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彼女の片想い***
ダメ、絶対。5
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坂本くんが、そんなことを言ってくるから、精一杯急いで浴室に逃げ込んだ。
実際はとってもゆっくりだったと思うけど。
なんで、そんなことを聞くの?
なんでそんなに、キスしたいの?
「もう、とっくに好きだもの。ずっと好きだもの……」
子供みたいに小さく呟いた。
思ったよりも恨みがましく響いて、続きは口にしなかった。
『キスしたかったら、りこちゃんよりも私を好きになってよ』
坂本くんには、絶対にそんなことを言えない。
いつもは体だけ洗うけど、今日は仕方がなく髪も洗う。
元々あんまりお化粧はしないけど、クレンジングは諦めて、とりあえず坂本くんの洗顔料を借りて顔も洗った。
いつもみたいに優しくて控えめじゃなかった坂本くんは、滅多に頼まないこともいくつか要求してきた。
坂本くんのお誕生日以来、その……お口でもしたけど、髪や顔もイロイロと汚してしまった。
それまでイニシアチブを取っていた坂本くんが少しあわてたので、ちょっとだけ溜飲が下がって余裕ができた。
まだヒクンって小さく震える坂本くんのが可愛く見えて、少し残ってるのをチュって吸って飲んだら真っ赤になった。
「なっ!ちょっ……みゃ、ちゃ……」
あわてすぎて言葉にならない声を発したので、ちょっと嬉しくなって、そのまま味がしなくなるまで舐めた。
「……んっ、お掃除フェラとか……どこで習ったの……」
消え入りそうな声は、すごく情けなかった。
でも、その後ちょっとトーンが下がって、こう続く。
「……誰かにしたことあるなら……そいつ、コロス」
「え……他の人のなんて、気持ち悪くてムリ……」
物騒な物言いと、何よりその内容に、つい顔をしかめて声に出してしまった。
顔を上げると、これ以上ないというくらい朱に染まっていた坂本くんの頬が、さっきよりさらに赤かった。
ぎゅうぎゅうに抱きしめられて、お返しとばかりにこちらもあちこち舐め尽くされて息も絶え絶えになったけど。
イロイロ思い出しながら赤面しては心を落ちつけて、やっとシャワーを終えてヨタヨタと部屋に戻る。
音と気配で気づいたのか、坂本くんがこちらを見ずに話しかけて来た。
「ね、美夜ちゃん。これ飲んでみていい?」
手に持ってるのは、カフェから掴んで出て来たソイラテ。2杯目だったからまだ入ってる。
玄関から回収して来てくれたようだ。
「冷めてるから美味しくないよ」
そう言うと『大丈夫』とつぶやきながらこちらを振り返って、ぴったりと時を止めた。
微動だにしない坂本くんを不審に思って首を傾げると、一時停止が解けたように急に動き出して、広くはない部屋で一気に間合いを詰められた。
びっくりする間も無く抱きすくめられる。
「美夜ちゃん、すっぴん可愛い。髪も濡れたの初めてみた。今日、泊まってくれるの?」
『ノー』は許さないと言わんばかりにキツく抱きしめるけど、そこは譲れないのです。
「もうちょっとしたら帰る」
「……明日、朝ごはんは近所の喫茶店のモーニングにする?」
「……もうちょっとしたら帰る」
「……それとも、二人して寝坊して遅いランチでも食べに行く?」
「……もうちょっとしたら帰る」
「……自炊だから少しは作れるし、僕がお昼ご飯作る?」
え……なにそれ。食べてみたい。……じゃ、なくて。
「……もうちょっとしたら帰る」
「………………」
しばらく沈黙が続いた後、声を発したのは坂本くんだった。
「もー!ダメだって!朝まで一緒にいたいし!こんな無防備な姿で帰せないし!」
いやいや『もー!』って。
朝まで一緒になんて居られない。
坂本くんのご飯も食べられない。
私が、りこちゃんだったらって思って……今日も、消えたくなった。
実際はとってもゆっくりだったと思うけど。
なんで、そんなことを聞くの?
なんでそんなに、キスしたいの?
「もう、とっくに好きだもの。ずっと好きだもの……」
子供みたいに小さく呟いた。
思ったよりも恨みがましく響いて、続きは口にしなかった。
『キスしたかったら、りこちゃんよりも私を好きになってよ』
坂本くんには、絶対にそんなことを言えない。
いつもは体だけ洗うけど、今日は仕方がなく髪も洗う。
元々あんまりお化粧はしないけど、クレンジングは諦めて、とりあえず坂本くんの洗顔料を借りて顔も洗った。
いつもみたいに優しくて控えめじゃなかった坂本くんは、滅多に頼まないこともいくつか要求してきた。
坂本くんのお誕生日以来、その……お口でもしたけど、髪や顔もイロイロと汚してしまった。
それまでイニシアチブを取っていた坂本くんが少しあわてたので、ちょっとだけ溜飲が下がって余裕ができた。
まだヒクンって小さく震える坂本くんのが可愛く見えて、少し残ってるのをチュって吸って飲んだら真っ赤になった。
「なっ!ちょっ……みゃ、ちゃ……」
あわてすぎて言葉にならない声を発したので、ちょっと嬉しくなって、そのまま味がしなくなるまで舐めた。
「……んっ、お掃除フェラとか……どこで習ったの……」
消え入りそうな声は、すごく情けなかった。
でも、その後ちょっとトーンが下がって、こう続く。
「……誰かにしたことあるなら……そいつ、コロス」
「え……他の人のなんて、気持ち悪くてムリ……」
物騒な物言いと、何よりその内容に、つい顔をしかめて声に出してしまった。
顔を上げると、これ以上ないというくらい朱に染まっていた坂本くんの頬が、さっきよりさらに赤かった。
ぎゅうぎゅうに抱きしめられて、お返しとばかりにこちらもあちこち舐め尽くされて息も絶え絶えになったけど。
イロイロ思い出しながら赤面しては心を落ちつけて、やっとシャワーを終えてヨタヨタと部屋に戻る。
音と気配で気づいたのか、坂本くんがこちらを見ずに話しかけて来た。
「ね、美夜ちゃん。これ飲んでみていい?」
手に持ってるのは、カフェから掴んで出て来たソイラテ。2杯目だったからまだ入ってる。
玄関から回収して来てくれたようだ。
「冷めてるから美味しくないよ」
そう言うと『大丈夫』とつぶやきながらこちらを振り返って、ぴったりと時を止めた。
微動だにしない坂本くんを不審に思って首を傾げると、一時停止が解けたように急に動き出して、広くはない部屋で一気に間合いを詰められた。
びっくりする間も無く抱きすくめられる。
「美夜ちゃん、すっぴん可愛い。髪も濡れたの初めてみた。今日、泊まってくれるの?」
『ノー』は許さないと言わんばかりにキツく抱きしめるけど、そこは譲れないのです。
「もうちょっとしたら帰る」
「……明日、朝ごはんは近所の喫茶店のモーニングにする?」
「……もうちょっとしたら帰る」
「……それとも、二人して寝坊して遅いランチでも食べに行く?」
「……もうちょっとしたら帰る」
「……自炊だから少しは作れるし、僕がお昼ご飯作る?」
え……なにそれ。食べてみたい。……じゃ、なくて。
「……もうちょっとしたら帰る」
「………………」
しばらく沈黙が続いた後、声を発したのは坂本くんだった。
「もー!ダメだって!朝まで一緒にいたいし!こんな無防備な姿で帰せないし!」
いやいや『もー!』って。
朝まで一緒になんて居られない。
坂本くんのご飯も食べられない。
私が、りこちゃんだったらって思って……今日も、消えたくなった。
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