お兄ちゃん絶対至上主義☆

藤宮りつか

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第五章 未知

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 兄ちゃんに口でシてもらった後は、もちろん俺のターンになるわけだけど、まだ酔いが冷めていない兄ちゃんはとにかく感じやすくてエロかった。

「ぁんんっ! ぁっ、ゃあっ、んっ……んっ……真弥ぁっ……」

 たっぷりと前戯に時間を掛け、兄ちゃんの中もとろとろにしてから兄ちゃんと一つになった俺が、兄ちゃんの弱いトコロを攻めながら兄ちゃんを突き上げると、兄ちゃんはひっきりなしに可愛い喘ぎ声を上げたし、何度も中でイった。

「兄ちゃんっ……今日はすっごい感じるね。かわい……。ま、兄ちゃんはいつも感じやすくて可愛いけどっ……」
「ぁんっ……だっ、てぇ……気持ちいいの止まんなっ……ぁあんっ!」

 何度もイっている最中だから、兄ちゃんの理性はとっくに崩壊しちゃってるし、全身もふにゃふにゃになっているみたいだけれど、兄ちゃんの中を突き上げる俺のことは堪らなく締め付けてくるし、俺が与える刺激に全部感じてくれる兄ちゃんは最高に可愛かった。
 おまけに

「真弥ぁ……もっといっぱいっ……兄ちゃんの大好きな奥っ……もっといっぱいしてぇ……」

 今日は兄ちゃんの方が俺より性欲旺盛って感じで、俺に「もっと、もっと」って求めてくる。
 兄ちゃんにとって酒は媚薬みたいなものなんだろうか。こんな兄ちゃんを見てしまったら、今後俺のいないところで兄ちゃんに酒を飲ませるわけにはいかないって思っちゃうよな。
 でも、そんなに強いわけじゃない酒を二杯飲んだだけでこうなるんだから、兄ちゃんはあんまりどころか、てんで酒に弱いってこと?
 酔って正体を失くすほどじゃないし、俺に支えながらではあるが、居酒屋から家まで自分の足で歩いて帰って来たから、全くの下戸ってわけでもないんだろうが。
 でも、それにしたって――って感じである。
 兄ちゃんが酔った姿は今までにも何度か見たことがあるけれど、酔った兄ちゃんがこんなにエロくなるなんて思わなかった。
 俺とこうなるまでは、兄ちゃんも自分の本性を巧妙に隠していたってことなのか。
 その自制心は凄いと思うけど、俺とセックスするようになった途端、自分の欲望を一切隠さない兄ちゃんって……。
 もしかしたら、兄ちゃんは俺にまだまだ隠していることがあるのかもしれないって思っちゃうよな。
 やっぱ俺、兄ちゃんには色々我慢させていたってことなんだろうか。両親がいなくなって以降、兄ちゃんはできる限り俺にとっていい兄ちゃんでいようとしてくれていたから。
 もちろん、兄ちゃんのそういう努力は物凄く有り難いと思うし、兄ちゃんが自分を犠牲にしてくれたおかげで、俺は何不自由のない生活を送ることができているわけだ。
 でも

「今日はいっぱいシようね、兄ちゃん」

 俺は今の兄ちゃんも物凄く好き。
 ちょっと我儘で、時々俺に甘えてくる兄ちゃんはめちゃくちゃ可愛いし、完璧であろうとしていない時の兄ちゃんの方が愛しいって思うもん。
 こんなことを言ったら兄ちゃんはがっかりするかもしれないが、兄ちゃんは完璧じゃなくてもいい。兄ちゃんが兄ちゃんでいてくれれば、それだけで俺は充分幸せだし、兄ちゃんは何もしなくても俺にとって完璧で、最強で、最高の兄ちゃんだもん。

「ん……だよぉ……何笑ってんだぁ……」

 俺に突き上げられ、泣きそうな顔になって感じている兄ちゃんを見ていると、愛しさが込み上げてきて思わず笑ってしまう俺がいた。
 だけど、急に笑みを浮かべる俺を兄ちゃんは不審がり、面白くなさそうな顔だった。

「いや。俺、兄ちゃんのことがマジで大好きだと思ってさ」

 こんな時、嘘を吐くのも野暮ってものだ。兄ちゃんとベッドの上で一つになっている時は、自分の素直な気持ちを伝えようって心掛けている俺は、自分が今思っていることを、ありのまま兄ちゃんに伝えてあげた。
 すると、兄ちゃんはちょっとだけ驚き

「お前のそういうとこ、マジでずりぃと思うのは兄ちゃんだけかぁ?」

 少し照れた顔になってそう返してきた。
 ぶっちゃけ、ズルさでいったら俺なんかより兄ちゃんの方が色々ズルいって気はするんだけどね。
 だから

「ズルいのはお互い様じゃん」

 俺はそう返してやった。
 俺と目が合った兄ちゃんは、俺からの反論にも驚いたみたいだったけれど

「ったく……生意気になりやがって……」

 相変わらず愛しそうに兄ちゃんを見詰めている俺に小さく笑い、俺にキスをしてきてくれた。
 軽く触れるだけの優しいキスを俺にしてきた兄ちゃんは、そのまま俺の首に腕を回してくると

「兄ちゃんも真弥のこと大好きだ」

 俺の耳元でそう囁いてきた。
 優しくて色っぽい兄ちゃんの声に、兄ちゃんの中にいる俺がビクンって震える。
 ほら。こういうところがズルいって思うのに、兄ちゃんにはその自覚がまるでないんだから。
 俺が兄ちゃんのことを恋愛的な意味で好きだって知っている癖に、兄ちゃんは恋愛感情のない「大好き」を俺の耳元で囁いてくるんだ。
 それでも、兄ちゃんに言ってもらえる「大好き」が嬉しい俺は、兄ちゃんの身体を抱き返し、兄ちゃんにお返しのキスをいっぱいしてあげた。

「んんっ……んっ……真弥ぁ……」

 キスに弱い兄ちゃんは、俺から沢山されるキスに再び感じ始め、俺にぎゅうっとしがみついてくる。
 仕草や表情の一つ一つが全部可愛い兄ちゃんに気持ちが昂る俺は、兄ちゃんを今まで以上に深く突き上げながら、兄ちゃんと一緒に高みへと昇り詰めていく。


 今日はいきなり兄ちゃんや遠山先生と飯を食いに行くことになってびっくりしちゃったけれど、今まで謎に包まれていた遠山先生のことをちょっとは知れた気がするし、酔った兄ちゃんが物凄くエッチになることも知り、実りある一日だったと思う。
 俺にはまだまだ知らないことがいっぱいあるけれど、知らないことを少しずつ知っていくことで、大人になっていくんだと実感した一日でもあった。


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