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第2話 悪役令嬢に転生出来なかったけど、出来たばかりの友達に好かれてしまったようです。
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あの日以来、船の浮かぶ大海原を眺められる美しい屋敷で暮らし、父と母にもシルちゃん、なんて呼ばれる日々が続いていた。
憧れのバルコニーで兄の膝の上に座り、されるが儘に甘やかされる日々である。一口分のケーキを「あーん」と食べさせられる。うむ。美味である。
「もっと寄越せ。丸ごと食わせろ」
「ああかわいい。超かわいい。本当にお兄ちゃんのお嫁さんになってくれないかなあ?」
「貴様もう隠す気ないだろ」
「あ、じゃあ俺そろそろ時間だからじゃあね~」
ちゅ、と頬にキスして姿を消す悪魔の兄キリバイエ。奴の仕業か、椅子にはふわりと座った。
……あいつ、行動までも大胆になってきたな。
悪魔は両親を差し置いて会社の会長であり、別邸にて神の仕事もこなしている。奴の手から逃れたくて両親に泣き付いたら、奴は魔法を扱いまくっていたが故に魔法学園の小等部へ送り込まれた。寮暮らしとなったが別邸でも職務を熟し、授業にも参加しないといけないため多忙の日々だ。隙間隙間の休憩に俺に会いに来ては甘やかして帰っていく。奴の忙しさは別格だからな、少しくらいはされるが儘にされてやっている。
ゴシゴシ袖で頬を拭い、席を立ち、奴が消えた事をもう一度確認する。いない事を確認してから、バルコニーの柵に座ってブリブリのドレスのスカートを捲り上げる。現役JKの記憶が蘇るわ~。パタパタパタ。
「ああ~涼しい~」
にしても良い景色だな~。
「よし落ちよう」
「――お、お嬢さんッ!? 危ないですよ!?」
突然下から声が上がった。今正に飛び降りようとしていた場所からである。面倒な、と思って見下げれば、相手は見ない顔である。いや知っているな。
「セバスチャンか! 御機嫌よう!」
「どなたですかそれは!?」
おや、セバスチャンではなかったか。だがセバスチャンと命名してくれよう。
「シ、シルちゃん!? また飛び降りようとしているのかい!?」
「父上……! ちょうど良かった!! 今から俺は転生する! 見ていてください! とう!!」
「あああああああああ!?」
宙に浮いたがすぐに――ガシッと腰を掴まれてしまった。
「シル様あああああッ!? どうしていつも飛び降りようとするのですかああ! お菓子持って来たから大人しくしてください!」
メドゥーサ! 何故君はいつも俺の邪魔をする!
「お菓子? そんなものでこの俺を止められると思うのか? 悪魔が持ってきたケーキならもう食べたしな! 奴の持ってくる菓子に勝るモノはない! ――と言う訳で、手を離したまえ。思いっきり叩き付けてくれ!」
「出来る訳がないでしょう!?」
「いやああっ! ヤダヤダ変なところ触らないで! お父様ぁ助けてえ!」
――瞬間、
「――のああああ!? 誤解です誤解です変な所なんて一切触ってないです!!」
――ブンッと片手で地面に向けて投げられる。
「ナイス投球だメドゥーサ!」
「あああああッ!? しまった! やられた! そして私の名前はメドゥーサではありません!」
メドゥーサの投球により4階から地面へ飛び込んだ筈なのに、不思議だ。何の衝撃も感じぬ。何故だ。
いつもなら地面が割れるんだが。
「ん? 何か股間にもにゃもにゃしたものが……」
「セーザあああああッ!? わ、我が息子よ、お、お嬢さん早く退いてやってください!」
セバスチャンと父の背後から美しい白髪の男が出てきた。父上と歳は変わらないだろう。かつらだ。代表として例えるなら、モーツァルトのようにかつらを付けているらしい。
父上が俺を抱き上げて、もにゃもにゃから退けてくれる。
正体が現れ、もにゃもにゃはどうやら男の子の顔だったらしい。太陽に輝く美しい髪だった。
「おお、すまない。俺の股間に顔を埋めさせてしまったのだな」
モーツァルトがビックリマークを出したが、今はぐるぐるお目目の少年を優先せねば。
「おお、気を失っているのか。父上、彼をベッドに運びたまえ」
「あ、ああ。シレイス、来客用の部屋を用意してくれ」
「はい!」
シレイスと呼ばれたメドゥーサが、大慌てでバルコニーから姿を消した。
「弱い奴だな、股間を押し付けられただけで窒息か。ハッ!! まさか俺の悪役令嬢転生を貴様が代行しているのではあるまいな!?」
胸に耳を付ければ、相手の心臓は動いているようだ。良かった良かった。
セバスチャンが少年を抱え、メドゥーサと他のメイド達が大慌てで準備した客室へと向かった。
ベッドの上に横たわる息子を心配しているモーツァルト。医者を呼んでくれ! なんて大慌てだったが、そんな大袈裟な。俺なんか4階から1日10回は飛び降りて頭を打ち付けていると言うのに無傷なのだぞ。
「ところで父上、どなたなのです?」
「あ、ああ。こちらは……クラストラ皇国からきてくださった、ディオーナ子爵とご子息のセーザ様だ」
父が言い淀んでいると、セバスチャンが応えた。
「ソルディーノ公爵の代わりに旦那様がヴェルヴァッカ男爵と仕事のお話をさせていただくことになりまして、是非お勉強にとセーザ様もご一緒にお伺いしたのです」
「ほう。なるほど。何故教えて下さらなかったのです?」
「……我々の仕来りを知っている方とは言え、会わない方がいいのではないかと。ご子息は魔法学園へ通うことが決まっているらしくてね」
魔法学園に。と言うことは、彼は攻略キャラの一人か。
女装を見られては、学園に入った頃に支障が出ると考えたのだな。いい父親だ。悪魔のような兄とは違う。
確かクラストラ皇国は《天の唄声♪クラシックプリンス》と言う乙女ゲーム作品を舞台としている筈。
音楽の学園を主体として展開するゲームだ。
ゲームでは魔力などは一切出ないが、世界改変により、音楽を奏でることにより魔法を使うことが出来る仕様になった。しかし演奏した曲を魔法に出来る力は、選ばれた人間のみが持つ力で、彼等を魔楽者と呼ぶ。彼等の将来の役職のほとんどは王家や貴族御用達の演奏家、国を代表するオーケストラの奏者である。
攻略キャラ達にも魔法の属性が与えられているらしい。どんなものかはまだ分からないが、悪用されないことを願おう。
憧れのバルコニーで兄の膝の上に座り、されるが儘に甘やかされる日々である。一口分のケーキを「あーん」と食べさせられる。うむ。美味である。
「もっと寄越せ。丸ごと食わせろ」
「ああかわいい。超かわいい。本当にお兄ちゃんのお嫁さんになってくれないかなあ?」
「貴様もう隠す気ないだろ」
「あ、じゃあ俺そろそろ時間だからじゃあね~」
ちゅ、と頬にキスして姿を消す悪魔の兄キリバイエ。奴の仕業か、椅子にはふわりと座った。
……あいつ、行動までも大胆になってきたな。
悪魔は両親を差し置いて会社の会長であり、別邸にて神の仕事もこなしている。奴の手から逃れたくて両親に泣き付いたら、奴は魔法を扱いまくっていたが故に魔法学園の小等部へ送り込まれた。寮暮らしとなったが別邸でも職務を熟し、授業にも参加しないといけないため多忙の日々だ。隙間隙間の休憩に俺に会いに来ては甘やかして帰っていく。奴の忙しさは別格だからな、少しくらいはされるが儘にされてやっている。
ゴシゴシ袖で頬を拭い、席を立ち、奴が消えた事をもう一度確認する。いない事を確認してから、バルコニーの柵に座ってブリブリのドレスのスカートを捲り上げる。現役JKの記憶が蘇るわ~。パタパタパタ。
「ああ~涼しい~」
にしても良い景色だな~。
「よし落ちよう」
「――お、お嬢さんッ!? 危ないですよ!?」
突然下から声が上がった。今正に飛び降りようとしていた場所からである。面倒な、と思って見下げれば、相手は見ない顔である。いや知っているな。
「セバスチャンか! 御機嫌よう!」
「どなたですかそれは!?」
おや、セバスチャンではなかったか。だがセバスチャンと命名してくれよう。
「シ、シルちゃん!? また飛び降りようとしているのかい!?」
「父上……! ちょうど良かった!! 今から俺は転生する! 見ていてください! とう!!」
「あああああああああ!?」
宙に浮いたがすぐに――ガシッと腰を掴まれてしまった。
「シル様あああああッ!? どうしていつも飛び降りようとするのですかああ! お菓子持って来たから大人しくしてください!」
メドゥーサ! 何故君はいつも俺の邪魔をする!
「お菓子? そんなものでこの俺を止められると思うのか? 悪魔が持ってきたケーキならもう食べたしな! 奴の持ってくる菓子に勝るモノはない! ――と言う訳で、手を離したまえ。思いっきり叩き付けてくれ!」
「出来る訳がないでしょう!?」
「いやああっ! ヤダヤダ変なところ触らないで! お父様ぁ助けてえ!」
――瞬間、
「――のああああ!? 誤解です誤解です変な所なんて一切触ってないです!!」
――ブンッと片手で地面に向けて投げられる。
「ナイス投球だメドゥーサ!」
「あああああッ!? しまった! やられた! そして私の名前はメドゥーサではありません!」
メドゥーサの投球により4階から地面へ飛び込んだ筈なのに、不思議だ。何の衝撃も感じぬ。何故だ。
いつもなら地面が割れるんだが。
「ん? 何か股間にもにゃもにゃしたものが……」
「セーザあああああッ!? わ、我が息子よ、お、お嬢さん早く退いてやってください!」
セバスチャンと父の背後から美しい白髪の男が出てきた。父上と歳は変わらないだろう。かつらだ。代表として例えるなら、モーツァルトのようにかつらを付けているらしい。
父上が俺を抱き上げて、もにゃもにゃから退けてくれる。
正体が現れ、もにゃもにゃはどうやら男の子の顔だったらしい。太陽に輝く美しい髪だった。
「おお、すまない。俺の股間に顔を埋めさせてしまったのだな」
モーツァルトがビックリマークを出したが、今はぐるぐるお目目の少年を優先せねば。
「おお、気を失っているのか。父上、彼をベッドに運びたまえ」
「あ、ああ。シレイス、来客用の部屋を用意してくれ」
「はい!」
シレイスと呼ばれたメドゥーサが、大慌てでバルコニーから姿を消した。
「弱い奴だな、股間を押し付けられただけで窒息か。ハッ!! まさか俺の悪役令嬢転生を貴様が代行しているのではあるまいな!?」
胸に耳を付ければ、相手の心臓は動いているようだ。良かった良かった。
セバスチャンが少年を抱え、メドゥーサと他のメイド達が大慌てで準備した客室へと向かった。
ベッドの上に横たわる息子を心配しているモーツァルト。医者を呼んでくれ! なんて大慌てだったが、そんな大袈裟な。俺なんか4階から1日10回は飛び降りて頭を打ち付けていると言うのに無傷なのだぞ。
「ところで父上、どなたなのです?」
「あ、ああ。こちらは……クラストラ皇国からきてくださった、ディオーナ子爵とご子息のセーザ様だ」
父が言い淀んでいると、セバスチャンが応えた。
「ソルディーノ公爵の代わりに旦那様がヴェルヴァッカ男爵と仕事のお話をさせていただくことになりまして、是非お勉強にとセーザ様もご一緒にお伺いしたのです」
「ほう。なるほど。何故教えて下さらなかったのです?」
「……我々の仕来りを知っている方とは言え、会わない方がいいのではないかと。ご子息は魔法学園へ通うことが決まっているらしくてね」
魔法学園に。と言うことは、彼は攻略キャラの一人か。
女装を見られては、学園に入った頃に支障が出ると考えたのだな。いい父親だ。悪魔のような兄とは違う。
確かクラストラ皇国は《天の唄声♪クラシックプリンス》と言う乙女ゲーム作品を舞台としている筈。
音楽の学園を主体として展開するゲームだ。
ゲームでは魔力などは一切出ないが、世界改変により、音楽を奏でることにより魔法を使うことが出来る仕様になった。しかし演奏した曲を魔法に出来る力は、選ばれた人間のみが持つ力で、彼等を魔楽者と呼ぶ。彼等の将来の役職のほとんどは王家や貴族御用達の演奏家、国を代表するオーケストラの奏者である。
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