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第三話 クズ勇者、ダンジョンへ行く
その三
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横になりウトウトとしてきたところ、声がする。
振り向くと、そこにひとりの男が立っていた。紺のジャケットには細かい金糸の刺繍が施されている。どことなく人間離れした顔つきだ。
「オマエは誰だ? なぜ、ココにいる?」
『そんなことはどうでもイイではないですか? それよりも、ロゼルという聖職者、アナタを見下していませんか? 勇者であるアナタを?』
「――なにが、言いたい?」
『なあに、ちょっと思い知らせてやろうと思いませんか?』
思い知らせる?
「何を言っている? ロゼルは仲間だぞ?」
『仲間? ハ、ハ、ハ。ご冗談を。仲間なら、勇者であるアナタを立てるモノでしょ? なのに、アナタに向かって説教じみたことを言うなんて、立場をわきまえていないと思いませんか?』
「仲間に立場もなにもないだろ? バカバカしい――」
『本当にそう思ってますか?』
「――なんだと?」
『他の者はアナタをもっと敬うべきです。なにせ、アナタは勇者なのですから。それを、わからせてあげましょう』
いったい、コイツはなんなんだ? さっきから、オレを焚きつけようしやがって――
「オマエ! オレをそそのかして破滅させようとしているのか? 誰がオマエの声など聞くモノか? どっか行け。さもなければ殺すぞ」
『おうおう、怖い怖い。まあ、イイでしょう。また、近いうちにお会いしましょう。勇者様』
「うるさい! さっさと行け!」
そう、声をあげたところで、オレは目が覚めた。
辺りを見たが、クローゼが寝ているだけ。紺のジャケットを着た人物は見当たらなかった。
「なんだ、夢か――」
それにしても奇妙な夢だ。ロゼルに思い知らせてやる? ふん、そんなことをしなくても、オレが本気を出せば誰でも納得するに決まっている。このオレこそ、勇者に相応しい人間だと。
そうだ! 本気を出す機会がないのが問題なんだ。実力を見せる機会――つまり、ダンジョンを制覇すれば、もう誰もオレのことを勇者だと疑わない。なんで、そんな簡単なことに気づかなかったんだ。
「おい、クローゼ。みんなを探してこい」
オレがそう指示すると、クローゼは(どういうことだ?)という顔を見せる。
「これから、ファーナンド遺跡に行く」
「――!?」
振り向くと、そこにひとりの男が立っていた。紺のジャケットには細かい金糸の刺繍が施されている。どことなく人間離れした顔つきだ。
「オマエは誰だ? なぜ、ココにいる?」
『そんなことはどうでもイイではないですか? それよりも、ロゼルという聖職者、アナタを見下していませんか? 勇者であるアナタを?』
「――なにが、言いたい?」
『なあに、ちょっと思い知らせてやろうと思いませんか?』
思い知らせる?
「何を言っている? ロゼルは仲間だぞ?」
『仲間? ハ、ハ、ハ。ご冗談を。仲間なら、勇者であるアナタを立てるモノでしょ? なのに、アナタに向かって説教じみたことを言うなんて、立場をわきまえていないと思いませんか?』
「仲間に立場もなにもないだろ? バカバカしい――」
『本当にそう思ってますか?』
「――なんだと?」
『他の者はアナタをもっと敬うべきです。なにせ、アナタは勇者なのですから。それを、わからせてあげましょう』
いったい、コイツはなんなんだ? さっきから、オレを焚きつけようしやがって――
「オマエ! オレをそそのかして破滅させようとしているのか? 誰がオマエの声など聞くモノか? どっか行け。さもなければ殺すぞ」
『おうおう、怖い怖い。まあ、イイでしょう。また、近いうちにお会いしましょう。勇者様』
「うるさい! さっさと行け!」
そう、声をあげたところで、オレは目が覚めた。
辺りを見たが、クローゼが寝ているだけ。紺のジャケットを着た人物は見当たらなかった。
「なんだ、夢か――」
それにしても奇妙な夢だ。ロゼルに思い知らせてやる? ふん、そんなことをしなくても、オレが本気を出せば誰でも納得するに決まっている。このオレこそ、勇者に相応しい人間だと。
そうだ! 本気を出す機会がないのが問題なんだ。実力を見せる機会――つまり、ダンジョンを制覇すれば、もう誰もオレのことを勇者だと疑わない。なんで、そんな簡単なことに気づかなかったんだ。
「おい、クローゼ。みんなを探してこい」
オレがそう指示すると、クローゼは(どういうことだ?)という顔を見せる。
「これから、ファーナンド遺跡に行く」
「――!?」
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