お兄ちゃん絶対至上主義☆

藤宮りつか

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第三章 嫉妬

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 そんな俺の目論見に気が付いたのか

「おまっ……まさかとは思うけど、そうやって俺の身体に付いたキスマーク、全部上から付け直すつもりか⁉」

 兄ちゃんは慌てた様子で俺の頭をグイグイ押し返してきて、困惑した表情で俺を見てきた。
 兄ちゃんが力一杯俺の頭を押し返してくるから、兄ちゃんの太腿から唇が離れてしまったけれど、強く吸い付いた兄ちゃんの太腿には、俺の付けたキスマークがしっかり残り、それまであったキスマークを消してしまっていた。

「うん。そうだよ」

 全く悪びれた様子もなく、当然という顔でそう返してやると

「無理ぃっ! 兄ちゃんそんな気分じゃねーしっ! 今日はもう疲れてんだから、そっとしといてくれよっ!」

 兄ちゃんは泣きそうな顔になって言い返してきた。
 いやいや。兄ちゃんが疲労困憊な原因は確かに俺かもしれないけど、兄ちゃんの自業自得でもあるよね?
 だって、兄ちゃんがその気になれば、いくら大の大人二人相手でもどうにかなったと思うし。そもそも、兄ちゃんにあの二人を拒もうという意思がないから、へとへとになるまで好き勝手されたってことじゃん。
 俺は兄ちゃんに「あの二人との関係を解消して」って言ってんのに、言うことを聞かない兄ちゃん相手に俺が我慢してばっかりなのも馬鹿らしいよな。

「ダメだよ。兄ちゃんの身体に他の男が付けたキスマークが付いたままだなんて、俺には耐えられないもん」
「んなもん今に始まったことじゃねーだろっ!」
「それはそうだけど、俺は兄ちゃんのことが好きだし、兄ちゃんとセックスもするようになったんだから、今までは良くても今はダメなの」
「何だ、その理屈っ!」

 最近俺が自分の言うことをちっとも聞かないと思っている兄ちゃんは、今回も兄ちゃんの言うことを全く聞くつもりがない俺に辟易とした顔だった。
 でも、兄ちゃんだって俺の言うこと聞いてくれないんだからお互い様だ。
 というより何より、兄ちゃんがあの二人とセックスさえしなければ、俺がこういう行動に出ることもないわけだから、兄ちゃんはまず、俺に言われた通りあの二人との関係をやめるべきだと思う。
 それに、高校生の俺でも「誰かに見られたら……」と思って、兄ちゃんの身体にキスマークを付けないように気をつけてあげているのに、あの二人がこれ見よがしに兄ちゃんの身体にキスマークを付けまくるのもどうかと思う。高校生の俺にもできる配慮ってものが、あの大人二人にはできないっていうのか?
 いくら学校でくらいしか兄ちゃんと二人きりになれないからといって、学校で兄ちゃんとそういうことをするのもどうかと思うし。
 三人共まだまだ若いし、性欲が有り余ってるのもわかるけどさぁ……。快楽を知ったばかりの子供ってわけじゃないんだから、少しは落ち着いた大人の付き合いとかできないわけ? 見境なく盛るなんて発情期の獣かよ。

「んっ……ちょっ……マジで……んんっ……」

 まずは太腿に付いた兄ちゃんのキスマークを自分のキスマークで消した俺は、次は脇腹に付けられたキスマークを上から消し、その次は胸元へと移動していった。
 俺の決心は揺るがないと諦めたのか、兄ちゃんは特に抵抗するでもなく、俺に付けられていくキスマークにジッと耐えているみたいだったけれど

「んぁっ⁉ ゃっ……ちょっと待てっ! ソコはっ……」

 兄ちゃんの身体に付けられたキスマークを唇で辿りながら、俺の指が兄ちゃんの入り口に触れた途端、兄ちゃんは身体を大きく震わせて驚いていた。

「柔らかいね。いっぱい気持ち良くしてもらった後だから、まだ中が柔らかいままなんだ」
「馬鹿っ! 今はそういう気分じゃねぇって言ってんだろっ!」
「どうかなぁ? 兄ちゃんエッチだから、今はそういう気分じゃなくても、すぐそういう気分になっちゃうんじゃない?」
「ならねーよっ! もう出るもん出ねぇくらい搾り取られてるっつーのっ!」
「ふぅ~ん……そうなんだ」

 チッ……。兄ちゃんは全くの無自覚なんだろうけど、今の発言がどれだけ俺を不快にさせ、嫉妬心を煽るかがわかっていないみたいだ。
 そんなになるくらい、自分はあの二人に気持ち良くさせられたんだって白状している兄ちゃんに、俺は俄然引く気が失せていった。

「でも、兄ちゃんは出さなくてもイけるよね?出さずにイった時の兄ちゃん、めちゃくちゃ可愛くて俺は好き。だって、気持ち良過ぎて泣いちゃうんだもん」
「なっ……何言ってんだっ! 今はそういう話をしてるんじゃ……ぁあんっ!」

 中指の第一関節までを兄ちゃんの中に埋めていた俺は、反抗的な態度ばかり取る兄ちゃんにムッとして、中指の付け根まで一気に兄ちゃんの中へ埋めてやった。
 俺の指が兄ちゃんの弱い部分を的確に突いたから、兄ちゃんは背中をしならせて泣きそうな声を上げた。

「ゃっ……やだぁ……真弥ぁ……」
「ほんとに嫌なの? 兄ちゃんの中、俺の指に突き上げられただけできゅうぅってなったけど?」
「そ……それは不可抗力ってやつでぇ……」
「不可抗力? つまり、兄ちゃんはそんな気分じゃなくても、こうやって中を弄られると感じちゃうのを止められないってこと?」
「っ……違っ、うぅ……」

 兄ちゃんの中に埋めた指で、兄ちゃんの中を優しく掻き回してあげる俺は、どこからどう見ても気持ち良くなっている兄ちゃんにほくそ笑みながら、もっと兄ちゃんを気持ち良くさせてあげたいという欲望に駆られていた。
 熱くて蕩けきった兄ちゃんの中は、あの二人とセックスした痕跡がまだ残っていて、兄ちゃんの中を掻き回す俺の指には、二人が出した精液が絡みついてくるのが不快だった。

「兄ちゃん、あの二人と何回ヤったの?」
「し……知らなっ……んなもん、憶えて、ねぇっ……」
「憶えていられないくらい、いっぱいイかされちゃったんだね。中にもいっぱい出されたみたいだけど、あの人達はちゃんと兄ちゃんに優しくしてくれてる?」
「んんっ……わかんね……わかんねぇよぉ……」

 そんな気分じゃないと言っていても、俺に中を掻き回され続けるとやっぱり気持ち良くなっちゃう兄ちゃんは、浅い呼吸を何度も繰り返しながら、身体を震わせて感じていた。
 さすがにナニはもう勃たないみたいだけれど、兄ちゃんの中は俺の指に掻き回されるたびに、俺の指に甘く絡みついてくるし、俺の指を締め付けてもくる。
 兄ちゃんの言葉と身体が裏腹なのはいつものことだから、兄ちゃんのイイトコロを優しく何度も擦ってあげていると

「ゃあっ、ンっ! ぁっ……ダメっ……ダメぇっ! あぁぁぁぁっ!」

 ナニは萎えたままなのに、兄ちゃんの中が激しく収縮を繰り返し、兄ちゃんがイったんだとわかった。

「ほら。出さなくてもイけたじゃん。可愛い」
「ぁ……あー……真弥ぁ……」
「あれ? もしかして意識飛んじゃってる? 中イキしたのがそんなに気持ち良かった?」
「ん……んん……」

 帰宅前に散々エッチなことをしてきた兄ちゃんは、帰宅後もまたイかされてしまったことで意識が飛ぶほどの快感に襲われているみたいだった。
 セックスした余韻がまだ冷めきっていないから、身体が敏感なままなのかもしれない。
 俺の指だけで中イキしてしまった兄ちゃんの顔はぼんやりとしていて、俺の声も耳に入っていない様子だった。

「もっと気持ちいいこといっぱいしてあげよっか? 兄ちゃんならまだまだイけそうだよね?」
「んん……ダメ……真弥……も、ダメだからぁ……」
「ダメじゃないでしょ? 兄ちゃんは気持ちいいの大好きなんだから」

 辛うじて俺の声は聞こえているらしい。
 だけど、聞こえていたとしても、今の兄ちゃんに俺とまともな会話を交わすほどの理性は残っていないように見受けられる。

「ベッド行こっか。俺、今日は一晩中兄ちゃんとエッチなことしていたい気分」

 兄ちゃんの身体に付けられたキスマークを消すだけにするつもりだった俺だけど、兄ちゃんの裸を前に、それだけで満足できる俺じゃなかったみたいだ。
 俺が兄ちゃんを抱き上げると、無意識に俺の首に腕を回してくる兄ちゃんを連れて、俺はベッドがある俺の部屋へ兄ちゃんを連れて行った。



 そこからはもう、本当に兄ちゃんと溶け合うくらいにいっぱいエッチなことをしたし、中イキした後の兄ちゃんはずっとイきっぱなしだった。

「ぁ、んっ……ゃ、らぁ……もうやあぁ……ぁんっ、あ、あっ……んんー……」
「兄ちゃんかわい。いっぱい気持ち良くなれて偉いね」
「真弥ぁ……兄ちゃん、も……ぁんんっ……も、だめぇ……」
「ダメじゃないよ。まだまだいっぱい気持ち良くなって欲しいし、泣きながら感じてる兄ちゃん可愛いからもっと見たい」
「んんっ……っは……ぁんっ……ぁっ、あ……あぁっ……」

 兄ちゃんの中に埋めた俺で、兄ちゃんの中を優しく掻き回してあげているだけでも兄ちゃんは何度も中イキしたし、蕩けきった真っ赤な顔は本当に可愛くて、呂律の回っていない兄ちゃんは子供みたいに見えた。
 こんな兄ちゃんの顔をあの二人も見ているんだと思うと、心の底から殺意しか湧いてこないけれど、こんなに可愛い兄ちゃんを一度でも見てしまったら、兄ちゃんを手離せなくなる気持ちもわからないではない。

「真っ、弥ぁ……兄ちゃんっ……またイっちゃうぅ……ぁんんっ……またぁ……」
「いいよ。いっぱいイって。イってる兄ちゃんの顔、俺大好きだから」
「んぁああっ! ぁ……はぁっ、ン……ゃっ……ゃああっ、ん……」

 もう何度目になるかわからないくらいイってしまった兄ちゃんは、イき過ぎて怖いのか、俺にぎゅうぅっと抱きついてくると、俺の存在を確かめるように何度もキスをしてきた。
 いつもは俺が兄ちゃんに甘えてるって感じなのに、セックスしている時だけは兄ちゃんが俺に甘えている感じが好きで、俺も兄ちゃんにいっぱいキスをしてあげた。

「真弥ぁ……兄ちゃん、真弥好きぃ……」
「うん。俺も兄ちゃんが大好きだよ」

 ほんと、こういう時だけは素直に「好き」って言ってくれるんだよな、兄ちゃんは。
 もちろん、兄ちゃんの言う「好き」は弟としての俺が好きって意味なんだろうけど、セックスしてる最中に「好き」なんて言われたら、俺も勘違いしちゃいそうになるよ。
 でも、弟としての俺が好きだって言うなら、俺だけの兄ちゃんになってくれないものかなぁ。
 俺、まだ高校生だし、今のままじゃ兄ちゃんを幸せにする自信もないけど、兄ちゃんが俺だけのものになってくれるっていうなら、頑張って兄ちゃんを幸せにできる男になってみせるのに。

「真弥っ……真弥ぁ……兄ちゃん、気持ち良過ぎて頭おかしくなりそ……」
「おかしくなっちゃってもいいよ。兄ちゃんは元々頭いいから、ちょっとくらいおかしくなっても問題ないから」
「あぁんっ……やだっ……やだぁ……またくるっ……またイきそ……ぁんんっ!」
「ほんと、さっきからイきっぱなしだね、兄ちゃん。凄く可愛い」
「ぁ……ん……ぁ、あ……っん……」

 もうどれくらいの時間、兄ちゃんとセックスしているのかがわからなくなっているけれど、ひたすら兄ちゃんとエッチなことをしている俺は、まだ夕飯を食べていないことも忘れてしまうくらい、兄ちゃんとするセックスに没頭していった。


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