《完結》スイーツコンシェルジュの甘い甘い誘惑

皇子(みこ)

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ろく

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あったかいなぁ……なんだよここは俺の布団?違う…俺の布団も肌触りを重視した。ふんわりあったか布団だけど…これはもっと軽くて人肌?の暖かさもあるぞ??人肌?最近俺はそんな相手居ないのに?俺よ…起きろ!起きろ!!起きろ!!!

    俺の眼が覚めて周りを見渡して…


「うわぁーーー!なんだ?ここはどこだ?お前は誰なんだ?」

「ここは俺の部屋。俺は斉木遠(さえき  えん)だよ。おはよう水木託也」



えっ斉木って言うと……俺の知ってる斉木さんって……顔初めてみたぞ!!なんだよこの意味の無い色気は、うわ~髪をかきあげる仕草が、ドラマの俳優より男前だ!男の色気ってこんなにくるもんなんだなっ!! 

    えっと……俺は昨日……ヤバイ…思い出せないぞ!何やったんだよ、俺は……



「あの……おはようございます。斉木ってメルヘン工場の斉木さんですよね。私は昨夜何をやったのでしょうか?覚えていませんでして……教えていただけると嬉しいです」


俺は裸みたいだから、掛け布団を巻きつけ身体を隠してベッドの上で正座して頭を下げた。


「ふぅーそうだなぁ……もしかして全て忘れてるのかなぁ?あのドレスを見ても思い出せない?」



ベッドに寝転ぶ半裸の男……視線を向けると……俺と同じ男だよな。何でこんなに違うんだよ。同じ性別の筈なのに……コイツは絶てぇに、別物だ。

    ドレス?ドレスって何だ?う~頭、痛いよぉ。俺が着たのか?斉木さんが着てたのか?

   ヤバイ本当に思い出せないよーー!



「思い出せないのか?後で説明してやるよ。その前に今日は?仕事なのか?」

「えっと……今日は?」

「10月7日土曜日だ。そろそろクリスマスの商品、めぼしいもの完成したんじゃ無いのか?」

「そうだ!やっと先週纏まったんだ。工場に持って行ってって……鞄、俺の大事な鞄が……」


ザァーって感じで、顔が蒼ざめた。あの鞄には色々な資料が……俺の大事な鞄……が目の前にある。

    斉木さんが、ぶっとい片腕でかなりの重さのある筈の俺の鞄を、吊り下げている。腕には筋肉の筋が……男の腕だ。俺は鍛えても鍛えても、全然筋肉つかなくて、細くなるんだよ。羨ましい身体だなぁ。良いなぁ……分厚い胸板に触っても良いかなぁ?同じ男だしいいよね。目の前の鞄を避けて手を伸ばしてみた。
 
    誘惑にかられ、さわさわと触ってみると、うわぁ筋肉だぁー



「おまっなにっ……」


斉木さんって、動揺するんだ…いつも鋭い眼しか見えなくて、顔も年齢もわかんなかったけど。同い年ぐらいなのかなぁ?クールな感じがあったけど。今の動揺してる姿は可愛いなぁ。



「誘ってんのか?じゃあお言葉に甘えて」



目の前の鞄が消えて。斉木さんのいつもは鋭い眼が、優しく微笑んでる。えっ胸がドキドキしてるぞ……男前の笑顔は威力莫大なだなぁ。って考えてたら斉木さんの、力強い腕に抱き込まれキスされてる……

   えっなんだろ…こんなの初めてだ。いつもは柔らかな女の子に、俺が抱きしめてのキスが……抱き締められて包まれてる……キスも…気持ち良いなぁ。

   俺、あまり積極的にするの苦手だから、女の子が動いてくれたらって思ってたんだけど、無理な話でさ……いつも無理矢理頑張って、疲れて気持ち良いなんて考えたこと無かったんだ。

   今は……安心して任せても良い感じで、楽だなぁ気持ちいい……キスって気持ち良かったんだなぁ……



「おい……俺は託也が以前から好きだったから、このまま進んでも良いんだが……託也は良いのか?俺は一旦手に入れた、大事な物は離しはしないぞ」


真剣な表情で斉木さんが話してるけど……俺は難しい事は考えられない…このまま、この腕の中にいたいって気持ちが……言葉にできなくて……


「そんな瞳で見つめるなら託也を貰う。俺が幸せにしてやるよ。託也は俺から離れられないぞ!覚悟しろ」


俺は、斉木さんに力強く包まれた。初めての行為なのに、安心している俺がいる……きっと、斉木さんの今迄の人柄を知ってるからなのか。全て任せられる……いつのまにか、訳がわからなくなって……溺れた……………………

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