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義姉妹の学校生活
愛レター
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私たちは普通に、特に何の変哲もなく学校に通っていた。
そろそろ学校にも馴染めてきたかなと思っていたら、もう6月だった。
ここに来てから約二ヶ月。
時の流れというのは早いなと、身をもって実感している。
今日は学校に車で送ってもらった。
なぜなら……雨だから。
そう、今は梅雨の時期なのだ。
雨の日の学校って、人それぞれ捉え方の違いはあると思うけど、私は好きだ。
なんとなく落ち着いた雰囲気がある。
教室の蛍光灯の明るさが好き。どこが好きって言われてもよく分からない。
しかし、雨の日は帰るときは面倒臭い。……というわけでもない。
下校時は、私はいつもてんちゃんと手を繋いで帰ってるから。
むしろ『学校に来てよかったと思うことランキング』の一位はそれだと思う。
と言うより、『学校に来てよかったと思うことランキング』は全部てんちゃんの名前が入っている。
それ以外に、よかったと思えることがない。
てんちゃんも私も、友達という友達ができたわけでもないので、いつもいつも行動を共にしていた。
……そして、相変わらずてんちゃんは藤崎さんに苦手意識を抱いている。
てんちゃんとは最近はあまりハグとかスキンシップをしていないけれど、一緒にいるだけでこんなにも幸せを感じられるようになって、私は成長したのかもしれない。
偉い。偉いなー私。
そんな妄想を、朝礼の前に私は教室の中でしていた。
妄想たくましい子だ。私は。
「お姉ちゃん。さっきからニマニマしていたけど、大丈夫?」
と、急に首だけをこっちに向けた、前の席のてんちゃんがそんなことを言ってきた。
「いつから見てたの」
「いや、ずっと。蛍光灯を見上げてるあたりから」
「ご、ごめん」
「いやいや、謝らないでよ。……あ、先生来た。前を向かねば!」
「う、うん!」
あ。やば。
考え事しすぎて、授業の準備してない。
私は大慌てで、カバンの中から教科書類を取り出し、机の中に滑り込ませるようにいれる……いれる……。
いれようとしているのだが。
あらら?
何かが突っかかって、うまく教科書が入らない。
机の中を見ずに、ゴソゴソと手探りで教科書の行く手を阻むものを取り出し、私の前に掲げてみる。
茶色っぽい色の折り紙で、綺麗に折られた封筒だった。
中には紙が入ってるようだ。
ハートのシールで封をしてある。
「……」
私は、それがなんなのか本能的に理解して、すぐに机の中に突っ込んだ。
何も悪いことをしていないのに、どうも怪しい動きになってしまっていた。
……これって。
あれだよね。
ラブレターってやつだよね。
好きな人に手紙を送るやつだよね。
だって、ハートのシールが貼ってあったもん。
……もしかして、てんちゃんが入れてくれていたとかかな?
私は、朝礼が終わった後の休み時間で、すぐにトイレに駆け込んだ。
制服の中に、今さっきの封筒を隠し持って。
恐る恐る、ハートのシールを剥がし、中身を取り出す。
可愛いキャラクターが小さく描かれた便箋だった。
便箋の一番上に目を通す。
手紙の出だしは、「Dear 瑞樹」という粋な始まり方だった。
英語で統一して欲しいけど。……親愛なる瑞樹さんへ。そういう意味だ。
やっぱり、てんちゃんじゃないのかこれ。
なんて疑いながら、数行しかない文章を読み始めた。
──────────────
Dear 瑞樹
私は、一目見た時からあなたのことが好きでした。
付き合ってください。
返事は明日ください。
From 藤崎桃杏
そろそろ学校にも馴染めてきたかなと思っていたら、もう6月だった。
ここに来てから約二ヶ月。
時の流れというのは早いなと、身をもって実感している。
今日は学校に車で送ってもらった。
なぜなら……雨だから。
そう、今は梅雨の時期なのだ。
雨の日の学校って、人それぞれ捉え方の違いはあると思うけど、私は好きだ。
なんとなく落ち着いた雰囲気がある。
教室の蛍光灯の明るさが好き。どこが好きって言われてもよく分からない。
しかし、雨の日は帰るときは面倒臭い。……というわけでもない。
下校時は、私はいつもてんちゃんと手を繋いで帰ってるから。
むしろ『学校に来てよかったと思うことランキング』の一位はそれだと思う。
と言うより、『学校に来てよかったと思うことランキング』は全部てんちゃんの名前が入っている。
それ以外に、よかったと思えることがない。
てんちゃんも私も、友達という友達ができたわけでもないので、いつもいつも行動を共にしていた。
……そして、相変わらずてんちゃんは藤崎さんに苦手意識を抱いている。
てんちゃんとは最近はあまりハグとかスキンシップをしていないけれど、一緒にいるだけでこんなにも幸せを感じられるようになって、私は成長したのかもしれない。
偉い。偉いなー私。
そんな妄想を、朝礼の前に私は教室の中でしていた。
妄想たくましい子だ。私は。
「お姉ちゃん。さっきからニマニマしていたけど、大丈夫?」
と、急に首だけをこっちに向けた、前の席のてんちゃんがそんなことを言ってきた。
「いつから見てたの」
「いや、ずっと。蛍光灯を見上げてるあたりから」
「ご、ごめん」
「いやいや、謝らないでよ。……あ、先生来た。前を向かねば!」
「う、うん!」
あ。やば。
考え事しすぎて、授業の準備してない。
私は大慌てで、カバンの中から教科書類を取り出し、机の中に滑り込ませるようにいれる……いれる……。
いれようとしているのだが。
あらら?
何かが突っかかって、うまく教科書が入らない。
机の中を見ずに、ゴソゴソと手探りで教科書の行く手を阻むものを取り出し、私の前に掲げてみる。
茶色っぽい色の折り紙で、綺麗に折られた封筒だった。
中には紙が入ってるようだ。
ハートのシールで封をしてある。
「……」
私は、それがなんなのか本能的に理解して、すぐに机の中に突っ込んだ。
何も悪いことをしていないのに、どうも怪しい動きになってしまっていた。
……これって。
あれだよね。
ラブレターってやつだよね。
好きな人に手紙を送るやつだよね。
だって、ハートのシールが貼ってあったもん。
……もしかして、てんちゃんが入れてくれていたとかかな?
私は、朝礼が終わった後の休み時間で、すぐにトイレに駆け込んだ。
制服の中に、今さっきの封筒を隠し持って。
恐る恐る、ハートのシールを剥がし、中身を取り出す。
可愛いキャラクターが小さく描かれた便箋だった。
便箋の一番上に目を通す。
手紙の出だしは、「Dear 瑞樹」という粋な始まり方だった。
英語で統一して欲しいけど。……親愛なる瑞樹さんへ。そういう意味だ。
やっぱり、てんちゃんじゃないのかこれ。
なんて疑いながら、数行しかない文章を読み始めた。
──────────────
Dear 瑞樹
私は、一目見た時からあなたのことが好きでした。
付き合ってください。
返事は明日ください。
From 藤崎桃杏
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