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30 アンモライト:過去を手放す
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美夜達は、ショッピングモールに来ていた。一家で特に目的も持たず、ショッピングモールでお買い物。進也はテンションが高く歩き回っていた。
「久しぶりのみんなでお出かけっす~!」
「おい はしゃぎ過ぎだ」
と広也は冷静に言った。進也はそれでもはしゃぐのをやめない。そんな進也を、綺瑠と美夜は微笑ましく眺めていた。ちなみに璃沙はいつも通り。進也はジャンプして喜んでいた。
「だって、この場所は特別っす!兄貴と俺と、『数成(カズナリ)』が一緒に遊んだ場所っす!懐かしいっすね~、数成と【家族】だった頃は毎日楽しかったっす。」
それを聞くと、広也は反応を見せた。他も黙り込んでしまうと、広也は不機嫌な様子で俯く。
「進也 今は【クラスメイト】の話をすんな」
しかし進也は眉を潜めると、次に笑顔を見せてバッグから写真立てを出す。それは動物の着ぐるみを着た、三人の男の子の写真だった。広也と進也、そしてもう一人、二人と同い年くらいの少年が写っている。進也はそれを見せて言った。
「しかもここ!丁度これを撮った場所っす!」
それを聞くと、広也は進也を睨みつけながらもその写真を叩き落とした。床に叩きつけられる写真立て。進也は驚いて目を丸くすると、広也は言う。
「今は昔とは違うんだよ…!」
進也は広也の反応にやっと気づいたのか、大人しくなった。それから写真を拾うと、広也に頭を下げる。
「ごめんっす。兄貴の傷を広げてしまったっす。」
広也はその謝罪に対して、舌打ちで返した。美夜はそれを見て広也を気にかける表情を見せ、綺瑠はそんな美夜に言う。
「ごめん、別の場所にしておいた方が良かったね。」
更に璃沙は言った。
「ほんと、気の利かない親代わりだな。」
「本当にごめんって…!」
綺瑠の言葉に、璃沙は溜息。広也は普段は堂々としているのに、今日は俯いている。それを見た璃沙は綺瑠に聞こえる声で言った。
「広也が能力を使わなくなった理由を、わざわざ思い出させるような事をするな。」
すると、広也と進也の方に歩いてくる人影があった。その人影は進也の持っていた写真の少年が、そのまま大きくなった男の子。広也達と同い年くらいの姿であるのは勿論の事、目が悪いのか眼鏡もかけていた。
「広也に進也、休日に会うだなんて奇遇だな。」
無機質な表情が特徴の少年である。それに気づいた広也は、慌てて進也の顔を上げさせてから言う。
「おう数成か お遣いか? それともご主人様のオレに会いに来たのか」
広也が急に自分をご主人呼ばわりする為か、少年は呆れた表情を見せた。
「お前に会いに来る訳無いだろ。参考書を買いに来たんだ。」
「んだよ つまんねー」
進也もまさか会うとは思わなかったのか焦った様子では写真をこっそりバッグにしまうと、数成に笑顔を見せた。
「おはようっす数成!相変わらず勉強バカっすね!」
「進也もなってみるか?同じ馬鹿ならなれるぞきっと。」
そう数成言われると、進也は怯えた様子になって広也に隠れる。進也は勉強が嫌いなようだ。数成はそれに突っかかる様子も見せず、美夜と璃沙に気づいて会釈した。
「お姉さんにお母さん、おはようございます。」
そう言われると美夜は笑顔で繕った。
「お、おはよう数成くん。いつも二人と仲良くしてくれてありがとう。」
璃沙は一切動揺せずいつも通り。
「おはよう。」
数成は挨拶を終えると、綺瑠を見て目を丸くした。そうれはそうだ、綺瑠は顔を庇って数成から視線を逸らしている。綺瑠は耐えている様子だった。
「広也、あの人は?」
すると広也は慌てて言った。
「オレ達の家によく遊びに来る男だ!」
それを聞くと、数成は礼儀正しく頭を下げた。
「広也と進也の友人、数成と言います。」
綺瑠は数成に話しかけられると、顔を庇うのもやめて数成に笑顔を向けた。更には数成に近づき、頭を撫でながら言う。
「久しぶり!いやぁ大きくなったなぁ~数成!お父さんは元気だよ!数成は?」
それを真っ先に止めたのは璃沙。
「ちょっと!」
そう言われると、綺瑠は気づいた顔をして固まった。数成は呆然としており、綺瑠を見つめていた。
「お父さん…?それにこの人、どこかで見覚えが…」
すると数成は頭を抱え、眉を潜めた。
「痛っ…」
どうやら頭痛がするようだ。
その瞬間、広也は様子を一変させる。広也は表情を暗くして数成の頭を掴んだ。その瞬間に能力を使ったのか、広也の瞳は赤く一瞬だけ光る。すると数成は急に視線を落とし、そのまま目を瞑って気を失ってしまった。そんな数成を、慣れた様子で進也が背負う。それらを見ていた綺瑠は、反省した様子で広也に言った。
「ごめん広也…、手間かけさせちゃって。」
「別に 数成に会った時点で こうなる事は予想がついてた」
広也はそう言って、数成を運んでいる進也と共に何処かへ向かってしまった。残された綺瑠と璃沙と美夜の間に沈黙が流れる。綺瑠は言った。
「こういう時、広也の記憶に干渉できる能力はとても便利だね。」
空気は沈黙の一色だったが、やがて美夜が話す。
「本当に偶然ですね、すーちゃんに会うだなんて。」
すると璃沙は溜息をついた。
「数成の記憶力の良さは相変わらずだな。別の家に引き取られると同時に、私達の記憶は消しておいたはずなのに。
…やっぱり思い出してしまうんだな。かつて、私達と家族のように過ごしていた日々を。」
どうやら数成は、かつて璃沙達とあの家に住んでいたようだ。つまり彼も特殊な【能力】を持って生まれた子供というわけだ。美夜は言う。
「でもすーちゃん元気そう。能力も発動してないみたいで良かったわ。」
「そうだな。広也が能力の使い方も私達の記憶も、全部全部消してくれたお陰だ。」
数成は何か理由があって、広也の能力で記憶を消されて今に至るようだ。つまりさっき広也が能力を使用したのも、過去を思い出そうとする数成の記憶を抑える為のものだろう。すると綺瑠は思い出した。それはまだ、数成が白原家の家族だった頃だ。
――小学校低学年だった広也と進也と数成は、動物の着ぐるみを着てショッピングモールを走っていた。ショッピングモールは動物の着ぐるみを着た子供達が沢山いる。広也は楽しそうにして言った。
「よっし! 今日はここを【いんべぇしょん】するぞ!」
進也も楽しそうに跳ねた。
「わかったっす兄貴!俺達宇宙人が征服しちゃうっす!」
どうやら宇宙人ごっこでもしているようだ。数成も二人を追いかけていたが、呆れた様子。しかも走る気がないのか、かなり遅れを取っている。
「宇宙人だなんて、やめてよ恥ずかしい。」
すると広也と進也は足を止め、それから数成の方へ向かった。二人は数成の身体をくすぐる。
「あん? お兄様の命令は絶対だぞ!」
「数成もその超凄い頭脳でお手伝いするっすよ~!」
数成はくすぐられ、笑いながらも言った。
「僕は認めてない!誰が君達に協力するもんか!」
そう言って三人で戯れ合っているのを、綺瑠は微笑ましく眺めている。そして手持ちのカメラで、三人を撮るのであった。――
正にその時の写真が、進也の持つ写真だ。
「懐かしい。」
綺瑠は思わずそう呟いた。璃沙と美夜の視線が綺瑠に集まると、綺瑠は困った顔を見せる。
「広也は相変わらず苦しそうだ。やっぱり数成との思い出は消しづらいか。」
すると璃沙は答えた。
「そうじゃない。過去を消してしまえば、数成の人格も変わってしまう。広也は記憶を消す事によって、人を変えてしまうのが嫌なんだ。」
「そっか…。」
綺瑠はそう言うと、天井を見上げながら呟く。
「そうだよね。過去の記憶を消されてしまった数成は、心が壊れた僕とあんまり変わらないのかもね。」
一方、広也と進也の方では。ショッピングモールの角にある椅子に、数成を寝かせていた。数成は目を覚ますと、二人を見て言う。
「あれ…さっきまで僕は何を…。」
すると進也は笑顔で、数成に参考書を渡した。
「参考書買いに来たって言ってたっすけど、急に貧血で倒れたっすよ。大丈夫っすか?」
「え?そうか。…ありがとう、いつも二人には迷惑をかけてしまって。」
数成は進也から参考書を貰うと、広也は言った。
「こんくらいどーってこともねぇよ」
それを聞き、数成は広也を見た。広也は数成に視線を向けると言う。
「ダチだろ オレら」
そう言われ、数成は目を丸くした。そして数成の目に、不思議と涙が溜まった。数成はそれを気づかせまいと、俯いて言う。
「そうだね。…ありがとう。」
数成は俯きながらも、無機質な表情が微かに嬉しそうな笑みへと変わっていた。
暫くして、綺瑠達の元に広也達が帰ってきた。数成とは既に別れているのか、二人だけで帰ってきた。
「おかえり。」
と真っ先に笑みで言ったのは綺瑠だった。広也の表情はいつも通りに戻っていた。
「おう」
更に進也は笑顔で言う。
「さって!ショッピングの続きをするっす!」
「そうだね。」
綺瑠はそう答え、一同はショッピングモールを歩き出した。
「久しぶりのみんなでお出かけっす~!」
「おい はしゃぎ過ぎだ」
と広也は冷静に言った。進也はそれでもはしゃぐのをやめない。そんな進也を、綺瑠と美夜は微笑ましく眺めていた。ちなみに璃沙はいつも通り。進也はジャンプして喜んでいた。
「だって、この場所は特別っす!兄貴と俺と、『数成(カズナリ)』が一緒に遊んだ場所っす!懐かしいっすね~、数成と【家族】だった頃は毎日楽しかったっす。」
それを聞くと、広也は反応を見せた。他も黙り込んでしまうと、広也は不機嫌な様子で俯く。
「進也 今は【クラスメイト】の話をすんな」
しかし進也は眉を潜めると、次に笑顔を見せてバッグから写真立てを出す。それは動物の着ぐるみを着た、三人の男の子の写真だった。広也と進也、そしてもう一人、二人と同い年くらいの少年が写っている。進也はそれを見せて言った。
「しかもここ!丁度これを撮った場所っす!」
それを聞くと、広也は進也を睨みつけながらもその写真を叩き落とした。床に叩きつけられる写真立て。進也は驚いて目を丸くすると、広也は言う。
「今は昔とは違うんだよ…!」
進也は広也の反応にやっと気づいたのか、大人しくなった。それから写真を拾うと、広也に頭を下げる。
「ごめんっす。兄貴の傷を広げてしまったっす。」
広也はその謝罪に対して、舌打ちで返した。美夜はそれを見て広也を気にかける表情を見せ、綺瑠はそんな美夜に言う。
「ごめん、別の場所にしておいた方が良かったね。」
更に璃沙は言った。
「ほんと、気の利かない親代わりだな。」
「本当にごめんって…!」
綺瑠の言葉に、璃沙は溜息。広也は普段は堂々としているのに、今日は俯いている。それを見た璃沙は綺瑠に聞こえる声で言った。
「広也が能力を使わなくなった理由を、わざわざ思い出させるような事をするな。」
すると、広也と進也の方に歩いてくる人影があった。その人影は進也の持っていた写真の少年が、そのまま大きくなった男の子。広也達と同い年くらいの姿であるのは勿論の事、目が悪いのか眼鏡もかけていた。
「広也に進也、休日に会うだなんて奇遇だな。」
無機質な表情が特徴の少年である。それに気づいた広也は、慌てて進也の顔を上げさせてから言う。
「おう数成か お遣いか? それともご主人様のオレに会いに来たのか」
広也が急に自分をご主人呼ばわりする為か、少年は呆れた表情を見せた。
「お前に会いに来る訳無いだろ。参考書を買いに来たんだ。」
「んだよ つまんねー」
進也もまさか会うとは思わなかったのか焦った様子では写真をこっそりバッグにしまうと、数成に笑顔を見せた。
「おはようっす数成!相変わらず勉強バカっすね!」
「進也もなってみるか?同じ馬鹿ならなれるぞきっと。」
そう数成言われると、進也は怯えた様子になって広也に隠れる。進也は勉強が嫌いなようだ。数成はそれに突っかかる様子も見せず、美夜と璃沙に気づいて会釈した。
「お姉さんにお母さん、おはようございます。」
そう言われると美夜は笑顔で繕った。
「お、おはよう数成くん。いつも二人と仲良くしてくれてありがとう。」
璃沙は一切動揺せずいつも通り。
「おはよう。」
数成は挨拶を終えると、綺瑠を見て目を丸くした。そうれはそうだ、綺瑠は顔を庇って数成から視線を逸らしている。綺瑠は耐えている様子だった。
「広也、あの人は?」
すると広也は慌てて言った。
「オレ達の家によく遊びに来る男だ!」
それを聞くと、数成は礼儀正しく頭を下げた。
「広也と進也の友人、数成と言います。」
綺瑠は数成に話しかけられると、顔を庇うのもやめて数成に笑顔を向けた。更には数成に近づき、頭を撫でながら言う。
「久しぶり!いやぁ大きくなったなぁ~数成!お父さんは元気だよ!数成は?」
それを真っ先に止めたのは璃沙。
「ちょっと!」
そう言われると、綺瑠は気づいた顔をして固まった。数成は呆然としており、綺瑠を見つめていた。
「お父さん…?それにこの人、どこかで見覚えが…」
すると数成は頭を抱え、眉を潜めた。
「痛っ…」
どうやら頭痛がするようだ。
その瞬間、広也は様子を一変させる。広也は表情を暗くして数成の頭を掴んだ。その瞬間に能力を使ったのか、広也の瞳は赤く一瞬だけ光る。すると数成は急に視線を落とし、そのまま目を瞑って気を失ってしまった。そんな数成を、慣れた様子で進也が背負う。それらを見ていた綺瑠は、反省した様子で広也に言った。
「ごめん広也…、手間かけさせちゃって。」
「別に 数成に会った時点で こうなる事は予想がついてた」
広也はそう言って、数成を運んでいる進也と共に何処かへ向かってしまった。残された綺瑠と璃沙と美夜の間に沈黙が流れる。綺瑠は言った。
「こういう時、広也の記憶に干渉できる能力はとても便利だね。」
空気は沈黙の一色だったが、やがて美夜が話す。
「本当に偶然ですね、すーちゃんに会うだなんて。」
すると璃沙は溜息をついた。
「数成の記憶力の良さは相変わらずだな。別の家に引き取られると同時に、私達の記憶は消しておいたはずなのに。
…やっぱり思い出してしまうんだな。かつて、私達と家族のように過ごしていた日々を。」
どうやら数成は、かつて璃沙達とあの家に住んでいたようだ。つまり彼も特殊な【能力】を持って生まれた子供というわけだ。美夜は言う。
「でもすーちゃん元気そう。能力も発動してないみたいで良かったわ。」
「そうだな。広也が能力の使い方も私達の記憶も、全部全部消してくれたお陰だ。」
数成は何か理由があって、広也の能力で記憶を消されて今に至るようだ。つまりさっき広也が能力を使用したのも、過去を思い出そうとする数成の記憶を抑える為のものだろう。すると綺瑠は思い出した。それはまだ、数成が白原家の家族だった頃だ。
――小学校低学年だった広也と進也と数成は、動物の着ぐるみを着てショッピングモールを走っていた。ショッピングモールは動物の着ぐるみを着た子供達が沢山いる。広也は楽しそうにして言った。
「よっし! 今日はここを【いんべぇしょん】するぞ!」
進也も楽しそうに跳ねた。
「わかったっす兄貴!俺達宇宙人が征服しちゃうっす!」
どうやら宇宙人ごっこでもしているようだ。数成も二人を追いかけていたが、呆れた様子。しかも走る気がないのか、かなり遅れを取っている。
「宇宙人だなんて、やめてよ恥ずかしい。」
すると広也と進也は足を止め、それから数成の方へ向かった。二人は数成の身体をくすぐる。
「あん? お兄様の命令は絶対だぞ!」
「数成もその超凄い頭脳でお手伝いするっすよ~!」
数成はくすぐられ、笑いながらも言った。
「僕は認めてない!誰が君達に協力するもんか!」
そう言って三人で戯れ合っているのを、綺瑠は微笑ましく眺めている。そして手持ちのカメラで、三人を撮るのであった。――
正にその時の写真が、進也の持つ写真だ。
「懐かしい。」
綺瑠は思わずそう呟いた。璃沙と美夜の視線が綺瑠に集まると、綺瑠は困った顔を見せる。
「広也は相変わらず苦しそうだ。やっぱり数成との思い出は消しづらいか。」
すると璃沙は答えた。
「そうじゃない。過去を消してしまえば、数成の人格も変わってしまう。広也は記憶を消す事によって、人を変えてしまうのが嫌なんだ。」
「そっか…。」
綺瑠はそう言うと、天井を見上げながら呟く。
「そうだよね。過去の記憶を消されてしまった数成は、心が壊れた僕とあんまり変わらないのかもね。」
一方、広也と進也の方では。ショッピングモールの角にある椅子に、数成を寝かせていた。数成は目を覚ますと、二人を見て言う。
「あれ…さっきまで僕は何を…。」
すると進也は笑顔で、数成に参考書を渡した。
「参考書買いに来たって言ってたっすけど、急に貧血で倒れたっすよ。大丈夫っすか?」
「え?そうか。…ありがとう、いつも二人には迷惑をかけてしまって。」
数成は進也から参考書を貰うと、広也は言った。
「こんくらいどーってこともねぇよ」
それを聞き、数成は広也を見た。広也は数成に視線を向けると言う。
「ダチだろ オレら」
そう言われ、数成は目を丸くした。そして数成の目に、不思議と涙が溜まった。数成はそれを気づかせまいと、俯いて言う。
「そうだね。…ありがとう。」
数成は俯きながらも、無機質な表情が微かに嬉しそうな笑みへと変わっていた。
暫くして、綺瑠達の元に広也達が帰ってきた。数成とは既に別れているのか、二人だけで帰ってきた。
「おかえり。」
と真っ先に笑みで言ったのは綺瑠だった。広也の表情はいつも通りに戻っていた。
「おう」
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「そうだね。」
綺瑠はそう答え、一同はショッピングモールを歩き出した。
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