魔闘少女プディカベリー 〜淫欲なる戦い〜

おっぱいもみもみ怪人

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第57話 変な人の奇行

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 陵辱されているプディカベリーを物陰からコッソリ見ている人物が二人居た。
 正秀と黒い服を着た変な人である。

 数時間前……

 ……………
 ………
 …

 変な人は名古屋城への侵入を頑張っていた。

 「お堀は外からも見えるしなぁ…… こっちからかな」

 考えたら結果、金シャチ横丁の北側から内堀に一旦降りて再度城内へと登ることにした。

 「まさかアンカーをマジで使う日がくるとは。さすが俺様、用意周到だは。とうっ!」

 なぜか持っているロープの付いたアンカーを木に回してロープに掛けるとヨジヨジ降りていく。
 堀に降りると予めアンカーに結んであった細い別のロープを引っ張って回収した。

 「むふふ、完璧。じゃ今度は登りますか……」

 今度は堀の反対側に歩いて行くとアンカーを投げて木に引っ掛けた。
 ロープには一定間隔で結び目があり、幾分登りやすくはしてある。
 それでも重労働なのは間違いない。

 「う、うう…… きっつー。ぬぉぉぉぉぉ…… 頑張れ俺よ」

 エロが目的の為ならば気合も入るというものだ。
 普段なら無理と諦めるに決まっているが、今は全力全開である。
 そんな分けで、どうにかこうにか侵入できた。

 「はーっ、はーっ、は、入れた。んでもこれからか…… 確か倉庫は北西の方だったけ」

 警備員に見つからないように慎重に進むと天守閣を囲う堀に出た。
 水は殆ど無いに等しく、草が生い茂っているだけだ。

 「こっちは関係ないか」

 そう呟いて先に行こうとしたら堀の下の方に一箇所穴が開いているのが目に入った。

 「ん? アレって日テレ?」

 日テレはまったく関係ないが、僅かにドス黒い水が流れ出ているのが確認できた。

 「もしかして水路かな…… 方向も倉庫の方に開いてるし行けるかも」

 怪しいまでに都合の良い穴だったので変な人は躊躇なく入って行った。
 また堀に降りるのは大変だったが、穴の中は屈めば問題なく進める広さもあり、何より綺麗だ。
 どう見ても最近作られたとしか思えない。

 「うおっ、眩しっ」

 爆光のフラッシュライトで奥を照らすと、先は曲がり角になっているらしく、その先は壁面しか見えなかった。
 仕方なく光量を落として進み、角を曲がると遠くに薄っすらと光が見えてきた。

 「お?」

 更に進んで光に近づくと音や声も聴こえてきた。

 「こ、これは正解かも」

 光源は壁面にある鉄格子の隙間から漏れた薄暗い部屋の灯りであった。
 中を覗いて見ると目の前は床だ。
 すぐに近くにはギロチン台やアイアンメイデンが置いてある。
 そして声の主であるプディカベリーと婬人が部屋の中央辺りに確認できた。

 「へー、なるほどねぇ」

 変な人は一目で理解した。
 ここは拷問部屋であり、プディカベリーはおびき出されたのだと。
 目の前にある鉄格子は下面が床より僅かに低いことから排水口の蓋であり、自分の居る水路へ色々な液体を流す為に設置されているのだろうとも。

 「ああ、そっかこのイカした部屋を作った時に水路も作ったのか。どおりでまだ新しい分けだは。なんとか入れんかな」

 鉄格子を外せばどうにか通れそうだが、当然固定してある。
 変な人はスマホを取り出すとインカメラを鏡の代わりにしてどやって留めてあるのか確認してみた。

 「お。プラスか。おk」

 折りたたみのマルチツールでネジをネジネジすると簡単に外れた。
 ガンタンクは水路に置いといて早速コソコソと入った。

 「やってるやってる。では配信おば ……あ゛っ」

 電波が届いていなかった。

 「くそっ、しゃーない録画しとくか…… んー、見つかるとアレだしゴプロでいいか」

 アクションカメラで撮影することにしたが、暗所は苦手なカメラである。
 綺麗に撮影するにはなるべく広角にしてISOを低く設定し、明るくする為にシャッタースピードを落とす必要がある。
 そうなると手ブレは厳禁である為に、どこかへ固定するしなければならなかった。

 「ここでいっか」

 アイアンメイデンがその名の通り鉄製だったので磁石でくっ付けた。

 「やたら汚ねぇなぁ。 ……あ、そっか、使ってない、ってか、使えんのか」

 埃っぽいのは納得できた。
 排水口のある部屋の済に置いてある器具は、どれも使えばすぐに死んでしまう代物だ。
 拷問を楽しむのに殺してしまっては意味が無いので、飾りのようなものであろう。
 それでも当事者にとって、精神的な恐怖はかなりのものだと思われる。

 「隠れるのには便利だからありがたいかもー」

 変な人は使ってない拷問器具に隠れながら撮影することにした。
 見るとプディカベリーは片腕を捕まれながら腹パンを食らってゲロっている。
 相変わらずのピンチ状態であった。

 「また負けてんのか…… でもま。今までも敵は倒してたし大丈夫でしょ」

 そう思って、しばらく見ていたが時間が経つに連れ状況はどんどんと悪くなっていた。

 「んー…… そういやここ最近はアノ泥棒野郎に助けてもらってたみたいだしなー」

 敵にチンコをブチ込まれ、やたらと甲高い悲鳴を上げるプディカベリーを見ながら変な人は呟いた。

 (身体は寸胴で脚太いのに声はすげぇんだよな……)

 などと下らないことを考えながらも、このままではマズイかも知れないと思えてきた。
 どう見ても完全敗北した魔法少女が捕らえられ、陵辱されているとしか見えない。
 場所が場所だけに助けが来るはずもないし、逆転要素など皆無だ。

 「ヤバイ。このままでは俺のコンテンツが無くなってしまうま。なんとかせねば」

 エロ配信で儲けようと思っていた矢先に、プディカベリーが負けてしまっては元も子もない。
 ここは、どうにかして頑張ってもらわなければならなかった。
 故に為…… ではなく、変な人は脳髄を生絞りさせながら考えた。

 「一瞬、名前を呼ばれそうになった気がしたけど気のせいにしてっと…… んまぁ、あの泥棒野郎に知らせるしかないか……」

 考えるまでもなかった。
 淫人にダメージを与えられるのは魔法少女と神様から力を貰ったなどとほざいているスリングショット泥棒だけだ。
 つまり、どうにかして泥棒野郎に連絡して助けに来させなければならない。

 「外に出れば通信できるのはいいとして、連絡先はサイトの垢だけか…… ま。しゃーない、やるだけやってみるか……」

 唯一の連絡先は前にチャットしたアカウントにメッセージを送ることであった。
 故に為…… ではなく、変な人の取れる行動は外に出て動画サイトにアクセスすることだけである。

 故に……

 「いや、もう同じことはいいから。とりあえず連絡してみるは」

 そろそろ文字数がヤバイのを汲み取ってくれた変な人は外に出て正秀に連絡をすることにした。
 幸い水路の出口手前で電波が入ったおかげで連絡するにはそれほど時間はかからなかったし、正秀もすぐに通知に反応した。
 なにしろ未だに便所の前で鈴雲が出て来るのを待っていたのだから……

 ―― シークレットチャット

 アンディ:もしもしー
 まーくん:なんだよ
 アンディ:ぷでぃかべりがイキそ
 まーくん:何言ってんだ?
 アンディ:助けたかったら情報料ちょ
 まーくん:俺は今忙しいんだぜ
 アンディ:ぷでぃかべりもうそこに居ないよ
 まーくん:どーゆーことだ?
 アンディ:情報料ちょ
 まーくん:情報が先だぜ
 アンディ:淫人と敵のボスと戦ってる
 アンディ:もう負けてる
 まーくん:場所はどこだ?
 アンディ:スパ茶1万円(*´▽`*)
 〖ま〗¥10000
 アンディ:あり
 まーくん:どこだよ?
 アンディ:https://www.google.com/maps/place/35°11'08.8…
 まーくん:名古屋城か?
 アンディ:中のお堀の中に水路の入り口あるからそこ
 まーくん:すぐに行くぜ
 アンディ:うい

 ―― END

 それから正秀は15分もしないうちにやって来た。

 「ようアンディ、鈴ちゃんはどこだ?」

 「この奥だけど、よく入って来れたね」

 「誰も居なかったから券売場の屋根に登って入ったぜ」

 「え…… あ、うん……」

 変な人は少々神妙な面持ちになりながらも正秀を案内するのだった……

 ……………
 ………
 …

 そして現在……

 完全敗北状態のプディカベリーをどうしようかと相談する二人であった。
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