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恐怖の触手怪人を読んでくれた人よう(他の人は意味不明なのでスルーしてください)

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 草原にある大木の下にレオパルト2Ad+は駐車してあった。
 そこで正秀は食料品をせっせと一人で積み込んでいた。
 普段は食品だけは為次が積込み作業をするのだが、今回は一人で飲みに行った後に帰って来なくなってしまったので渋々自分で作業をしているのだった。

 と、そこへようやく為次が帰って来た……

 「ただいも」

 「芋じゃねーよ! 一週間もどこへ行ってたんだよ!」

 「いやぁそれがねぇ、呑みに行ってたらスッゲー気の合う青年に話し掛けられてさー。そんで、俺がご教授しに行ってやってたのん」

 「なんだそりゃ? また下らないことでも教えてたのか?」

 為次は返事をせず腕を触手に変化させると、ウッドデッキの端に絡めて登った。

 「どっこいしょ、っと。 ……下らなくはないんだよなぁ、これが」

 そう言いながら正秀が掴もうとしていた残り少ない箱を触手で持ち上げると、後部の荷物置き場へと積み上げた。

 「もう殆ど終わりだぜ」

 「俺はこの一週間、触手博士君に触手が何たるかを教えていたのだ」

 「触手博士って…… どこの星にも物好きは居るもんだな」

 「彼の造った触手怪人がイマイチだったんでね、パワーアップさせてやってた。んま、これでこの国はもっと住みやすくなるかもね」

 「は?」

 「国家転覆させるんだってさ。裏から政治家どもを操って」

 「マジかよ……」

 「邪魔な変身ヒロインも一匹居るみたいだけど、奴も触手の恐ろしさを知ることになるだろうて」

 「殺してないよな?」

 正秀は眉間にシワを寄せて言った。

 「大丈夫だって、触手博士君も触手何たるかを理解したみたいだし、ポーションも何本か渡しといた。最後にヒールとキュアの一本づつ飲ませとけってね」

 「へー…… そりゃヒーローの出番だな」

 「そう思って帰ってこなかったんだけどね……」

 正秀は呆れた顔で最後の荷物が積まれるのを見ていた。

 「ところでスイは?」

 「もう一山あるから取りに行ってるぜ」

 「だから直接行けば良かったのに…… いったい、何往復してんだか」

 「乗り付けると街をブッ壊すだろ! 何回同じことする気なんだよっ」

 「だって面倒だし…… まあいいけど」

 為次は触手怪人に変化すると、ウネウネしながら運転席へと入って行った。

 「迎えに行くのか?」

 「もぐもぐー(途中までねー)」

 雲一つ無い青空に心地良いそよ風が吹き抜ける。
 コールシュライバー銀河外縁に位置する惑星を出発すると、ボイドへと向かい観測作業に入る予定だ。
 スターマップを入手したおかげで手頃な場所の候補を絞れたからである。

 その後、この国が内乱になることな露知らず。
 大迷惑な宇宙人どもはこのを後にする。

 純白天使ホワイトアリッサムの悲惨な戦いはまだ続くのであった。


 再び訪れる敗北の日まで……
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