【完結】初恋の君を探していたが、本人と気づかずにあれやこれやとドツボにハマる話

たまとら

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結果オーライで帳尻が合う

33 依怙地

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アメデオは呼び止めようとしたが、笑顔のルツに拒絶された。

慌ててラッシュを探す。

ルツ君が金貨10枚の欲しい物ってなんだよ。
そんな事で誤魔化されるとでも思ったのか。

放課後のラッシュは、談話室の一角で地図を広げていた。
今まで巡った場所を書き出し。
まだ行ってない森を調べている。

その姿は真摯で美しかった。
さらに言うなら健気である。


「ラッシュ‼︎ルツ君が大変だ!」

頭の中身が月の君探しで一杯な男は。
のろのろと顔を上げた。
気を抜いて顔が呆けている。

「ルツ君が金貨10枚を必要としている。」

「ふうん。」

興味なさそうな態度に苛立って。
アメデオは開いていた帳面をぱたりと閉じてやった
むっとラッシュの眉が顰まる。

「明日の昼なら用意出来ると言ったのに。
それじゃ待てないくらいに慌ててた!」

「ほぉう。」

閉じられた帳面を奪い返し。
ラッシュは地図を眺める。

「いいのか⁉︎」

「なにが?」

「ここで捕まえなければ、きっと二度と会えなくなるぞ‼︎」

「はぁ?」

水をかけられた犬のようにぶるりとして。
ラッシュは驚いてアメデオを見上げた。

「あの質実剛健なうえに節約上手なルツ君が、自分のために金貨を必要とすると思うのか?田舎の村のために決まってる!
私に説明する時間も無いくらいに慌てていた。
わかってるよな。金の欲しい者が今日中に手に入れられる場所って何処だと思う?」

「だ、だが。あいつはあんなに地味だし…」

ピキッとアメデオの額に青筋が浮かんだ。

ルツ君の色味はぼんやりしていて華が無いかもしれない。だが可愛いだろうがっ‼︎
それに森人という価値があるんだ。
望めば客は付くに決まってるぞ!」

もうお前の元には帰って来なくていいなら、そのままここにいろ。
お前がいらないなら、私が新しい世話係に雇ってみせる。
私は探しに行って連れ戻すからな!

そう言って踵を返したアメデオは、馬車留めに家の馬車を呼んだ。
すぐに金を手に入れる所。
そんなの奴隷商か娼館に決まっている。

馬車で街までの時間を短縮しようと。
到着した馬車に乗り込もうとしたら、
その体をすり抜けてラッシュが先に乗り込んだ。

口をへの字にして、どすんと座る。
~~素直じゃ無いヤツ。
それもまた、面白いがな。
まぁ、自分は蚊帳の外だったんだ。
せいぜい苛立ってればいいさ。

乗ってる間にオベリオ老へ、訪問の手紙を書き上げる。
それをチップと共に子供に託すと、街へと繰り出した。


夕方を前に。
下町の方から雑多な惣菜の匂いが流れてくる。
買い物の人混みが増えていく。
街の裏沿いの下町の外れ。
歓楽街の中に奴隷商や娼館が店を構えている。

自分を売るとしたらそのあたりしかない。
影に護衛を従えたまま。
ラッシュとアメデオはルツを探しながら歩いた。
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