
「じゃ、僕は今から調査兵に入るよ。どうやったら君が僕を好きになるか調査して突き止める」
言ってる台詞がアレなんだが。
「そして、そこを狙い撃ちするよ」
バキュンとはしなかったが、言っている台詞がアレだ……。まだ、鳥肌がブツブツ立っちゃう。
社長は、スッと俺から身を離した。
でも、って、ショックそうな顔は隠しきれてなくて……また胸が痛くなる。あれ、ちょっと待て、やっぱり、俺はそうなのか?
「じゃ、また会社でね。——あ、僕も行ってきます」
はははははは……と空元気気味で部屋から出ていく社長を見送った。
◇
「あら。珍しい。帰ってきたの?」
「母さん、ただいま」
週末の休み、俺は実家に戻ってきた。
俺は、元自室だった物置き部屋からアルバムをとり出した。これは、赤ちゃんの時、幼稚園、小学校……。
ペラペラとアルバムをめくると、俺と友達の写真が出てきた。俺は、そのアルバムと持ってリビングで眺めた。
俺とよく映っているのは、白いマシュマロみたいな肌で太っちょの友達。
「田中清一郎……せいちゃん」
せいちゃんは恥ずかしがり屋で、どの写真も真ん中にくるのを嫌がり、恥ずかしそうに俯いている。
このせいちゃんの名は田中清一郎。社長と同性同名。写真をマジマジ見てもやっぱり違う気がする。
「どうみても俺の勘違いだよなぁ?」
社長のマンションへ行った時、モダンで大人な彼の部屋にまた、キーホルダーを見かけた。なぜ、こんな小さいキーホルダーが目に入ったかは、それだけ彼の空間には似つかわしくない子供っぽい物だからだ。
完全に彼の趣味じゃないよな……。
「あらー、せいちゃんじゃない。よく家にも来ていたわよねぇ。どうしたの?」
母さんが後ろからアルバムを覗き込んできた。
料理が作るのが好きな母さんは、何でもよく食べるせいちゃんが来ると、張り切ってご飯やらお菓子やらを作っていた。
「懐かしいわ~。せいちゃんってアンタのこと滅茶苦茶大好きだったものね」
その言葉を聞いて、ブウっと飲んでいたお茶を零しかけた。いけねぇ。アルバム濡らしてしまう。
「えぇ!?」
「何? その反応」
いや、何? と言われても困るな。滅茶苦茶大好き? そりゃ仲良くてずっとつるんでいたけどさ。
「アンタって人の話、ゆっくり聞く所あるじゃない? 話し下手のせいちゃんには居心地よかったんじゃない?」
「あぁ~、そうか。普通の友達としてのね?」
「?」
今、せいちゃんと同性同名の男に迫られているから、過剰反応してしまった。
ドキッとするのやめろ。俺。
写真で見ても全然似てねぇだろ。せいちゃんは一重の細目、社長はくっきり二重、……て肉に埋もれていたから一重だったってことは……いやいや。
あの、せいちゃんが俺のことをずっと好きで……とか恥ずかしい妄想だろ。せいちゃんに謝れ、俺!
「ねぇ、お好み焼きあるけど食べる?」
「うん」
作ってくれたお好み焼きを食べていると、母ちゃんが思い出したように「あ」と言った。
「転校する前、せいちゃんが家の前に立っていたことがあったの。中にどうぞって声かけたけど、首を振って帰られたことあったのよね」
「…………それ俺知らない」
「言い忘れていたわ」
「……」
なんて親だ。でも、まぁ、そうだった。せいちゃんは小学校卒業のタイミングで引っ越ししたんだった。なんか小学生なりに淋しくって、最後には別れの挨拶とかしなかったなぁ。どこに引っ越すのかも意地張って聞かなかったっけ。
「海外へ行ったらなかなか帰って来られないものねぇ」
「……」
元気にしているのかしら。という母親の呑気な声に思わず立ち上がっていた。
朝、7時に鳴るインターフォン。
起きてはいるが、誰だよ。こんな朝っぱらからインターフォン鳴らしてくる奴は。
「はい」
「おはよう。やぁ、君にハートを盗まれた僕だよ」
「——……」
知らない。そんな奴は知らないとインターフォンを切りたい。いや、俺は社会人だ。そのような対応はしない。
俺は、玄関のドアを開けた。そこにいたのはスーツ姿の社長だ。なんだか、全身からこうピカーッとオーラ? みたいなものが見える。
「おはようございます。熱は下がったようですね。朝からどうしたんですか?」
昨日は39℃の発熱があったというのに、どう見たって元気いっぱいだ。
「昨日は、見舞いに来てくれてありがとう。君は僕の特効薬だよ」
「……良かったです。わざわざそれを言いに?」
「素敵だった」
「う!!」
昨日の見舞いのことは思い出す度に、内心でぎゃぁああと叫び声をあげている。
気まずくて視線を下げると、顎クイをされる。そこには、目がハートマークになっているように見える社長の目が……おぉおい。
「それもあるけれど、君に一分一秒でも会いたくて震えていた」
「……」
「愛しているよ」
そう言って、そのまま俺の唇に近づいてくる社長の顔をパシッと掴んだ。マンションの前で何しようとしてるんだ!?
「!?」
「……そのことですが、部屋にどうぞ」
出社時間まで残り45分。ゆっくりする時間はない。
俺なりに一日寝かせて考えた。いくらなんでも流されすぎるのは、社長だけじゃなくて俺にも原因がある。
「昨日のことです、が————ぐぇ!?!?!」
振り向いた途端、抱きしめられて、……キスされてるぅ!?
早いっ!! 電光石火のごとく!? え、んあっ……ひぃ、なんでだ!!
グッと両腕を彼の胸に突っぱねた。
「——社長っ!!」
「あぁ、そこにスイーツがあったら食べたくなって」
俺は、スイーツじゃない。
また、両手広げて俺を抱きしめようとしている。この腕、反射神経がいいのだろう。滅茶苦茶早いんだ。
ドン引いている俺の顔を見て、「戸惑っているのかな。僕のエンジェルは初心なんだね」と言ってくるので鳥肌が立ちまくる。
「今にも地球上のあらゆる生物に、君を僕の恋人だと紹介したい気持ちなんだ。みんな~、この可愛いエンジェルが僕の愛しい恋人だよ~ってさ。はは」
「…………ひぃ」
恐ろしいことを言っている。早くこの誤解を解かなくてはとんでもないことになる。
「——ゴホン!! 社長、いいですかっ!! 昨日のことは、社長の利点の話をしていたに過ぎません。俺は貴方とはまだ付き合っていないんです!!」
「照れなくても……、僕は君から好きだって言われたよ?」
ははっと疑いなき眼で今にも俺の額を「照れ屋さん」とコツンしてきそうな雰囲気だ。
「社長の“面白い”ところが好きだって言ったんです」
「僕も君の色んなところが好きだよ。その色んなところはこれから伝えていくよ。あぁ、伝えきれるかな。だって、君はエンジェルだし、瞳はキラキラ太陽のごとく輝いているし、——はぁ……胸がドキドキだ。頑張って伝えるようにするよ」
駄目だ。この人一日でだいぶ脳みそやられている。未来の希望に目を輝かせている社長には悪いが、出社時間まで僅かだし、ここは心を鬼にして。
「それは社長が具体的にどこがいいか。と聞かれた答えです。LOVEじゃない。いいですか、俺は貴方と付き合っていません!」
「え————……」
ひゅん、ドズン。っと“付き合っていません”の文字が社長の胸に刺さる。
興奮して顔色が良かったのに、サーっと顔が青白くなっていくのが、目に見えた。
目の輝きまで失っている。
あれ……。胸がズキンとする。なんだ、この反応。昨日一日かけて社長への気持ちはLOVEではないと考えたが、やっぱり違うのか……?
とは、言え、かける言葉がみつからない。
暫く社長の様子をズキズキした胸で眺める。
「————ふ」
「ふ?」
社長は俺の腕を掴んで壁にトンと押した。壁にもたれた俺に社長が壁トンした。
「じゃ、僕は今から調査兵に入るよ。どうやったら君が僕を好きになるか調査して突き止める」
言ってる台詞がアレなんだが。
「そして、そこを狙い撃ちするよ」
バキュンとはしなかったが、言っている台詞がアレだ……。まだ、鳥肌がブツブツ立っちゃう。
社長は、スッと俺から身を離した。
でも、って、ショックそうな顔は隠しきれてなくて……また胸が痛くなる。あれ、ちょっと待て、やっぱり、俺はそうなのか?
「じゃ、また会社でね。——あ、僕も行ってきます」
はははははは……と空元気気味で部屋から出ていく社長を見送った。
◇
「あら。珍しい。帰ってきたの?」
「母さん、ただいま」
週末の休み、俺は実家に戻ってきた。
俺は、元自室だった物置き部屋からアルバムをとり出した。これは、赤ちゃんの時、幼稚園、小学校……。
ペラペラとアルバムをめくると、俺と友達の写真が出てきた。俺は、そのアルバムと持ってリビングで眺めた。
俺とよく映っているのは、白いマシュマロみたいな肌で太っちょの友達。
「田中清一郎……せいちゃん」
せいちゃんは恥ずかしがり屋で、どの写真も真ん中にくるのを嫌がり、恥ずかしそうに俯いている。
このせいちゃんの名は田中清一郎。社長と同性同名。写真をマジマジ見てもやっぱり違う気がする。
「どうみても俺の勘違いだよなぁ?」
社長のマンションへ行った時、モダンで大人な彼の部屋にまた、キーホルダーを見かけた。なぜ、こんな小さいキーホルダーが目に入ったかは、それだけ彼の空間には似つかわしくない子供っぽい物だからだ。
完全に彼の趣味じゃないよな……。
「あらー、せいちゃんじゃない。よく家にも来ていたわよねぇ。どうしたの?」
母さんが後ろからアルバムを覗き込んできた。
料理が作るのが好きな母さんは、何でもよく食べるせいちゃんが来ると、張り切ってご飯やらお菓子やらを作っていた。
「懐かしいわ~。せいちゃんってアンタのこと滅茶苦茶大好きだったものね」
その言葉を聞いて、ブウっと飲んでいたお茶を零しかけた。いけねぇ。アルバム濡らしてしまう。
「えぇ!?」
「何? その反応」
いや、何? と言われても困るな。滅茶苦茶大好き? そりゃ仲良くてずっとつるんでいたけどさ。
「アンタって人の話、ゆっくり聞く所あるじゃない? 話し下手のせいちゃんには居心地よかったんじゃない?」
「あぁ~、そうか。普通の友達としてのね?」
「?」
今、せいちゃんと同性同名の男に迫られているから、過剰反応してしまった。
ドキッとするのやめろ。俺。
写真で見ても全然似てねぇだろ。せいちゃんは一重の細目、社長はくっきり二重、……て肉に埋もれていたから一重だったってことは……いやいや。
あの、せいちゃんが俺のことをずっと好きで……とか恥ずかしい妄想だろ。せいちゃんに謝れ、俺!
「ねぇ、お好み焼きあるけど食べる?」
「うん」
作ってくれたお好み焼きを食べていると、母ちゃんが思い出したように「あ」と言った。
「転校する前、せいちゃんが家の前に立っていたことがあったの。中にどうぞって声かけたけど、首を振って帰られたことあったのよね」
「…………それ俺知らない」
「言い忘れていたわ」
「……」
なんて親だ。でも、まぁ、そうだった。せいちゃんは小学校卒業のタイミングで引っ越ししたんだった。なんか小学生なりに淋しくって、最後には別れの挨拶とかしなかったなぁ。どこに引っ越すのかも意地張って聞かなかったっけ。
「海外へ行ったらなかなか帰って来られないものねぇ」
「……」
元気にしているのかしら。という母親の呑気な声に思わず立ち上がっていた。
34
あなたにおすすめの小説
幼馴染みのハイスペックαから離れようとしたら、Ωに転化するほどの愛を示されたβの話。
叶崎みお
BL
平凡なβに生まれた千秋には、顔も頭も運動神経もいいハイスペックなαの幼馴染みがいる。
幼馴染みというだけでその隣にいるのがいたたまれなくなり、距離をとろうとするのだが、完璧なαとして周りから期待を集める幼馴染みαは「失敗できないから練習に付き合って」と千秋を頼ってきた。
大事な幼馴染みの願いならと了承すれば、「まずキスの練習がしたい」と言い出して──。
幼馴染みαの執着により、βから転化し後天性Ωになる話です。両片想いのハピエンです。
他サイト様にも投稿しております。
婚約破棄を提案したら優しかった婚約者に手篭めにされました
多崎リクト
BL
ケイは物心着く前からユキと婚約していたが、優しくて綺麗で人気者のユキと平凡な自分では釣り合わないのではないかとずっと考えていた。
ついに婚約破棄を申し出たところ、ユキに手篭めにされてしまう。
ケイはまだ、ユキがどれだけ自分に執着しているのか知らなかった。
攻め
ユキ(23)
会社員。綺麗で性格も良くて完璧だと崇められていた人。ファンクラブも存在するらしい。
受け
ケイ(18)
高校生。平凡でユキと自分は釣り合わないとずっと気にしていた。ユキのことが大好き。
pixiv、ムーンライトノベルズにも掲載中
Original drug
佐治尚実
BL
ある薬を愛しい恋人の翔祐に服用させた医薬品会社に勤める一条は、この日を数年間も待ち望んでいた。
翔祐(しょうすけ) 一条との家に軟禁されている 平凡 一条の恋人 敬語
一条(いちじょう) 医薬品会社の執行役員
今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。
平凡な僕が優しい彼氏と別れる方法
あと
BL
「よし!別れよう!」
元遊び人の現爽やか風受けには激重執着男×ちょっとネガティブな鈍感天然アホの子
昔チャラかった癖に手を出してくれない攻めに憤った受けが、もしかしたら他に好きな人がいる!?と思い込み、別れようとする……?みたいな話です。
攻めの女性関係匂わせや攻めフェラがあり、苦手な人はブラウザバックで。
……これはメンヘラなのではないか?という説もあります。
pixivでも投稿しています。
攻め:九條隼人
受け:田辺光希
友人:石川優希
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグ整理します。ご了承ください。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、
執着男に勤務先を特定された上に、なんなら後輩として入社して来られちゃった
パイ生地製作委員会
BL
【登場人物】
陰原 月夜(カゲハラ ツキヤ):受け
社会人として気丈に頑張っているが、恋愛面に関しては後ろ暗い過去を持つ。晴陽とは過去に高校で出会い、恋に落ちて付き合っていた。しかし、晴陽からの度重なる縛り付けが苦しくなり、大学入学を機に逃げ、遠距離を理由に自然消滅で晴陽と別れた。
太陽 晴陽(タイヨウ ハルヒ):攻め
明るく元気な性格で、周囲からの人気が高い。しかしその実、月夜との関係を大切にするあまり、執着してしまう面もある。大学卒業後、月夜と同じ会社に入社した。
【あらすじ】
晴陽と月夜は、高校時代に出会い、互いに深い愛情を育んだ。しかし、海が大学進学のため遠くに引っ越すことになり、二人の間には別れが訪れた。遠距離恋愛は困難を伴い、やがて二人は別れることを決断した。
それから数年後、月夜は大学を卒業し、有名企業に就職した。ある日、偶然の再会があった。晴陽が新入社員として月夜の勤務先を訪れ、再び二人の心は交わる。時間が経ち、お互いが成長し変わったことを認識しながらも、彼らの愛は再燃する。しかし、遠距離恋愛の過去の痛みが未だに彼らの心に影を落としていた。
更新報告用のX(Twitter)をフォローすると作品更新に早く気づけて便利です
X(旧Twitter): https://twitter.com/piedough_bl
制作秘話ブログ: https://piedough.fanbox.cc/
メッセージもらえると泣いて喜びます:https://marshmallow-qa.com/8wk9xo87onpix02?t=dlOeZc&utm_medium=url_text&utm_source=promotion
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる