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第二話 クズ勇者、旅に出る
その九
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オレたち三人は、老婆とサリーに別れを告げ、町に戻る。そして、さっそく衛兵の詰所に向かった。昨日のことを説明するためだ。
「ゴブリン? そういう申告は冒険者ギルドに言ってくれ」
面倒くさそうに衛兵が応える。
「いや、カネがもらいたいわけじゃなくて――」とオレは苦笑いした。
証拠にゴブリンの死体から斬ってきた耳を見せるのだが――
「ゴブリンが百匹以上ねえ――そんな話、このザブレロでは聞いたことがないぞ」
疑いの目をオレたちに向ける。コイツら本当にやる気ないなあ。
どうしたモノかとオレが頭を掻いていると、フィルが何やら封書を衛兵の前に差し出す。
「こちらを、王宮騎士団、エオリア・サンダース団長へ送り届けてください。すぐに対策を講じてくれるはずです」
「王宮騎士団って、お嬢さんねえ……って、これはウィルハース王家の紋章じゃないか! おい、こんなモノをどうやって手に入れた?」
なんか、フィルがどこからか盗んできたような言い方をしている。
まあ、さすがに王女様本人だなんて思わないよなぁ――だけど、ヘタにあしらわないほうがイイぞ。今後も衛兵を続けたいのなら――な。
「実は私たち、騎士団より内密な任務を受けており、その調査をしていたのです。これは、緊急を要することですので、できるだけすみやかにこの密書を届けてください」
おおっ。なんか、それっぽいじゃないか。これなら、さすがに信じるだろう。
「内密な任務ぅ? イイ加減なことを言うなよ。なんなら、公務執行妨害でオマエたちを逮捕してもイイのだぞ」
ダメだこりゃ――
「あのなあ、信じないのはオマエの勝手だが、もし、オレたちの言っていることが本当だったら、自分のクビがどうなるかくらい想像できているんだよなぁ?」
オレが脅すと、さすがに衛兵もビビったようだ。
「な、なんだ? キ、キサマ、衛兵をなめているのか?」
そうは言っているが、ビビっているのは明白だ。ここはもう一押し。
「そんなつもりはないって。ただ、オレたちの任務に協力してもらえれば、イイことがあるかもしれないぞ。ああ、そうそう、今回の手柄はオマエにくれてやる」
「え? 手柄? ゴブリンを討伐したことを――か?」
「そうだよ。きっとほめられるぞ。もしかしたら、騎士団からお声がかかったりして――」
「き、騎士団から――?」
目の色が変わってきた。これで、大丈夫だろ?
「どうだ? 頼めるか?」
「わ、わかった。対処する。おい! これをすぐに、王都の騎士団本部に送れ! 本当にオレの手柄にしていいのか?」
「ああ、もちろんだ」
実のところ、騎士団とは関わりたくなかった。あの団長、オレのことをなぜか敵視していたからなあ――
あとから聞いた話だが、明後日に王宮騎士団の精鋭部隊がザブレロまでやってきて、周辺のゴブリン退治を行ったらしい。
その時、周辺の監視を怠ったうえに、自分たちがゴブリンを討伐したとウソの報告を行ったということで、衛兵たちは騎士団長から大目玉をくらったそうだ。
「ゴブリン? そういう申告は冒険者ギルドに言ってくれ」
面倒くさそうに衛兵が応える。
「いや、カネがもらいたいわけじゃなくて――」とオレは苦笑いした。
証拠にゴブリンの死体から斬ってきた耳を見せるのだが――
「ゴブリンが百匹以上ねえ――そんな話、このザブレロでは聞いたことがないぞ」
疑いの目をオレたちに向ける。コイツら本当にやる気ないなあ。
どうしたモノかとオレが頭を掻いていると、フィルが何やら封書を衛兵の前に差し出す。
「こちらを、王宮騎士団、エオリア・サンダース団長へ送り届けてください。すぐに対策を講じてくれるはずです」
「王宮騎士団って、お嬢さんねえ……って、これはウィルハース王家の紋章じゃないか! おい、こんなモノをどうやって手に入れた?」
なんか、フィルがどこからか盗んできたような言い方をしている。
まあ、さすがに王女様本人だなんて思わないよなぁ――だけど、ヘタにあしらわないほうがイイぞ。今後も衛兵を続けたいのなら――な。
「実は私たち、騎士団より内密な任務を受けており、その調査をしていたのです。これは、緊急を要することですので、できるだけすみやかにこの密書を届けてください」
おおっ。なんか、それっぽいじゃないか。これなら、さすがに信じるだろう。
「内密な任務ぅ? イイ加減なことを言うなよ。なんなら、公務執行妨害でオマエたちを逮捕してもイイのだぞ」
ダメだこりゃ――
「あのなあ、信じないのはオマエの勝手だが、もし、オレたちの言っていることが本当だったら、自分のクビがどうなるかくらい想像できているんだよなぁ?」
オレが脅すと、さすがに衛兵もビビったようだ。
「な、なんだ? キ、キサマ、衛兵をなめているのか?」
そうは言っているが、ビビっているのは明白だ。ここはもう一押し。
「そんなつもりはないって。ただ、オレたちの任務に協力してもらえれば、イイことがあるかもしれないぞ。ああ、そうそう、今回の手柄はオマエにくれてやる」
「え? 手柄? ゴブリンを討伐したことを――か?」
「そうだよ。きっとほめられるぞ。もしかしたら、騎士団からお声がかかったりして――」
「き、騎士団から――?」
目の色が変わってきた。これで、大丈夫だろ?
「どうだ? 頼めるか?」
「わ、わかった。対処する。おい! これをすぐに、王都の騎士団本部に送れ! 本当にオレの手柄にしていいのか?」
「ああ、もちろんだ」
実のところ、騎士団とは関わりたくなかった。あの団長、オレのことをなぜか敵視していたからなあ――
あとから聞いた話だが、明後日に王宮騎士団の精鋭部隊がザブレロまでやってきて、周辺のゴブリン退治を行ったらしい。
その時、周辺の監視を怠ったうえに、自分たちがゴブリンを討伐したとウソの報告を行ったということで、衛兵たちは騎士団長から大目玉をくらったそうだ。
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