お兄ちゃん絶対至上主義☆

藤宮りつか

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第三章 嫉妬

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《二年C組の神崎真弥。至急、体育準備室まで来るように。繰り返す。二年C組の神崎真弥。至急、体育準備室まで来い》

 という校内放送が昼休みに流れた時は

(何でだよっ!)

 と思ったし

(またかよっ!)

 と思った。
 ある程度覚悟はしていたけれど、昨日の今日でまた呼び出しとか冗談じゃない。二日続けて先生に呼び出された俺は、絶対に何かあったと思われるじゃん。
 まあ、校内放送から流れてきた声は鵜飼先生のものではなく、遠山先生の声ではあったけれど。
 でも、昨日と同じ体育準備室に呼び出されているあたり、鵜飼先生と無関係だとは思えない。
 あの人、昨日俺に「教室まで来て呼び出すな」って言われたものだから、今日は遠山先生を使って校内放送で俺を呼び出してきやがった。
 ほんと迷惑でしかない。昨日は〈わざわざ教室まで来んなっ!〉って思ったけど、今日は

(用があるなら直接来いよっ!)

 と思ってしまう俺がいた。
 だがしかし、今日もまた呼び出された以上は行くしかない俺は

「ああもうっ!」

 せっかくの昼休みを邪魔されて憤懣ふんまんやるかたない。
 しかも、今日は鵜飼先生だけじゃなく、遠山先生まで相手にしなきゃならないのかと思うと、気が重くてしょうがない。

「え? 真弥、また呼び出し?」
「どうなってんだよ。ほんと何やったの? お前」

 二日続けて先生からの呼び出しを受ける俺に、日向や与一もさすがに驚いていたし、余程の理由があると思ったらしい。
 だけど、俺が呼び出された理由は学校のこととは全然関係ない兄ちゃんのことで、あの二人はただ、教師という立場を利用して、生徒の俺を呼び出しているだけに過ぎないから

「知るかよっ! ほんっっっとマジ面倒くせぇっ!」

 俺は二人に向かって行き場のない憤りをぶつけるしかなかった。
 昨日は勢い余って兄ちゃんとシてる話を鵜飼先生に暴露しちゃったけど、こんなことになるのであれば、やっぱ言わない方が良かったよな。
 もう言っちゃった後だから、今更どうしようもないけど。
 今日は弁当ではなく、登校中に寄ったコンビニで買ったパンでお昼を済ませた俺は、いつもに比べて少し早くお昼を食べ終わってしまったんだけど、鵜飼先生はそれを見越しているのか、昨日俺を呼びに来たよりも早く、校内放送で俺を呼び出してきた。
 まあ、兄ちゃんが休んでいるとなると、今日の俺の昼飯が弁当じゃないってこともわかりそうなものだよな。

「ったくもう……。これって職権乱用ってやつなんじゃね? もしくはパワハラ? 俺が学校では先生に逆らえない立場だからって、気軽に呼び出すのやめて欲しいわっ!」

 教室を後にし、ズンズンと大股で体育準備室に向かう俺の心中は当然穏やかじゃないし、心の声も外部にだだ洩れだった。
 俺は元々あまり目つきがいい方じゃないから、不満全開な顔で悪態を吐きながら歩いていると、柄が悪い奴に見えてしまうかもしれない。

「失礼しますっ!」

 昨日も来た体育準備室のドアを乱暴にノックした俺は、中からの返事も待たずドアを開ける。
 すると

「おー。ちゃんと来たな。偉い偉い。昨日の今日で呼び出しても、お前は来ないんじゃないかと心配したわ」

 余裕綽々って顔で俺を迎え入れる鵜飼先生の姿と、不満そうな顔で俺をジッと見てくる遠山先生の姿があった。

(やっぱりか……)

 と思った。
 やっぱり二人一緒にいやがった。そりゃいるよな。俺を校内放送で呼び出したのは遠山先生だし、呼び出された場所は体育準備室なんだから。俺を呼び出した人間と、呼び出された場所の所有者がいるのは当然ってものだよな。
 っていうか、人を呼び出しておいて「来ないんじゃないかと心配したわ」はない。そんな軽い気持ちで人を呼び出すなってんだ。来ないでいいなら俺だって来たくなかったわ。

「あの、今日は何の用ですか? 正直俺、あんた達と話すことなんてないし、連日呼び出しとかムカついてしょうがないんですけど」

 とりあえず、開口一番に不満は言わせてもらったけれど、どうせこの二人の心には何も響いていないんだろう。俺に悪いと思う気持ちだってないに違いない。
 ほんと、どこまでも身勝手な大人だよ。

「まあまあ、そう怖い顔すんなって。俺達はただ、真実ちゃんの様子が聞きたいだけなんだからさ」
「はあ……」

 まあ、そんなことだろうとは思っていたけどな。
 昨日、自分達が散々好き勝手弄んだ兄ちゃんが今日仕事を休んだものだから、ちょっとは罪悪感を抱いているってことなんだろう。
 できればその罪悪感ってやつを、俺にも感じて欲しいものである。

「様子って言われても……。元気は元気ですよ。ただ、身体中が痛いって言ってるし、ベッドから起き上がれないみたいですけど」
「あらまあ。そうなの? おかしいなぁ……。俺達、そこまで真実ちゃんに無理させたつもりはなかったんだけどなぁ?」
「昨日は普通に歩いて帰っていたよな。送ってやるって言ったのに、〈いい〉と断られてしまったし」
「真実ちゃん強がりだから、実は無理してたのかもなぁ。無理して歩いて帰ったら、今朝になってそのツケが回ってきたのかも」
「あり得るな」

 一応兄ちゃんの様子は伝えてあげたから、俺もう帰っていいかな。ここでこの二人がああでもない、こうでもないって話しているのを俺が聞いている必要はないし。

「じゃあ、そういうことなんで。俺、帰ります」

 何が悲しくて、兄ちゃんとヤった男達の話を俺が傍で聞いていなくちゃいけないんだ――という思いから、俺は早々にこの場を立ち去ろうとした。
 ところが

「待て待て。話はまだ終わってねーよ」

 体育準備室から出ようとする俺の腕を、鵜飼先生の手が力強く掴んできた。

「はあ⁉ あんた達は兄ちゃんの様子が聞きたいだけなんだろ⁉ だから話したじゃんっ! もう良くない⁉」
「いーや。まだだ。まだお前に聞きたいことがある」

 あー……ほんと面倒くせぇ。鵜飼先生ってチャラいし、細かいこととか全然気にしないんだろうと思ってたけど、兄ちゃんのことになるとしつこいな。
 それだけ兄ちゃんのことが好きってことなのかもしれないけど、この人が本気で兄ちゃんを好きなんだとしたら、そう簡単に兄ちゃんのことを諦めてはくれないんだろうな。
 一方、遠山先生の方は口数が少ないけど、俺のことを常に不満そうな顔で見てくるあたり、嫉妬心は相当なものだと思われる。
 兄ちゃんのことでウザ絡みしてくる鵜飼先生と、嫉妬心剥き出しで俺を見てくる遠山先生――。そのどちらも俺は鬱陶しくて仕方がない。

「何だよっ! 俺に聞きたいことって!」
「お前、昨日真実ちゃんとシただろ」
「っ……!」

 しまった。鵜飼先生って兄ちゃんと同じ直球タイプの人間だった。いきなりそんな質問を浴びせられるとは思っていなかった俺は、不意を突かれて明らかに動揺してしまった。
 これじゃ「そうだ」と言っているようなものじゃん。
 俺を呼び出した二人には、当然その質問をされるだろうと思っていたけれど、その時は上手く誤魔化してやろうと思っていたのに。こんな急に質問されちゃうと、誤魔化す暇もないって感じだよな。

「シ……シてねーけど……」

 とはいえ、この二人も俺と兄ちゃんの私生活を覗き見しているわけじゃないから、まだ誤魔化せる余地はあると思った。
 最初に見せた動揺は、いきなりの質問に驚いたってことにすれば、辻褄だって合うだろう。
 ところが、そう上手くはいかなかったらしい。

「嘘だな。さっきの反応で図星だと思ったわ。お前、真実ちゃんと一緒で嘘吐くの下手だろ」
「~……」

 俺の嘘は鵜飼先生にあっさり見抜かれてしまい、俺を小馬鹿にするような意地悪な笑顔で笑われた。

(ムっ……ムカつくぅぅぅぅ~っ!)

 昨日も思ったんだけど、何でこの人って俺に対して常に上からなの?
 そりゃ俺は鵜飼先生より十歳も年下だから、子供扱いされるのは仕方がないと思ってるよ。実際俺はまだまだ子供だし。
 でもさ、何で兄ちゃんのことでまで上から目線とかされなきゃいけないんだよ。こう言っちゃなんだけど、兄ちゃんとの付き合いなら俺の方が断然長いんですけど?
 何せ兄ちゃんは俺の兄ちゃんなんだから。俺と兄ちゃんの付き合いは、俺が生まれた時から始まっているんだよ。
 にも拘らず、兄ちゃんのことでドヤ顔してくる鵜飼先生ってマジムカつくっ! 本人にそのつもりがなかったとしても、何かマウント取られてるような気がするんだよな。
 まあ、鵜飼先生はこれまでモテモテの人生を送って来たんだろうし、性別に関係なく生徒からも人気があるから、自信ってものがあるんだろう。その自信ってやつが、無意識のうちに顔に出ちゃうんだろうな。

「そんなことだろうとは思ったんだよ。だって真実ちゃん、今まで仕事休んだことなんかないし。俺達も一応真実ちゃんの身体を気遣ってあげてんのよ。どんなに激しくしても、次の日に支障が出ないように気をつけてあげてるもん。だから、真実ちゃんが俺達のせいで仕事を休むとはちょっと考えられないんだよな」
「何が〈気遣ってあげてる〉だっ! 兄ちゃんの身体に大量のキスマークをこれ見よがしに付けやがって! 兄ちゃんの身体を気遣ってるって言うなら、馬鹿みたいにキスマークなんか付けまくんなよっ! 誰かに見られたらどうするつもりだっ! 兄ちゃんの立場ってもんも考えろよなっ!」
「あぁ、そりゃその通りだな。悪い。今度からそこも配慮するわ」

 あーっ! やっぱこいつ嫌っ! 結局兄ちゃんとの関係を終わらせるつもりねーしっ! 発言がいちいち癪に障るからムカつくしっ!
 っていうか、昨日兄ちゃんとそういう話してないの⁉ 兄ちゃんは凜さんに諭されて、この二人との関係を終わらせるつもりになったんじゃないの⁉
 俺と兄ちゃんがシてるって知った二人は、当然兄ちゃんにそこを問い詰めたはずだよね⁉ そしたら、兄ちゃんの口から自分がどうしたいと思っているかも聞いたはずなんだけどっ!
 まあ、仮にそういう話になったとしても、この二人がおとなしく「はい、そうですか」とはならないと思うけどっ!

「あのさぁっ! あんた達、昨日兄ちゃんに何か言われてない⁉ 多分、言われてると思うんだけどっ!」

 このままだと、また俺が二人から責められて終わりそうな気がしたから、そうならないように口を開いてみた俺は

「ん? あー、言われたよ? 真実ちゃん、今はお前ともスるようになったから、しばらくは俺達とセックスするのやめたいって」

 しっかり兄ちゃんから今の状況を考え直したいと言われている鵜飼先生に愕然とした。
 何でそう言われた直後に兄ちゃんとヤってんだよ。兄ちゃんはこの男の何がいいわけ?
 この男のいいところなんて、最早顔くらいのもんじゃん。

「だったらやめたげてよっ! おとなしくしててよっ!」
「そりゃ無理だろ。だって、真実ちゃん可愛いし。ちょっとエロいことしたらすぐ流されてくれるし」
「兄ちゃんが可愛いのは認めるっ! でも、そもそもあんたが兄ちゃんにエロいことするのをやめるつもりがないあたりは問題だろっ!」
「そうか? 俺にエロいことされてその気になっちゃう真実ちゃんも問題じゃね? 口では〈やめたい〉って言ってるけど、ほんとはそう思ってないってことじゃん。だったら俺も無理してやめる気ねーよ」
「何だそれっ! 自己中の塊かよっ!」

 ほんとさぁ……我儘にもほどがあんだろ、この大人。言ってること全っっっ然共感できねーんだけど。
 いや、兄ちゃんが可愛いってところは激しく同意だし、ちょっとエロいことされたらすぐその気になっちゃう兄ちゃんも問題だとは思うけどさ。
 でも、俺の前でハッキリと「やめる気ねーよ」と言ってしまう鵜飼先生はやっぱりどうかと思う。俺の目には身勝手な大人に見えちゃうんだよな。
 あと、さっきから鵜飼先生ばっか喋ってて、遠山先生が完全に空気なんだけど。遠山先生は遠山先生でどう思っているわけ?


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