元不良の悪役令嬢は最年少ドS魔法使いに躾される

変化

眠気が襲ってきたが、マリアンヌは風呂場所に連れられ、服もユーグに万歳をさせられ、脱がされる。半分浸かったお湯にチャプンと入れられ、幸福感に満たされ目を閉じた。そんな風にまどろんでいると、彼も服を脱ぎ入ってきたのか湯船に肌の感触が当たる。しかしマリアンヌは目を開けるのは億劫であるので、気にするのを止めた。


「ほら、頭も洗わないとね」
「んんん」


スカルプマッサージをされるような、心地よい頭皮の感覚に声が出てしまう。完全にユーグに体を預け、シャンプーが終わると、泡立てたソープをマリアンヌの背中に付け優しく擦った。


「ここも、綺麗にしておこうね」
「ん・・・」


ユーグは胸はもちろん、マリアンヌの股の間に腕を入れ、お尻も全て綺麗に洗っていく。その手つきは人の身体を洗うのに慣れているようで気持ちがいい。


(反抗するのは・・・また後で・・・)


こんな犬のような扱いをされればいつものマリアンヌであれば激怒しているはずである。しかし反抗しようとする気持ちが、彼の手つきによって何度も逸らされる。


(もう・・・気持ちよくて・・・意識が飛ぶ)


「ほら、こんなとこで寝たら風邪ひいちゃうよ。ベッドまで行こうね」


ユーグはマリアンヌの身体をタオルで拭き、髪を魔法の温風で乾かす。マリアンヌは力尽きたように、ふかふかのベッドに沈むと完全に眠ってしまった。


＋
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(・・・朝?)


鳥の鳴き声に目が覚めると、自分の部屋で寝ている自分に気がついた。下からまた美味しい匂いがしている。


(・・・昨日は完全に敗北してしまった・・・)


マリアンヌは昨夜の自分を思いだし、身悶えた。あの小屋から出たら怒鳴ってやろうと考えていたのにもかかわらず、彼にされるがままとなってしまったのだ。


(く、くそぉ・・・)


前世の真理は勝負事が好きで、何でも負けるのが嫌いだった。小さい頃はよくそれで妹を泣かせていたのを思い出す。


(そうだ。従順なふりして油断させて・・・あいつの欠点を見つけてやろうか。それを脅し材料にして、ギャフンと言わせる!!)


真理は意気込んでクローゼットを開けた。しかしそこにはやはり可愛らしい服が数着掛かっているだけだ。


(そうだった・・・服・・・ぅう、しょおがねぇ)


マリアンヌは花柄の服を着る。髪の毛はユーグに綺麗に解かされ、本来のストレートヘアーの髪を上で一つに括った。そしてドンドンと廊下の階段を降りる。


「あ、おはよう、マリアンヌ」
「・・・おはよう」