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第24話 危機感と疲労
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果てしなく続く岩壁が僕たちの行く手を遮るようにスライム状のナニカを吐き捨てると、ドロドロとした粘膜を突き破り、奴らは産声を上げる。
その光景はまるでダンジョンが生きているかのよう。
いや、生きているのだと僕は思っている。
ダンジョンは数時間置きに魔物を吐き捨てる。
それはまるで人間の仕組みに似ている。
風邪を引くと免疫活性食細胞は、白血球やマクロファージなどの細胞がウイルスなどの異物を食べるように取り込みながら戦闘を開始する。
それは今の僕たちの状況にすごく似ていた。
ダンジョンからしてみれば僕たち冒険者は未知のウイルスなのかもしれない。
そう考えたとき、やはりダンジョンは生きていると表現するのが正しいような気がするんだ。
いや……ひょっとしたらダンジョンだけじゃないのかもしれない。
僕たちが暮らすこの星は生きていて、ウイルスを退治するために魔物を……或は僕たち人間を生み出している。
そう仮定したとき、一つの疑問が生まれる。
この星にとって害はどちらなのだろう?
人間か……それともやはり魔物か?
その答えは誰にもわからない。
ただ一つだけはっきりしていることがあるとすれば、この母なる星を汚しているのは他ならぬ人間だということ。
「結合結界……『結』ッ!」
「何をしておるのじゃお前さまッ! 戦闘中にボサッとするなどお前さまらしくもない」
産み落とされた魔物を見やり、妙なことを考えていたから注意が疎かになってしまった。
側面から低姿勢で駆け込んで来た魔物、〝ミノタウロス〟の戦斧を危うくまともに受けてしまうところだった。
後方のランランが僕を囲うように結界を張ってくれなければ……生死に関わっていただろう。
僕たちは今まさに産み落とされた6体のミノタウロスと戦闘中なのだ。
「ごッ、ごめんなさい!」
「謝る前にッ……その牛を何とかするんじゃッ!」
「リリスの言う通りね! 仲間を助けるのは至極当然アル。いちいち礼などいらないねッ」
リリスは後方から透かさずデスボールを乱れ撃ち、ミノタウロスはバックステップで軽快にそれを躱している。
いや、これはリリスの威嚇射撃だ。
僕とミノタウロスとの距離を作ってくれているのだろう。
「グガッ……」
後退したミノタウロスが後方の壁に凄まじい勢いで激突する。
衝撃で出来上がったクレーターに体がめり込み焦点を失ったようだ。
無理もない。
僕は素早く右腕に《ブルーオーガ》を憑依定着させて、後退するミノタウロスへ向かって拳を繰り出したのだから。
放たれた拳から生まれた衝撃波がミノタウロスを沈黙させると、僕は地面を蹴り上げて別のミノタウロスの元へと一瞬で間合いを詰めた。
――斬ッ!
そんな音と共にミノタウロスの体躯が細切れになる。
《ブルーオーガ》の爪は鋼すらも紙のように切り裂いてしまう。
それはミノタウロスの強靭な肉体であっても同様……この通り軽く振るっただけで肉片と化していく。
残り4体……同様の戦法でミノタウロスの群れを圧倒する。
もちろん、リリスとランランの援護があるからこそ、こんなにも簡単に屠れるんだ。
「なんとか……倒しきりましたね」
「倒しきったのは良いが、少しボケッとし過ぎじゃな。アタッカーを務めるお前さまが死んでしもうたら……ランランは一人になってしまうのじゃぞ」
リリスの言っていることが正論過ぎて何も言えない。
もしも万が一、僕が死んでしまったら必然的にリリスも死ぬ。
悪魔と契約を交わした者が契約を果たす前に死んでしまったら、その悪魔も死んでしまうのだから……。
そうなれば……ランランはこのダンジョン21階層に一人置き去りになってしまう。
ここまで深く潜ってしまえばタンカーのランランが一人で引き返すことは困難。
いや、ランランじゃなくても数日かけてここをたった一人で地上に向かって上るのは困難だと言える。
仮にそうなったら、ランランの生存率は僅か数%になってしまうだろう。
パーティーが一心同体なのは言うまでもなく、僕一人の命ではないということなんだ。
「リリスの言うことは最もね。だけど数日に渡り緊張状態が続けば集中力が途切れるのも無理ないね。まっ、そのためにタンカーのワタシが後方で待機してるよ」
「……次は気をつけることじゃな」
「はい……。言い返す言葉もないですよ」
しかし、自分を庇護する訳ではないが、ランランの言うことも一理ある。
ダンジョンに潜り始めて既に5日、出現する魔物の脅威は上がる一方。
さらにダンジョンは広くなっていく。
見張りを立てて交代制で睡眠を取っているとはいえ、ベッドのない硬い石畳では十分に休息は取れない。
そんな中、毎日12時間ダンジョンを彷徨い歩いているんだ。
それに……ダンジョンに潜ってから一度もしていない。
「それにしても……予想以上に深いですね。レインたちの姿も一向に見つかりませんし」
「オークロードに一撃で伸されるあやつが、ここまで深く潜れるものなのか? それもランランの抜けたパーティーで……」
「…………わからないね」
リリスの言葉を受けてランランの顔に影が落ちていく。
そう、僕たちは決して口には出していないが、ある一つの最悪な可能性を考え始めていたんだ。
既にレインたちは死んでいるのではないかと……。
僕はレインが戦闘を行っている姿を見た訳ではないから、彼の強さを把握していない。
ただ、リリスの言うようにレインはオークロードが放った風圧だけで伸されてしまう程度の冒険者だということ。
そんなレインたちが本当にこんなに深くまで潜れるものなのだろうか?
仮に潜れたとしても、食料などはどうしているのか……ランランの話しではレインのパーティーメンバー、ムムとレレは戦うコックさんではないという。
レインたちが何時頃潜ったのかはわからない。
だが、僕たちが潜って5日ということは、レインたちは……。
「とにかく急ぎましょう。もしかしたらレインたちは身動きが取れない状況に置かれているのかもしれません」
「じゃが……仮にお前さまの言うように動けぬ状況にあやつらが居たとすると、ただ下に行くだけでは見つけられんのではないか?」
「確かにそうね。ダンジョンは迷宮――広いのはもちろん、身を隠す場所も探せばあるかもしれないよ」
僕は「う~ん」と唸りながら考えた。
確かにこのまま下層を目指しているだけではレインたちと合流はできないかもしれない。
「仕方ないですね……。あまりやりたくはありませんがあれをしますか」
「ん……? 何かいい策でもあるのか? ……折り紙!? そういうことか!」
「こんな時に遊んでいる場合じゃないね」
僕が折り紙を取り出して織り始めたのを見て、リリスは納得したように頷いてみせた。
一度イヌワシを具現憑依しているところをリリスは見ていたからね。
ランランは僕がしようとしている意図がさっぱり分からずに、呆れた様子で首を振っている。
2人の反応はまったく持って正反対だな。
僕はそんな2人を横目に無数のネズミを織った。
そう、今回はイヌワシを喚び出すのではない。
「具現憑依……《探索ネズミ》ッ」
地面に置かれた複数の折り紙に《探索ネズミ》を憑依させる。
探索ネズミとはその名の通り、洞窟などを探索させるためのネズミのことだ。
探索ネズミは仲間と協力して進める場所を探し出し、洞窟内などを手当たり次第に調査する。
一頻り調査を終えると特殊な音波を発して仲間を一箇所に集める。
集まる場所はさらに進めそうな場所を見つけた仲間の下。
その際、探索ネズミたちは特殊な音波で会話をする。
要は探索ネズミたちを階層毎に放ち、具現憑依で彼らとリンクして会話を聞くということだ。
そうすることでどこに何があり、誰がいるのかを僕も知ることができる。
本来は探索ネズミの尻尾に糸を巻きつけて、奥に進めそうなルートを探すために用意られるのだが、僕は超一流のシャーマンだからね。
では、なぜもっと早くこれをしなかったのか?
答えは簡単だ。
1匹召喚するイヌワシとは違い、探索ネズミは数を喚び出さなければ意味がない。
早い話しがマナの消費量が膨大ということ。
ただでさえ疲れているのに、あまり役に立たない探索ネズミを数十匹喚び出すのは割に合わないと考えていた。
だけど、もうそんなことを言っていられる状況でもないし、やるしかない。
なら、イヌワシを喚べばいいと思うかもしれないが、それはド素人の考えだね。
イヌワシでは目立ち過ぎて一瞬で魔物に見つかり捕食されてしまう。
だから探索ネズミが一番いいんだよ。
「さぁみんな、ダンジョン内の探索を開始しますよ」
「チュー、チュンチュンッ」
掛け声とともに蠢くネズミたちが一斉に移動を開始した。
あとは彼らがダンジョン内を探索し終わるまで待つだけだ。
「アイヤー! まさかあれほど多くの探索ネズミを喚び出せるなんて、やっぱりタタリは凄いね!」
「考えたものじゃの、探索ネズミにダンジョン内を探索させるとは……じゃが、お前さまのマナは大丈夫のか?」
「微妙なところですね。疲れが溜まってマナの回復にも影響が出てきていますし……数日時間をかけて探索を続ければ、最悪死霊憑依が使えなくなるリスクもあります」
「うむ、あまり時間はないと言うことじゃな」
「時間との勝負ね!」
これはある意味賭けになってしまう。
レインたちを見つけるのに時間をかけ過ぎれば、僕は死霊憑依が使えなくなり戦闘力が大幅に削られる。
だからと言ってやらない訳にもいかない。
大切な仲間の……ランランの悲しむ顔なんて見たくはないからね。
だから……必ず無事でいるですよ……レイン!
その光景はまるでダンジョンが生きているかのよう。
いや、生きているのだと僕は思っている。
ダンジョンは数時間置きに魔物を吐き捨てる。
それはまるで人間の仕組みに似ている。
風邪を引くと免疫活性食細胞は、白血球やマクロファージなどの細胞がウイルスなどの異物を食べるように取り込みながら戦闘を開始する。
それは今の僕たちの状況にすごく似ていた。
ダンジョンからしてみれば僕たち冒険者は未知のウイルスなのかもしれない。
そう考えたとき、やはりダンジョンは生きていると表現するのが正しいような気がするんだ。
いや……ひょっとしたらダンジョンだけじゃないのかもしれない。
僕たちが暮らすこの星は生きていて、ウイルスを退治するために魔物を……或は僕たち人間を生み出している。
そう仮定したとき、一つの疑問が生まれる。
この星にとって害はどちらなのだろう?
人間か……それともやはり魔物か?
その答えは誰にもわからない。
ただ一つだけはっきりしていることがあるとすれば、この母なる星を汚しているのは他ならぬ人間だということ。
「結合結界……『結』ッ!」
「何をしておるのじゃお前さまッ! 戦闘中にボサッとするなどお前さまらしくもない」
産み落とされた魔物を見やり、妙なことを考えていたから注意が疎かになってしまった。
側面から低姿勢で駆け込んで来た魔物、〝ミノタウロス〟の戦斧を危うくまともに受けてしまうところだった。
後方のランランが僕を囲うように結界を張ってくれなければ……生死に関わっていただろう。
僕たちは今まさに産み落とされた6体のミノタウロスと戦闘中なのだ。
「ごッ、ごめんなさい!」
「謝る前にッ……その牛を何とかするんじゃッ!」
「リリスの言う通りね! 仲間を助けるのは至極当然アル。いちいち礼などいらないねッ」
リリスは後方から透かさずデスボールを乱れ撃ち、ミノタウロスはバックステップで軽快にそれを躱している。
いや、これはリリスの威嚇射撃だ。
僕とミノタウロスとの距離を作ってくれているのだろう。
「グガッ……」
後退したミノタウロスが後方の壁に凄まじい勢いで激突する。
衝撃で出来上がったクレーターに体がめり込み焦点を失ったようだ。
無理もない。
僕は素早く右腕に《ブルーオーガ》を憑依定着させて、後退するミノタウロスへ向かって拳を繰り出したのだから。
放たれた拳から生まれた衝撃波がミノタウロスを沈黙させると、僕は地面を蹴り上げて別のミノタウロスの元へと一瞬で間合いを詰めた。
――斬ッ!
そんな音と共にミノタウロスの体躯が細切れになる。
《ブルーオーガ》の爪は鋼すらも紙のように切り裂いてしまう。
それはミノタウロスの強靭な肉体であっても同様……この通り軽く振るっただけで肉片と化していく。
残り4体……同様の戦法でミノタウロスの群れを圧倒する。
もちろん、リリスとランランの援護があるからこそ、こんなにも簡単に屠れるんだ。
「なんとか……倒しきりましたね」
「倒しきったのは良いが、少しボケッとし過ぎじゃな。アタッカーを務めるお前さまが死んでしもうたら……ランランは一人になってしまうのじゃぞ」
リリスの言っていることが正論過ぎて何も言えない。
もしも万が一、僕が死んでしまったら必然的にリリスも死ぬ。
悪魔と契約を交わした者が契約を果たす前に死んでしまったら、その悪魔も死んでしまうのだから……。
そうなれば……ランランはこのダンジョン21階層に一人置き去りになってしまう。
ここまで深く潜ってしまえばタンカーのランランが一人で引き返すことは困難。
いや、ランランじゃなくても数日かけてここをたった一人で地上に向かって上るのは困難だと言える。
仮にそうなったら、ランランの生存率は僅か数%になってしまうだろう。
パーティーが一心同体なのは言うまでもなく、僕一人の命ではないということなんだ。
「リリスの言うことは最もね。だけど数日に渡り緊張状態が続けば集中力が途切れるのも無理ないね。まっ、そのためにタンカーのワタシが後方で待機してるよ」
「……次は気をつけることじゃな」
「はい……。言い返す言葉もないですよ」
しかし、自分を庇護する訳ではないが、ランランの言うことも一理ある。
ダンジョンに潜り始めて既に5日、出現する魔物の脅威は上がる一方。
さらにダンジョンは広くなっていく。
見張りを立てて交代制で睡眠を取っているとはいえ、ベッドのない硬い石畳では十分に休息は取れない。
そんな中、毎日12時間ダンジョンを彷徨い歩いているんだ。
それに……ダンジョンに潜ってから一度もしていない。
「それにしても……予想以上に深いですね。レインたちの姿も一向に見つかりませんし」
「オークロードに一撃で伸されるあやつが、ここまで深く潜れるものなのか? それもランランの抜けたパーティーで……」
「…………わからないね」
リリスの言葉を受けてランランの顔に影が落ちていく。
そう、僕たちは決して口には出していないが、ある一つの最悪な可能性を考え始めていたんだ。
既にレインたちは死んでいるのではないかと……。
僕はレインが戦闘を行っている姿を見た訳ではないから、彼の強さを把握していない。
ただ、リリスの言うようにレインはオークロードが放った風圧だけで伸されてしまう程度の冒険者だということ。
そんなレインたちが本当にこんなに深くまで潜れるものなのだろうか?
仮に潜れたとしても、食料などはどうしているのか……ランランの話しではレインのパーティーメンバー、ムムとレレは戦うコックさんではないという。
レインたちが何時頃潜ったのかはわからない。
だが、僕たちが潜って5日ということは、レインたちは……。
「とにかく急ぎましょう。もしかしたらレインたちは身動きが取れない状況に置かれているのかもしれません」
「じゃが……仮にお前さまの言うように動けぬ状況にあやつらが居たとすると、ただ下に行くだけでは見つけられんのではないか?」
「確かにそうね。ダンジョンは迷宮――広いのはもちろん、身を隠す場所も探せばあるかもしれないよ」
僕は「う~ん」と唸りながら考えた。
確かにこのまま下層を目指しているだけではレインたちと合流はできないかもしれない。
「仕方ないですね……。あまりやりたくはありませんがあれをしますか」
「ん……? 何かいい策でもあるのか? ……折り紙!? そういうことか!」
「こんな時に遊んでいる場合じゃないね」
僕が折り紙を取り出して織り始めたのを見て、リリスは納得したように頷いてみせた。
一度イヌワシを具現憑依しているところをリリスは見ていたからね。
ランランは僕がしようとしている意図がさっぱり分からずに、呆れた様子で首を振っている。
2人の反応はまったく持って正反対だな。
僕はそんな2人を横目に無数のネズミを織った。
そう、今回はイヌワシを喚び出すのではない。
「具現憑依……《探索ネズミ》ッ」
地面に置かれた複数の折り紙に《探索ネズミ》を憑依させる。
探索ネズミとはその名の通り、洞窟などを探索させるためのネズミのことだ。
探索ネズミは仲間と協力して進める場所を探し出し、洞窟内などを手当たり次第に調査する。
一頻り調査を終えると特殊な音波を発して仲間を一箇所に集める。
集まる場所はさらに進めそうな場所を見つけた仲間の下。
その際、探索ネズミたちは特殊な音波で会話をする。
要は探索ネズミたちを階層毎に放ち、具現憑依で彼らとリンクして会話を聞くということだ。
そうすることでどこに何があり、誰がいるのかを僕も知ることができる。
本来は探索ネズミの尻尾に糸を巻きつけて、奥に進めそうなルートを探すために用意られるのだが、僕は超一流のシャーマンだからね。
では、なぜもっと早くこれをしなかったのか?
答えは簡単だ。
1匹召喚するイヌワシとは違い、探索ネズミは数を喚び出さなければ意味がない。
早い話しがマナの消費量が膨大ということ。
ただでさえ疲れているのに、あまり役に立たない探索ネズミを数十匹喚び出すのは割に合わないと考えていた。
だけど、もうそんなことを言っていられる状況でもないし、やるしかない。
なら、イヌワシを喚べばいいと思うかもしれないが、それはド素人の考えだね。
イヌワシでは目立ち過ぎて一瞬で魔物に見つかり捕食されてしまう。
だから探索ネズミが一番いいんだよ。
「さぁみんな、ダンジョン内の探索を開始しますよ」
「チュー、チュンチュンッ」
掛け声とともに蠢くネズミたちが一斉に移動を開始した。
あとは彼らがダンジョン内を探索し終わるまで待つだけだ。
「アイヤー! まさかあれほど多くの探索ネズミを喚び出せるなんて、やっぱりタタリは凄いね!」
「考えたものじゃの、探索ネズミにダンジョン内を探索させるとは……じゃが、お前さまのマナは大丈夫のか?」
「微妙なところですね。疲れが溜まってマナの回復にも影響が出てきていますし……数日時間をかけて探索を続ければ、最悪死霊憑依が使えなくなるリスクもあります」
「うむ、あまり時間はないと言うことじゃな」
「時間との勝負ね!」
これはある意味賭けになってしまう。
レインたちを見つけるのに時間をかけ過ぎれば、僕は死霊憑依が使えなくなり戦闘力が大幅に削られる。
だからと言ってやらない訳にもいかない。
大切な仲間の……ランランの悲しむ顔なんて見たくはないからね。
だから……必ず無事でいるですよ……レイン!
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