Anotherfantasia～もうひとつの幻想郷

第1章 はじめまして幻想郷

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下から数えてもいいくらいの宿屋を選んだスイは、一人部屋を借りて部屋に入って行った。
さっそくイベントリから服を取り出して着替えを始める。
勿論服を選んで着替えの項目をタップ。
一瞬下着姿に切り替わった後、買った服を着て佇んでいた。
紫のワンピースは肌触りよく、綺麗にスカートの膨らみを作っている。
やはり胸元が強調されるが、上品なデザインがスイを下品に見せなかった。
軽く動きやすい。また、手袋が弦を引き続ける手の保護をしてくれるだろう。
ヒールのある靴も、幅が広く安定のある作りになっていてこれなら走れそうと頷いた。

「うん、かわいい」

鏡の前で全身の確認をした後ベッドにぽふりと体を沈めた。
死亡ペナルティで減っているステータスは、スイの演奏をもってしても上げることは出来ない。
今日はここまでにしようかなー、とログアウトを選んだ。


今日は一日ログインは終了、自宅でゆっくりと過ごすことにした翠は昨日、今日と出来なかった片付けをして部屋をスッキリとさせた。

「あ、そうだ。」

テーブルに置いていたスマホを取り検索。
ゲーム内であったパッシブスキル、アクティブスキルがわからなく調べようと思っていたのだ。

「…なるほどー」

翠の持つスキルの殆どはパッシブスキルだった。
持ってるだけで常時、もしくは戦闘時にオートで使われるスキル。
演奏時間短縮や、スキルレベル上昇、効果上昇などを含む常にあって欲しいスキルがパッシブスキルなのを知って嬉しそうに笑った。

「…ん？なにこれ」

公式サイトのニュースで特報と目立つように書かれたそれ。
タップすると、ゲームプレイヤー人数1000000人達成記念と書かれ、したに内容が書かれている。

「…えーと？」

内容は、人数突破記念として初の公式イベントをするとの内容だった。
詳しくは追って詳細を連絡するとの事で内容は書かれておらず、わかるのはクランメンバーでの参加となっている。ソロ救済も書かれ、ソロプレイヤーも参加出来る形にする様だ。
現在イベントを作成中であると書かれていたため、それ以上の情報は書かれていない。

「イベントぉ？お祭りみたいな感じなのかな？」

もちろん、ゲーム初心者の翠にはイベントの想像すら出来ない。
更新サイトをざっと見たあと、とりあえずまた連絡が出たら見ようかなー
携帯を閉じて今日はもうまったり過ごそうとゴロゴロし始めたのだった。