31 / 48
結果オーライで帳尻が合う
31 追い込まれるのはいきなり
しおりを挟む
後期の授業は、教室より研究室が多い。
本で学んだものを、作ってみる。
おかげで採取もしょっちゅうで、買い取り価格も高騰している。
願ったり♡だ。
ゴーシラを乳棒で潰して練り込んで。
シャルシャルの粉末をゆっくり入れる。
ルツはレードルで沼状になった物を掻き回した。
これは某お偉いさんがアクィラ教授に縋った"毛生え薬"。
人の望みに終わりは無い。
そしてそれに掛けるお金に、天井は無い。
素晴らしい事だ。
ソレが研究室のありがたい資金となる。
だから鼻で息をしないように必死で仕上げる。
……これを頭皮に乗せる羽目にならないように祈ってるがな。
某お偉いさんのその姿を想像して、一瞬気を抜いた
水捌けの悪い古い沼に死んで沈んだ動物の様な匂い。
の、直撃を受けて泣き笑いの顔になった。
今朝、選択授業に出るラッシュ様を見送ってからアメデオ様と二階のサロンでお茶を頂いた。
「ラッシュったら。王宮でお目ざのお茶を受け取って、一口飲んだ途端に
『いつもより渋い。やり直せ。』って言ったそうだよ。」
全くどんだけルツ君に横柄に依存してるのか。
と、稲妻を飲んだ蛙のようなにんまりした顔でアメデオ様は笑った。
最近わかる様になった。
アメデオ様のツボはちょっと微妙だ。
「で、侍従がひいっ。と、真っ青になって。寝ぼけてたラッシュは言った相手に気がついて真っ赤になって。王太子は後で、『あいつ、世話係に恵まれてるな。』って、私にしみじみと言ってきたんだよね。」
ヘルシュベル伯の荷物は。
何故か大鎌が一丁と種が行方不明になっていたが
目録があるのと、ケーナ村の名前を焼印してあるって公表したとたんに。
馬車の隅から出てきたらしい。
これで鼠が動き出すかなぁ。
と、アメデオ様は笑った。
もうすぐ実りの季節になって。
徴税役人が動き出す。
なんかあったら、まず報告してね。
ああ、アメデオ様へのこの安心感。
アメデオ様。まじ神。
「わしにもなんぞ言うて!
褒められることぎょうさん出来るで‼︎」
アメデオ様礼讃を聞きつけて、鼻息荒くオベリオ老がやってきた。
オベリオ老は最近、研究室によく出没する。
手土産持参だから歓迎される。
そして人の話にちゃちゃをいれてくる。
初め、行商人という名称でちょっと警戒していたが、頼り甲斐のあるおじいちゃんだ。
薬師になって、ケーナ村で薬草畑を作って。
薬をばんばんこさえたら、ソレを売る為の人脈は必要だから、ありがたくお付き合いさせて頂いている。
村からは、今年は天候に恵まれて収穫も多いと連絡も来ていた。
あの地域は今年は概ね、大豊作だ。
そうやって、ゆるゆるとした日々が流れていく。
そのまま過ぎていくと思っていた。
そろそろ朝晩が冷えるようになってきた頃。
午後のお茶の時間に。
ルツが寮に戻る為に石畳を歩いていると。
目の前の空間がぐにゃりと歪んだ。
そしてそこから連絡筒が転げ落ちてきた。
本で学んだものを、作ってみる。
おかげで採取もしょっちゅうで、買い取り価格も高騰している。
願ったり♡だ。
ゴーシラを乳棒で潰して練り込んで。
シャルシャルの粉末をゆっくり入れる。
ルツはレードルで沼状になった物を掻き回した。
これは某お偉いさんがアクィラ教授に縋った"毛生え薬"。
人の望みに終わりは無い。
そしてそれに掛けるお金に、天井は無い。
素晴らしい事だ。
ソレが研究室のありがたい資金となる。
だから鼻で息をしないように必死で仕上げる。
……これを頭皮に乗せる羽目にならないように祈ってるがな。
某お偉いさんのその姿を想像して、一瞬気を抜いた
水捌けの悪い古い沼に死んで沈んだ動物の様な匂い。
の、直撃を受けて泣き笑いの顔になった。
今朝、選択授業に出るラッシュ様を見送ってからアメデオ様と二階のサロンでお茶を頂いた。
「ラッシュったら。王宮でお目ざのお茶を受け取って、一口飲んだ途端に
『いつもより渋い。やり直せ。』って言ったそうだよ。」
全くどんだけルツ君に横柄に依存してるのか。
と、稲妻を飲んだ蛙のようなにんまりした顔でアメデオ様は笑った。
最近わかる様になった。
アメデオ様のツボはちょっと微妙だ。
「で、侍従がひいっ。と、真っ青になって。寝ぼけてたラッシュは言った相手に気がついて真っ赤になって。王太子は後で、『あいつ、世話係に恵まれてるな。』って、私にしみじみと言ってきたんだよね。」
ヘルシュベル伯の荷物は。
何故か大鎌が一丁と種が行方不明になっていたが
目録があるのと、ケーナ村の名前を焼印してあるって公表したとたんに。
馬車の隅から出てきたらしい。
これで鼠が動き出すかなぁ。
と、アメデオ様は笑った。
もうすぐ実りの季節になって。
徴税役人が動き出す。
なんかあったら、まず報告してね。
ああ、アメデオ様へのこの安心感。
アメデオ様。まじ神。
「わしにもなんぞ言うて!
褒められることぎょうさん出来るで‼︎」
アメデオ様礼讃を聞きつけて、鼻息荒くオベリオ老がやってきた。
オベリオ老は最近、研究室によく出没する。
手土産持参だから歓迎される。
そして人の話にちゃちゃをいれてくる。
初め、行商人という名称でちょっと警戒していたが、頼り甲斐のあるおじいちゃんだ。
薬師になって、ケーナ村で薬草畑を作って。
薬をばんばんこさえたら、ソレを売る為の人脈は必要だから、ありがたくお付き合いさせて頂いている。
村からは、今年は天候に恵まれて収穫も多いと連絡も来ていた。
あの地域は今年は概ね、大豊作だ。
そうやって、ゆるゆるとした日々が流れていく。
そのまま過ぎていくと思っていた。
そろそろ朝晩が冷えるようになってきた頃。
午後のお茶の時間に。
ルツが寮に戻る為に石畳を歩いていると。
目の前の空間がぐにゃりと歪んだ。
そしてそこから連絡筒が転げ落ちてきた。
22
あなたにおすすめの小説
何故か男の僕が王子の閨係に選ばれました
まんまる
BL
貧乏男爵家の次男カナルは、ある日父親から呼ばれ、王太子の閨係に選ばれたと言われる。
どうして男の自分が?と戸惑いながらも、覚悟を決めて殿下の元へいく。
しかし、殿下は自分に触れることはなく、何か思いがあるようだった。
優しい二人の恋のお話です。
※ショートショート集におまけ話を上げています。そちらも是非ご一読ください。
※画像は男の子メーカーPicrewさんよりお借りしています。
二十年仕えた王女が私を敵に売った。それでも守ることにした
セッシー
ファンタジー
二十年間、王女殿下の護衛騎士として仕えた。その殿下が、私を敵に売った。
牢の中で事実を知り、一分考えて——逃げることにした。殿下の目的を、まだ果たしていないから。
裏切りの真相を確かめるため、一人王都へ戻る護衛騎士の話。
義弟の婚約者が私の婚約者の番でした
五珠 izumi
ファンタジー
「ー…姉さん…ごめん…」
金の髪に碧瞳の美しい私の義弟が、一筋の涙を流しながら言った。
自分も辛いだろうに、この優しい義弟は、こんな時にも私を気遣ってくれているのだ。
視界の先には
私の婚約者と義弟の婚約者が見つめ合っている姿があった。
乙女ゲームが俺のせいでバグだらけになった件について
はかまる
BL
異世界転生配属係の神様に間違えて何の関係もない乙女ゲームの悪役令状ポジションに転生させられた元男子高校生が、世界がバグだらけになった世界で頑張る話。
氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された
楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。
何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。
記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。
----------
※注)
かっこいい攻はいません。
タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意!
貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。
ハッピーエンドです。
激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします!
全16話 完結済み/現在毎日更新予定
他サイトにも同作品を投稿しています。
様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。
初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!
契約結婚だけど大好きです!
泉あけの
BL
子爵令息のイヴ・ランヌは伯爵ベルナール・オルレイアンに恋をしている。
そんな中、子爵である父からオルレイアン伯爵から求婚書が届いていると言われた。
片思いをしていたイヴは憧れのベルナール様が求婚をしてくれたと大喜び。
しかしこの結婚は両家の利害が一致した契約結婚だった。
イヴは恋心が暴走してベルナール様に迷惑がかからないようにと距離を取ることに決めた。
......
「俺と一緒に散歩に行かないか、綺麗な花が庭園に咲いているんだ」
彼はそう言って僕に手を差し伸べてくれた。
「すみません。僕はこれから用事があるので」
本当はベルナール様の手を取ってしまいたい。でも我慢しなくちゃ。この想いに蓋をしなくては。
この結婚は契約だ。僕がどんなに彼を好きでも僕達が通じ合うことはないのだから。
※小説家になろうにも掲載しております
※直接的な表現ではありませんが、「初夜」という単語がたびたび登場します
龍は精霊の愛し子を愛でる
林 業
BL
竜人族の騎士団団長サンムーンは人の子を嫁にしている。
その子は精霊に愛されているが、人族からは嫌われた子供だった。
王族の養子として、騎士団長の嫁として今日も楽しく自由に生きていく。
偽物の運命〜αの幼馴染はβの俺を愛しすぎている〜
一寸光陰
BL
楠涼夜はカッコよくて、優しくて、明るくて、みんなの人気者だ。
しかし、1つだけ欠点がある。
彼は何故か俺、中町幹斗のことを運命の番だと思い込んでいる。
俺は平々凡々なベータであり、決して運命なんて言葉は似合わない存在であるのに。
彼に何度言い聞かせても全く信じてもらえず、ずっと俺を運命の番のように扱ってくる。
どうしたら誤解は解けるんだ…?
シリアス回も終盤はありそうですが、基本的にいちゃついてるだけのハッピーな作品になりそうです。
書き慣れてはいませんが、ヤンデレ要素を頑張って取り入れたいと思っているので、温かい目で見守ってくださると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる