BL makelove短編集

マカロン

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BL短編集

義理の兄×弟

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深夜2時。

静まり返った部屋の中、壁掛け時計の針が静かに時を刻んでいる。

俺はベッドに寝転びながら、薄暗い天井をぼんやりと見つめていた。

眠れない。

理由は、すぐ隣の部屋にいる瑞希だ。

相手を選んで人を好きになれればいいのに。


「……くそ。」

ひとりごちて、起き上がる。

こんな夜更けに、眠れない理由が義理の兄への想いだなんて、馬鹿げていると思う。でも、一緒に暮らすうちに、気づけば兄の一つ一つの仕草が心に引っかかるようになってしまった。

隣でくしゃっと笑う顔、無防備にソファで寝落ちする姿、時々ふっと見せる寂しげな横顔ーー。

ただの兄弟だと思っていたのは、いつまでだったろう、ただの兄弟だと思えなくなったのはいつからだろう 、、いつの間にか三つ年上の兄のすべてが気になって目で追うようになっていた。

恋なんてもっと単純なものだと思っていた。

よりにもよって一番身近な人を
それも兄弟で
同性を好きになるなんて。

こんなにも苦しい思いをする相手を選ぶなんて
自分の心なのに、自分の思うようにならないのが恋なのか。
そうだとすれば、恋は魔物だ。


息を吐いて、冷たい水でも飲もうと
とぼとぼとリビングに向かう。

そこに、ダボッとしたTシャツにただのスウェットを着た

義理の兄、瑞希みずきがいた。
そんな身なりでも様になるんだから
なんだかくやしい

「……皐月さつきも眠れないのか?」

キッチンのカウンターに腰掛け、マグカップを両手で包み込む兄が、ゆっくりと俺を見上げた。

「うん。なんか、今日は変に目が冴えちゃって。」

「そっか、同じだな」

そう言ってダウンライトの光に照らされた兄はマグカップを傾けた。

俺は冷蔵庫を開け、適当にペットボトルの水をグラスに注いで一気に飲んでから、兄の向かいに座る。


静寂が落ちる。

いつもなら気にならないはずの沈黙が、今夜はやけに息苦しい。

そう感じてしまうのは両親が不在の夜だから。
かもしれない。
結婚記念日で旅行に行っている。
言うまでもないが再婚同士、俺が母方の連れ子で、兄の瑞希は父方の連れ子。
俺が小1、兄が小3の時だった。
あれから13年。兄弟の仲も良く。両親の仲もよく。
端から見れば幸せな家族だ。
でも実際は違う。
恋の魔物にとりつかれ
俺の心は、雁字搦めだ。

「なんか久しぶり」

俺がぽつりと呟く。

「何が?」

と兄が言葉を返す。

「瑞希と二人で、こんな夜更けにぼーっとしてるのが。普段なら、どっちか先に寝ちゃうじゃん。」

いつからか俺は、兄のことを兄と呼ばず『瑞希』と名前で呼ぶようになった。
きっかけは勿論、兄を兄としてではなく、好きな人として意識し始めた時から。
それについて兄は何も云わなかった。母さんはお兄ちゃんと呼びなさいと最初は注意してきたが、兄が別にいいよと言ったからそれから小言は云われなかった。


「そうだな。大体この時間には寝てるもんな」

そう言いながら兄は持っていたマグカップの縁を指でなぞった。
そんな兄の綺麗で細長い指を無意識に見つめる。

何度も見てきたはずなのに、今夜はやけに目を奪われる。

兄がふと、カップの縁に唇を寄せながら、言った。

「お前、さ……好きな人とか、いるの?」

「なんだよ、急に。」

好きな相手にそんな質問をされたから心臓が早鐘を打ち若干動揺に声が裏返ったのは仕方がない。

「ただ、ちょっと気になっただけ。」

こちらの動揺など分かりもしないで兄は呑気にそう言ったから

「……いるよ。」

と、ハッキリした声で投げつけるように吐いた。
一つ屋根の下、意識している相手と暮らし続けるのは蛇の生殺しで辛い俺の気持ちなんて知りもしない兄に対する苛立ちが

静かだった二人の間に流れる空気を微かに揺らす。

兄の指が、再びカップの縁をなぞる。

「ふーん。どんな人?」

兄はピリつく俺の感情などお構い無しにチラとこちらに顔を向け問いかけて来る。

やわらかい髪、少し眠たそうな瞳、夜の闇に溶け込むような淡い声。

もう、限界だった。

「――瑞希。」

俺は兄の名前を口にした。

俺の放った言葉に流石の兄も動揺したのか

カップの中の液体がわずかに揺れたのが見えた。

「……冗談?」

そう言った兄
冗談にしたくない俺

「……ダメ?」

と問い返す。

僅かな沈黙。

兄は何も言わず再びマグカップに唇を寄せた。
それを見て俺はハッとし心臓が更にバクバクして
一気に血が頭にのぼる。

「それ、...俺のマグカップ」

「やっと気づいた? 俺と皐月は両想いだって」

俺と兄は両想い
いつから?
いつから俺達両想いだったの?
俺の気持ちに兄はいつから気づいていたの?
問いただしたい気持ちが溢れすぎて頭の中が混乱して

「なんで、、今なの?」

出てきた言葉はなぜ今このタイミングだったのかということで

兄は俺のマグカップに唇を寄せそっと口づけてから

「、、、今だから。」と答えになっていない答えを呟く

「……ずるいよ瑞希。」

「なにが?」

「俺の気持ちだけ先に聞いて。」

「…もう…俺の気持ちは聞かなくても、わかってるだろ?」

「いや、聞きたい。」

兄は困ったように笑い、それから俺の方は見ないで

「……俺も好きだよ皐月のことが」と

小さな声だったけれど、しっかりと聞こえた。

それを聞いた途端俺の胸が、ぐっと締め付けられる。

恋はやっぱり魔物だ。
片思いでも、両想いになっても胸が苦しい。


「そろそろ部屋戻るか、皐月」

兄はそう言って立ち上がり俺のマグカップをシンクに置いた。

「……どっちの部屋に戻るの?」


俺は思わず兄の腕を掴んでそう聞いた。






深夜2時。



「あぁっ♡はぁぁぁぁん…っ♡」

普段物静かで控え目な瑞希の喘ぎが部屋に響いた。
そのギャップにやられ。一気に沸いた興奮で目が眩む


静かな夜に、二人だけの時間が、戸を拓き

連れ込んだ俺の部屋で豹変したのは瑞希の方だった。


無言でお互い全裸になった途端


「皐月」

「ん?」

「すぐ挿れれるから」

そういって瑞希が
自身の淫孔を広げた。

「挿れて」

急な瑞希の大胆な行動に唖然としながらも
ベッドの上で全裸で大きく足を開いて
見せつけられた恥部に視線が釘つけになる。

内側までてらてらと光る様に息を呑む。奥に赤く艶めく肉襞が拱いている
深い部分からの誘惑、入口は紅色に染まり

見て…と云わんばかりに

瑞希の細くて長い指がアナルに触れた。かと思うと、人差し指と中指をづぷ……と入れ、左右にぐっと指を拡げた。

ぐっちゃぁ……♡と音がしそうな程に濡れたアナルは、細い糸を何本も渡らせてくっぱり拡がっていた。

俺の目を見つめて全てを晒し
恥じらいもなく、さっきまで、一人で玩具を使ってオナっていたと瑞希に吐露され。

処理仕切れない妄想で思考が追いつかないまま

ばぢゅっ、ばちゅっ、ぐぢゅっ♡
気づけば、瑞希のナカに自分の欲望をねじ込んでいた。

「は……ぁ♡ ん、——いい♡」

声がヤバい
エロいし
色っぽいし
ずっと好きだった義理の兄のこんな声を聞かされたら
もう頭がおかしくなってもしかたない。

スピードを速め、小刻みに腰を動かして、最奥に切っ先を打ち付ける。
腸壁のうねりとローションと体液のぬめりに包まれ
奥の奥をずぶっ、と突く度、ナカがきゅんきゅん締まって、どろどろの粘液の感触がぺニス全体を包んで、頭が溶けそうなくらいの気持ち良さに、俺は瑞希に覆いかぶさって、何度も何度も腰を打ち付ける

「ああっん、皐月ので、イ゛ッく……皐月の入れられて、イッちゃぁあッ♡♡♡」

卑猥な言葉を甘ったるい声で言いながら
 ぎゅうっ、とナカが締め、瞬間、耐えきれなくなってびゅくびゅくと精液が昇っていく感覚があって

「はああああっ」

「く、俺もイク」

 ぶびゅっ……♡ びゅくびゅくっ♡ びゅぷっ♡ びゅくっ……♡

腸壁はぎゅっ、ぎゅっと俺のぺニスを包み込むようにうねり、瑞希の奥は俺の精液を飲み干すように奥へ奥へと収縮を繰り返す。俺はそれに応えるべく、とめどなく溢れる精液を、塗りたくるかのように腰をくねらせた。

 びゅく……っ♡ びゅ……っ♡ びゅっ…………♡

「……♡♡」

「っ、ふ……」
 
最後の一滴まで、しっかりと、注ぎ込んだ。





次の日は、一切家から出ないで、
親がいないことをいいことに
全裸で過ごした。

どこかれ構わず気づけば夢中でべろちゅし
しゃぶりたいと言われ、リビングのソファーにどっかり座った俺の足の間に瑞希が身を置き

薄い唇が、俺のペニスにキスをした。
 ちゅっ、ちゅっ♡ ちゅっ♡ 
 根本、いちばん太い部分、裏筋、カリの段差。なめらかな場所には唇を吸い付かせて、凹凸がある場所は、食むように。軽い愛撫
根本までくわえ込まれて、ペニスが熱い粘膜に包み込まれる。適度な締め付けと吸い上げる
きれいな鼻筋が、うすい唇が
ゆっ……くり、唇でペニスをしごかれ、カリをしゃぶられる。

喉奥までペニスを沈めていく。
 くぷぷぷ……♡


「っ、ぁ……ッ」

思わず声が漏れ、顎を天に向けて快感をかみしめる。
唾液がふんだんに含まれた、とろとろの熱い口内に絡めとられたかと思えば、亀頭を喉奥でぎゅっ、ぎゅうっと締め上げられる。唇で扱かれるきつい締め付けとは違い、やわらかな緩急のある刺激。
 
ぢゅ——っっ♡♡ と、その締め付けのままの亀頭のふくらみまで吸い上げられ、はァっと俺が声を漏らすと、今度は
やわらかい舌でチロチロと裏筋を責められ
欲をたっぷりと孕んだ瞳で俺を上目遣いで見つめながら
棒アイスを舐めるように裏筋から亀頭まで。ゆっくりストロークして
亀頭の割れ目から垂れ流れる先走りをちゅっと吸い上げてから唇を離す。

しっかり育ちきった俺の肉棒の前で瑞希が尻をこちらに向け四つんばいになり挿れてとせがむ

俺はソファーから下り両手を瑞希の尻に当て、ゆっくりと尻たぶを開いた。

そのまま顔を近づけ

ひくつくソコへと舌を入れる

「ハァッ♡や、ダメ、皐月」

ずっと羞恥なく、俺を翻弄しまくっていた瑞希の口から漏れた始めてと戸惑いの言葉。

「や、汚いから」

ここまで晒して
今さら何を
瑞希の身体に汚い部分なんてない。
むしろ美味しそうで
昨日見せつけられられた時から舐めたくて仕方がなかった。

「ッぐ…っ♡ぅ、うッ…ふ、ぁ♡ア゙♡ぁ、ぐぅ♡」

ベロで内側を舐め回し
俺の予想外の行動に力が抜けたのか四つん這いだった瑞希の両手が崩れ、尻だけをつき出すような格好になり、更に開いた瑞希のエロい穴に左右の指を一本づつ突っ込み、ゆるゆるのアナルの縁を広げ、丸見えの穴の中に舌を更に深く突っ込み掻き回す


「は、あああ、皐月の舌が、俺のナカ、アあ゙っ♡奥まで、はいっちゃ、や、あああ、♡♡ア゙ーー」

抵抗しながらもこの行為に興奮した瑞希は、アナルで俺の舌を締め付けながら、腰を揺らしてビュッビュッと射精した。

そのまま力が抜けて倒れ込んだ瑞希の細い身体を抱き上げ
リビングのフローリングに放った瑞希の精子を残したまま
寝室へ連れ込み

ガチガチに勃起した俺の突っ込む

「はあ゙ッ♡アっ_♡おっきぃ、アッ♡アッ♡」

あとは体力つきるまで、抱き潰した。



明日は、親が帰って来るから。
今日は、二人きりの最後の夜。

_チャプン
身を清め
湯船に浸かる瑞希を後ろから優しく抱き締める。

「ずっとこうしたくて仕方なかった」

抱き締める俺の腕に自分の手を添えながら
ぽつりと呟いた瑞希の言葉に
だったら何でもっとはやく言ってくれなかったんだ。と思ったが、自分も同罪であってそんなことを言う資格はない。

「皐月」

「ん」

「二人で暮らさない?」

「え」

「その為に、貯めてた金が目標金額いったからさ、」

浴室に響いて瑞希のその言葉に俺はハっとする。

だから、昨日瑞希が突然あんな話を持ち出して
俺に誘導告白させて

『なんで、今なの?』

と聞いた時。

『今だから。』

と答えたんだ。


二人で暮らせる資金が貯まったその時が。
瑞希にとって、告白のタイミングだった。


俺達はずっと前からほんとに両想いだったんだ。
俺だけが苦しい恋をしていた訳じゃなかったんだ。

「ありがとう瑞希、大好き、瑞希」

俺は感極まって瑞希を後ろから強く抱き締めた。
そんな俺の心情を見透かしたように瑞希がクスっと笑いながら

「お互い両想いだって知ったら、きっと色々我慢出来ないと思ってたから、、」

と湯船に溶け込む優しい声で義理の兄である瑞希は、全てを悟っていたように囁いた。

この二日間の事を思えば返す言葉もない。

「瑞希」

「ん」

「もう一回抱きたい」

「いいよ、今度は俺の部屋で抱いて」






俺達はそれからすぐに実家を出て同棲を始めたのは言うまでもない。
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