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それから
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彦佐は去る気配を見せなかった。
そして、誰もが彦佐の身の振り方や来し方を深くは訊ねない。高弥や志津、浜は訊きたいと思わないから訊ねないのだが、ていや平次は知りたくないのだろう。俤を追う二人にとっては、『彦佐』という色が濃くなることは望ましくないのかもしれない。ただそこにいてくれさえすればよいのだ。
そんな毎日をまた三日ほど過ごす。
その間、元助と彦佐がよく話し込んでいるのを見かけた。元助はいつも通り帳場におり、そのそばに彦佐がいるのだ。ボソボソ、と低い声でやり取りをしている。
しかし、高弥が通りかかろうとすると、二人は顔を上げ、話を切る。彦佐は薄っぺらい笑みを浮かべ、元助は仏頂面になる。高弥はそんな場に何度か直面し、そのたびに言い様もなく嫌な気分になった。
何を二人で話し込んでいるのかは知らないが、元助のあの様子ではいいことではなさそうだ。いっそ、何を話していたのか訊いてやろうかと思ったけれど、きっと正面から訊ねても答えは得られず、はぐらかされて終わりそうな予感がした。
本当に、早く以前のあやめ屋に戻って欲しい。
それなのに、そんな高弥の願いをよそに、現はまるで真逆だった。坂を転がり落ちるようにして、悪い方へ悪い方へ傾いていく。
それを決定づけたのは、泊り客が寝静まった頃。
夕餉の支度ができて皆が台所へそろっても元助がなかなか来なかった。あたため直した料理が冷めてしまう。高弥が呼びに行こうとすると、何故か元助は裏から入ってきて土間に立った。
「なんで裏からくるんで――」
高弥がきょとんとしていると、元助はそんな高弥を見やり、それからていをまっすぐに見て土間に膝を突いた。
「元助、どうしたんだい」
この時になってようやく、ていは嫌なものを感じたのかもしれない。声がどうにも弱々しい。
皆、何も言えなかった。その場で固まっていた。
元助はそれでも、硬い声で切り出す。
「女将さん。長らくお世話になっておいてあいすみませんが、暇乞いをさせて頂きてぇと思いやす」
ヒュッと息を呑む音がした。それが誰のものであるのかもわからない。高弥の体から一気に冷や汗が噴き出して、激しい心音が指先にまで伝わるような感覚がした。
でも、どこかで――ああ、やっぱりという思いがあった。
彦佐がここに居ついてから、あやめ屋がおかしくなった。これからもずっと、こうして狂っていくのではないかと心配した矢先にこれだ。どうしても彦佐が疫病神に思えてならない。
彦佐がいると、嫌なことばかり起こるような気さえするのだ。
あまりのことに高弥たちが呆然としていると、ていはやっとのことで声を絞り出した。
「元助、どうして急にそんなことを言い出すのさ。お前さんがいなくなったら、このあやめ屋は立ち行かなくなるよ」
けれど、元助はゆっくりとかぶりを振った。
「いえ、彦佐さんは以前、旅籠の手伝いをしていたことがあるそうなんで、仕事のことは彦佐さんに伝えてありやす。なんの心配は要りやせん」
皆が驚いて彦佐を見ても、彦佐は困ったように頬を掻くだけだった。
「うん、まあ、あんなに頼まれちゃしかたねぇからな。俺が代わりにやるって話になってな」
頼まれたとは、元助が彦佐に自分の代わりをしてくれと頼んだと言うのか。
もしそんなことがあるのだとしたら、それはていのために彦佐を繋ぎ止めておこうとしたのだ。そのためには居場所を作らなくてはならない。己の居場所を譲り、彦佐をあやめ屋にいさせようとしているのだとしたら。
――そうまでしなくてはならないのか。
おかしい。こんなのは違う。
彦佐が残っても、元助がいなくなったのでは、ていが喜ぶわけがない。
それは違うのだ。そんなこともわからないのか。
高弥は頭にカッと血が上るのを感じた。
「元助さん、全然笑えねぇ冗談はいいんで、早く夕餉を食ってください。後片づけができやせんっ」
冗談を言う男でないことくらいは、高弥にもよくわかっている。だからこそ、余計に腹立たしい。
ギロリと薄暗い目をして睨まれた。
「おめぇは黙ってな」
いつもこれだ。低い声で凄む。
いい年をして、大きな図体をして、本当に困った男だ。
「元助さんっ」
「騒ぐな。客が起きるだろうが」
それを言われると黙るしかない。高弥が歯噛みしていると、ていがおろおろと元助と彦佐とを見比べていた。平次は顔面蒼白である。志津と浜も困惑して眉尻を下げていた。
彦佐も戸惑いを見せていたけれど、本心とは思えなかった。
元助は立ち上がると、長身をふたつに折ってていに頭を下げた。
「本当にお世話になりやした。どうかお健やかに」
ていは口も利けないほどに震えている。気の弱いていであるけれど、今はどうにかして自分を奮い立たせてほしかった。そうでなければ、元助があんまりにも気の毒だ。
あやめ屋の主であったていの亭主が亡くなり、それからずっと元助はていの盾となり、あやめ屋を守っていたのだ。その心に報いるだけの言葉をかけてあげてほしかった。
ていばかりか、誰も元助を引き留めようとしない。元助が己で決めたことを覆さない男だと知っているからこそ、下手に口が挟めないのかもしれない。それでも、誰かに言ってほしい。彦佐よりも元助が必要なのだと。
元助は土間から外に出た。高弥は皆の方を振り返ったけれど、やはり皆は戸惑うばかりだった。
このままではいけない。高弥はとっさに履物も履かずに裸足のまま飛び出した。
どれだけ年が違おうとも、立場が上であろうとも、間違っていると思えば言わなくてはならないこともある。高弥は今さら元助と衝突することを恐れるつもりはなかった。
「元助さんっ」
静まった夕暮れの中、元助は振り返りもしない。さっさと歩いていく。荷物も手にしている様子はない。愛用の煙管くらいしか持っていかないつもりなのか。
高弥は追いすがった。元助の袂をつかむと、元助が鬱陶しそうに高弥の手首をつかむ。
「しつけぇな。おめぇはさっさと戻れ」
「元助さん、女将さんや旦那さんにご恩があるんじゃあなかったんでございやすかっ。なんで出ていくなんて――」
そこで元助が高弥の手首をつかむ手に力を込めた。細身のくせに力が強いのだ。ギリギリと締め上げられ、手首から先がちょん切れてしまいそうに痛い。痛みで言葉が吹き飛んでしまう。
身をよじる高弥に、元助は冷ややかに言った。
「恩があるからこそだ。知ったふうな口を利くんじゃねぇ」
そっちこそ、何もわかっちゃいない。彦佐に元助の代わりが勤まるわけがないのだ。
「い、行く当てはあるんですかいっ」
「おめぇには関わりのねぇこった」
「お、おれだって、いずれは板橋に戻りやす。でも、こんなの、嫌だ――」
もう平気だと、平次が腕を上げたのを見計らって板橋に帰るつもりなのだ。けれどそれは、元助がいてあやめ屋を守ってくれていることが前提である。ていと平次だけでは危うくて、これからの難しい世の中で生き残っていける気がしない。
いつまでも心配で手が離せない。彦佐がいたのでは余計に不安になるばかりだ。
――それより、何より、元助もまたあやめ屋なくして生きてゆけるのか。
この先、元助がどうなってしまうのか、それも高弥には見通せなかった。元助とあやめ屋は、離れてはいけないのだ。
「元助さん、戻りやしょうっ」
力を込めて言うと、今度は襟首がつかまれた。かと思うと、景色が回った。
高弥の方が回ったのだと気づいたのは、背中が街道に打ちつけられたからである。いつかもこんな仕打ちを受けたなと懐かしんでいる場合ではない。痛みに呻いている間に、元助は高弥から遠ざかる。
「げ、元助、さん――」
日暮れの薄明かりの中、去っていった元助の背中はもの悲しかった。
高弥も以前、こんな暗がりの中を傷だらけになってとぼとぼと歩いたから知っている。逢魔が時の一人歩きは寂しく、心を抉られるほどに悲しいのだ。心が弱ると、さらにそこに魔が入り込む。
あの時の高弥の心と、今の元助はそう変わらない。
これは、不可避であったことだろうか。
高弥にはどうしても受け入れがたいことであった。
ただ、元助を連れ戻せるとしたら、それはきっと、ていだけである。
そして、誰もが彦佐の身の振り方や来し方を深くは訊ねない。高弥や志津、浜は訊きたいと思わないから訊ねないのだが、ていや平次は知りたくないのだろう。俤を追う二人にとっては、『彦佐』という色が濃くなることは望ましくないのかもしれない。ただそこにいてくれさえすればよいのだ。
そんな毎日をまた三日ほど過ごす。
その間、元助と彦佐がよく話し込んでいるのを見かけた。元助はいつも通り帳場におり、そのそばに彦佐がいるのだ。ボソボソ、と低い声でやり取りをしている。
しかし、高弥が通りかかろうとすると、二人は顔を上げ、話を切る。彦佐は薄っぺらい笑みを浮かべ、元助は仏頂面になる。高弥はそんな場に何度か直面し、そのたびに言い様もなく嫌な気分になった。
何を二人で話し込んでいるのかは知らないが、元助のあの様子ではいいことではなさそうだ。いっそ、何を話していたのか訊いてやろうかと思ったけれど、きっと正面から訊ねても答えは得られず、はぐらかされて終わりそうな予感がした。
本当に、早く以前のあやめ屋に戻って欲しい。
それなのに、そんな高弥の願いをよそに、現はまるで真逆だった。坂を転がり落ちるようにして、悪い方へ悪い方へ傾いていく。
それを決定づけたのは、泊り客が寝静まった頃。
夕餉の支度ができて皆が台所へそろっても元助がなかなか来なかった。あたため直した料理が冷めてしまう。高弥が呼びに行こうとすると、何故か元助は裏から入ってきて土間に立った。
「なんで裏からくるんで――」
高弥がきょとんとしていると、元助はそんな高弥を見やり、それからていをまっすぐに見て土間に膝を突いた。
「元助、どうしたんだい」
この時になってようやく、ていは嫌なものを感じたのかもしれない。声がどうにも弱々しい。
皆、何も言えなかった。その場で固まっていた。
元助はそれでも、硬い声で切り出す。
「女将さん。長らくお世話になっておいてあいすみませんが、暇乞いをさせて頂きてぇと思いやす」
ヒュッと息を呑む音がした。それが誰のものであるのかもわからない。高弥の体から一気に冷や汗が噴き出して、激しい心音が指先にまで伝わるような感覚がした。
でも、どこかで――ああ、やっぱりという思いがあった。
彦佐がここに居ついてから、あやめ屋がおかしくなった。これからもずっと、こうして狂っていくのではないかと心配した矢先にこれだ。どうしても彦佐が疫病神に思えてならない。
彦佐がいると、嫌なことばかり起こるような気さえするのだ。
あまりのことに高弥たちが呆然としていると、ていはやっとのことで声を絞り出した。
「元助、どうして急にそんなことを言い出すのさ。お前さんがいなくなったら、このあやめ屋は立ち行かなくなるよ」
けれど、元助はゆっくりとかぶりを振った。
「いえ、彦佐さんは以前、旅籠の手伝いをしていたことがあるそうなんで、仕事のことは彦佐さんに伝えてありやす。なんの心配は要りやせん」
皆が驚いて彦佐を見ても、彦佐は困ったように頬を掻くだけだった。
「うん、まあ、あんなに頼まれちゃしかたねぇからな。俺が代わりにやるって話になってな」
頼まれたとは、元助が彦佐に自分の代わりをしてくれと頼んだと言うのか。
もしそんなことがあるのだとしたら、それはていのために彦佐を繋ぎ止めておこうとしたのだ。そのためには居場所を作らなくてはならない。己の居場所を譲り、彦佐をあやめ屋にいさせようとしているのだとしたら。
――そうまでしなくてはならないのか。
おかしい。こんなのは違う。
彦佐が残っても、元助がいなくなったのでは、ていが喜ぶわけがない。
それは違うのだ。そんなこともわからないのか。
高弥は頭にカッと血が上るのを感じた。
「元助さん、全然笑えねぇ冗談はいいんで、早く夕餉を食ってください。後片づけができやせんっ」
冗談を言う男でないことくらいは、高弥にもよくわかっている。だからこそ、余計に腹立たしい。
ギロリと薄暗い目をして睨まれた。
「おめぇは黙ってな」
いつもこれだ。低い声で凄む。
いい年をして、大きな図体をして、本当に困った男だ。
「元助さんっ」
「騒ぐな。客が起きるだろうが」
それを言われると黙るしかない。高弥が歯噛みしていると、ていがおろおろと元助と彦佐とを見比べていた。平次は顔面蒼白である。志津と浜も困惑して眉尻を下げていた。
彦佐も戸惑いを見せていたけれど、本心とは思えなかった。
元助は立ち上がると、長身をふたつに折ってていに頭を下げた。
「本当にお世話になりやした。どうかお健やかに」
ていは口も利けないほどに震えている。気の弱いていであるけれど、今はどうにかして自分を奮い立たせてほしかった。そうでなければ、元助があんまりにも気の毒だ。
あやめ屋の主であったていの亭主が亡くなり、それからずっと元助はていの盾となり、あやめ屋を守っていたのだ。その心に報いるだけの言葉をかけてあげてほしかった。
ていばかりか、誰も元助を引き留めようとしない。元助が己で決めたことを覆さない男だと知っているからこそ、下手に口が挟めないのかもしれない。それでも、誰かに言ってほしい。彦佐よりも元助が必要なのだと。
元助は土間から外に出た。高弥は皆の方を振り返ったけれど、やはり皆は戸惑うばかりだった。
このままではいけない。高弥はとっさに履物も履かずに裸足のまま飛び出した。
どれだけ年が違おうとも、立場が上であろうとも、間違っていると思えば言わなくてはならないこともある。高弥は今さら元助と衝突することを恐れるつもりはなかった。
「元助さんっ」
静まった夕暮れの中、元助は振り返りもしない。さっさと歩いていく。荷物も手にしている様子はない。愛用の煙管くらいしか持っていかないつもりなのか。
高弥は追いすがった。元助の袂をつかむと、元助が鬱陶しそうに高弥の手首をつかむ。
「しつけぇな。おめぇはさっさと戻れ」
「元助さん、女将さんや旦那さんにご恩があるんじゃあなかったんでございやすかっ。なんで出ていくなんて――」
そこで元助が高弥の手首をつかむ手に力を込めた。細身のくせに力が強いのだ。ギリギリと締め上げられ、手首から先がちょん切れてしまいそうに痛い。痛みで言葉が吹き飛んでしまう。
身をよじる高弥に、元助は冷ややかに言った。
「恩があるからこそだ。知ったふうな口を利くんじゃねぇ」
そっちこそ、何もわかっちゃいない。彦佐に元助の代わりが勤まるわけがないのだ。
「い、行く当てはあるんですかいっ」
「おめぇには関わりのねぇこった」
「お、おれだって、いずれは板橋に戻りやす。でも、こんなの、嫌だ――」
もう平気だと、平次が腕を上げたのを見計らって板橋に帰るつもりなのだ。けれどそれは、元助がいてあやめ屋を守ってくれていることが前提である。ていと平次だけでは危うくて、これからの難しい世の中で生き残っていける気がしない。
いつまでも心配で手が離せない。彦佐がいたのでは余計に不安になるばかりだ。
――それより、何より、元助もまたあやめ屋なくして生きてゆけるのか。
この先、元助がどうなってしまうのか、それも高弥には見通せなかった。元助とあやめ屋は、離れてはいけないのだ。
「元助さん、戻りやしょうっ」
力を込めて言うと、今度は襟首がつかまれた。かと思うと、景色が回った。
高弥の方が回ったのだと気づいたのは、背中が街道に打ちつけられたからである。いつかもこんな仕打ちを受けたなと懐かしんでいる場合ではない。痛みに呻いている間に、元助は高弥から遠ざかる。
「げ、元助、さん――」
日暮れの薄明かりの中、去っていった元助の背中はもの悲しかった。
高弥も以前、こんな暗がりの中を傷だらけになってとぼとぼと歩いたから知っている。逢魔が時の一人歩きは寂しく、心を抉られるほどに悲しいのだ。心が弱ると、さらにそこに魔が入り込む。
あの時の高弥の心と、今の元助はそう変わらない。
これは、不可避であったことだろうか。
高弥にはどうしても受け入れがたいことであった。
ただ、元助を連れ戻せるとしたら、それはきっと、ていだけである。
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