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しおりを挟む2番目は、最初の猫が他所で世話になっていると知ってから、しばらく経ってからやって来た。
私は、小学生になっていて、家に帰ったら、母のエプロンの小さなポケットの中に仔猫が入っていて、その可愛らしさによって、最初の猫の印象を差し引いても、おつりがきそうなほどだった。
真っ白くて、将来は美猫になりそうな仔猫だったのだ。
だが、この仔猫は人の話を全く聞く気のないやんちゃな仔猫だった。それこそ、説教が始まるとわかるやいなや走って、どこかに行ってしまうのだ。
危ないと何度となく教えようとしても、逃げ足の速さが増す一方で、最後まで人の話を聞いていたのを一度も見たことがなかったくらいだ。
そのせいで、家族が危惧していたことが起こってしまったのだ。ほんの少しの隙間から外に飛び出し、それを止めようとした声で、更に加速して道路を横断しようとして車と接触したのだ。
ドン!という鈍い音のあとで、方向転換した猫は玄関から入って来て、風呂場の前でパタリと倒れていた。
慌てて母が、動物病院に連れて行ったが、即死状態だった。
美猫に成長するのを見ることは叶わなかった。
「全く、そんなに生き急ぐことなんてないのに」
「……」
突然の別れにもう、猫は飼うのをやめようと思ったほどだ。母が一番しょげていて、みんなも異論はなかった。
だから、猫を飼うのは、しばらくないと思っていた。
それが、器量がいまいちで、兄弟の中で一番小さく、歴代の仔猫たちより、ひと回りも小さい仔猫が貰い手が見つからないと連れて来られて、その小ささから危うさが感じ取れたほどだ。
それでも、引取先が見つからなければ、もっと短くなってしまうかも知れない。更には、ここが最後の頼みの綱のようにやって来たのだ。そのまま、仔猫が我が家に残ることが決まるまで、そんなに時間はかからなかった。
手のひらに乗るにしても、軽くて小さくて、それでも歯は揃っていて、兄弟たちに押し退けられて、母猫から母乳をしっかり貰えなかったようだ。
家族は、あまりの小ささから、そんなに長生きをしないだろうと思っていた。
それが、犬小屋を占拠するじゃじゃ馬な猫に成長するとは、誰も思うまい。
ましてや、猫は敵。犬は下僕と本気で思ってそうな振る舞いをするまでに成長するとは思うまい。それこそ、そんなに長くは生きられないのではなかろうかと、口にせずとも誰もが思っていたのではなかろうか。
その仔猫を飼うと決めたのは、母だったこともあり、とやかく言うものは居なかった。
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