桜髪の乙女は元兄上様、魔女で絶対な悪役令嬢へと堕落す。弟を奪うために
帝政50数年……戦乱からはや数十年。平和の中で仲のいい兄弟がおりました。一人は兄、エルヴィス。弟も愛称はヒナトとそれは仲の良い兄弟がいました。
しかし、しかし……そんな仲のいい兄弟も1つの勘違いから大きく大きく道を外してしまいます。
そう、弟にある強い感情。自分のために女装さえ厭わない兄上への恋心が芽生えてしまったのです。
そんな、弟を突き放す発言をしつつも。昔から裏切った事のない桜色の髪の兄上は否定しながらも黙認しつつ心変わりを待ち続けます。
だが、兄上に魅力に気付きつつある騎士見習いハルト、魔法使い見習いセシルも惹かれていき。婚約等もあり、兄は悩みながらも約束はするものの……過去からずっと社会復帰した弟の事が心残りであり続け……そして、ある境に大きく考えが変わります。それは弟の虐待をしていた実母が地方領主と結婚し復権。弟を取り戻そうと動き出したのです。
兄は悩みます。虐待して、売り払ったその実母に弟を渡す事。家族では無くなったことで募る思いとともに。弟から逃げるよう。自身の心を偽り続けました。
だがそれは一時凌ぎしか続きませんでした。
体が変わり、精神も変わっていく中で確信めいたものを見つけます。苦しい理由、そして兄上として律してきた事をやめようと考えます。『弟を幸せに出来るのは私だけと』
歪んだ固定観念を認め。自身の幸福のために行動し……多くの事を知っている『聖女』から奪う決意を固めたのでした。
誰が言ったか。彼女の事を『悪女』と呼ぶほどに。あの優しかった人は悪役令嬢へと堕ちるのでした。表の輝かしい学園生活から、魔女の夜へと移して。
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