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1.【オメガバース】Ωは本能に抗ってでもβ先生に恋をする
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柊悠宇は高校2年の時Ωと判明した。
元々、悠宇に興味のなかった両親は、Ωと分かるとお金と引き換えに金持ちのαの愛人にさせる事を決めてしまう。悠宇は、無理やり連れて行かれそうになる所を逃げた。
そこで偶然出会ったのが悠宇の担任の九条要だった。九条は、悠宇を自分のアパートに匿うことにした。
「衣食住は与える。その代わり学校に行きながらバイトをしろ。
俺はβだ。αではないからお前を一生支えることはできない。社会を知るんだ。
お前の両親は碌でもなかったがそんな奴らばかりじゃない。自立する方法を見つけるんだ。
そして、いつかこの人だと思う人を見つけろ。偏見といわれるかもしれないが、やはりヒートのあるΩにはαが必要だと思う。お互いを支え合える相手を見つけるんだ。
俺は教師としてできることはしてやる。今のうちに自分の人生を考えろ」
悠宇は、九条に言われて、学業とバイトに励んだ。
九条との生活は、厳しいことを言われることもあるが全て悠宇の為だった。悠宇は、穏やかで暖かい生活の中、自然と九条に惹かれていった。
そんな中、悠宇に初めてのヒートが訪れる。
悠宇は、自分の身体の変化に戸惑いながら九条に助けを求める。九条は抑制剤を渡し、悠宇を振り切り部屋を出た。
悠宇は九条の名を呼びながら近くにあった九条の服を抱きしめるが、本能はそれではないと、αのフェロモンを求める。悠宇は只々ひたすら泣きながらヒートの濁流に飲み込まれていった。
その頃九条は、自分には何もしてやれないと打ちのめされ、信頼できるαを自分の手で見つけることを決意していた。
初めてのヒートから少し経ち、バイトへ行く途中に愛人にしようとした金持ちのαと偶然会う。
悠宇は、それに気付いて逃げ出そうとする。だが、彼に引き留められた。
実は、親から見放されるΩは一定数いて、彼はそういったΩの人たちを保護していたのだ。彼は西園寺と名乗った。
西園寺は、悠宇の事を保護できず、行方も知らずに心配していたという。悠宇が今は親元を離れ担任の先生にお世話になっている今の状況を西園寺に伝えると、何かあった時の為にと名刺を渡された。
家に帰り、九条に西園寺の名刺を見られた悠宇は、今日の出来事を話した。
九条はそれを聞き、考え込んでいる様子だった。それからの九条は、帰りが遅く休日も家にいないことが多くなる。悠宇はそれが淋しくて、九条の服を羽織ったり枕を抱きしめたりして一人過ごす時間が増えた。
ある日、九条は悠宇にΩの保護施設のパンフレットを渡す。
「俺にはもうできることが無い。卒業まであと1年、Ωの保護施設で過ごさないか?
同じΩの仲間もいる。αと出会う機会も作られている。これからのお前の人生に必要だ」
悠宇は、九条の話にショックを受ける。
見捨てるのかと九条を詰り、自分の部屋に閉じこもった。手に持っていた九条の枕から微かに香る九条の香り。
(僕を助けてくれたのは、見知らぬαじゃない。九条先生だ。九条先生の香りに包まれているときが一番幸せなんだ)
悠宇はずっとこうして嗅いでいるうちに九条の香りに敏感になったのか、以前より九条の香りを強く感じられるようになっていた。
気づいたら九条はいなくなっていた。悠宇が九条どこへ行ったのかとリビングに顔を出した時に、ドアチャイムが鳴る。
慌てて出ると、そこには先日会った西園寺がいた。
西園寺は、九条から悠宇と話をしてほしいと頼まれたそうだ。渋々中に西園寺を入れる。
西園寺は部屋に入った途端に鼻を抑える。部屋中に悠宇のフェロモンが充満し、誰のかはわからないがαのフェロモンも微かに感じるらしい。
「君は好きなαがいるんだね?」
悠宇は、そんな筈が無いと否定する。悠宇の想い人は九条だ。
「いいや。君のフェロモンはわずかに香る誰かのαを想って匂いが強くなっているよ。君が知らぬ間に出会ったのではないか?
気持ちが伴わないのにそれだけフェロモンが溢れるなんて運命の相手なのかもしれない」
混乱する悠宇は、西園寺を拒絶し、外に追い出して泣き続けた。
九条が好きなはずなのに、自分の本能は知らないαを求めているらしい。
そんなの、人間ではない、獣だと悠宇は自分の項をネックガードの隙間から爪で強く痛めつける。その後、段々と息が荒くなり、熱が上がり、爪をたてる力も無くなる。
2度目のヒートだった。
そこへ西園寺から話を聞いて様子を見に来た九条が帰って来る。九条は、悠宇のヒートに気付き、慌てて部屋から出ようとするが、悠宇の項が血だらけなことに驚き、傍にあったタオルで悠宇の項を抑えた。途端に、悠宇のフェロモンはさらに濃くなる。
九条は必死で耐えて、項の怪我の処置をする。処置が終わって、九条は部屋を出ていこうとする。それを悠宇は懸命に引き止める。
「僕は先生しか好きじゃない。運命のαなんて知らない。先生を好きでいることすら許してくれないなら、この体なんか要らないんだ。
先生、苦しい。心と体がバラバラになっていくみたいだ」
悠宇は泣きながら側にいてくれと訴える。九条は苦しむ悠宇を抱きしめるが、何も言わない。ただ、ヒートで苦しむ悠宇を抱きしめてくれた。
悠宇は、九条の匂いを嗅ぐとますます身体が熱くなる。高まる熱を発散させることもできずに苦しむが、九条に抱きしめられているだけでささくれだった気持ちは凪いで行く。一人で過ごしたヒートの時よりも身体は辛いが、本能ではなく今自分の気持ちを優先することができている自分に悠宇はホッとしていた。
いつの間にか意識を失っていた悠宇が早朝目を覚ますと、九条のシャツだけが残されていて、九条はもうどこにもいなかった。強い熱は収まったものの、まだ燻る熱を残した身体を引きずりながら抑制剤を口に含み、悠宇は九条を探しに外へ出た。
九条の行方など分からなかったが、ひとまず学校へ向かう。朝早い学校は当然のように施錠され、校舎に入ることはできない。植え込みに腰掛け、九条に電話をかける。留守電に切り替わる音がする。
「学校で待ってる」
その言葉だけ残して電話を切り、悠宇は植え込みに蹲って目を閉じていた。
すると、突然悠宇の両親が現れ、別のαへと引き渡すために悠宇を家に連れ戻そうとする。悠宇は必死で抵抗するものの、校門に止めてあった車に引きずり込まれそうになる所に九条が現れた。
両親は、九条の存在に怯んだが、中から現れた男が悠宇を捕まえて項の匂いを嗅ぐ。その仕草に悠宇は吐き気がした。
だが、その男は、自分こそが運命の番だと言って無理やりαのフェロモンを悠宇に浴びせる。途端に、悠宇は力が抜けてへたり込んでしまう。顔は真っ青だった。
まだヒートが抜けきれていないことに気付いたαは、悠宇を脅すようにネックガードごと項を噛もうとする。
九条はそれを見た途端に、αを殴りつけて威嚇し始める。その姿はβではなくまるでαの様だった。
その後、警察が来て騒ぎが収まり、九条と悠宇は二人の家に帰る。悠宇は、この数日で起きた出来事に心が疲弊し泣き叫ぶ。
「もうこんな人生終わりにしたい!」
「いいぜ。お前の人生ぶっ壊してやる。終わりにしたいんだろう?なら残りのお前の人生、俺が好きに使わせてもらうからな。βだから何だって言うんだ。お前が俺を求めてくれる限り、俺はお前といることに決めた」
そう言って九条は悠宇に噛みつくようにキスをした。
2人が付き合うことになって暫くして西園寺に会った。西園寺は驚いた表情をして九条を見つめていた。
「君はαだったのか!あの時のαのフェロモンが君だったとはね」
それから慌てて九条は検査した。あまり知られていないが、稀にΩのフェロモンを浴び続けることでβがαに変わる事があると医師から説明を受ける。ずっと一緒にいた九条は、悠宇の無意識の求愛フェロモンをたくさん浴びてαになっていた。
それからすぐ番になった2人はずっと変わらず仲良しで幸せに暮らしました。
おしまい
こちら、人生で初めて作ったツイノベです。
αやβがΩになる話はあるけれど、βがαになる話って無いなあと思って作ってみました。
お読みいただき、ありがとうございました💕
元々、悠宇に興味のなかった両親は、Ωと分かるとお金と引き換えに金持ちのαの愛人にさせる事を決めてしまう。悠宇は、無理やり連れて行かれそうになる所を逃げた。
そこで偶然出会ったのが悠宇の担任の九条要だった。九条は、悠宇を自分のアパートに匿うことにした。
「衣食住は与える。その代わり学校に行きながらバイトをしろ。
俺はβだ。αではないからお前を一生支えることはできない。社会を知るんだ。
お前の両親は碌でもなかったがそんな奴らばかりじゃない。自立する方法を見つけるんだ。
そして、いつかこの人だと思う人を見つけろ。偏見といわれるかもしれないが、やはりヒートのあるΩにはαが必要だと思う。お互いを支え合える相手を見つけるんだ。
俺は教師としてできることはしてやる。今のうちに自分の人生を考えろ」
悠宇は、九条に言われて、学業とバイトに励んだ。
九条との生活は、厳しいことを言われることもあるが全て悠宇の為だった。悠宇は、穏やかで暖かい生活の中、自然と九条に惹かれていった。
そんな中、悠宇に初めてのヒートが訪れる。
悠宇は、自分の身体の変化に戸惑いながら九条に助けを求める。九条は抑制剤を渡し、悠宇を振り切り部屋を出た。
悠宇は九条の名を呼びながら近くにあった九条の服を抱きしめるが、本能はそれではないと、αのフェロモンを求める。悠宇は只々ひたすら泣きながらヒートの濁流に飲み込まれていった。
その頃九条は、自分には何もしてやれないと打ちのめされ、信頼できるαを自分の手で見つけることを決意していた。
初めてのヒートから少し経ち、バイトへ行く途中に愛人にしようとした金持ちのαと偶然会う。
悠宇は、それに気付いて逃げ出そうとする。だが、彼に引き留められた。
実は、親から見放されるΩは一定数いて、彼はそういったΩの人たちを保護していたのだ。彼は西園寺と名乗った。
西園寺は、悠宇の事を保護できず、行方も知らずに心配していたという。悠宇が今は親元を離れ担任の先生にお世話になっている今の状況を西園寺に伝えると、何かあった時の為にと名刺を渡された。
家に帰り、九条に西園寺の名刺を見られた悠宇は、今日の出来事を話した。
九条はそれを聞き、考え込んでいる様子だった。それからの九条は、帰りが遅く休日も家にいないことが多くなる。悠宇はそれが淋しくて、九条の服を羽織ったり枕を抱きしめたりして一人過ごす時間が増えた。
ある日、九条は悠宇にΩの保護施設のパンフレットを渡す。
「俺にはもうできることが無い。卒業まであと1年、Ωの保護施設で過ごさないか?
同じΩの仲間もいる。αと出会う機会も作られている。これからのお前の人生に必要だ」
悠宇は、九条の話にショックを受ける。
見捨てるのかと九条を詰り、自分の部屋に閉じこもった。手に持っていた九条の枕から微かに香る九条の香り。
(僕を助けてくれたのは、見知らぬαじゃない。九条先生だ。九条先生の香りに包まれているときが一番幸せなんだ)
悠宇はずっとこうして嗅いでいるうちに九条の香りに敏感になったのか、以前より九条の香りを強く感じられるようになっていた。
気づいたら九条はいなくなっていた。悠宇が九条どこへ行ったのかとリビングに顔を出した時に、ドアチャイムが鳴る。
慌てて出ると、そこには先日会った西園寺がいた。
西園寺は、九条から悠宇と話をしてほしいと頼まれたそうだ。渋々中に西園寺を入れる。
西園寺は部屋に入った途端に鼻を抑える。部屋中に悠宇のフェロモンが充満し、誰のかはわからないがαのフェロモンも微かに感じるらしい。
「君は好きなαがいるんだね?」
悠宇は、そんな筈が無いと否定する。悠宇の想い人は九条だ。
「いいや。君のフェロモンはわずかに香る誰かのαを想って匂いが強くなっているよ。君が知らぬ間に出会ったのではないか?
気持ちが伴わないのにそれだけフェロモンが溢れるなんて運命の相手なのかもしれない」
混乱する悠宇は、西園寺を拒絶し、外に追い出して泣き続けた。
九条が好きなはずなのに、自分の本能は知らないαを求めているらしい。
そんなの、人間ではない、獣だと悠宇は自分の項をネックガードの隙間から爪で強く痛めつける。その後、段々と息が荒くなり、熱が上がり、爪をたてる力も無くなる。
2度目のヒートだった。
そこへ西園寺から話を聞いて様子を見に来た九条が帰って来る。九条は、悠宇のヒートに気付き、慌てて部屋から出ようとするが、悠宇の項が血だらけなことに驚き、傍にあったタオルで悠宇の項を抑えた。途端に、悠宇のフェロモンはさらに濃くなる。
九条は必死で耐えて、項の怪我の処置をする。処置が終わって、九条は部屋を出ていこうとする。それを悠宇は懸命に引き止める。
「僕は先生しか好きじゃない。運命のαなんて知らない。先生を好きでいることすら許してくれないなら、この体なんか要らないんだ。
先生、苦しい。心と体がバラバラになっていくみたいだ」
悠宇は泣きながら側にいてくれと訴える。九条は苦しむ悠宇を抱きしめるが、何も言わない。ただ、ヒートで苦しむ悠宇を抱きしめてくれた。
悠宇は、九条の匂いを嗅ぐとますます身体が熱くなる。高まる熱を発散させることもできずに苦しむが、九条に抱きしめられているだけでささくれだった気持ちは凪いで行く。一人で過ごしたヒートの時よりも身体は辛いが、本能ではなく今自分の気持ちを優先することができている自分に悠宇はホッとしていた。
いつの間にか意識を失っていた悠宇が早朝目を覚ますと、九条のシャツだけが残されていて、九条はもうどこにもいなかった。強い熱は収まったものの、まだ燻る熱を残した身体を引きずりながら抑制剤を口に含み、悠宇は九条を探しに外へ出た。
九条の行方など分からなかったが、ひとまず学校へ向かう。朝早い学校は当然のように施錠され、校舎に入ることはできない。植え込みに腰掛け、九条に電話をかける。留守電に切り替わる音がする。
「学校で待ってる」
その言葉だけ残して電話を切り、悠宇は植え込みに蹲って目を閉じていた。
すると、突然悠宇の両親が現れ、別のαへと引き渡すために悠宇を家に連れ戻そうとする。悠宇は必死で抵抗するものの、校門に止めてあった車に引きずり込まれそうになる所に九条が現れた。
両親は、九条の存在に怯んだが、中から現れた男が悠宇を捕まえて項の匂いを嗅ぐ。その仕草に悠宇は吐き気がした。
だが、その男は、自分こそが運命の番だと言って無理やりαのフェロモンを悠宇に浴びせる。途端に、悠宇は力が抜けてへたり込んでしまう。顔は真っ青だった。
まだヒートが抜けきれていないことに気付いたαは、悠宇を脅すようにネックガードごと項を噛もうとする。
九条はそれを見た途端に、αを殴りつけて威嚇し始める。その姿はβではなくまるでαの様だった。
その後、警察が来て騒ぎが収まり、九条と悠宇は二人の家に帰る。悠宇は、この数日で起きた出来事に心が疲弊し泣き叫ぶ。
「もうこんな人生終わりにしたい!」
「いいぜ。お前の人生ぶっ壊してやる。終わりにしたいんだろう?なら残りのお前の人生、俺が好きに使わせてもらうからな。βだから何だって言うんだ。お前が俺を求めてくれる限り、俺はお前といることに決めた」
そう言って九条は悠宇に噛みつくようにキスをした。
2人が付き合うことになって暫くして西園寺に会った。西園寺は驚いた表情をして九条を見つめていた。
「君はαだったのか!あの時のαのフェロモンが君だったとはね」
それから慌てて九条は検査した。あまり知られていないが、稀にΩのフェロモンを浴び続けることでβがαに変わる事があると医師から説明を受ける。ずっと一緒にいた九条は、悠宇の無意識の求愛フェロモンをたくさん浴びてαになっていた。
それからすぐ番になった2人はずっと変わらず仲良しで幸せに暮らしました。
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こちら、人生で初めて作ったツイノベです。
αやβがΩになる話はあるけれど、βがαになる話って無いなあと思って作ってみました。
お読みいただき、ありがとうございました💕
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