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王都
20 財産
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いまだに鼻をすすって与えられた飴を口の中で転がしながら柔らかい椅子に座らされている俺と、その俺の目の前で仁王立ちをしてデニスさんを見下ろしているハインリヒさんと床に正座しながら米つきバッタと化しているデニスさん。
さすがに勝手に俺がパニックになっただけなのでやめてほしいと声をかけようとすると、ハインリヒさんは俺を手で制した。
「デニス、たしかにここ最近のゲルトの嫌がらせは目に余る。しかし、他の商人に迷惑をかけて商売に響くようになったら元も子もない。それはわかるな」
「はい、ごもっともです」
「この少年が来たときに、そんな人の勘違いを煽って入り込んでくるような小金持ちの子供なんてゲルトの嫌がらせに違いないと言ったのを俺は止めたな?」
「はい、ゲルトにここに嫌がらせで送り込めるような金持ちの子供なんかいないだろと止めてくださいました」
「お前が応対することをたしかに俺は許可した。お前が鍛えているフランツがコロッと騙されて悔しいのと腹立たしいのもわかっていたつもりだった」
「はい、おっしゃる通りです」
「しかし扉越しに聞いていた限り彼は少年は間違ったことは言っていないし、いつものお前ならちょっとくらい生意気でも見どころのある少年だと判断するだろうやり取りだった思うぞ俺は」
「はい、私がうがった見方をして判断を誤りました」
「そして最もお前が間違っていた点は自分の思い違いをしていたために失礼な態度をとっていた商談相手を前に、謝る前に自分のことでいっぱいいっぱいになって崩れ落ちた点だ」
「返す言葉もありません」
「あまつえさえ相手が子供で直前まで威圧的な態度をとっていた成人男性が目の前で倒れたら驚くのも混乱するのも無理のない話だろ」
淡々とデニスさんの間違いを指摘していくハインリヒさんとそれらを全肯定していくデニスさんのやりとりに対外的に見た自分の様子がおかしすぎて反省していた。
俺やべーやつじゃん。小金持ちを装って他人の商会の個室に乗り込んで、好き勝手言って最後は突然パニック起こして泣き出して。
「あの、ホント。誤解させるようなことしてごめんなさい」
「いや、商人が情報を集めるのも、自分を侮らせないために策を弄するのも、自分の結びたい契約のために食い下がるのも正解だ」
今回は特別ウチの事情がおかしかっただけだと言って、ハインリヒさんが俺の目の前に腰を下ろした。デニスさんはスッと立ってハインリヒさんの後ろに控える。
空気が、変わった。
俺も居住まいをただす。
「さて、改めまして商談相手殿。はじめまして、俺がハインリヒ商会のクランリーダー・ハインリヒだ」
「お初にお目にかかります。わたくしソロで活動しております種級商人のユーラスと申します」
ハインリヒさんは俺の名前を聞くと、くっと口の端を上げて笑った。
「それで種級商人のユーラス君がハインリヒ商会に長期の契約をしたいと」
やっぱりマウントは取りに来るねの……。さすが王都の商人。
「はい。まずは、こちらをご覧ください」
そう言ってハンカチ大の布を木枠で囲ったものをカバンから取り出した。
「これは?」
「わたくしがお預かりしている財産の一部です」
そう説明するとハインリヒさんは財産という単語に引っかかった顔をしたが、特に言及せず木枠の中の布を撫でたり透かしてみたり指で挟んだりして見ていた。
「厚みがあって丈夫そうな布だ。しかしそれだけだ。特別長期の契約を結ぶほどの物でもないような気がするぞ?」
そんなもんじゃないんだろ? と、もはやハインリヒ商会お馴染みの片眉上げ顔で木枠を返された。俺はそれを受け取ったのと反対の手で出されたコップを持ち上げた。
「こちらのお水、ダメにしてしまっていいですか?」
「? ああ、いいぞ」
許可を得ると木枠の布の上に水を流し込んだ。デニスさんが慌てて俺を止めようとするけど俺はそのまま木枠を目線の高さまで持ち上げた。
「これは……」
俺がここに持ち込んだのは貯水槽にも使われている布製の防水シートの一部を切り取ったものだ。水の中に長い時間漬けこんだならともかく水を少し入れるぐらい何の問題もない。まるでなめした動物の皮のように水をこぼさない。
「このように、水を全くと言っていいほど通さない布などの貴重な財産です。」
ハインリヒさんが木枠を改めて受け取ると上から見たり下から見たりして確かる。
「これは全く染みないのか?」
「いえ、さすがに水の中に沈めて長い時間漬けこむと染みてきます」
「なら動物性の水筒のようには使えないな」
「しかし外套のように着込めば体や洋服を濡らさずにすみます」
デニスさんまで混ざってしばらく布の使い道についてあれこれと議論を交わしていく。
「ふむ、これは確かに契約がいるな。しかし、それは私たちにだ」
暗にこちらに契約をする必要のないように見える状態でこちらが契約を求める理由を問われる。
「いえ、私にこそ必要なのです。説明が長くなるのですが、わたくしは今人様の財産をお預かりしています」
「ふむ? 財産」
ハインリヒさんは先ほど一度流した部分についての説明だとわかると面白そうに背もたれに体を預ける。
すみません、ここから大法螺です。もはや心の中では罪悪感がマッハだが吹かねばならないほらがある。
「はい。初めはわたくしの馴染みの顧客である女性がとある村へ嫁いだことから始まります。その方はわたくしのことを大層贔屓にしてくださいまして、嫁いた村へも行商に来てほしいと頼まれ、販路の拡大と顔つなぎにそちらの村へもお邪魔することとなったのです。その村は立地がすこぶる悪く、また村人の数もそう多くない村でした。そのせいで他所に顧みられることもほとんどなく、過去に商人に騙されて持っていた財産を多くの人が巻き上げられたことがあったそうで、他人―――特に商人を信用しておりませんでした。ただ、どうしても自給自足ではどうしても生活に必要な品物が足りなくなるため個人として信用できる行商人が通うことで村を保っていたそうなのですが、わたくしが伺った時にはすでにその方はご高齢でして、立地的にもお体的にも出来れば私にその村での行商を引き継ぎたいとのことでした。また、村では問題が発生しておりまして自給自足の村にはほとんどない金銭を必要としておりました。私に何とかならないかと相談されたのですが、わたくしの路銀ではとてもこちらの財産を買い上げてもどうにもできません。ですので一旦わたくしが村にある珍しいものや特殊物を財産として少量お預かりして、よそへ卸すなどして運用することとなったのです。その少量の財産を運用した結果で今後こちらの商品などを継続してお預けいただけるかご判断いただくこととなったのです」
粛々と真面目そうな顔をしてのたまってみたのだけど、ハインリヒさんはあんまり信じてない顔をしてる。おうっふ、さすが百戦錬磨の王都商人。俺のほらなんか全然効かないよ。
でもとりあえずそういう体にしておいてもらわないと何かあったときお互い危ない。
「それで?」
「今回、私がお預かりしている財産はこちらのみではございません」
俺の言葉にハインリヒさんはまたくっと片眉をあげた。
さすがに勝手に俺がパニックになっただけなのでやめてほしいと声をかけようとすると、ハインリヒさんは俺を手で制した。
「デニス、たしかにここ最近のゲルトの嫌がらせは目に余る。しかし、他の商人に迷惑をかけて商売に響くようになったら元も子もない。それはわかるな」
「はい、ごもっともです」
「この少年が来たときに、そんな人の勘違いを煽って入り込んでくるような小金持ちの子供なんてゲルトの嫌がらせに違いないと言ったのを俺は止めたな?」
「はい、ゲルトにここに嫌がらせで送り込めるような金持ちの子供なんかいないだろと止めてくださいました」
「お前が応対することをたしかに俺は許可した。お前が鍛えているフランツがコロッと騙されて悔しいのと腹立たしいのもわかっていたつもりだった」
「はい、おっしゃる通りです」
「しかし扉越しに聞いていた限り彼は少年は間違ったことは言っていないし、いつものお前ならちょっとくらい生意気でも見どころのある少年だと判断するだろうやり取りだった思うぞ俺は」
「はい、私がうがった見方をして判断を誤りました」
「そして最もお前が間違っていた点は自分の思い違いをしていたために失礼な態度をとっていた商談相手を前に、謝る前に自分のことでいっぱいいっぱいになって崩れ落ちた点だ」
「返す言葉もありません」
「あまつえさえ相手が子供で直前まで威圧的な態度をとっていた成人男性が目の前で倒れたら驚くのも混乱するのも無理のない話だろ」
淡々とデニスさんの間違いを指摘していくハインリヒさんとそれらを全肯定していくデニスさんのやりとりに対外的に見た自分の様子がおかしすぎて反省していた。
俺やべーやつじゃん。小金持ちを装って他人の商会の個室に乗り込んで、好き勝手言って最後は突然パニック起こして泣き出して。
「あの、ホント。誤解させるようなことしてごめんなさい」
「いや、商人が情報を集めるのも、自分を侮らせないために策を弄するのも、自分の結びたい契約のために食い下がるのも正解だ」
今回は特別ウチの事情がおかしかっただけだと言って、ハインリヒさんが俺の目の前に腰を下ろした。デニスさんはスッと立ってハインリヒさんの後ろに控える。
空気が、変わった。
俺も居住まいをただす。
「さて、改めまして商談相手殿。はじめまして、俺がハインリヒ商会のクランリーダー・ハインリヒだ」
「お初にお目にかかります。わたくしソロで活動しております種級商人のユーラスと申します」
ハインリヒさんは俺の名前を聞くと、くっと口の端を上げて笑った。
「それで種級商人のユーラス君がハインリヒ商会に長期の契約をしたいと」
やっぱりマウントは取りに来るねの……。さすが王都の商人。
「はい。まずは、こちらをご覧ください」
そう言ってハンカチ大の布を木枠で囲ったものをカバンから取り出した。
「これは?」
「わたくしがお預かりしている財産の一部です」
そう説明するとハインリヒさんは財産という単語に引っかかった顔をしたが、特に言及せず木枠の中の布を撫でたり透かしてみたり指で挟んだりして見ていた。
「厚みがあって丈夫そうな布だ。しかしそれだけだ。特別長期の契約を結ぶほどの物でもないような気がするぞ?」
そんなもんじゃないんだろ? と、もはやハインリヒ商会お馴染みの片眉上げ顔で木枠を返された。俺はそれを受け取ったのと反対の手で出されたコップを持ち上げた。
「こちらのお水、ダメにしてしまっていいですか?」
「? ああ、いいぞ」
許可を得ると木枠の布の上に水を流し込んだ。デニスさんが慌てて俺を止めようとするけど俺はそのまま木枠を目線の高さまで持ち上げた。
「これは……」
俺がここに持ち込んだのは貯水槽にも使われている布製の防水シートの一部を切り取ったものだ。水の中に長い時間漬けこんだならともかく水を少し入れるぐらい何の問題もない。まるでなめした動物の皮のように水をこぼさない。
「このように、水を全くと言っていいほど通さない布などの貴重な財産です。」
ハインリヒさんが木枠を改めて受け取ると上から見たり下から見たりして確かる。
「これは全く染みないのか?」
「いえ、さすがに水の中に沈めて長い時間漬けこむと染みてきます」
「なら動物性の水筒のようには使えないな」
「しかし外套のように着込めば体や洋服を濡らさずにすみます」
デニスさんまで混ざってしばらく布の使い道についてあれこれと議論を交わしていく。
「ふむ、これは確かに契約がいるな。しかし、それは私たちにだ」
暗にこちらに契約をする必要のないように見える状態でこちらが契約を求める理由を問われる。
「いえ、私にこそ必要なのです。説明が長くなるのですが、わたくしは今人様の財産をお預かりしています」
「ふむ? 財産」
ハインリヒさんは先ほど一度流した部分についての説明だとわかると面白そうに背もたれに体を預ける。
すみません、ここから大法螺です。もはや心の中では罪悪感がマッハだが吹かねばならないほらがある。
「はい。初めはわたくしの馴染みの顧客である女性がとある村へ嫁いだことから始まります。その方はわたくしのことを大層贔屓にしてくださいまして、嫁いた村へも行商に来てほしいと頼まれ、販路の拡大と顔つなぎにそちらの村へもお邪魔することとなったのです。その村は立地がすこぶる悪く、また村人の数もそう多くない村でした。そのせいで他所に顧みられることもほとんどなく、過去に商人に騙されて持っていた財産を多くの人が巻き上げられたことがあったそうで、他人―――特に商人を信用しておりませんでした。ただ、どうしても自給自足ではどうしても生活に必要な品物が足りなくなるため個人として信用できる行商人が通うことで村を保っていたそうなのですが、わたくしが伺った時にはすでにその方はご高齢でして、立地的にもお体的にも出来れば私にその村での行商を引き継ぎたいとのことでした。また、村では問題が発生しておりまして自給自足の村にはほとんどない金銭を必要としておりました。私に何とかならないかと相談されたのですが、わたくしの路銀ではとてもこちらの財産を買い上げてもどうにもできません。ですので一旦わたくしが村にある珍しいものや特殊物を財産として少量お預かりして、よそへ卸すなどして運用することとなったのです。その少量の財産を運用した結果で今後こちらの商品などを継続してお預けいただけるかご判断いただくこととなったのです」
粛々と真面目そうな顔をしてのたまってみたのだけど、ハインリヒさんはあんまり信じてない顔をしてる。おうっふ、さすが百戦錬磨の王都商人。俺のほらなんか全然効かないよ。
でもとりあえずそういう体にしておいてもらわないと何かあったときお互い危ない。
「それで?」
「今回、私がお預かりしている財産はこちらのみではございません」
俺の言葉にハインリヒさんはまたくっと片眉をあげた。
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