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※孕ませたいに決まってる・後編(女体化if・加賀見✕出雲)③
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淡いオレンジの間接照明のみで部屋を照らして、デコレーションケーキでも扱っているのかというほど丁重に、出雲のをベッドへ下ろす。
一応言っておくが、普段だって出雲の身体は優しく大事に扱ってはいる。しかしあまりに軽く、気を抜くと投げ出してしまいそうなので、それよりももっと慎重にしないと怖いのだ。
「君がエッチなのはよくわかってる。謝らなくて、いい」
仰向けに横たわり、僕を見上げる頬を撫でる。
「他に謝ること、あるよね?」
頬から首筋へ指を滑らせれば、金魚がいる。
憎い金魚。あの男が彫った、可愛くて、溺れているみたいな金魚。
「クリトリス、舐めてほしい? 舐めてもらう気持ち良さは、知ってる?」
金魚の泳ぐ汗ばんだ首筋を舐める。甘い、女の子の香りがする。
「知らない、です……」
「ふぅん?」
ベルトを緩めようとして気がついたが、金具の通されている穴は不自然な位置にあり、自分で新たに開けた穴のようだった。ベルトの一番細い位置でも足りないくらい、細くなってしまったのだ。
ベルトを外し、ズボンをずり下げようとすれば、出雲が自ら片足ずつ抜いていってくれた。下着は見慣れたボクサーパンツだが、膨らみが一切なくなだらかである。
下着が黒く、染みが見えないのが残念だ……しかし腹の方からゆっくり指を滑らせていけば、指先が湿り気のある小さな突起に当たった。
「あッ……!」
たったそれだけで、出雲の腰が跳ねる。
下着の上からなのに、クリトリスまで愛液が広がってしまっているのがよくわかる。くりっと少し指を折り曲げて刺激すれば、ぬるっとした感触がして、出雲は内腿になってビクッと軽く背を反らした。
「まさか……これだけでイッたり、しないよね」
「あっ……あぁ……イッて、にゃ……でも、あのっ、ずっと触ってほしかった、からぁ……っ」
「そっか。クリトリス弄ってもらうの大好きで、期待してたんだね。舐めてもらったことはないけど、なでなでしてもらったことはあるんだね?」
「や、ちが……あの、それは……」
どうしようとでも言うように、出雲は眉根を寄せて、目を細める。
そのくせ腰をヘコヘコと小さく上下させ、僕の指にクリトリスを擦りつけようとしてくる。全く、本当にこの子はダメな子だ。
「だめ、腰止めて。悪い子」
「あ、動いちゃ……ごめんなさい、いま止め……あっ、や、止まんにゃ……」
下着の上からなのに、くりゅ、くりゅ、とよく滑る。既に僕の指まで濡らして。
我慢汁だらけの皮かぶりの可愛いおちんちんを思い出してしまう。可愛い。でもここで甘やかしてはダメだ。
微かな水音を立てながら、クリトリスから指を離す。
「おまんこしてもらうことで……頭、いっぱいだね。ダメだよ? ちゃんと、教えて? 数時間前に女の子の身体になったばかりなのに、誰かがここに触ったよね? 僕が初めてじゃないよね? クリトリス弄ってもらったの? おまんこ撫でてもらったの? 指でほじってもらったの?」
おちんちん挿れてもらったのかまでは、聞けなかった。それだけはしていないと思いたい。
誰なのかとは聞いてはいるが、大方予想はついている。候補は二人だが、十中八九……ああ、考えたくない。
今日出雲は、バイトだったのだ。今頃本当は、あのバーにいたはずなのだ。出雲がこの身体になった場所は、どう考えても。
「せん、せ……おれ、おれぇ……」
「うん」
目を泳がせて、何回も瞬きをして。
動揺しているし、言いたくないのはわかる。でもどうせあいつだ、もう君の口から素直に聞かせてくれ。
腹が立つ、腹が立って腹が立って仕方ない。それでも見て見ぬふりはできないから、いっそ真実で殺してくれ。
僕は君の初めての男になれればそれでいい、全部許すから。
「ごめんなさい、あの」
「うん?」
「俺、赤ちゃん……赤ちゃん、できちゃったかもしれなくて。どうしよう、先生……っ! 赤ちゃんってどうやったらできるんですか?!」
「…………は?」
赤ちゃん。
赤ちゃんできた?
赤ちゃんがどうやったらできるか?
本気で聞いてるのか? 知らないのか? どうやったらできるか。
いや、まさか。
「君ね。さすがにそれは」
どう反応していいかわからず、さすがにその質問はないと言おうとしたら、出雲は真っ赤な顔をして声を荒らげ、慌てて言葉を付け足した。
「わ、わ、わかってます、わかってますけどっ! その、せ、せ、せいえきをっ……どこに出したら妊娠してしまうんですか? 中じゃなければ大丈夫なんでしょうか……入口なら……」
冷静に。
首の根が、頭が熱くなってく。
ダメだ、冷静に。
冷静に、一先ずは出雲の心配事に、冷静な対処をしようと試みる。
込み上げる感情を押さえ付けて、言葉に自分の気持ちは混ぜずに、理性的かつ理論的に答えた。しかしベッドの上でシーツを握り締めた拳が痛い。
「数時間前に、その身体になったなら。生理は、きてないね?」
こくこくと真剣な様子で頷く。
「君の身体が女の子になってしまったとはいえ、妊娠できる準備までは……できていない、と。断言して、いいと思う」
「本当ですか……?!」
出雲の顔がぱあっと明るくなったと思えば、すぐにまた曇る。
何か言おうとしてるのを感じて、思わず緊張して唾を飲んだ。
なんだなんだ何を言うんだ。このままじゃ僕は本当に殺されてしまう。
しかし僕の気など知らず、 出雲は躊躇いがちに、小さくぷにぷにとした可愛らしい唇を開く。
「でも……妊娠できなくても子宮がおりる? のですか……? 子宮が、赤ちゃんをほしがってるって……そんな風に言われてしまうと、身体が凄く欲している感じが自分でもして。今も変な感じが、します……子宮が熱くなってるとろけてる、みたいな……これじゃあ絶対妊娠しちゃうって、俺、怖くて……」
だから、誰が。
誰が君の子宮が下りてるとか感じてるんだ。
指でもまぁ十分にわかる。下りてるかどうかは、簡単に確認できる。
しかしこれで最低でも出雲がクリトリス触られて指を入れられて精液をかけられた、ということになる。出雲の中は未開の地ではない。
なんで。なんでだよ。
自分が腹を立ててるのか、悲しいのかわからないほどの重い感情に潰されそうになる。
煙草……煙草どこだ。煙草吸いたい。目眩がして眉間を指で揉む。
しかしそれでもまだ僕は冷静を心がけ、出雲の心配事を取り除こうと努力した。
「えっと……入口に、かけられた?」
「はい……」
「すぐ、拭いた? 中に、入ってなければ……」
「でも、我慢汁塗りこんでるから手遅れって………」
「誰が?」
「路彦さん……」
わかってた。
わかってた、ああ、わかってた、わかってたよ。
あのオカマは本っ当に許せない。ふざけるな。なんでだよ。得体の知れないドリンクで僕の可愛い可愛い出雲の姿をこんなに……こんなに、可愛くして、おまんこの中の感触とか構造とか、どこが気持ちいいところだとか探って、新しい快感を教えて、それに戸惑い感じる姿を見て、聞いて、感じて、さらには。
処女を……処女を、奪った、と。
さすがに我慢汁を指で塗りこんだのかもとか思えるほど僕も楽観的ではない。逃避がすぎる。
僕がまだ指越しで少し撫でただけのそこは、もう確実に男を受け入れ、知り尽くしてるのだ。
妊娠を心配してしまうほどに。
コンドームすらつけずに。
「セックス、したんだ」
声が低く震える。出雲の顔がさっきまでとは違う意味で青ざめた。
「あ、あの、例のドリンクを飲んで、眠くなってしまって、路彦さんに起こされたんですっ! それであの、最初泥棒やストーカーと疑われて、でも俺だって証明できなくて……身体のほくろを見てもらったんです……」
「それは……服で、見えないところ?」
「はい」
「馬鹿か。馬鹿じゃないの」
本当に頭痛くなる。
我慢ならず、ベッドから身を乗り出してサイドチェストに常に置いてある煙草に手を伸ばす。
「だって……俺だって、どうしようって」
「それで自分から服脱いで、身体見せたんだ? 男相手に。しかも君に興味津々な、あの男相手に。見せるだけで済むわけ、ない」
「俺、女の人に興味ないからよくわからなくて、本当にそんなエッチな感じになるとか想像できなくて」
「へぇ、想像できなくて、セックスまでしちゃったの?」
「……ごめんなさい」
「しかも、コンドームもつけずに? 処女のくせに生ハメしたんだ? 気持ちよかった? ああ、子宮熱くなっておりてきたんだっけ? 精液ほしがってたんだっけ? 中出ししてもらえなくて、残念だったね?」
早口で言い訳をする出雲に対し、やたらと静かにゆっくりと嫌味ったらしい言葉が出ていく。嫌な物言いだ。しかしこれでも抑えてるほうである。
一応言っておくが、普段だって出雲の身体は優しく大事に扱ってはいる。しかしあまりに軽く、気を抜くと投げ出してしまいそうなので、それよりももっと慎重にしないと怖いのだ。
「君がエッチなのはよくわかってる。謝らなくて、いい」
仰向けに横たわり、僕を見上げる頬を撫でる。
「他に謝ること、あるよね?」
頬から首筋へ指を滑らせれば、金魚がいる。
憎い金魚。あの男が彫った、可愛くて、溺れているみたいな金魚。
「クリトリス、舐めてほしい? 舐めてもらう気持ち良さは、知ってる?」
金魚の泳ぐ汗ばんだ首筋を舐める。甘い、女の子の香りがする。
「知らない、です……」
「ふぅん?」
ベルトを緩めようとして気がついたが、金具の通されている穴は不自然な位置にあり、自分で新たに開けた穴のようだった。ベルトの一番細い位置でも足りないくらい、細くなってしまったのだ。
ベルトを外し、ズボンをずり下げようとすれば、出雲が自ら片足ずつ抜いていってくれた。下着は見慣れたボクサーパンツだが、膨らみが一切なくなだらかである。
下着が黒く、染みが見えないのが残念だ……しかし腹の方からゆっくり指を滑らせていけば、指先が湿り気のある小さな突起に当たった。
「あッ……!」
たったそれだけで、出雲の腰が跳ねる。
下着の上からなのに、クリトリスまで愛液が広がってしまっているのがよくわかる。くりっと少し指を折り曲げて刺激すれば、ぬるっとした感触がして、出雲は内腿になってビクッと軽く背を反らした。
「まさか……これだけでイッたり、しないよね」
「あっ……あぁ……イッて、にゃ……でも、あのっ、ずっと触ってほしかった、からぁ……っ」
「そっか。クリトリス弄ってもらうの大好きで、期待してたんだね。舐めてもらったことはないけど、なでなでしてもらったことはあるんだね?」
「や、ちが……あの、それは……」
どうしようとでも言うように、出雲は眉根を寄せて、目を細める。
そのくせ腰をヘコヘコと小さく上下させ、僕の指にクリトリスを擦りつけようとしてくる。全く、本当にこの子はダメな子だ。
「だめ、腰止めて。悪い子」
「あ、動いちゃ……ごめんなさい、いま止め……あっ、や、止まんにゃ……」
下着の上からなのに、くりゅ、くりゅ、とよく滑る。既に僕の指まで濡らして。
我慢汁だらけの皮かぶりの可愛いおちんちんを思い出してしまう。可愛い。でもここで甘やかしてはダメだ。
微かな水音を立てながら、クリトリスから指を離す。
「おまんこしてもらうことで……頭、いっぱいだね。ダメだよ? ちゃんと、教えて? 数時間前に女の子の身体になったばかりなのに、誰かがここに触ったよね? 僕が初めてじゃないよね? クリトリス弄ってもらったの? おまんこ撫でてもらったの? 指でほじってもらったの?」
おちんちん挿れてもらったのかまでは、聞けなかった。それだけはしていないと思いたい。
誰なのかとは聞いてはいるが、大方予想はついている。候補は二人だが、十中八九……ああ、考えたくない。
今日出雲は、バイトだったのだ。今頃本当は、あのバーにいたはずなのだ。出雲がこの身体になった場所は、どう考えても。
「せん、せ……おれ、おれぇ……」
「うん」
目を泳がせて、何回も瞬きをして。
動揺しているし、言いたくないのはわかる。でもどうせあいつだ、もう君の口から素直に聞かせてくれ。
腹が立つ、腹が立って腹が立って仕方ない。それでも見て見ぬふりはできないから、いっそ真実で殺してくれ。
僕は君の初めての男になれればそれでいい、全部許すから。
「ごめんなさい、あの」
「うん?」
「俺、赤ちゃん……赤ちゃん、できちゃったかもしれなくて。どうしよう、先生……っ! 赤ちゃんってどうやったらできるんですか?!」
「…………は?」
赤ちゃん。
赤ちゃんできた?
赤ちゃんがどうやったらできるか?
本気で聞いてるのか? 知らないのか? どうやったらできるか。
いや、まさか。
「君ね。さすがにそれは」
どう反応していいかわからず、さすがにその質問はないと言おうとしたら、出雲は真っ赤な顔をして声を荒らげ、慌てて言葉を付け足した。
「わ、わ、わかってます、わかってますけどっ! その、せ、せ、せいえきをっ……どこに出したら妊娠してしまうんですか? 中じゃなければ大丈夫なんでしょうか……入口なら……」
冷静に。
首の根が、頭が熱くなってく。
ダメだ、冷静に。
冷静に、一先ずは出雲の心配事に、冷静な対処をしようと試みる。
込み上げる感情を押さえ付けて、言葉に自分の気持ちは混ぜずに、理性的かつ理論的に答えた。しかしベッドの上でシーツを握り締めた拳が痛い。
「数時間前に、その身体になったなら。生理は、きてないね?」
こくこくと真剣な様子で頷く。
「君の身体が女の子になってしまったとはいえ、妊娠できる準備までは……できていない、と。断言して、いいと思う」
「本当ですか……?!」
出雲の顔がぱあっと明るくなったと思えば、すぐにまた曇る。
何か言おうとしてるのを感じて、思わず緊張して唾を飲んだ。
なんだなんだ何を言うんだ。このままじゃ僕は本当に殺されてしまう。
しかし僕の気など知らず、 出雲は躊躇いがちに、小さくぷにぷにとした可愛らしい唇を開く。
「でも……妊娠できなくても子宮がおりる? のですか……? 子宮が、赤ちゃんをほしがってるって……そんな風に言われてしまうと、身体が凄く欲している感じが自分でもして。今も変な感じが、します……子宮が熱くなってるとろけてる、みたいな……これじゃあ絶対妊娠しちゃうって、俺、怖くて……」
だから、誰が。
誰が君の子宮が下りてるとか感じてるんだ。
指でもまぁ十分にわかる。下りてるかどうかは、簡単に確認できる。
しかしこれで最低でも出雲がクリトリス触られて指を入れられて精液をかけられた、ということになる。出雲の中は未開の地ではない。
なんで。なんでだよ。
自分が腹を立ててるのか、悲しいのかわからないほどの重い感情に潰されそうになる。
煙草……煙草どこだ。煙草吸いたい。目眩がして眉間を指で揉む。
しかしそれでもまだ僕は冷静を心がけ、出雲の心配事を取り除こうと努力した。
「えっと……入口に、かけられた?」
「はい……」
「すぐ、拭いた? 中に、入ってなければ……」
「でも、我慢汁塗りこんでるから手遅れって………」
「誰が?」
「路彦さん……」
わかってた。
わかってた、ああ、わかってた、わかってたよ。
あのオカマは本っ当に許せない。ふざけるな。なんでだよ。得体の知れないドリンクで僕の可愛い可愛い出雲の姿をこんなに……こんなに、可愛くして、おまんこの中の感触とか構造とか、どこが気持ちいいところだとか探って、新しい快感を教えて、それに戸惑い感じる姿を見て、聞いて、感じて、さらには。
処女を……処女を、奪った、と。
さすがに我慢汁を指で塗りこんだのかもとか思えるほど僕も楽観的ではない。逃避がすぎる。
僕がまだ指越しで少し撫でただけのそこは、もう確実に男を受け入れ、知り尽くしてるのだ。
妊娠を心配してしまうほどに。
コンドームすらつけずに。
「セックス、したんだ」
声が低く震える。出雲の顔がさっきまでとは違う意味で青ざめた。
「あ、あの、例のドリンクを飲んで、眠くなってしまって、路彦さんに起こされたんですっ! それであの、最初泥棒やストーカーと疑われて、でも俺だって証明できなくて……身体のほくろを見てもらったんです……」
「それは……服で、見えないところ?」
「はい」
「馬鹿か。馬鹿じゃないの」
本当に頭痛くなる。
我慢ならず、ベッドから身を乗り出してサイドチェストに常に置いてある煙草に手を伸ばす。
「だって……俺だって、どうしようって」
「それで自分から服脱いで、身体見せたんだ? 男相手に。しかも君に興味津々な、あの男相手に。見せるだけで済むわけ、ない」
「俺、女の人に興味ないからよくわからなくて、本当にそんなエッチな感じになるとか想像できなくて」
「へぇ、想像できなくて、セックスまでしちゃったの?」
「……ごめんなさい」
「しかも、コンドームもつけずに? 処女のくせに生ハメしたんだ? 気持ちよかった? ああ、子宮熱くなっておりてきたんだっけ? 精液ほしがってたんだっけ? 中出ししてもらえなくて、残念だったね?」
早口で言い訳をする出雲に対し、やたらと静かにゆっくりと嫌味ったらしい言葉が出ていく。嫌な物言いだ。しかしこれでも抑えてるほうである。
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