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しおりを挟むそんなこんなで、仔猫は3番目の我が家の猫の家族となった。
仔猫時代は、とにかく歴代の猫たちより一番世話がやけた。いや、成長してからも階段を降りる時に転がり落ちて来るほどのドジっぷりを披露して、登るだけ登った庭の木から降りれなくなって、情けない声で家族が近くを通るたびに鳴いて助けを求めたのは、一度や二度ではない。
「お母さ~ん。また、降りられないって鳴いてるよ~」
「登れたんだから、降りれるわよ。教えてあげなさい」
「私じゃ、無理だよ」
母は、猫に話しかけ、何度か教えるうちに降りることが出来るようになっていた。
根気強く教える、母も母なのだが。それを毎回、忘れて登る猫も猫だ。
それこそ、木登りと降りることをマスターしてからは、鳴いて助けを求めなくなっただけでなく、やらなくなったことから、猫なりのスキンシップもまじっていたのではなかろうか。
猫も、母に構ってほしかったのだろう。でなければ、本当のおバカさんでしかない。
「あなたに似てるわね」
「え? どこが?!」
「あら、あなたが小さい頃は、登れそうなところを登っては降りて来てたじゃない」
「……」
確かに母に登っていいかを確認して、許可をもらえると登っては、満足して降りた記憶はある。
だが、しかし、母の興味を引きたかったからではない。登ってみたかっただけだ。……まぁ、たまに驚いた顔をする母や祖母たちにしてやったりな顔をしたことはあるが。
そんなことを思って複雑な気分になったのは、誰にも話してはいない。
(そうか。登れたと自慢して、その高さに後から気づいて降りれなくなっていたパターンもあるのか)
はたして、あの頃の猫の目的は何だったのだろうか?
そこは、未だに謎のままだ。
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