平成清風高校 料理科 朱鷺みずほ

宮部ナオキ

文字の大きさ
11 / 12

11 神梨川  水色の栞

しおりを挟む
「どうしますか?」

みずほは暫く悩んでいた。

「いま、決めました、やはりこの本をください」

「毎度あり・・・・です」


「どうやら、あなたは書き込みに影響受けやすい体質のようですね、 この栞も一応つけときますね」

「ありがとうございます、本当に綺麗な
水色の栞ですね」

光秀の肩がピクンと動いた。

「・・・・」
 
「あなた、本当に・・・・なんですね」

「なんですか? 単純ですか?笑」


光秀とみずほのやりとりを店の奥で静かに聞いていた光継が戸棚から和紙を一枚取り出してきた。

「それでは、本がこれ以上傷まないようにカバーつけますね」

「爺ちゃん、その紙・・・・」

光継は素早く本にカバーをつけてくれた

光秀はその姿を見逃すまいと、真剣な顔つきでみていた。

「はい、お嬢さん大変お待たせしました」

「この本がお嬢さんにとって料理の助けになるといいですね」

光継はみずほに本を手渡した。

「ありがとうございます」

千草もみずほが受け取った本の中を確認した。

「うん、確かにふつうの野菜の本だね、さっきみずほがこの本見てる時、すこし変な感じしたんだけど・・・,おかしいな」

「よっしゃー、いい本が手にはいったね、これでコンクールも安泰ですな」


「光秀さん本を選ぶの手伝ってくださってどうもありがとうございます」

「どうも」

「仲良くなったついでににみんなで写メとりませんか?」

千草が元気に光秀に声をかけた

「はい、光継さんもですよ」

「ワシもですかな」

「はーいじゃあみんな撮りますよ」

「はい、チーズ」

「パシャ」

店の中でみんな集まって写真を撮った。

光秀は少し目線を外したような顔で写っていた。

椅子の上の白猫も写っていた

みずほと千草は光秀と光継にお礼を言って、店を後にした。

「それにしても不思議なお店だったね」

「またいつか来たいね」

「光秀さんにもまた会いに来たいね、かっこよかったし」

二人は最古本屋を振り返って眺めた、店の中はまるで迷路のようだったが、ここから見ると本当に小さくみえた。

それにしても不思議な古本屋だった。


みずほと千草は東京での不思議な体験をして帰り路についた。

途中、電車の中で千草はみずほの右肩にもたれかかり、すやすやと、寝息をたてていた。

みずほは電車の席でもう一度本の中を見てみた、

「マル秘 料理甲子園必勝法」

と確かに小さな文字で書き込みされていた。

・・・・女の子が、書いたような文字だ

8月10日 料理甲子園いよいよはじまる、何回も家で確認して練習した成果が試される。

特に注意すること

夏の暑さを考え、食材の温度管理を特に気をつけること。

調味料以外の食材の旨みを上手に利用すること。

昆布、かつお節、きのこ類、干しえび、乳製品など旨みを多く含んだ食品を使うこと。

香辛料や香味野菜を使うこと。

わさび、マスタード、カレー粉、しょうが、にんにく、しそ、みょうがなど香りのよい素材を使うとその香味がつく。


いきなり、必勝法がびっしり浮かび上がってきた。

「えっ?」

・・・・さっき本屋で見たときと違った書き込みが見えているような

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

不思議な夏休み

廣瀬純七
青春
夏休みの初日に体が入れ替わった四人の高校生の男女が経験した不思議な話

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...